証券外務員の難易度はどのくらい?合格率・つまづきポイントまで全て解説!

更新日時 2020/04/23

「証券外務員の資格ってどこで取れて、どのくらい難しいのだろう?」

と証券外務員資格について興味がある人もいるのではないでしょうか?

証券外務員資格は、証券業務を行うには欠かせない資格であり、証券外務員の資格がなければ一切の証券業務ができません。

証券マンや、証券業務に関わる人は必ず取得しておかなければならない資格です。

この記事では、証券外務員資格の合格率や注意点などポイントを分析し、合格するためにはどのような点に注意しておけばいいかなどを分かりやすく解説していきます。

証券外務員試験についてざっくり説明すると

  • 難易度は、合格率6割超と高いわけではない
  • 合格までには40時間から100時間、2カ月程度の勉強時間が必要である
  • 外務員資格には一種と二種があり、二種まで取得すると更に業務の幅が広がる

証券外務員の難易度はどのくらい?

悩み・疑問

証券外務員試験は、日本証券業協会が実施しており、証券外務員資格を取得しなければ、証券業務における営業活動ができません。

民間試験ではあるのですが、公共性が非常に高い資格だともいえます。

証券外務員試験は一種と二種があり、それぞれの受験者数は一種で5,000人前後、二種は4,000人前後で、年齢や学歴に関係なく誰でも受験できる資格です。

公共性が非常に高いのですが民間試験ということもあり、合格率は高く、きちんと勉強して準備をしておけば,十分合格は目指すことのできるレベルであると言えるでしょう。

証券外務員の合格率は65%程度!難易度は?

証券外務員試験の難易度は一種、二種ともに65%程度で、極端に難しいわけでも簡単なわけでもありません。

しっかりと準備して、勉強しておけば十分合格できる程度の難易度だといえます。

過去2年分の合格率を表にしています。

2018年度 2017年度
二種証券外務員 66.5% 62.9%
一種証券外務員 66.1% 65.1%

ともに65%前後なので、一種、二種とも難易度に大きな差はありません。

では、合格率65%程度の試験を偏差値ベースで見てみるとどの程度の偏差値なのでしょうか?

偏差値に直すと55前後となり合格率などから見ると一種の合格者が、3,250人前後、二種が2,600人前後の合格率となっています。

証券外務員の合格点は正答率7割!

証券外務員試験の合格率が65%前後だということはわかりましたが、どの程度の点数を取っておくと安心できる合格点といえるのでしょうか?その前に、外務員試験の概要に触れてみましょう。

一種試験の試験時間は2時間40分です。100問の試験問題で、マークシート方式です。試験は440点満点中7割以上の正解率で合格することができます。二種試験の試験時間は2時間です。70問の試験問題で、7割以上の正解率で合格することができます。 両方とも7割以上得点することができると合格となります。

証券外務員の難易度が高くない理由

先ほどから、難易度はあまり高くはないと述べていますがなぜ、高くないのでしょうか。一番大きな要因として、出題が選択問題だけだということが挙げられるでしょう。

特に〇×問題だけで試験問題の70%近くを占めています。これは、試験方式がコンピュータを使って、キーボードとマウスで受験するためです。つまり証券外務員の難易度が高くない理由としては試験方式が合格しやすいという点が挙げられます。

次に受験層も合格率が高いポイントのひとつです。

証券外務員試験を受験する人の多くは、証券会社や銀行といった金融機関で勤務している人が大半です。そのため、試験を受ける前から既に、証券外務員に直結する、金融の知識や商品の知識が既に備わっており、全くの素人が受けるわけではないという点も大きいといえます。

最後に試験の内容に関しても合格率が高い原因があるのです。

試験の内容は大学で経済学部に在籍していた人であると既に学んでいることが多く、比較的勉強しやすい範囲の出題がほとんどだといえます。

経済学部卒業の人ならば、すんなりと勉強内容が入りますので、これも合格率を押し上げている要因のひとつです。

推奨勉強時間は二種ならば40時間、一種ならば100時間

次にどの程度の勉強時間をとると合格できるという目安があるのかという点です。 個人差はあるのでしょうが、合格率や試験内容から考えてみましょう。

全くの初心者から証券外務員資格合格を目指す場合、一種ならば100時間程度、二種ならば40時間程度を勉強時間の目安として考えましょう。

先ほど述べた、金融機関で勤務している人や経済学部出身の人などは、基礎知識が身についていますので、初心者で始める人ほどの時間は必要としません。

更に、証券外務員には、一種と二種があります。受験する順番は、二種外務員試験合格後、一種を受けるパターンが一番多いです。二種と一種の試験範囲は7割程度、同じ試験範囲からの出題です。

つまり、二種合格後に一種を受けるのであれば、100時間も勉強時間を充てる必要はありません。二種資格を既に取得している人が、引き続き一種を受ける場合は、おおむね60時間程度を勉強時間と考えておけば問題ありません。

そもそも証券外務員はどんな資格なのか?

