ビジネス会計検定って役立つ資格なのか?資格の活かし方・簿記との違いまで全て解説!

更新日時 2020/04/23

「ビジネス会計検定ってどんな資格?」

「ビジネス会計検定を取得するとどんなメリットがあるの?」

ビジネス会計検定に興味がある方は、このような疑問を抱いているのではないでしょうか。

この記事では、ビジネス会計検定とはどのような資格なのか、取得することでどのようなメリットが得られるのかなど、ビジネス会計検定の基本情報について解説しています。

現在ビジネス会計検定を受験しようか迷っている方は、ビジネス会計検定とは何なのかを理解し、受験を検討してみましょう!

ビジネス会計検定についてざっくり説明すると

  • 財務諸表に関する知識や分析力を問う試験
  • 仕事に役立てられるのは2級から
  • 「 取得しても意味ない資格」と思われがちだが、ビジネスなどさまざまなシーンで役に立つ資格
  • 取得することで新聞やニュースの内容がよくわかるようになる

ビジネス会計検定は意味がある資格なのか

クエスチョンマークビジネス会計検定試験とはどのような資格なのでしょうか。取得するとどのようなメリットがあるのかについて解説します。

そもそもビジネス会計検定ってどんな資格?

ビジネス会計検定試験は損益計算書や貸借対照表といった財務諸表に関する知識や分析力を問うものです。財務諸表が表す数値を理解して、ビジネスに役立てることを目的としています。

財務諸表とは、1年間の会社の売上や利益を指す経営利益と、会社にある資産・負債を指す財政状態を表した一覧表のことを指します。

ビジネス会計検定試験は、この財務諸表の「分析力」に重点をおいた試験です。

ビジネス会計検定試験では、経営の実態を分析するための基本となる財務諸表(損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書)の読み方、分析方法、諸法令に関する知識が問われます。

新聞やニュースの見方が変わる!

現在、会計の知識が求められる場面はさまざまあります。

例えば「新たな取引先を評価する」「自社の決算内容を理解する」「株式投資をする」「新聞記事を理解する」などです。

そのため、ビジネス会計検定試験は、経理部門の仕事をしている方に限らず、どのような方にとっても実生活で役に立つ資格試験だと言えます。

ビジネス会計検定試験を取得することにより、新聞やニュースでよく見る「経営利益」「純利益」「利益率」などの用語の意味がわかるようになります。

日経新聞やニュースで報じられる企業の業績が理解できるようになるなど、新聞やニュースの見方が変わるのです。

財務諸表を分析する力は様々な役割で活かされる!

ビジネス会計検定試験を取得すれば財務諸表を読み解くことができるようになるため、自社や他社の決算内容や業績が理解できる力が身に付きます。

そして、ビジネス会計検定試験で身に付く財務数値を分析する力は、次のようなさまざまな役職や場面で役に立ちます。

銀行などの金融機関では、企業の財務諸表を見ることで将来性を見極め、融資を判断するのが仕事の一つです。

企業の経理は財務諸表を作成する側ですが、分析力もあるに越したことはありません。自社の財務状況を分析できれば、事業の弱点を把握でき、社内で共有することができます。

マーケティングでは、他社の広告や宣伝活動を分析して、参考にしながら自社の活動を行います。

経営企画の仕事は、市場や競合している企業の財務状況を分析して、今後の自社の経営戦略を決めていくでしょう。

営業は、取引先の財務状況を分析することで他社の強みや弱みを調べ上げ、営業戦略を練っていきます

人事は、自社の財務状況を理解して、応募者に適切な情報を提供します。優秀な人材ほど財務状況に関心を持ち、財務状況に関する質問を投げかけてきますので、人事の仕事をしている場合は特に財務状況を理解している必要があるでしょう。

また、副業として投資をする場合でも、投資対象企業の財務諸表を分析して、株式投資の良し悪しを考えるのは重要なことです。

経営者の場合は、分析力があれば流動比率、総資本回転率などさまざまな角度で経営分析をすることが可能になります。

流動比率とは、1年以内に現金化できる資産が、1年以内に返済すべき負債をどれだけ上回っているかを表す指標です。

また、総資本回転率とは、一年間の売上により総資本が何度上回ったかを表す指標です。

経営者として、このような観点での分析力があることは強みになります。

役立つのは2級から!

