測量士補の合格率は低い?試験の本当の難易度や試験内容・合格点まで徹底解説!
「測量士補の合格率は低いの?」
「試験の本当の難易度はどうなっているの?」
こんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
測量士補の合格率が低くなっているのか、気になる方もいるでしょう。
この記事では、測量士補の合格率・試験内容・合格点まで項目分けて解説していきます。
最後まで記事を読んだ方は、今まで疑問に感じていたことが解決して試験を受けようと考えるはずです。
測量士補の合格率についてざっくり説明すると
- 測量士補の合格率は、約35%を推移
- 試験の合格点は700点中450点
- 難易度は「宅建」・「土地家屋調査士」よりも低い
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測量士補試験の合格率推移
まずは、測量士補試験の合格率の推移を見ていきましょう。
以下に測量士補試験のデータとして、過去の11年分の受験者数・合格者数・合格率の3つの項目をまとめています。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和4年度 | 12,556人 | 5,540人 | 44.1% |
令和3年度 | 12,905人 | 4,490人 | 34.8% |
令和2年度 | 10,361人 | 3,138人 | 30.3% |
令和元年度 | 13,764人 | 4,924人 | 35.8% |
平成30年度 | 13,569人 | 4,555人 | 33.6% |
平成29年度 | 14,042人 | 6,639人 | 47.3% |
平成28年度 | 13,278人 | 4,767人 | 35.9% |
平成27年度 | 11,608人 | 3,251人 | 28.0% |
平成26年度 | 11,118人 | 4,417人 | 39.7% |
平成25年度 | 10,596人 | 2,248人 | 21.2% |
過去の試験の合格率は、20%から40%の間を推移していました。
直近でも合格率が大きく変動しており、合格率の数字の傾向を予測することは非常に困難な状況となっています。
測量士補試験を受験した方の約7割が不合格になりますが、偏差値に関しては47です。試験の偏差値と難易度には、大きな隔たりがあります。
測量士補試験の形式や合格点
この試験は択一式のマークシート形式になっています。問題数は28問で、1問あたりの配点が25点の700点満点です。合格点は700点中450点となっており、絶対評価の試験です。
合格ラインとしては、28問中18問の正答率が約65%になっています。1問あたりの配点が高くなっているため、ミスがないようにしましょう。
他の不動産資格合格率を比較すると
測量士補の資格は、他の不動産資格の「宅地建物取引主任者」・「土地家屋調査士」と難易度を比較されます。この2つの資格の合格率はどうなっているのか、気になるでしょう。
不動産資格である「測量士補」・「宅地建物取引主任者」・「土地家屋調査士」のそれぞれの合格率を比較して、難易度を見ていきましょう。
宅建試験との難易度の違いは?
近年、測量士補の合格率は約35%だと解説してきました。宅地建物取引主任者の試験の合格率は約15%となっており、測量士補の試験が難しくなく難易度も低いと思うはずです。
しかし、宅地建物取引主任者の試験と測量士補の試験では、メインの問題が大きく違います。測量士補の試験は計算問題がメインで、その部分を考慮すると宅地建物取引主任者の試験より難易度が高いと感じるでしょう。
土地家屋調査士には免除がある
土地家屋調査士の試験は、測量士補の資格を持っていると免除される部分があります。試験の「午前の部」の問題が免除になるのです。そのため、測量士補の資格を土地家屋調査士と同時に取得しようとしている方が、多くなっています。
ちなみに、土地家屋調査士の試験の合格率は約10%です。また、試験の「午後の部」は計算問題もあり、難易度が高くなっています。測量士補の試験と比較すると、土地家屋調査士の試験の方が難易度が高いでしょう。
測量士補の資格を持っている方は、試験の「午前の部」が免除されるので土地家屋調査士の取得を積極的に目指しても良いでしょう。免除部分の「午前の部」以外の「午後の部」に勉強を集中することができます。
測量士と合格率を比較すると
