測量士補試験は独学で合格できる?勉強方法やおすすめテキスト・過去問の使い方も解説
「測量士補は独学でも取得可能なの?」
「測量士補のおすすめテキストや過去問題集が知りたい!」
このような疑問を持ちの方、いらっしゃいませんか?
測量士補は不動産系資格の中では難易度が低く、比較的取得がしやすい資格です。
独学での取得も十分に狙える資格ですが、確実に合格を目指す場合は通信講座などの利用がおすすめです。
こちらの記事では、測量士補の合格に必要な勉強時間やおすすめの勉強方法・テキスト・過去問題集などについて解説していきます!
測量士補の独学についてざっくり説明すると
- 難易度はそこまで高く無いため、独学でも取得が狙える
- 計算問題などでは専門的な知識が要求されるため、自信が無い方は通信講座がおすすめ
- 合格率は35%程度で推移しており、難易度はやや簡単程度
- 独学のメリットとデメリットをしっかりと把握しよう
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測量士補試験の独学合格は可能か
測量士補の独学での取得の可否に関しては「独学でも合格可能だが、通信講座の受講が圧倒的におすすめ」といったレベルです。
まずこちらのトピックでは、測量士補の試験は独学で合格できるかどうかを、様々な観点から分析していきます。
測量士補の試験問題を確認
まず、測量士補試験の試験問題の出題範囲について見てみましょう。
試験問題は以下の8分野から出題されます。
- 測量に関する法規
- 多角測量
- 汎地球測位システム測量
- 水準測量
- 地形測量
- 写真測量
- 地図編集
- 応用測量
以上の分野から全28問が出題され、配点は1問25点の700点満点の試験です。
科目ごとの足切り基準はありませんが全体点の合格基準は定められており、700満点中450点以上で合格となります。
得点率で表すとおよそ65%のラインが合格基準となるため、日ごろの演習では7~8割程度の得点を目指しておくと安心です。
1問の差で不合格になってしまう方が多い試験なので、ケアレスミスには細心の注意を払いましょう。
測量士補の合格率
測量士補試験の近年の合格率などのデータを見てみましょう。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和元年度 | 13,764人 | 4,924人 | 35.8% |
平成30年度 | 13,569人 | 4,555人 | 33.6% |
平成29年度 | 14,042人 | 6,639人 | 47.3% |
平成28年度 | 13,278人 | 4,767人 | 35.9% |
平成27年度 | 11,608人 | 3,251人 | 28.0% |
平成26年度 | 11,118人 | 4,417人 | 39.7% |
平成25年度 | 10,596人 | 2,248人 | 21.2% |
平成24年度 | 10,551人 | 4,289人 | 40.7% |
平成23年度 | 10,233人 | 2,192人 | 21.4% |
平成22年度 | 10,387人 | 2,757人 | 26.5% |
平成21年度 | 10,520人 | 2,704人 | 25.7% |
以上の表を見て分かるように、過去の合格率は20%〜40%程度で推移していましたが、近年は35%程度で安定しています。
資格試験の中では比較的合格率は高く難易度はそこまで高くありませんが、70%近くの人が毎年不合格になっており3人に1人程度しか合格できていません。
そのため、油断することなく正しい試験対策を重ねて合格を目指す必要があると言えるでしょう。
以下の記事では測量士補試験の合格率について記載しています。ぜひご覧ください。
難易度はやや簡単のレベル
測量士補は測量士と比較すると難易度が低く、試験問題も簡単です。
そのため、宅建や土地家屋調査士など他の不動産系の資格を勉強したことがある方には簡単な試験と感じるケースが多いです。
なお、資格試験の偏差値を判定しているサイトによると、測量士補の偏差値は47として判定されています。
そこまで難しい試験ではないため、しっかりとした試験対策を行っていれば問題なく合格できる難易度であると言えるでしょう。
測量士補試験の難易度について以下の記事で詳しく記載しています。
独学で合格を目指す勉強時間