ビジネス会計検定試験を取得して仕事に役立てたい場合、2級以上が必要です。履歴書の資格の欄に書いて評価されるのは2級以上なのです。

ビジネス会計検定は3級からありますが、これまで簿記の勉強をしていたり実務経験があったりして予備知識がある場合は、初めての受験だとしても2級取得を目指してよいでしょう。

ただし、自信がない場合や初めて勉強する人の場合は、3級からの取得をおすすめします。

仕事に役立つのが2級以上だからといって、3級は取得しても意味ない級であるということではありません。財務諸表を基礎から理解したい方や、順を追って級を上げていきたい方には3級の受験は大いに意味があることなのです。

ビジネス会計検定取得がおすすめな人

YESとNOビジネス会計検定試験の取得はどのような人でも目指すことができますが、その中でも特に取得をおすすめしたい人について解説します。

分析力のある管理職になりたい人

ビジネス会計検定試験を取得して分析力を身に付けると、管理職になったときに役に立ちます。

管理職として部下に対して指示を出す際には、状況を分析して適切に指示を出す力が必要です。また、数字に裏付けられた論理的な説明をする力は社会人として必要なスキルです。

このような、管理職に必要な能力・スキルはビジネス会計検定を取得することで身に付けることができます。

また、財務諸表の分析力があることも、管理職として仕事をする上では大いに役に立ちます。財務諸表の分析ができれば、自社やライバル企業の財務諸表を分析して次の戦略を立てることが可能です。

就職活動で企業の財務状況を知りたい人

企業の財務諸表を読むことができれば、新聞、経済雑誌、経営記事の見方が大きく変わります。企業が儲かっているか儲かっていないかという実情を自分で判断できるようになるのです。

つまり、業績が安定している会社がわかるようになるということです。就職活動で志望する企業を選ぶ際には、業績という観点から選ぶことができるようになるため、就職活動をしている人にとって大いに役に立つ資格です。

就職・転職・キャリアに役立てたい人

学生が金融機関への就職活動をする際、ビジネス会計検定2級以上を取得していればアピールポイントとして利用することができます。

ビジネス会計検定を取得することにより財務諸表を読み分析する力が身に付くため、即戦力となり得ることをアピールするのがよいでしょう。あわせて簿記2級も取得していれば、金融機関からの評価はさらに上がります。

金融機関以外でも、ビジネス会計検定を取得していれば、就職先・転職先を選ぶ際にどの企業に将来性があるのかを考えることができます。

また、企業に内定してからビジネス会計検定を取得しても遅くはありません。財務諸表を分析する力を身に付ければ、同期に一歩リードすることができるからです。

株式投資を考えている人

資産運用のために株式投資をする場合、財務諸表を読む力や企業を分析する力は必須です。

そのような力が付くことで経済新聞や会社四季報の内容をいろいろな角度から正確に読み解き、投資の判断材料として利用することができるようになります。

また、現在投資を検討している企業のビジネスは儲かるのか、将来性があるのかといった点についても判断できるようになります。

投資先として適切だという数字としての根拠がわかれば、自信を持って投資先を選ぶことができるでしょう。

このような点については簿記では学ぶことができません。投資に役立てることができるという点においては、ビジネス会計検定試験は簿記よりも優れているとも言えるのです。

ビジネス会計検定試験と簿記試験の違い

数冊の本ビジネス会計検定試験は財務諸表を読む力を身に付けられますが、同じような試験である簿記試験とはどのような違いがあるのでしょうか。

簿記試験=財務諸表の作成

簿記試験は、日々の取引から仕訳などを行って、税務申告に必要な会計基準に従った正確な帳簿である財務諸表を作成することを目的としています。

つまり、簿記試験は企業の損益などが明確にわかる一覧表を作成するまでの過程を学ぶものなのです。

簿記はあくまでも財務諸表を作成できる能力が問われるものであり、財務諸表をビジネスに活かすなどの能力までは問われていません。

ビジネス会計検定=財務諸表の分析

ビジネス会計検定試験の学習では、簿記で作成した財務諸表を正確に読み解く力を身に付けることができます。

また、財務諸表を分析することにより、企業の成長性、儲ける力、株価と利益の関係、将来性などを分析できるようになります。

ビジネス会計検定試験は会計基準や法令を理解して財務諸表を分析し、企業状況を把握することに重きを置いています。

つまり、イメージとしては

簿記=財務諸表の作成

ビジネス会計検定試験=財務諸表の分析、分析結果の活かし方

といった違いがあるのです。

ビジネス会計検定の勉強に簿記の知識は必要なのか?

ビジネス会計検定3級の場合、簿記の知識がなくても合格することができます。

ただし、簿記で使われる用語や勘定科目の知識は必要です。そのため、3級の受験でも基本的な簿記の知識はあるに越したことはありません。

簿記の知識があれば、ビジネス会計検定試験の勉強はスムーズに進みます。特に日商簿記2級の知識があれば、ビジネス会計検定試験の勉強に時間はかかりません。

難易度の違いは?

