アクチュアリー試験の過去問は?活用法や数理・数学の対策ポイントまで解説!
「アクチュアリーの過去問はどうやって手に入れるの?」
「過去問をどのように活用して勉強すれば良いの?」
このような疑問を抱いてはいるアクチュアリーの試験に興味がある方必見です。
この記事を読めばアクチュアリーの試験について知識が深まり今すぐアクチュアリーの試験勉強を始めたくなるでしょう!
アクチュアリーの試験勉強を効率よく行い合格への一歩を踏み出しましょう!
アクチュアリーの過去問についてざっくり説明すると
- アクチュアリーの過去問を解くことが大切
- アクチュアリーは第1次と第2次試験がある
- アクチュアリーの資格取得は容易ではない
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アクチュアリーの過去問はどこから手に入る?
アクチュアリーとはビジネスにおける将来のリスクや分析、評価などを専門としている仕事で近年、注目を浴びている資格です。
今までは大学などで数学や統計学を専攻した人がアクチュアリーの資格を取ることが多かったですが現在は他の分野を専攻している人も資格取得を目指すことが多くなりました。
そんなアクチュアリーの資格を取得するための過去問はどこから手に入れることができるのでしょうか?
更にその過去問を使ってどのように勉強すれば良いのでしょうか?ここではアクチュアリーの過去問の取得方法と勉強方法を紹介します。
アクチュアリー会のホームページから
アクチュアリーの試験の過去問は「日本アクチュアリー会」のホームページから取得することができます。
このホームページにはアクチュアリーの過去問と合わせて、その過去問の解答や解説、配点も掲載されています。
そのため試験の直前に実力を試す際や学習を開始する前の自分の実力を試すこともできて使い勝手が良い過去問になっています。
しかし冊子などの紙での提供はしていませんので過去問を解く場合は全て自分で印刷しなければならず少し面倒です。
アクチュアリー受験研究会には詳しい解答も
「アクチュアリー受験研究会」とはアクチュアリーの合格を目指す受験生たちのオンラインコミュニティです。
「アクチュアリー受験研究会」の主な活動内容はウェブサイトを使っての情報発信と毎月開催している勉強会です。
ウェブサイトでは先輩たちの勉強法や過去問の詳細な解説、また別解など試験対策に役立つような様々な情報が集約されています。
また常時、アクチュアリーの試験について新しい情報が追加、更新されているので、アクチュアリーの資格を取りたい人にとってはお得情報がたくさん掲載されていて便利なツールです。
アクチュアリーの試験の問題は人によって解き方が様々です。
「アクチュアリー受験研究会」を利用することで他の受験生が過去問をどのような解き方をしているのか、難問へのアプローチ方法、最短経路での解き方などを学ぶことができとても貴重な情報を手に入れられます。
アクチュアリー試験過去問の活用法
アクチュアリーの過去問をどのように活用すればアクチュアリーの資格取得の近道になるのでしょうか?
アクチュアリーの過去問を上手に活用してアクチュアリーの資格取得に役立てましょう。
過去問は最低10年分を遡って
「日本アクチュアリー会」のホームページに掲載されている公式に指定されているテキストを読み終えたら過去問を解いてみて下さい。
過去問を解くことでどれだけテキストの内容を理解しているのかを確認することができます。
過去問は最低でも10年分をさかのぼって解いてみて下さい。そして過去問で分からなかった問題は解き方を覚える勉強の仕方も一つでしょう。
過去問は2、3周して解き、解けない問題を無いようにしておくことでアクチュアリーの試験対策になります。
10年以上前の問題も解く
「日本アクチュアリー会」は明治32年に設立された団体です。アクチュアリーの資格取得の試験は昭和11年度から開始された歴史がある試験です。
「日本アクチュアリー会」のホームページには昭和37年度からの過去問が掲載されていています。
10年以上前の過去問もたくさんストックされていて、たくさんの問題を解くことが可能です。
ホームページに掲載されているアクチュアリー試験の過去問を全て解くのは量が膨大で難しいです。
しかし古い過去問の中には現在のアクチュアリー試験の類題も非常に多く時間の許す限り過去問を眺めてみたり、解いたりする勉強方法もおすすめです。
記述式年度の過去問について
現在のアクチュアリー試験は全てマークシート方式になっています。
しかし、平成17年度より前の試験では問題の一部が記述式であったり、全て記述式の問題もありました。
現在のアクチュアリー試験と形式が大きく異なるためマークシート式ではない年度の過去問はあまり本腰を入れて解く必要はないでしょう。
テキストそっくりな問題は収集する
アクチュアリー試験の過去問を10年から30年分一通り目を通すと数字だけ違い考え方が同じ問題や選択肢が増えただけの問題などテキストと類似した問題が出てくることが多々あります。
こうしたテキストと類似した過去の問題は試験で頻度に出題されていたり、解けないとまずいような「点取り問題」である場合が多いです。
そのため、このような問題はしっかりと解けるようにしておかなくてはいけません。
また「テキストそっくり問題」のような問題は個別でマークを付けて何回も重点的に取り組むことでアクチュアリーの試験対策になります。
アクチュアリー試験の概要
アクチュアリーの試験はそもそもどれくらいの難易度かご存知ですか?