測量士補試験に合格するためには、勉強期間として5〜6ヶ月ほど設けておくと安心です。
毎日平均して1〜2時間程度勉強したと仮定すると、合計200時間程度の勉強時間が必要となります。
初学者の場合は200時間程度が必要な勉強時間の目安になりますが、他の不動産系資格を取得している方であれば100時間程度の勉強でも合格を狙えます。
なお、試験は毎年5月に行われるため、勉強のスケジュールを考える際には試験日から逆算すると良いでしょう。
具体的には、年が明ける前には少なくとも勉強計画を立てたり勉強方法を模索するなどの試験対策に着手するようにしましょう。
ゆとりを持った勉強計画を立てておくことで、突発的な用事が入ったりしてもスケジュールをリカバリーしやすくなります。
そのため、ぎりぎりの日程を組むのではなくゆとりをもった勉強計画を立てておきましょう。
以下の記事では測量士補合格までの勉強時間について徹底解説しています。気になる方は参考にしてください。
独学での勉強のメリット
費用はテキスト代と受験料のみ
独学で勉強するメリットは、費用が圧倒的に安く済む点です。
独学で合格を目指す際に必要となる費用は、購入するテキストの書籍代に加えて受験料の2,850円のみなので、通信講座などを利用する場合と比べてかなり費用を抑えることができます。
独学だと1万円するかしないか程度の費用で済む一方で、通信講座を利用する場合は数万円の費用がかかってしまうため、独学の費用の安さは大きなメリットであると言えるでしょう。
毎日の勉強時間を調整できる
独学の場合、自分のペースで勉強することができて勉強時間の調整もしやすいメリットがあります。
通信講座などを利用するとあらかじめカリキュラムが決められているため、毎日の勉強時間に融通が利きません。
一方で、独学の場合は勉強時間の融通が利きやすく仕事が忙しい日は手短に済ませたり、逆に休日に多く勉強するということが可能です。
独学慣れしており「自分のペースで勉強した方が効率的」という方にとっては、スケジュールの融通が利きやすい独学の方が良いでしょう。
とはいえ、そもそも独学だとモチベーションの維持が難しいなど勉強の継続が困難な場合もあるので、自分が独学に向くかどうかはしっかりと考えておく必要があります。
独学には多くのデメリットも
独学にはメリットがある一方で多くのデメリットもあるため、その点についてもしっかりと把握しておく必要があります。
毎日のモチベーション維持が困難
独学の場合はモチベーションの維持が難しく、途中で挫折してしまう方も多くいます。
やる気が湧かずに勉強をサボってしまう日も出てきてしまうなど、人によっては毎日勉強を継続するモチベーションが保てないケースも出てきます。
また、高い費用を払っていないため「まぁいいや」と途中で勉強を放棄してしまう方もいるため、モチベーションの維持についてはかなり注意を払う必要があります。
独学だと疑問点や不明点があった時に質問して疑問を解消することもできないので、不明点が放置されがちです。
疑問点をなかなか解消できない点も、モチベーションを失いやすくなる要因と言えるでしょう。
学習計画を立てるのが面倒
独学だと勉強計画の立案から自分の責任で行う必要があります。
講座を受講する場合は合格のノウハウが詰め込まれた勉強カリキュラムが予め決まっているため勉強を進めやすいですが、独学では自分で決めなければなりません。
ここで非効率な勉強計画を立ててしまうと合格することは困難なので、特に気を付ける必要があります。
学習計画の立案は合格を目指す上で最も大切な要素であるにもかかわらず、独学者にとって最も面倒な部分でもあります。
途中で計画を調整する際にも面倒な作業が発生するため、計画を立てる作業が苦手な方には独学は向きません。
勉強計画の立案の段階で失敗して不合格になってしまう人は大勢いるため、この点は独学の大きなデメリットと言えるでしょう。
測量士補の独学がおすすめな人
こちらのトピックでは、上記のメリット・デメリットを踏まえてどのような方が独学でも合格を目指せるのかを解説していきます。
土地家屋調査士の資格を有する人
測量士補の資格を取得することで、土地家屋調査士の科目免除の恩恵を受けることができます。
この仕組みを利用してまず測量士補を取得してから土地家屋調査士を取得する方が多いですが、その逆パターンで取得することもおすすめです。