資格を知りたい

ここまでは、外務員試験について試験内容や、合格率などについて説明してきました。

ここからは、証券外務員の役割や仕事内容について解説していきます。

証券外務員は「金融商品を扱う営業マン」!

証券外務員の資格を持つと、証券外務員は金融商品の販売や推進を行えるようになります。

多くは、証券会社が扱う株式や債券となります。銀行も債権は扱いますし、預金も金融商品としての位置づけです。

また、保険会社が扱う生保や損保なども金融昇進とみなされます。このような商品を扱い、販売することができるのが証券外務員です。つまり、証券外務員の資格を持っていなければ、このような商品を扱うことができません。

したがって金融機関に勤めていて金融商品を扱わなくてはならない人は、必ず持っておかなければいけない資格と言えるでしょう。

一言で言えば、証券外務員は金融商品を取り扱うことができる営業マンです。

もしも、金融の知識が無かったり、商品の知識が無かったりする人が営業マンとして金融商品の販売に関わっていたらどのようなことになるでしょうか。

お金に関するトラブルが増え、一般のお客様の資産や資金を減らしてしまい大きなトラブルになる可能性があることが容易に想像できます。

そこで、日本証券業協会は金融商品に関わるトラブルを最小限に抑えるために、証券外務員資格で線引きをするという側面があるのです。

証券外務員には二種と一種に分類される

先ほどから、証券外務員資格には一種と二種があると述べていますが、一種外務員と二種外務員とでは、取り扱う内容がどのように異なるのでしょうか。

位置づけとして、一種外務員の方が二種外務員よりも複数の商品を取り扱うことができるので、一種外務員の方が上級資格と位置付けられています。

まずは、外務員二種が取り扱うことができる商品を見てみましょう。外務員二種が取り扱える商品は、主に現物商品に限ります。

しかし、外務員一種の資格を取ることができると更に高度で複雑かつリスクの高い商品まで取り扱うことができるので、営業職の人は、外務員一種まで取得しています。

証券外務員二種は現物のみ!

証券外務員二種が扱うことができる金融商品は現物商品のみの取り扱いなのですが、現物商品とはどのような商品を指すのでしょうか。

現物商品とは主に、株式市場における現物株の取引や国債や公社債、投資信託などの商品を指します。

また、銀行で扱う預金も取り扱いの対象となるのです。

当然ながら、金融の知識や商品知識がなければいけませんが、金融商品には更にハイリスクで複雑な商品があり、そのような商品は取り扱うことができません。

万が一、損失があったとしても、最悪の場合、借金する必要はなく全額がなくなってしまう現物のみに限られます。

証券外務員一種は全てOK!

次に外務員一種が取り扱うことができる商品について解説していきましょう。

外務員一種では、外務員二種が取り扱うことができる商品の他に、より、高度で複雑なハイリスク・ハイリターン商品の取り扱いが可能になります。

ハイリスク・ハイリターンな商品とは、信用取引やデリバティブ取引などを行うことができるようになるのです。これらの取引について取引ごとに説明していきましょう。 信用取引では、お客様の預けた担保の最大3倍まで金融商品を売買できます。

例えば、お客様が1,000万円の現金を預けている場合、3倍の3,000万円まで取引が可能となるのです。現物だと10,000株買えるのが、30,000株信用取引で購入することができます。

また、信用取引では、株式を持っていなくても売りから入る取引を行うことができます。この取引は信用売りといい、高度な取引となるので、外務員一種資格者でなければできません。

オプション取引とは、権利の取引を指します。あらかじめ決められた期日に決められた価格で取引することです。デリバティブ取引には、先物取引やオプション取引、スワップ取引などが該当します。それぞれ、高度な知識と商品知識が必要です。

このようなデリバティブ取引は外務員一種でなければ取り扱うことができません。

証券外務員の「正会員」と「特別会員」の違いは?

