証券アナリスト試験について知りたい!実施日程・申し込み方から難易度まで徹底解説

金融業界で働いている人や、就職・転職を希望している人にはなじみがある「証券アナリスト」ですが、一体どのような仕事なのでしょうか。

この資格を取得することで、どのように就職及び転職に活用できるのでしょうか?

今回の資格Timesでは、証券アナリストという資格とその試験について項目別にまとめてみました。勉強方法だけでなく、試験の申し込み方法まで網羅してあります。

それでは、証券アナリストについて見ていきましょう。

証券アナリストについてざっくり説明すると

  • 第1次、第2次と2段階試験である
  • 資格取得にあたり年齢、学歴制限なし
  • 海外でも受験可能

証券アナリストの資格試験について

お札

証券アナリストに興味を持ち、資格を取りたいと思った人に向けて、証券アナリストになるためにはどうすればいいのか、資格はどう役立つのかを見ていきましょう。

証券アナリストになるには

証券アナリストは、株券、債券などの証券を投資する際に、財務分析や、その証券の投資価値などを判断、分析する人たちのことです。

この証券アナリストという職業になるための第一歩が、公益社団法人日本証券アナリスト協会が実施している試験に合格することです。

証券アナリストの試験は1次と2次試験があります。また、どちらの試験を受験するにしても、協会が主催している通信講座を試験の前に受講しないといけません。

つまり、証券アナリストになるには下記のプロセスが必要です。

通信講座受講→1次試験合格→第2次通信講座受講→2次試験

試験を受けるには講座受講が必須

通信講座を受講するには、年齢、学歴などの受験制限が一切ありません。受講を希望する人は誰もが日本証券アナリストのホームページから受講を申し込むことが可能です。

最初に受講しないといけない通信講座は、第1次レベルです。こちらの講座の制度は下記の通りです。

  • 第1次レベル講座とは

受講開始時期が決まっています。開始は、2019年度は6/1~2020年1/31まででした。

この通信講座を受講しないと第1次試験を受験できません。通信講座を受講するには、制限はないのですが試験を受験するためには受講が条件になっています。

通信講座および第1次試験について、わかりやすく表にまとめました。

第1次通信講座
開講期間 6月1日から翌年1月31日
講座申し込み受付期間 5月8日から翌年1月31日
会員受講料税込み 50,300円
一般受講者受講料税込み 56,500円
第1次試験実施日 春・秋 年に2回
  • 受講料金の支払い方法は下記の通りです。
支払い方法
コンビニエンスストア
ペイジー
ATM
ネットバンキング
  • 第1次レベル通信講座を受講する際の注意点

1.2019年度より受講制度が変更になり、証券分析とポートフォリオ・マネジメント、財務分析、経済の3科目一括受講のみとなりました。

2.通信講座を受講した翌年度の春試験より、3年間の間、合計で6回まで1次試験を受ける資格が与えられます。

つまり、2019年度で受講した場合は、受講した年度に1を足した年である2020年の春の試験から受験が可能です。試験に関しては後ほどまた詳しく説明します。

3.第1次試験に不合格の場合は、メールにて個別に再受講に関する連絡が来ます。

4.ホームページの申し込みは、受付期間内のみ利用可能です。詳しくは、こちらから確認しましょう。

  • 第2次レベル講座とは

証券アナリストの第2次レベルの通信講座にすすむことができるのは、第1次試験の全ての科目に合格した方です。

第2次レベルの通信講座について第1次レベル講座の時と同様に表にしましたので見ていきましょう。

第2次通信講座
開講期間 8月1日から翌年3月31日
講座申し込み受付期間 6月1日から翌年3月31日
受講料金 53,500円税込み
第2次試験実施日 6月上旬に実施
  • 第2次レベル通信講座を受講する際の注意点

1.通信講座を受講する方は、第1次試験に合格後3年以内に受講しないといけません。

2.第2次試験の受験条件に第2次通信受講があります。

3.通信受講の項目は、一括で4科目(証券分析とポートフォリオ・マネジメント、コーポレート・ファイナンスと企業分析、市場と経済の分析、職業倫理・行為基準)を受けます。