測量士補よりも土地家屋調査士の方が難易度が高いため、土地家屋調査士取得者はかなり有利です。
また、測量士補と土地家屋調査士の試験範囲には重複する部分も多く、すでに土地家屋調査士資格を取得している場合は試験対策が圧倒的に楽になるのです。
難関試験に独学で合格した経験のある人
土地家屋調査士資格を持っていなくても、他の難関資格や大学の入学試験などの場面で独学で合格した経験のある方であれば、独学に向いていると言えます。
独学で資格取得を目指す場合、「独学慣れ」しているかどうかが非常に重要です。
独学で結果を残した経験がある場合は、すでに自分にとって最適な勉強方法を確立できている場合が多く、効率的なインプットやアウトプット方法が身に着いています。
このような既に確立している自分なりの勉強法を実践することに加えて、後述する測量士補の合格に特化した対策のコツを実践すれば、合格を掴み取ることができるでしょう。
測量士補のおすすめテキスト
こちらのトピックでは、資格Timesが厳選した測量士補の試験対策におすすめのテキストを紹介していきます。
おすすめの参考書でインプット
まずは、「やさしく学ぶ 測量士補試験 合格テキスト」でインプットを行い、基本的な知識を身に着けてから問題演習をすることが効率の良い勉強方法です。
このテキストでは試験に頻出する重要知識を厳選して丁寧に解説しているため、初学者の方でも安心して学ぶことができます。
「ポイントを絞った丁寧な解説」をコンセプトにしており、過去の出題データを分析した上でテキストを構成しているためメリハリをつけた勉強が可能です。
さらに、練習問題で演習量も確保することができ、正解までの手順を丁寧に解説してくれているため効果的なアウトプットをこなすことができます。
問題集で演習量を確保
過去問だけでなく、問題集も用いて演習を行うことで合格に大きく近づくことができます。
おすすめの問題集は「2022年版 測量士補試験問題集」です。
この問題集は、分野別に勉強がしやすいように全体を14の章に分けて構成しています。
分野別に分けていることで自分の苦手分野や弱点を重点的に勉強することができ、自分の苦手つぶしに役立つでしょう。
また、収録されている問題はいずれも出題頻度の高い問題であり、この問題集を繰り返し解くことで試験問題に慣れることができ本番に向けての実践力や対応力を鍛えることができます。
各章のはじめには「傾向と対策」として、出題傾向と学習すべきポイントを示しているため、科目ごとに重点的に勉強するべきツボを押さえることができます。
測量士補を独学する勉強方法
こちらのトピックでは、適切な試験対策を行うことができるオススメ勉強方法を具体的に紹介していきます。
過去問は10年分を反復
測量士補の試験は、過去に出題された問題の焼き直しが非常に多いため過去問を多く解くことが得点に直結します。
そのため、過去問を反復してやり込むことが得点アップには最も効率が高く、特に暗記した知識が問われるような問題に対しては絶大な効果を発揮します。
解くべき過去問の目安としては、10年分の過去問を3周ほど繰り返しておけば演習として十分と言えるでしょう。
2週目以降に解く際にも丁寧に解くことを心掛け、選択肢の一つ一つをしっかり読み込み「間違っている理由」などを理解するようにしましょう。
文章問題は過去問の暗記で対応
文章問題については暗記した知識の内容が問われますが、文章問題対策としてはテキストでのインプットと過去問の反復で対策することがおすすめの勉強方法です。
特に、過去問からの出題が多い試験の特徴を考えると、過去問の重要知識をしっかりと暗記して正確に覚えておくことで文章問題については十分に対応可能です。
文章問題に慣れておくことも重要なので、できるだけ多くの過去問を解いて出題に慣れておくようにしましょう。
試験対策では計算問題を重視
測量士補試験では計算問題も多く出題されるため、入念な対策が必要です。
なお、計算問題は出題の半分を占めており、難易度も高めなので多くの受験生が苦労しています。
一見するとかなり難易度の高い計算が求められ、文系の方は拒否反応を起こしてしまうかもしれません。
しかし、これらの計算問題に対しては、解法や公式などを問題演習を通して暗記してしまえば対策ができるようになります。
最初は解法や公式などを覚えるのに苦労しますが、過去問を解いてその解説を読み込むことで徐々に覚えることができます。