証券外務員には一種と二種の他にも正会員と特別会員に区別されます。証券外務員の正会員は主に証券会社に勤務している証券外務員のことです。

証券外務員の特別会員とは、銀行や保険会社に勤務している証券外務員を指します。 勤務先が違うというだけではなく、例えば同じ証券外務員二種資格を保有していたとすると正会員資格と特別会員資格ではまったく異なるのです。

正会員資格に関しては、年齢や職業の制限がなく誰でも受けることができます。 しかし、特別会員資格に関しては、金融機関で勤務している人しか受験できません。

更に特別会員資格は会社を通じての受験のみが認められます。 金融機関に勤務していない一般の方は、正会員の外務員試験を受けましょう。

証券外務員試験の二種と一種では基礎的か専門的かの違い

違いを知ってる?

証券外務員試験の二種と一種の違いは一言で表すと、基礎的な分野のみでの取り扱いとなる外務員二種と専門的な商品まで扱うことができる外務員一種で分けることができます。

ここからは、一種試験と二種試験の出題範囲や出題形式などについて解説していきましょう。

試験の出題範囲は一種と二種共通している

外務員一種と二種の出題範囲はほとんどが共通しています。

共通している科目は、「法令・諸規則」「商品業務」「関連科目」の3分野です。 一種は3分野の他に、「デリバティブ取引」が含まれます。

では共通している分野について項目ごとに見てみましょう。

「法令・諸規則」は、金融商品の法令内容や、証券を取り扱っている日本証券業協会や証券取引所の定款・諸規則から出題されます。

「商品業務」は、商品販売の実務や株式、債券や投資信託といった商品知識などからの出題です。

「関連科目」は、証券における基礎知識や販売においての知識などから出題されます。

証券外務員一種は、4分野の15科目から出題、証券外務員二種は、3分野14科目から問題が出題されます。

一種と二種の出題科目の細かな違い

出題範囲は、証券外務員一種試験と証券外務員二種試験ではほとんど変わりがありません。

しかし、全く一緒というわけではなく、細かな部分で違いがあります。 どのような点に違いがあるのでしょうか。

双方共通の出題範囲は下記の表となります。

法令・諸規則
金融商品取引法及び関係法令
金融商品の勧誘・販売に関係する法律
協会定款・諸規則
取引所定款・諸規則
商品業務
株式業務
債券業務
投資信託及び投資法人に関する業務
関連科目
証券市場の基礎知識
株式会社法概論
経済・金融・財政の常識
財務諸表と企業分析
証券税制
セールス業務

このような科目が出題されます。

一種も二種も共通出題内容として、コンプライアンスに関することは、基本から重要事項までを問われます。

商品業務の出題においては、二種は基礎的な知識について出題されますが、一種においては更に実務的な専門知識などが問われます。

また、一種のみでしか取り扱わない、「デリバティブ取引」に関しては二種試験では出題されません。

しかし、デリバティブ取引の基礎的な部分である、株式や債券の業務については出題されます。

合格率は同程度なのですが、「デリバティブ取引」が範囲に入り、出題も実務や専門的な知識まで出題されるので、一種の問題が難しいといえます。

二種と一種では出題形式は異なる

証券外務員一種と二種では、出題形式などにおいても若干異なります。

出題形式 ○×問題 五肢択一選択方式 合計問題数 合計点 合格点 試験時間
外務員一種 70問 30問 100問 440点 308点以上 160分
外務員二種 50問 20問 70問 300点 210点以上 120分