測量士補の資格には上級の資格として測量士が存在します。この2つの資格を比較すると、測量士の試験の方が難易度は高くなっています。測量士の合格率は約15%と低く、試験内容も難しいです。
試験内容には測量計画の作成の専門的な分野があるため、偏差値が59となっています。測量士は測量士補に比べて、より専門的な知識が求められるので試験へ合格するには相当な努力が必要です。
難易度に対して合格率が低い理由
測量士補は難しくない試験に該当すると考えています。しかし、受験者の7割近くの方が不合格になっているのです。難しくない試験と認識されている一方、多くの不合格者が出ている部分に疑問を感じるでしょう。
ここでは、合格率と難易度にある大きな隔たりについて、様々な視点から理由を見ていきましょう。
まず測量士補の試験内容を確認
最初に測量士補の試験で出題される内容を触れていきましょう。
以下が測量士補の試験内容になっています。
- 測量に関する法規
- 多角測量
- 汎地球測位システム測量
- 水準測量
- 地形測量
- 写真測量
- 地図編集
- 応用測量
試験内容は8つの分野に分かれており、知識を問われる問題・計算問題などの幅広く出題されるため、しっかりと勉強をする必要があります。
試験では測量に関する知識が問われますが、分野ごとで知識を身に付けておくと問題を解く際にスムーズに解きやすいでしょう。
計算問題の対策が難しい
試験内容で説明した計算問題は、しっかりとした対策を取らなければなりません。この計算問題への対策が難しいことが、試験の合格率を下げている要因です。
計算問題には三角関数の知識・正確な計算力が求められてきます。そのため、理数系ではない文系の方は、勉強するのが大変でしょう。この部分の対策をしっかりと行えば、合格にグッと近付くはずです。
十分な学習時間を確保できていない
測量士補の試験を受験する方の中には、難易度が高くないと認識してしまい十分な勉強をしないまま、不合格になる場合があります。
合格するために必要な勉強時間を確保せずに受験する方が多くいるため、合格率を下げる要因の1つになっています。
また、土地家屋調査士の資格も同時に取得しようとしている方で、測量士補の試験勉強が十分に出来ていない傾向があるのです。
受験者に高校生が多い
測量士補の試験を受験する方は、社会人だけではありません。商業・工業高校の学生や専門学校の学生も受験しています。
学生の中には、計算問題を解くために必要となる知識が不十分な場合があります。このように試験勉強自体が適切な対策を取れていない方が多くいるのです。
計算問題がメインの試験のため、問題に対応できるようにしておく必要があるでしょう。
対策に適したテキストを使っていない
primary試験勉強をする方法として、独学で知識を深めていく方もいます。この場合はテキスト選びが最も重要となり、合格を左右するでしょう。しかし、自分に合ったテキストを選べていない方が多く、十分な試験対策ができていません。 そこで、おすすめのテキストを紹介しましょう。
- 「やさしく学ぶ 測量士補試験 合格テキスト」
このテキストは、初学者も安心して勉強できるようになっています。試験に頻出する知識を選んでおり、丁寧な解説になっているのです。
初学者で一から知識を身に付ける方は覚えられるのか不安を抱きますが、このテキストなら無理なく勉強することが可能です。
また、練習問題もあるので演習量もしっかりと確保できます。多くの練習問題を解くことで本試験の際に、焦らずに受験できるでしょう。
測量士補の合格率は高くなっている
ここまで、測量士補の試験が難しさ・合格点・合格率について解説していきました。受かりやすい試験でありませんが、合格率に関しては高くなっている傾向です。近年の試験では、安定した合格率を推移しています。
資格の需要が高くなっており、以前に比べると合格率が高くなっていることから、近年の受験者は増加しています。
しかし、近年の合格率が上がっていることで、決して難易度が下がったとは言い切れません。詳しい理由については次の項目で解説しましょう。
難易度が下がったわけではない
測量士補の試験は過去と比べると、試験内容が簡単になってはいません。それは令和元年度の測量士補の試験の際、計算問題の割合が全28問中の14問と半分を占めていたからです。
計算問題の対策次第で合否を大きく左右する測量士補の試験は、合格率が上がったとしても難易度が下がっている訳ではありません。試験に合格するためには計算問題を解けるようにしておく必要があります。
測量士補の本当の難易度は?