一つずつ丁寧に暗記して、出題に慣れておくことが非常に効率が良い勉強法となります。
測量士補試験の計算問題に関する数学は以下の記事でまとめています。
問題集でさらに得点アップ
計算問題については、演習した量が得点に直結するのでできるだけ多くの問題に触れると効果的です。
そこで、過去問だけでなく予想問題集などでも演習をして、覚えた公式や解法を活用する練習を積むと良いでしょう。
その際には、おすすめの問題集と参考書・テキストを反復して、しっかりと復習することで理解を深めることができます。
このように、測量士補は演習量が得点に直結しやすい試験なので、ぜひ多くの問題に触れるようにしてください。
測量士補の資格を取得するメリット
資格を取得した際のメリットについて把握し、資格を生かして活躍する自分の姿をイメージすることで勉強のモチベーションを維持しやすくなります。
実際に、測量士補は取得難易度が低い割には取得メリットが多く、コストパフォーマンスの良い資格と考えられています。
こちらのトピックでは、測量士補の取得メリットについて解説していきます。
測量会社などで必要とされる
測量士補の資格を取得していると、測量に関する専門的なスキルが身に着いている証明となるため、測量会社などで活躍できます。
実際に、測量士補のほとんどは専門の測量会社に勤務して社内において頼られる存在です。
また、測量法という法律によって測量会社の営業所に設置義務も定められていることから、測量会社からは重宝されるでしょう。
測量士・測量士補は独立向けの資格ではありませんが、求められる場面が多くあるためつぶしが利きやすい資格と言えます。
また、近年は肉体労働が敬遠されがちなせいか人材の不足になりやすいという背景もあるので、測量会社では常に測量士補に一定の需要があるのです。
日本のどこに住んでいても測量士補の需要は安定してあるため、この点は測量士補の大きな取得メリットと言えるでしょう。
将来的にも安定した需要
測量士補は将来的にも安定した需要が見込まれており、仕事も安定している強みがあります。
建物の建築の際に必要不可欠な存在であることから、不動産が存在する限り仕事がなくなることはありません。
つまり、現在だけでなく将来的にも需要が尽きない資格であると考えられています。
また、今後の国土強靭化など国の政策が行われる際にも測量士補の需要が急増する可能性があるため、そういった点では日本の景気に将来性が左右される部分があります。
つまり、取得していることで仕事がなくなる可能性が非常に低くなるため、万が一失業しても安心して仕事探しができるメリットがあるのです。
通信講座でより確実な試験対策が可能
測量士補試験に確実に合格したい場合には通信講座で勉強を進めることがおすすめです。
特にアガルートの通信講座は、高い合格率と質の高い教材を兼ね備えた充実の講座となっているので、1番のおすすめとなっています。
受講生の合格率は驚異の92.5%となっており、これは全国平均が36%であることを考えると驚異の数字であるといえるでしょう。
指導面では、合格に必要な知識を厳選したテキストと、土地家屋調査士試験1位の経歴を誇る中山講師によるわかりやすい講義が売りとなっており、初めての人でも実力を身につけやすい内容となっているのです。
また、学習サポート面では、講師による月1回のカウンセリングが大きな魅力であり、学習の進捗状況や日々の疑問を遠慮なく相談することができるでしょう。
これらの充実の機能を兼ね備えたアガルートの測量士補講座をぜひ一度受講してみてはいかがでしょうか?
測量士補の独学まとめ
測量士補の独学まとめ
- 試験の合格ラインは65%程度なので、メリハリをつけた勉強をすれば合格を狙える
- 200時間ほどの勉強時間を確保しておくと安心
- 独学のメリットとデメリットを把握し、自分が独学に向くかどうかを確認しよう
- 過去問題を数多く解くことで、試験本番での対応力が鍛えられる
測量士補はそこまで難しい試験ではないため独学でも取得を狙うことができますが、確実に合格を狙うためには通信講座の利用をおすすめします。
独学で進める場合はメリットとデメリットをしっかりと把握し、自分が独学で進められるかどうかを冷静に判断しましょう。
また、教材選びに迷った場合はこちらの記事で紹介したテキストを選ぶと良いでしょう。
測量士補は使い勝手がよく取得メリットが多い資格なので、興味がある方はぜひ取得を目指してみてください!