期間制限に注意

第1次レベル、第2次レベルの通信講座ともに、受講は一括となっています。受講し終えた翌年からの3年間の間に、それぞれの試験を受験し合格する必要があります。

自分がいつ受験できるのかわからない人は、簡単な見分けかたがあります。

例を出しながら説明します。もしもあなたが2020年に受講を始めたとします。

受講開始年+1=試験初年度

2020+1=2021 があなたが受験できる初年度になります。

受講開始年+3=試験最終年度 2020+3=2023年 があなたが試験を受験できる最後の年になります。

ただし、第2次試験に関しては、再受講制度があります。もしも、3回目までに合格ができなくても、この救済措置があるので、再度第2次レベル講座を受講すると受験資格を再び得ることができます。

ただし、3回目の試験が失敗した翌年に再受講をしないと第1次から全てやり直しですので気を付けましょう。

再受講料は45,000円(税込)になります。

試験合格後は?

第2次試験に合格したあとは、無料で合格証明書を申請できます。

合格証書を無料で申請するには、マイページを利用という条件が付きます。

マイページを利用できない場合は、合格証の申請は1000円(税込)がかかります。

合格証の証明以外に、第2次試験に合格して証券アナリストの資格を得たあとは何が必要になるのでしょうか。資格を得て、活用にするには下記の手続きが必要となります。

第1次レベル通信講座→第1次試験合格→第2次レベル通信講座→第2次試験合格→実務経験3年→日本証券アナリスト協会検定会員入会可能

検定会員に入会する資格が付与されますが、ここで気になるのが実務経験です。

ここでいう実務経験とは、どのような経験が該当するのでしょうか。

実務経験に該当するものは下記の通りになります。一覧でご覧ください。

実務経験
1.金融機関等における資産運用・証券投資相談業務(個人顧客、法人顧客とも含む)
2.金融機関等におけるリサーチレポートの作成
3.証券、債券、株式、不動産への投資業務
4.債券、株式等発行による資金調達業務
5.法人向け投融資、ならびに与信審査
6.金融機関等における金融関連商品のITシステム開発
7.経済、産業、金融に関する調査・分析業務
8.事業会社における財務管理・分析・企画業務
9.IR業務
10.監査法人における監査業務
  • 日本証券アナリスト協会検定会員への入会方法とは

第2次試験に合格し、上記の実務経験に該当し3年経過すると入会手続きができます。また、自分の実務経験が該当するかわからない場合は、日本証券アナリスト協会にメールで照会することが可能です。

検定会員になるにはこちらから手続きができます。

ホームページには、入会手続きに必要な申込書がpdfでダウンロードできるようになっています。

日本証券アナリスト協会の検定会員として名簿に名前が掲載されると、認定証券アナリストとして下記の称号を名士などに使用ができるようになります。

資格称号
公益社団法人 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
公益社団法人 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト
日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
日本証券アナリスト協会 認定アナリスト
CMA
Certified Member Analyst of the Securities Analysts Association of Japan
Certified Member Analyst of SAAJ

上記のいずれを使用しても問題ありません。また、名刺に利用できるロゴもホームページに掲載されています。

検定会員補に登録することも可能

第2次試験に合格して、「実務経験がまだ3年満たない場合はどうなるの?」と思う人も多いでしょう。条件が満たしていない合格者の場合は、検定会員補という措置があります。

  • 検定会員補の登録方法とは?

検定会員補として登録が可能な人は、下記の条件に当てはまる方々です。

1. 証券アナリストの第2次試験に合格しているが、実務経験が3年に満たない。

2.証券アナリストの第1次試験にすべて合格している。

登録には検定会員補登録料として登録費5000円が必要です。

また、大学生、大学院生で25歳未満は、登録料が免除できる制度があります。 免除申請の書類は、こちらからダウンロードができます。

詳しい手続きは、下記に問い合わせをしましょう。

連絡先 公益社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員補 担当

所在地 〒103-0026東京都中央区日本橋兜町2-1 東京証券取引所ビル5階

メール ccma_edu@saa.or.jp

電話番号 03-3666-1411

  • 検定会員補になるとメリットがある?