アクチュアリーの試験内容や試験の日程、アクチュアリーの資格を取得する難易度などアクチュアリー試験の概要を紹介します。
アクチュアリー試験の難易度と日程
アクチュアリーの資格を取得するのは容易ではありません。数多い資格の中でも難易度が高いものになっています。
試験科目が複数あるため全ての科目に合格するまで平均で8年、中には10年以上かかる人もいます。
アクチュアリーの資格の取得を目指す人の中には働きながら勉強している人もいます。
資格取得が難しく取得するまで時間がかかる可能性があるからこそ限られた時間で効率良く勉強することが大切になってきます。
アクチュアリーの試験は毎年12月に東京と大阪の2会場で開催されます。
日程や会場の詳細は「日本アクチュアリー会」のホームページに毎年6月に試験の概要が発表されます。
第1次試験
1次試験は数学、生保数理、損保数理、年金数理、会計・経済・投資理論の基礎科目である5科目の試験が3日に分けて開催されます。
1科目の試験時間は3時間です。基礎科目5科目全て合格することでアクチュアリー会準会員となります。
第1次試験は第2次試験を受けるために相当する基礎知識があるのかを判断するために行っている試験になります。
第1次試験の問題に計算が必要な問題もあります。計算には電卓を使うことが許されています。
電卓はサイズが幅20㎝、奥行き20㎝、高さ5㎝を超えないものや数値を表示する部分がおおむね水平で文字表示領域が1行であるものなど細かい決まりがあります。
試験会場に行く前にお手持ちの電卓が試験中に使用可能な電卓か確認してから持って行きましょう。
また使い慣れている電卓の方が良いので試験の時に使う電卓を日常の勉強にも使用することをおすすめします。
第2次試験
第2次試験は第1次試験の5科目全てに合格した日本アクチュアリー会の準会員が受験できます。
第2次試験は「生保コース」、「損保コース」、「年金コース」に分けられていて受験者が1つのコースを選択します。
試験科目は生保コースは「生保1」及び「生保2」、損保コースは「損保1」及び「損保2」、年金コースは「年金1」、「年金2」の2科目存在します。
なお受験科目は受験者が選択できます。第2次試験の目的はアクチュアリーとしての実務を行う上で必要な専門知識や問題解決力があるかどうか判断するための試験です。
第2次試験の試験問題はアクチュアリーとしての実務を行う上で必要な専門知識があるかを問う問題と問題解決能力があるかを問う問題が半分ずつ出題されています。
アクチュアリー会の会員とは
アクチュアリー会にはアクチュアリー会準会員とアクチュアリー正会員があります。
まずアクチュアリー会の準会員は第1次試験の基礎科目5科目全て合格することで準会員になることができます。
そしてアクチュアリー会正会員は第2次資格の専門科目2科目どちらも合格し、尚且つプロフェッショナリズム研修を受講することで正会員になることができます。
なお、第1次試験の1科目でも合格することでアクチュアリー会研究会員になることができます。
日本アクチュアリー会の正会員、準会員、研究会員になることでアクチュアリー会が開催する研修会などに参加できたり会報などが閲覧できるという特典があります。
アクチュアリー会の非会員は過去に合格した科目があっても合格科目ゼロとなってしまうので注意が必要です。
なお、アクチュアリー会員は年間費が発生します。2019年度の年間費は正会員が30,000円、準会員と研究会員が15,000円になります。
アクチュアリー会員の年間費は変わる可能性もあるので日本アクチュアリー会のホームページで確認して下さい。
アクチュアリー試験科目ごとの活用法
アクチュアリーの第1次試験には5科目あり、「日本アクチュアリー会」のホームページにはそれぞれの科目の指定する参考書が掲載されています。
更にアクチュアリーの試験は数学に関することが多く数学を専攻されていた方が有利かもしれません。
アクチュアリーの試験に挑むには「日本アクチュアリー会」が指定しているテキストと過去問を使って勉強する必要があります。