簿記試験とビジネス会計検定試験の合格率、実受験者数を以下にまとめました。

データについては

  • ビジネス会計検定2級・3級:第24回(2019年3月実施)、第25回(2019年9月実施)
  • ビジネス会計検定1級:第22回(2018年3月実施試験)、第24回(2019年3月実施試験)
  • 簿記1級・2級・3級:第152回(2019年6月実施)、第153回(2019年11月実施) をもとにしています。
ビジネス会計検定 簿記
3級 第25回 59.2%(4,502人) 第153回 43.1%(80,130人)
第24回 62.4%(3,859人) 第152回 56.1%(72,435人)
2級 第25回 48.5%(1,850人) 第153回 27.1%(48,744人)
第24回 48.0%(1,858人) 第152回 25.4%(41,995人)
1級 第24回 29.4%(211人) 第153回 9.8%(7,520人)
第22回 22.3%(224人) 第152回 8.5%(6,788人)

ビジネス会計と簿記試験のどちらの方が価値があるか

ビジネス会計検定と簿記試験は似た性質がある試験ですが、どちらの方が価値があると言えるでしょうか。

歴史は日商簿記の方がかなり長いと言えます。日商簿記は1954年から実施されていますが、ビジネス会計検定試験は2007年に始まったものです。

また、受験者数は日商簿記の方がビジネス会計検定試験よりもはるかに多いです。年間の受験者数は、日商簿記は3級が約30万人、2級が約20万人です。一方、ビジネス会計検定試験は3級が約9,000人、2級が約5,000人にとどまっています。

このような結果からみても、ビジネス会計検定試験の知名度は低いと言えます。ビジネス会計検定試験の知名度が上がって行っても、簿記試験の圧倒的な知名度には届かないでしょう。

また、簿記試験はその知名度の高さから就職・転職に与える影響が大きいと言えます。

では、ビジネス会計検定試験は取得しても意味ない資格であるということなのでしょうか。

ビジネス会計検定は役に立たない?

赤ちゃんとパソコンビジネス会計検定は簿記に比べると知名度がない試験であることから「取得しても意味ない試験なのでは?」といった疑問を持つ方も少なくないでしょう。ビジネス会計検定は、実際には取得しても意味ない、役に立たないものなのかについて解説します。

ビジネス会計検定は取得しても意味ない?

ビジネス会計検定は簿記よりも知名度が低い資格です。また、就職・転職の際もビジネス会計検定よりは簿記の方が有利になりやすいと言えます。

例えば、ビジネス会計検定1級と簿記1級では、簿記1級の方が知識や能力が高いと評価されがちです。

そのため、就職・転職に有利に働く資格を探している方にとっては、ビジネス会計検定は取得しても意味ない資格だと感じるかもしれません。しかし、実際は取得しても意味ない資格というイメージは間違いです。

簿記と比べると就職・転職に有利にはなりにくいという理由は、先ほども述べたように知名度の低さが原因の一つです。ですから「就職・面接に役に立たない」と簡単に決めてしまわず、取得したことをどのようにアピールすれば効果的かを考えればよいとも言えます。

例えば、面接時にビジネス会計検定とはどのような資格か、ビジネス会計検定の取得を通してどのような力を身に付けたかを面接官に話すことにより、あなたの能力を理解してもらえるでしょう。

ビジネス会計検定が役に立つか役に立たないかを分けるのは、取得後の考え方次第なのです。

ビジネス会計検定は役に立たない資格ではない

ビジネス会計検定は役に立たない、取得しても意味ない資格であると思われがちです。しかし、実際には、ビジネス会計検定を取得することによって得た知識や能力をさまざまな場面で活かすことができます。

ビジネスでは、経理の仕事ではもちろん、経理以外の仕事でも管理職でのマネージメント能力の向上などに役に立つ資格です。

また、学生の就職活動、新聞やニュースの理解、投資など日常生活のさまざまな場面でも役に立つため、取得しても意味ない資格であるわけではないのです。

特に、1級の場合は公認会計士試験レベルの問題が出題されることもあるなど、ビジネス会計検定は難易度が高い試験です。採用されるか否かには影響しにくい資格だとは言えますが、働きだしてからは大いに役に立つ資格だと言えます。

ビジネス会計検定についてまとめ

ビジネス会計検定についてまとめ

  • ビジネス、就職・転職、新聞・ニュースの理解、投資などさまざまな場面で有利になる資格であるため「役に立たない資格」というイメージは間違い
  • 簿記は財務諸表の作成をする力が問われ、ビジネス会計検定は財務諸表の分析や分析結果を活かす力が問われる
  • 3級は簿記の知識がなくとも合格できるが、簿記の知識があるに越したことはない

ビジネス会計検定は知名度が低い資格であるため、取得することは「役に立たない」などといったイメージを持つ人もいます。

しかし、ビジネス会計検定は財務諸表の分析力を養える資格であり、ビジネスではもちろん日常生活でも役に立つため、どのような人でも受験するメリットがある資格だと言えます。

興味がある方はぜひビジネス会計検定の勉強を始めてみてはいかがでしょうか。