実務経験が3年に満ちるまで入会しないという人もいるでしょう。しかし、検定会員補に登録することで、

  • 機関誌「証券アナリストジャーナル」を読むことができる
  • 講演会・セミナーへの参加(割引価格)
  • IRミーティング/工場・研究所見学会への参加(無料)

など10ほどのサービスを受けることができるメリットが生まれるほか、日本証券アナリスト協会検定会員補として名刺に使用できるため社会的信用度が高まります。

証券アナリスト試験の基本情報

チェックシート

証券アナリスト試験は、1年に何度試験が開催されているのでしょうか。

試験実施日、申し込みの方法など証券アナリスト試験に関する基本情報について下記にまとめましたので、見ていきましょう。

試験日・申込期間

第1次試験及び第2次試験の試験日を表でまとめましたので、確認していきましょう。

試験日程
第1次試験日 春(4月下旬)・秋(9~10月)
第2次試験日 春(6月上旬)

上記の表に示されているように第1次試験は1年に2回、第2次試験は1年に1回試験日があります。

通信講座の受講のところでも紹介したように、証券アナリスト試験は、通信講座を受講した翌年度から試験を受けることができます。

もしもあなたが2020年度の通信講座を受講したならば、試験を受験できるのは、2021年の春試験からとなります。

第1次および第2次証券アナリスト試験の2020年度の試験実施日と受験申込日を表にまとめましたので、確認しましょう。

2020年証券アナリスト試験の日程 第1次試験
春試験(中止) 2020年4月26日(日)
秋試験 2020年9月27日(日)
秋試験申込受付期間 2020年7月21日~8月19日
2020年証券アナリスト試験の日程 第2次試験
実施日(中止) 2020年6月7日(日)
申込受付期間 2020年3月16日~4月15日

例年春と秋の2回実施されている第1次試験ですが、2020年の春試験は中止が決まっています。同様に、第2次試験も中止となっています。

現在は第1次試験の秋試験が開催予定となっていますが、状況によって変更がありますので、受験前に公式サイトでこまめに確認するとよいでしょう。

試験会場

証券アナリストの試験会場ですが国内だけでなく、海外での受験も可能です。

国内 海外
試験実施会場 札幌、仙台、東京、金沢、名古屋、大阪、広島、松山、福岡 ニューヨーク、ロンドン、香港

表をみてわかるように国内の試験会場は全部で9都市、海外は3都市が会場として選ばれています。

海外で受験される場合は、ニューヨーク、ロンドンは国内の受験日と異なりますので気を付けましょう。

受験資格はある?

証券アナリストの試験を受験するには、第1次試験、第2次試験どちらもそれぞれのレベルの通信講座を受講するというのが条件です。

ただし、この通信講座を受講するにあたっては、年齢、国籍などの制限は一切ありません。その点から考えると受験資格に関して制限がないといってもいいでしょう。

証券アナリストの試験を受験するにあたり、受験資格の制限はありませんが、受験期間に制限がありますので、注意しましょう。

第1次試験 第2次試験
受験資格 第1次通信教育講座受講修了者 第2次通信教育講座受講修了者
その他条件 第1次通信教育講座の受講した翌年より3年間受験が有効。計6回受験可能 第2次通信講座受講年度の翌年以降3年間に実施される試験が試験有効期間で計3回受験可能

合否判定について

証券アナリストの合否通知は、どのようになっているのでしょうか。

  • 第1次試験の場合

春に受験をしたときの合否結果は6月上旬です。

秋の受験のときは、11月上旬頃に公式サイトのマイページからログインして試験結果の確認を行うことができます。

  • 第2次試験の場合

第2次試験を受験してから2ヶ月後ぐらいに合否がわかります。第1次試験同様に、公式サイトよりマイページにログインをし、試験結果確認より合否判定を見ることができます。

不合格判定にA,B,C,Dとランクがつきます。そのため、自分がどの程度合格ラインから離れているのかを知ることができますので、次回の試験に役立てましょう。

どのくらいの費用がかかる?

