行政書士試験に2年目で合格するには?勉強法から独学者向けのおすすめ教材まで解説!
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行政書士
宮城彩奈
「行政書士試験に一発合格できず、ショックです…」
「行政書士試験に2年目で受かるためにはどうすればいいの?」
このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?
行政書士試験は難易度の高い試験であり、一発合格するのは簡単ではありません。
2年目の合格に向けて大切なのは、不合格になってしまった原因を分析し、反省して勉強法を改善することです。
こちらの記事で、行政書士試験に2年目で合格するための勉強法や、独学者向けのおすすめ教材になどについて詳しく解説していきます!
2年目の行政書士試験についてざっくり説明すると
- 合格できるのは10人に1人の試験なので、不合格になっても落ち込む必要はない
- 1度目の受験で不合格になってしまった原因を把握しよう
- 評判の高い教材を使うのがおすすめ
- ウェイトの重い分野を優先して勉強するべし
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行政書士の2年目の受験はよくあること
行政書士は難易度の高い試験なので、一発合格できる方は珍しいです。
一発合格できる人は多くない
行政書士の合格率は例年10%前後で推移しており、一発合格できる方は非常に少ないと言えるでしょう。
中には何年にも渡って不合格となってしまう方がいるため、一発合格できなくてもそこまで落ち込む必要はありません。
本試験の経験があることは非常に大きなアドバンテージになるため、さらに1年間学習して知識を定着させれば2年目の合格に繋がるでしょう。
平均受験回数は2回程度
行政書士の平均受験回数は2回前後と言われており、合格には2~3年ほどの期間を見積もっておくのが一般的です。
5年以上かかる人は滅多におらず、1~3回の受験で合格を掴み取る方が多いです。
試験の難易度は年によって微妙に差があるため運の要素があるのも事実ですが、近年は合格率が比較的高めで推移しています。
つまり、しっかりと質の高い勉強を続けていれば短期間で合格することも可能なので、日々の努力を大切にしましょう。
行政書士試験の平均受験回数については、以下の記事で詳しく取り上げています。
1年目で不合格だった理由を考察
2年目の受験に臨むにあたり、不合格になってしまった原因を解析することは非常に重要です。
反省を踏まえつつ、効果的な対策をしていきましょう。
行政書士試験を楽観的に考えていた
前述したように、行政書士試験は合格率が低いため、レベルとしては「落ちて当たり前」の試験です。
そのため、楽観的に考えていると何度も不合格になってしまい、実際に何度も挑戦を繰り返してやっとの思いで合格する方も多くいます。
行政書士試験では法律の知識が幅広く問われますが、法律の勉強をしたことが無い方にとって行政書士の勉強は苦痛です。
「行政書士試験は難しい」ことを常に意識し、常に高いレベルを目指すようにしてください。
独学でも大丈夫と舐めてかかった
独学であれば費用を抑えることができるメリットがありますが、非効率な勉強になりがちな上に様々な手間がかかります。
具体的には、自分で参考書を揃えたり、自分にとってベストな勉強計画を考えたり、またモチベーションの維持なども気を配る必要があります。
独学経験のある方であれば挑戦する価値がありますが、独学に慣れていない方であればある程度の勉強習慣と根気が求められます。
行政書士の合格を目指すライバルたちが予備校や通信講座を利用して効果的に勉強していることを考えると、独学で合格を掴み取るのはかなり難しいことが分かるでしょう。
行政書士試験に再挑戦する際のポイント
それでは、行政書士試験に再挑戦する際のポイントについて解説していきます。
2年目に必要な勉強時間は?