ここではその5科目の勉強方法や勉強するときのポイントなど1次試験対策について紹介します。
数学
数学の試験内容は「確率」、「統計」、「モデリング」の3つです。
数学は基本的な統計的検定や区間推定、検出力などの問題を押さえれば合格点の水準に達することが可能です。
また検定で用いる統計量は直前の暗記が必要になってきます。しっかりと暗記してから試験に挑みましょう。
モデリングについては過去問の傾向を見ても出題量が少ない場合が多いです。
しかし、こういうところで周りとの点差が付きやすいのでモデリングもしっかりと演習することが大切です。
モデリング部分の指定されているテキストは事実が簡潔に記されているだけなので自分にあったテキストを使ってみても勉強しやすいでしょう。
また統計分野の基礎固めには共立出版から出版されていて小寺平治が著作の「明解演習数理統計」のテキストがおすすめです。
会計・経済・投資理論
会計、経済、投資理論はそれぞれ設定されている足切り点を越えなければ資格を取得することができません。
投資理論は20点、会計と経済はそれぞれ10点を超えるように満遍なく過去問に取り組まなくてはなりません。
会計と経済に比べて投資理論は必要な知識量が多く、投資理論の知識は過去問を解く勉強方法プラス、ネットで分からないところを検索したりする必要もあるでしょう。
生保数理
生保数理は小問集合で良く出てくる公式をまとめておくと良いでしょう。また就業不能や連合生命は特に難しいので早めの対策が必要です。
しかし就業不能と連合生命はアクチュアリー会が出版している「二見隆:生命保険学」の内容が充実しているので過去問とテキストの練習問題をこなすことで試験対策になります。
また「アクチュアリ―受験研究会」で入手できるテキストなども活用することで効率よく勉強することができます。
年金数理
基本的なトロ―ブリッジの公式を使いこなすことが重要になってきます。過去問なども活用してトロ―ブリッジの公式を使いこなせるようになりましょう。
他の保険科目よりも参考書などの情報が少なく指定のテキストが一番よい勉強の教材になります。
年金数理の勉強は生保数理の知識を持っている方が内容を理解することができます。このことも参考に勉強する順番なども考えてみて下さい。
「日本年金数理人会」であるJSCPAの実施する年金数理の試験の問題も参考にすると良いでしょう。
JSCPAの試験もJSCPAのウェブサイトに過去問がたくさん掲載されています。
このJSCPAの過去問の解答には解説がついていませんが演習パターンを増やしたい方にはおすすめする問題です。
損保数理
損保数理は計算量が膨大なので計算がどれだけ速くできるのかがポイントになってきます。
計算をごり押すのではなく、過去問やテキストなどに良く出てくる計算結果や公式は暗記して計算をショートカットできるようにするのが試験問題を速く解くコツです。
損保数理は何度か問題を解いていくうちに解法パターンが分かってくるようになります。
損保数理の過去問に取り組む際には問題を全て解いて出題傾向を把握することが大切です。
損保数理の点数を上げるには計算力を上げるとともに必要な計算結果や公式を暗記するという2点がポイントになってきます。
アクチュアリーの過去問についてまとめ
アクチュアリーの過去問についてまとめ
- 過去問は日本アクチュアリー会のホームページで取得できる
- アクチュアリーの過去問は10年以上遡って解くことがおすすめ
- 指定されているテキストと過去問を併用して勉強することが大切
アクチュアリー試験の対策には過去問をたくさん解くことが一番です。「日本アクチュアリー会」が指定したテキストと過去問を併用して効率よく勉強しましょう。
アクチュアリーの資格を取得することは容易ではありませんが時間をかけて勉強を続けることで資格取得へと繋がります。
アクチュアリー受験研究会などのウェブサイトも上手に活用して繰り返し過去問を解きアクチュアリーの資格を取得しましょう。