多くは○×形式が出題されるため、しっかり勉強しておけば、十分合格が期待できます。

五肢択一問題では語句選択問題や計算問題が出題されます。しかし、計算といっても決して難しくはないので、計算が苦手という人でも大きな問題はありません。

試験自体は、CBT方式という、PCを利用した試験方式が用いられます。全国のテストセンターで受験が可能です。

証券外務員の資格試験は年齢、職業の区別なく受験することができます。

また、外務員試験一種試験は、二種資格を持っていないと受験できないかというとそのようなことはなく、いきなり一種を受験しても問題ありません。

証券外務員試験のつまづきポイント3選

分岐点

証券外務員試験は65%前後の合格率ですが、しっかりとポイントをつかんだ勉強を行っておかなければ不合格になる可能性もあるのです。

証券外務員試験が難しいと感じるときはどのようなケースなのでしょうか?いくつかのケースを考えてみましょう。

その1:専門用語への慣れ

金融用語や経済用語は、一般の人にはなじみが薄いのですが、証券外務員試験では専門用語を理解しておかなければいけません。

金融機関で勤務している人ならばなじみのある言葉でも金融や証券について知識がない人の場合だと最初の難関となってしまいます。

わからない部分があったり、聞いたことのない単語が出てきたらすぐに調べる癖をつけると良いでしょう。

言葉の理解から入らないといけませんので、最初の勉強はなかなか進まないかもしれません。しかし、言葉が理解でき始めると理解力が次第に向上していき、勉強もはかどるようになるでしょう。

その2:試験範囲の多さ!

証券外務員試験の特徴として、試験範囲が多いことが挙げられます。

試験範囲が多いということは、覚えておかなければいけない範囲も多いということですので、暗記が苦手という人は試験が難しいと感じるでしょう。これは、一種、二種とも範囲は同じ程度なので、双方とも範囲が広いといえます。

しかし、先に二種試験に合格している人は、一種を受験する場合は、既に同じ範囲を二種で勉強しているので取り組みやすいです。

その3:一種試験は信用取引やデリバティブ取引!

証券外務員一種試験の場合、二種試験の範囲に加え、信用取引やデリバティブ取引が出題範囲に入ります。

しかも外務員一種のみデリバティブ取引は取り扱いができますので、実務のことを考えて、信用取引やデリバティブ取引の出題割合が大きくなります。

外務員一種を合格するためには、デリバティブ取引の部分をしっかりと把握しておくことが大切なポイントです。

外務員二種と一種の想定勉強時間を前述しました。

一種の方が100時間、二種が40時間との違いはデリバティブ取引部分の勉強時間と関係があります。

合格のために勉強するポイントは計算問題とひっかけ問題!

勉強している

証券外務員資格において出題範囲や難しいと感じる部分などについて解説してきましたが、合格のポイントは何処にあるのでしょうか。

それは、計算問題やひっかけ問題に対する対策をしっかりと行うことが重要となってきます。

計算問題配点が高い!

なぜ計算問題にかかっているのかといえば、配点が高い5択問題のなかで計算問題が出題されているからです。

まずは、配点が高い5択問題を得点できるようにするために計算問題の対策を行っておきましょう。

計算問題の対策方法としては、難しい問題ではないので、しっかりと公式を覚え、複数回問題を解いておくことです。

何度も解くことで、公式が身に着き、問題が出題されると自然と解けるようになります。

試験での計算問題は、PCの電卓を用いるので、何度も計算問題を勉強して確実に5点を獲得できるように備えておきましょう。

ひっかけ問題に注意

つぎにひっかけ問題に注意しておきましょう。 ときどき、ひっかけ問題が出ていますので問題集やテキストを利用して、類似問題をたくさん解いておくことをおすすめします。

類似問題をたくさん解いておくことでひっかけの傾向が理解しやすくなります。 出題の傾向に慣れておくことも試験勉強にとって大きなプラスポイントです。

また、試験の7割は○×問題なので、いかに早く、正確に解けるかどうかも合格への分かれ道になります。

試験当日には、ケアレスミスにも十分注意して受験しましょう。bold

証券外務員資格についてまとめ

証券外務員資格についてまとめ

  • 金融機関の業務において欠かせない資格です
  • 難易度は高くないが範囲は広いのでしっかりと受験勉強して備えましょう
  • 金融機関への転職のときにはとても有利な資格です

証券外務員資格は、金融機関における業務において欠かすことのできない資格です。

証券外務員試験には一種と二種があり、双方とも合格率は65%程度と難易度がすごく高いというわけではありません。

しかし、難しい専門用語などもありますし、出題範囲も広いので、しっかりと準備して受験する必要があります。

特に一種は二種と同じ範囲の他に、信用取引やデリバティブ取引についても出題範囲となります。

まったくの初心者から資格の勉強をする場合は、二種ならば40時間、一種なら100時間程度を勉強時間の目安にして取り組んでみましょう。

証券外務員資格を取得できると、株式や国債や投資信託といった金融商品の取り扱いが可能になるので、金融機関へ転職した場合などは有利になります。