電卓とコイン 証券アナリストの資格を取得するためには、通信教育を受講したり、試験を受けたりするのにどのぐらいのコストがかかるのでしょうか。下記に表にしてまとめてみました。

受験料

証券アナリストの資格を得るために費用は下記の通りになります。

受講レベル 受講料
第1次通信教育講座 55,500円
第2次通信教育講座 53,500円
等級 受験料
第1次試験 12,700円(証券:6,300円、財務:3,200円、経済:3,200円)
第2次試験 8,400円

これらは、資格を取得するために必要なお金で、資格取得後に必要になるお金が別途あります。それについては次の項目で見ていきましょう。

試験合格後にかかる費用

お金

証券アナリストの第1次試験、第2次試験を共に合格して晴れて証券アナリストの資格を手にいれたあとは何が必要となるのでしょうか。

試験の合格後のところでもふれたように資格を取得したら、日本証券アナリスト協会検定会員に登録ができます。

登録にかかる費用は下記の通りです。

費用の種類 金額
個人会員入会金 10,000円
個人会員年会費 18,000円(満65歳以上の方は12,000円)

入会された時期が10/1から3/31の場合は初年度会費が50%オフになります。

検定会員になることで日本証券アナリスト協会から認定されます。

合格後に会員費などお金がかかることを良く思わない人もいるでしょう。しかしながら会員であることで様々な特典があり、金融業界で働き続ける人にとっては業界キャリアップにつながります

そのようなことを考えると、会費はかかりますが「認定アナリスト」であることは価値があります。

試験の出題範囲・出題形式について

テキスト

証券アナリストの試験の出題範囲や出題形式について説明していきます。

今回のまとめは、2020年4月現在のものです。その後、変更などがあるかもしれませんので、受験を考えている人は公式サイトでその都度情報をアップデートしましょう。

試験範囲について

証券アナリストの資格を得るためには、2つの試験を受けないといけません。それぞれ試験ごとに科目が異なります。

表にまとめていきますので、どのような科目がそれぞれの試験で出題されるのかを見ていきましょう。

  • 第1次試験について
第1次試験科目
証券分析とポートフォリオ・マネジメント
財務分析
経済

第1次試験の科目は上記の通り3つです。それぞれの科目ごとに試験料金が異なり、さらに合否もそれぞれの科目ごとの判定となります。

第1次試験の合格には、3科目全てが合格しなければいけません。科目は一度に複数科目を受験もできますし、別々も可能です。

  • 第2次試験について
第2次試験科目
証券分析とポートフォリオ・マネジメント
コーポレート・ファイナンスと企業分析
市場と経済の分析
職業倫理・行為基準

公式サイトによると、試験科目は上記のように大きく4科目に分かれています。第2次試験では、証券分析を中心とした業務に必要な分析力、判断力などとともに専門的な学力、知識を総合的を問われます。

第1次の試験と大きく異なるのは「職業倫理・行為基準」という科目です

出題内容は上記の4科目ですが、通信教育講座で受けるテキストの内容がそのままという訳ではなく応用力が問われます。

第2次試験の合否は4科目の総合得点が、合格最低点を超えていても合格ではありません。第2次試験では、「職業倫理・行為基準」に満たさないといけない基準があります。その基準に到達していない場合は、不合格です。

出題内容・形式について

第1次試験、第2次試験それぞれの試験内容をより詳しく見ていきます。

第1次試験では3科目から出題されますが、第2次試験と比べると証券アナリストとして基礎的な知識が問われる形の問題が多いのが特徴です。

また、第1次試験では原則として受講している通信教育のテキストより出題されます。

そのため、受講内容をよく把握し何度も繰り返し学習することで基礎的知識は身につき第1次試験の対策となるでしょう。

第1次試験の出題形式ですが、計算問題、穴埋め問題を含む選択肢問題となっていて解答方法が正解1つを選択するマークシート形式となっています。

第2次試験では前述したように、第1次試験と違い職業倫理・行為基準が出題されます。さらに出題内容は、受講しているテキストがそのまま引用されるわけではなく、応用的な問題が多くなります。