測量士補の試験に合格するためにはしっかりとした対策が必要になっています。
ここでは、測量士補の難易度が実際にどれくらいなのか、見ていきましょう。
近年の試験の合格率は上がっていますが、難易度が下がっているわけではありません。果たして、測量士補の本当の難易度がどうなっているのか確認してみましょう。
不動産関連資格の中では簡単な部類
不動産・建築系の資格である「宅地建物取引主任者」・「マンション管理士」・「1級建築士」などと難易度を比較すると、測量士補は簡単な資格に入ります。
他の不動産・建築系の資格よりも取得しやすいのです。
一見、難しいと思われがちな測量士補ですが、他の資格と比較すると難易度は低くなっています。計算問題がメインの試験のため、しっかりとした対策を取れば合格することは十分に可能です。
200時間以上の勉強時間を設けよう
測量士補の試験に合格するために必要な勉強期間は、5カ月から6ヶ月になります。勉強時間数としては200時間以上が目安になるでしょう。
例えば、毎日1日1時間から2時間の間で勉強を行った場合、6カ月以内には目安の時間をクリアすることが可能です。合格点に達することができるように、コツコツと勉強を行いましょう。
試験は5月であるので逆算して、11月から12月ぐらいから試験勉強を始めると良いでしょう。短期的では長期的な勉強の計画を立てて、知識を身に付けていくことをおすすめします。
過去問の反復で十分に対策が可能
勉強方法としてはテキストを使って勉強を進めていきながらも、過去問の何度も解くことが大事です。テキストに重点を置くよりも過去問を解くことに力を入れましょう。
その理由としては、試験に出題される問題が過去問に類似している特徴があるからです。このため、過去問を解いて覚えてることで合格点に届く可能性もあります。
受験する方は過去門が解けるようになれば、本試験で形が変わった同じ問題が出ても大丈夫でしょう。
毎日の勉強の継続が課題
資格習得のために勉強する方として、独学を選択する方もいるでしょう。独学で勉強を進めていく方は、毎日継続していくためにモチベーションを保つことが大事になってきます。
また、数日間勉強をしなかった場合は覚えた知識を忘れてしまう可能性があります。限られた時間の中で勉強の効率が悪くなってしまいます。
独学で勉強をする方は、上記で挙げたような問題に向き合う必要がありますが自己管理をしっかりと行うことができれば、試験に合格することも可能でしょう。
通信講座で合格を目指すことが最善
測量士補試験の勉強を効率よく行いたい人は通信講座を使った勉強法をおすすめします。
通信講座では、受講生が最短で合格するために必要なカリキュラムを用意してくれていることから、内容をスムーズに理解しながら学習を進められること間違いなしです。
特にアガルートの測量士補講座は高い合格実績に裏打ちされたクオリティの高い教材が詰まった講座となっていることから、非常におすすめできる講座となっています。
2022年の受講生合格率は96.9%と、全国平均の2倍となる驚異の数字をたたき出しており、質の高さが客観的に証明された形であるといえます。
他にも学習しやすい工夫が盛りだくさんの講座となっていることから、勉強を始めようと思っている人は、ぜひアガルートの測量士補講座を検討してみてはいかがでしょうか?