行政書士に合格するための勉強時間は500~1000時間と言われており、かなり長期に渡る勉強が必要になります。
1日3時間の勉強をする場合であれば、通信講座や予備校を利用すれば5ヶ月半~6か月半、独学の際は9~11か月ほどの勉強期間が必要となるでしょう。
また、受験が2回目だからといって甘く見ていると、せっかく暗記した内容を忘れてしまうため、油断しないようにしましょう。
確実に合格するためには1年目と同じ勉強時間を確保するべきで、得た知識を着実に定着させるように勉強してください。
1年目の勉強法を見直そう
1年目で不合格になってしまう理由として真っ先に考えられるのが、
- 単純に勉強量が足りなかった
- 勉強法が非効率だった
以上の2つです。
単に勉強量が足りなかった場合はただ勉強量を増やせば改善できますが、しっかりと勉強量をこなしたにも関わらず不合格になった場合は勉強法に問題があります。
しっかりと不合格になってしまった原因を見直し、改善することが重要と言えるでしょう。
科目ごとの勉強の比重がポイント
行政書士試験には科目の重要度に大きな差があります。
行政法と民法の2科目の配点が全体の65%を占めているため、この2科目は重点的に対策するべきです。
一方で、商法と会社法は範囲が広く難しい内容であるものの、配点は300点中20点に過ぎないため頻出論点だけ押さえておけば十分です。
行政法と民法を得点源にできれば合格に大きく近づくため、メリハリをつけて勉強しましょう。
場合によってはテキストの買い換えも
法改正や試験委員の変更、出題傾向の変化があった場合は最新版のテキストを購入して手元に準備するべきです。
なお、テキストを追加で購入する場合は最新版であることを確認し、内容も分かりやすいかどうかをチェックしましょう。
基本的に何冊もテキストを準備するのはおすすめしませんが、型が古いと本試験で対応できないため、要注意です。
1回目の受験から期間が空いてしまった場合
2年連続で受けるのではなく、1回目の受験から期間が空いてしまったケースもあるでしょう。
この場合、法改正や出題傾向の変化に追いつくためにも、近年の出題形式を確認する必要があります。
出題傾向などに大きな違いがある場合は、テキストを買い換えたり多くの過去問を解くなどして対策しなければなりません。
また、時間が経ってしまうと忘れてしまう部分も多いことから、丁寧に復習することを心掛けましょう。
受験2年目のおすすめ勉強法
行政書士は法律系資格の登竜門のような立ち位置なので、受験生の中には法律初学者の方も多いでしょう。
こちらのトピックで、効果的な試験対策について解説していきます。
アウトプットは超大切
テキストを読めば基本的な知識や判例を知ることができますが、いざその後に問題を解こうとすると分からないことが多いです。
つまり、インプットだけでなくアウトプットすることで知識として定着するため、数多くのアウトプットをこなすことが効果的な対策となります。
特に、行政書士で問われる問題は難解な法律知識なので、何度も同じ問題を説いて暗記してしまうレベルまで繰り返すことをおすすめします。
これにより、例えインプットが甘かったとしても「この判例の結論は○○」という形で脳内に刻み込むことができるため、得点力アップに直結するでしょう。
また、「テキストを読んでもよく分からない」論点があったとしても、とりあえず問題を解いて解説を読むことで理解できた、というケースもあります。
そのため、何回テキストを読んでも分からない箇所があっても不安に思う必要はなく、積極的に問題に着手して応用力を鍛えていきましょう。
一般知識の文章題は必ず取る気持ちで
前述した通り、一般知識で問われる内容については共通テスト対策のテキストなどを活用するのがおすすめです。
しかし、行政書士の一般知識の試験範囲は膨大で、対策していても予想外の論点から出題されることもあります。
さらに、行政書士では厄介な足切り制度があるため、一般知識で苦労する方が多いのが実情です。
文章理解に関しては文章を正確に読み取ることができれば得点できるため、この分野の問題は必ず正解する気持ちで取り組みましょう。
「現代文は苦手だから捨てよう」と思っていると、1問の差で不合格になってしまい悔しい思いをすることもあり得ます。