そのため、1次試験で出題されたような基礎的な内容をしっかりと理解したうえで、実践に基づく内容が多くなります。

第2次試験では計算問題も出題されますが第1次試験のように答えが常に1つとは限りません。出題された問題に、いかに理論的に解答を導くことができるか、という点を重視されます。

試験時間について

それぞれの試験の時間配分について表にまとめますので、確認しましょう。

  • 第1次試験について
科目 時間
証券分析とポートフォリオ・マネジメント 9:30~12:30(180分)
財務分析 13:50~15:20(90分)
経済 16:15~17:45(90分)
  • 第2次試験について
科目 試験時間
3科目総合午前の部(証券分析とポートフォリオ・マネジメント/コーポレート・ファイナンスと企析/市場と経済の分析) 150分
午前の部:職業倫理・行為基準 60分
3科目総合午後の部(証券分析とポートフォリオ・マネジメント/コーポレート・ファイナンスと企析/市場と経済の分析) 210分

第2次試験は午前、午後で試験を受けるため全部で420分という長い試験時間となります。

証券アナリスト試験の難易度

考えている女性の写真

第1次試験、第2次試験それぞれの試験時間、出題範囲や内容がわかりましたので、次は難易度についてより詳しく見ていきましょう。

試験の合格率

証券アナリストの合格率を第1次試験、第2次試験それぞれのデータをもとに見ていきましょう。

まずは、過去5年間の受験データを表にしたものです。

第1次試験の受験年度 春の合格率 秋の合格率
2019年 47.3% 52.6%
2018年 51.3% 51.2%
2017年 48.2% 51.6%
2016年 53.0% 52.4%
2015年 49.9% 49.6%

上記のデータからわかるように、第1次試験の合格率は受験年度、春受験及び秋受験で若干の差がありますが受験者数の半数が合格をしています。

第1次試験は基礎的な知識をとい、受講している通信教育講座のテキストから問題が引用されるので、このような合格率になっているといえます。

証券アナリストの試験では、受験者の業種もデータとして発表されており、合格者はすでに金融業界にいる銀行、証券会社、生命保険の順に合格者が多いのが特徴です。

第1次試験の通過後に第2次試験を受験できます。第2次試験の合格率を見ていきましょう。

第2次試験受験年度 合格率
2019年 45.0%
2018年 49.2%
2017年 47.5%
2016年 48.1%
2015年 48.2%

第2次試験も受験年度によって、合格率の差があるとはいえ50%近い合格率です。資格試験によって難関と呼ばれるものは、合格率が10%前後ですので、それらと比べても難易度は比較的低い方といえます。

受験する前に通信教育で受講しないといけないという条件があったり、受験者の多くがすでに金融業界で働いているという点も、合格率が高い理由の1つになるでしょう。

第1次、第2次試験とも受講する通信教育講座のテキストをしっかりと勉強し、3ヶ月程度勉強すると合格証を手にできます。

証券アナリストの公式サイトには、合格者の声が掲載されています。

仕事をしながらも昼・夕食後などの30分を勉強時間に費やしたり、週末にまとめて5時間勉強するなど、具体的な勉強スケジュールが書いてありますので、参考にしましょう。

200時間ほど試験勉強で、合格を手にできる資格です。ぜひ、学業や仕事の兼ね合いを考えながら計画を立て、繰り返し勉強すると良いでしょう。

合格ラインは何点くらい?

第1次試験、第2次試験ともに公式サイトでは合格の基準は公表されていません。

とくに第2次試験で出題される職業倫理・行為基準は一定の合格基準を満たさないと合格とならないのですが、基準ラインがはっきりしていません。

しかしながら、証券アナリストの過去の試験結果及び、受験をした人からの情報を総合的に判断すると、第1次試験の合格ラインは60%第2次試験の合格ラインは50%ではないかと推測できます。

合格ラインがわからなくても、受講講座のテキストを繰り返し読み、公式サイトに掲載されている過去問題、Web演習問題などを繰り返し解くことが合格への一歩となるでしょう。