測量士補の取得の様々なメリット
測量士補の資格を取得すると、どのようなメリットがあるのか気になるはずです。様々なメリットがあることを知っているとモチベーションが保たれて、勉強の効率が良くなるでしょう。
この資格はメリットが多く、コストパフォーマンスに優れた資格です。ここからは測量士補の資格のメリットについて、いくつか紹介していきます。試験に合格したいという気持ちが一段と高まるはずです。
測量士補の資格概要・役割
国家資格である測量士補は建物を建築する際に必要となる測量を通して、開発計画・建設条件を設定する仕事です。測量で集められた基礎的なデータは必要なもので、建築の際に必要不可欠な存在になります。
測量士補が測量したデータがなければ、建物を建築することはできません。開発計画・建設条件を設定するなど測量士補の役割は重要になっています。資格の習得者がいないと仕事に支障が来る場合も発生するでしょう。
測量会社から求められる存在
専門の測量会社で測量士補の方が働いていることは多いでしょう。また、測量法で測量会社の営業所に設置されるように義務付けられています。
測量士補・測量士は会社から必要とされる場面が多く、人材不足になりやすくなっています。そのため、測量会社では常に測量士補に対して、一定の需要があるのです。
会社にとって必要不可欠な測量士補・測量士を取得することで、採用してもらえる場面は多くあるはずです。資格を取得しても就職先に困ることは、あまりないでしょう。
将来的にも尽きない需要
建物を建築する際に測量士補は、必要不可欠な存在です。これは将来的にも言えることで需要が尽きることない資格となっています。今後、国土強靭化計画などの国の政策でも測量士補の需要は高まるでしょう。
日本の景気の状況によって、測量士補の将来性が多少なりとも左右される部分もあります。しかし、総合的に判断しても将来的に仕事がなくなることはないです。それだけ安心して仕事ができる資格と言えるでしょう。
土地家屋調査士とのダブルライセンス
測量士補の試験に合格して資格を取得している方が、土地家屋調査士の試験を受ける際に免除が受けられます。また、測量士補・土地家屋調査士のダブルライセンスを取得していることで活躍の幅が広がるでしょう。
具体的に説明すると、測量士・測量士補は「基本測量」・「公共測量」しか行えません。しかし、土地家屋調査士の「登記測量」も行えるのです。「登記測量」は独占業務になっており、測量分野で必要される人材になるでしょう。
測量士補と土地家屋調査士のダブルライセンスを取得することは、仕事の幅を広げてより業界の中でも注目を集めるはずです。積極的にダブルライセンスの取得を目指しても良いでしょう。
資格を取得前と取得後の大事なこと
ここまで、測量士補について各項目に分けて解説してきました。最後に資格を習得する前と習得した後でそれぞれ大事なことをお伝えしましょう。
資格を取得前
資格を習得する前で大事のことは、資格習得をするために試験に合格したいという強い気持ちを持つことです。特に独学の場合はモチベーションを保つことが大変になります。
受験する方は試験に必ず合格するという気持ちを持ち続けることで、合格に大きく近付くでしょう。試験勉強を計画的に行うことも大切ですが、気持ちの部分でもしっかりとした意思を持っておきましょう。
資格を取得後
試験に合格した方は見事に測量士補の資格を取得しますが、そこで終わってしまってはいけません。計画的に試験勉強を行い、努力して取得した資格を上手く活かすようにしましょう。
上記で解説した土地家屋調査士とのダブルライセンスなど新たな目標を設定することが大事です。他にも仕事での目標を立てるなど、先を見るようにしましょう。新たな目標に向かって前進することでより自分自身が成長できます。
また、仕事では新たな案件を任されるようになり周囲からの信頼も上がるでしょう。
測量士補の合格率についてまとめ
測量士補の合格率についてまとめ
- 過去の合格率は20~40%の間を推移
- 将来、需要のある資格
- 土地家屋調査士とのダブルライセンスがおすすめ
測量士補の合格率は低いのか、様々な角度から解説してきました。
決して難しい資格ではありませんが、試験内容のメインである計算問題をしっかりと対策しておく必要があります。
資格習得のために目標を持って、計画的に試験勉強を進めていきましょう。
また、測量士補と同時に土地家屋調査士の資格取得も検討してみても良いでしょう。
是非資格取得について検討してみてください!