そのため、一般知識は手広く対策をしておきつつも、文章理解の問題は必ず正解する気持ちを持ち、日々の勉強に取り組んでください。
商法は最低限の対策で
行政書士試験は科目のウェイトのバランスが悪い、という特徴があります。
行政法と民法は合否を左右する超重要科目ですが、商法に関しては非常にウェイトが軽いです。
合格者の中にも「商法は捨てて試験に臨んだ」という方もいるくらいなので、商法に時間を割くのは得策ではありません。
株主総会や法人の設立など、過去に頻出の論点に関しては確実に押さえておき、その他の範囲に関しては場合によっては捨ててしまうのも有効な対策と言えます。
商法を捨てる分、行政法と民法の得点力を鍛えた方が合格を手繰り寄せることができるため、参考にしてみてください。
独学での挑戦におすすめの教材
それでは、2年目の受験を目指すにあたって、おすすめの勉強法や教材について見てみましょう。
うかる!行政書士総合テキスト
「うかる!行政書士総合テキスト」行政書士試験対策の問題集で、大手書店チェーンで売り上げNo.1を誇っているので信頼度が非常に高いです。
テキスト内ではチャプターごとに重要度が載っているため、自分の知識の定着度やレベルに応じてメリハリをつけて勉強できる構成となっています。
また、テキストの内容に対応した問題集も発売されており、こちらとセットで使うことで高い学習効果を得られるはずです。
合格革命 行政書士基本テキスト
「合格革命 行政書士基本テキスト」は表紙に千問ノックという文言があるように、多くのアウトプットをこなすことができます。
シリーズになっており、一問一答問題集や40字記述式・多肢選択式問題集もあるため、一通りこなせば合格圏に到達できる学力が身に着くでしょう。
いきなり過去問に取り組んで歯が立たなかった場合は、まずは一問一答に取り組んで基礎的なアウトプットを積んでいきましょう。
みんなが欲しかった!行政書士の教科書
「みんなが欲しかった!」シリーズは行政書士試験以外にも様々な難関資格の対策テキストを出版しています。
このシリーズは多くの利用者から高い評価を得ており、安心して使うことができるでしょう。
テキストは初学者でも分かりやすく記されており、難解な法律知識をしっかりと理解することができます。
また、問題集も重要問題をピックアップしている上に解説も充実しているため、テキストと問題集を併用すれば着実に知識を習得できるはずです。
一般知識をつけるための教材も
行政書士試験では、対策が難しい上に足切りがある一般知識に関する出題もありますが、対策をする上では大学入試の共通テスト対策がおすすめです。
「政治・経済・社会」に関しては政治・経済の教科書を活用し、「文章理解」に関しては現代文のテキストを活用することである程度の対策が可能です。
また、「情報通信・個人情報保護」に関しては個人情報保護士のテキストを活用するのがおすすめです。
過去の出題傾向もチェックしながら、足切りに引っかからないように対策していきましょう。
合格保証の通信講座も検討しよう
通信講座を活用することで、企業の分析に基づく効果的なカリキュラムの下で勉強を進めることができます。
独学だと過去問題の分析をしようとしても限界があるため、通信講座を活用して効果的な対策をするべきです。
特に、フォーサイトなどは不合格になってしまった際の「全額返金制度」が付帯しているため、もし不合格になってしまっても安心です。
金銭的なリスクヘッジができるため安心して勉強に集中できるメリットがあるだけでなく、受講者の合格率も極めて高く実績も豊富なので非常におすすめです。
2年目の行政書士試験まとめ
2年目の行政書士試験まとめ
- 2度目の受験でも油断せず、努力を継続しよう
- 行政法と民法を得点源にできるようにしよう
- メリハリをつけて勉強し、できるだけ苦手を作らないことが大切
- 通信講座の利用も前向きに検討しよう
1度目の行政書士の受験で不合格になってしまうのはよくあることなので、過度に落ち込む必要はありません。
むしろ、不合格になってしまった原因や理由を分析して、次の受験で活かすことが大切です。
原因や理由が分かれば、改善して努力を重ねることで合格を大きく手繰り寄せることができるでしょう。
こちらの記事を参考にして、効果的な行政書士試験対策や教材選びに役立ててください!