試験前に確認すること

手帳を見ている人

第1次試験及び第2次試験を受験する際に必要なものは何があるでしょうか。計算問題が出題される試験ですので、どのよう電卓を使用できるのかなど確認していきましょう。

試験の持ち物

受験日に確実に持っていかないといけないものをまとめました。絶対に必要なものは、受験票です。

また、受験者の確認ができるように下記のいずれかの身分証明書が必要となります。

  • 運転免許証
  • パスポート
  • 住民基本台帳カード
  • マイナンバーカード
  • 学生証
  • 政府機関発行証明書類(在留カード、特別永住者証明書、各種障害者手帳)

上記の住民基本台帳カードは顔写真が添付していない場合は、証明に利用できません。また、マイナンバーカードは、通知カードは不可のため気を付けましょう。

上記にあげた6つの証明書がない、顔写真がついた証明書がないなどの場合は、健康保険カード、銀行カード、社員証などを2種類以上用意する必要が出てきます。

さらに、本人であることの確認に時間がかかりますので、試験会場には早めについておきましょう。

  • 電卓

その他、計算用電卓が必要となりますが、下記のような電卓は試験会場では利用不可ですので気を付けましょう。

電卓は忘れても会場での貸し出しは一切ありません。計算問題がある試験ですので、忘れないように気を付けましょう。

  • 時計

時計は多機能時計の類は認められていません。そのため、スマートフォン、携帯電話、スマートウォッチなどは全て試験会場で利用できません。

時間配分を考慮しつつ試験問題を解くために時計が必要という人は、時計機能がついたものを持参しましょう。

  • 筆記用具

筆記用具は、黒鉛筆もしくはシャープペンシルを用意しましょう。濃度はマークシートで回答の読み取り間違いがないように濃度HBまたはBを用意しておきましょう。

  • 消しゴム

プラスティック消しゴミを持参しましょう。

試験会場には鉛筆削り器、替え芯などはありません。また、筆記用具を忘れても貸し出しがないので注意しましょう。

筆記用具の注意点

試験会場内の持ち物で、注意をしないといけないものがあります。それらについて簡単に説明します。

筆記用具に関しですが、一般的なプラスティックの消しゴムは試験会場内で使用できます。しかしながら砂消しゴムは使うことができませんので、注意しましょう。

また、ボールペンはマークシートに対応していませんので、使用できません。

鉛筆、シャープペンシルは筆圧にもよりますがマークシートでの回答に適しているHBもしくはBが推奨されていますので、その濃度のものを持参するとよいでしょう。

試験の禁止事項など

上記以外にも、試験会場では注意をしないといけないことがあります。

  • スマートフォン、携帯、通信機能がついているガジェット禁止
  • 転倒した際にこぼれる飲料水などの持ち込み禁止
  • 試験会場で配布された問題用紙、答案用紙、計算用紙の持ち帰り禁止
  • カンニングなどの不正行為禁止

カンニング以外の主な不正行為は受験者が違う、許可されたもの以外を机上に置いてあったり使用したりした場合、試験監督の指示に従わないなどをさしています。

このほか、試験会場へ来場する際は公共交通機関と徒歩です。近隣に無断駐車・駐輪などをして会場にくるような迷惑行為はやめましょう。

その他、会場内の注意事項に従って受験をしましょう。

証券アナリスト試験についてまとめ

証券アナリスト試験についてまとめ

  • 過去問題があり繰り返し勉強ができる
  • 難易度は低めである
  • 金融業界でのキャリアアップにつながる

証券アナリストという名前を聞くと、「なんて難しそうな資格」と思う人が多いでしょう。

しかしながら資格の内容をよく知ると、通信教育の受講が義務付けられていたり、過去問題を公式サイトから入手できたりと、制度が大変よく整っていますので勉強しやすい試験となっています

それは、第1次、第2次試験の合格率のデータが5割近くであることからもわかるでしょう。

金融業界に興味がある人や、すでに働いている人にもおすすめできる資格です。将来、独立を希望している人にもぴったりな資格です。

ぜひ、キャリア選択のひとつとして、証券アナリストの受験を考えてみてはいかがでしょう

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