土地家屋調査士合格までの勉強時間は?1日の平均時間や午後の部対策の勉強法も紹介
「土地家屋調査士になるためにはどれくらいの勉強時間が必要なの?」
「土地家屋調査士の有効な勉強法って何?」
こんな疑問を持っている人は多いのではないでしょうか?
土地家屋調査士は不動産の登記や測量の専門家で、公共性の高い資格です。たくさんの人の力になりたいと考えている人に人気です。
しかし、資格を取得するためにどれくらい時間がかかるのかや勉強法で悩んでいる人がたくさんいます。
そこでこの記事では、土地家屋調査士の試験に合格するための試験対策法を紹介していきます。
土地家屋調査士合格までの勉強時間についてざっくり説明すると
- 合格までの目安勉強時間は1500時間
- 難易度が高い国家資格なので取得するためには1年半程度かかる
- 5年近く受験する人もいる
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土地家屋調査士に必要な勉強時間
土地家屋調査士の資格取得に必要な勉強時間は、独学なら1,000~1,500時間と考えられます。予備校や通信講座(オンライン講座)を受講した場合、このうち勉強時間の120~170時間は講義を視聴することになります。
合格率は高くても10%程度の超難関試験ですので、合格のためにはかなりの勉強時間が必要です。
合格には法律や数学などをスムーズに理解できるかによりますが、何よりも効率的に勉強が進められるかどうかによって大きく左右します。
もちろん、1,500時間程度の勉強時間を事前に作り、かつ合格までの勉強スケジュールをしっかりと組んで実行する必要もあります。
いずれにしても、遊びや付き合いなどやりたいことを制約して、長い間勉強が強いられるでしょう。土地家屋調査士の試験に挑戦しようとする時は、強い覚悟を持って挑むようにしてください。
ここからはパターン別に1,000時間の勉強時間を確保する学習パターンを見ていきます。
【1年計画】仕事と両立しながらの場合
まずは仕事と両立しながら1年間で合格を目指す場合を見ていきます。
項目 | 時間 |
---|---|
平日 | 2時間 |
土日 | 4.5時間 |
計(1週間) | 19時間 |
計(1ヶ月) | 82時間 |
計(1年間) | 984時間 |
平日は帰宅後や朝などに2時間勉強し、土日は午前か午後のどちらかを勉強に当てることができれば1年間で1,000時間の勉強時間を確保することができます。
以下の2つにも言えることですが、1,000時間というのはあくまで最低限であり人によってはもう少し勉強が必要な場合もあるので注意は必要です。
【2年計画】仕事と両立しながらの場合
次に仕事と両立しながら2年間で合格を目指す場合を見ていきます。こちらのほうが1年計画よりはゆとりを持って勉強できるでしょう。
項目 | 時間 |
---|---|
平日 | 1時間 |
土日 | 2.5時間 |
計(1週間) | 10時間 |
計(1ヶ月) | 43時間 |
計(1年間) | 1032時間 |
平日はたった1時間勉強するだけで資格取得を目指せるのは魅力的に感じる方も多いでしょう。
ただし、試験本番までが長くなるので気が緩みやすく、「今日はいいや」となってしまい継続的な勉強ができない方も多いのでモチベーション管理が難しいのも事実です。
【半年計画】専業で短期間の合格を目指す場合
最後に学生や専業で半年間で合格を目指す場合を見ていきます。
項目 | 時間 |
---|---|
平日 | 5.5時間 |
土日 | 5.5時間 |
計(1週間) | 39時間 |
計(1ヶ月) | 167時間 |
計(1年間) | 1002時間 |
一日に5.5時間勉強するスケジュールであれば半年間で1,000時間の勉強をすることが可能です。これは専業の方や学生の方であれば簡単に達成できる計画なのではないでしょうか。
ただし、先程も説明したように1,000時間ではあくまで最低限の勉強時間に過ぎないのも事実です。
そのため、時間に余裕のある方はこれに加えて予備校や通信講座を活用したりして1,500時間程度の勉強時間を目指すと良いでしょう。
平均で1日どれくらい勉強しているの?
これまでは数値上の計画ベースで勉強時間を見てきましたが、実際のところ土地家屋調査士の受験生は毎日どれくらいの時間勉強しているのでしょうか。
資格TimesがTwitter等のSNSを利用して独自調査を行ったところ、大半の受験生が平日は2〜3時間、土日に4〜6時間ほど勉強されていることが分かりました。
なお、土地家屋調査士試験の講師を勤めている方は、平日2時間休日4時間というスリムな学習スケジュールで合格を掴まれたようです。
今回の調査では、多くの受験生の方が社会人として働きながら土地家屋調査士を目指されていることが伺えました。
また、忙しくても「毎日勉強すること」を意識されている方が多いようです。
土地家屋調査士試験の内容をおさらい
「土地家屋調査士の試験ってどんな試験なの?」
資格試験に臨むにあたってこのような疑問をお持ちの方もいるでしょう。
試験に合格するためには、試験の基本情報や対策のポイントなどを知っておかなければなりません。そこで、まずは試験を目指すにあたって知っておきたい基礎知識をおさらいしていきましょう。
土地家屋調査士試験の基本情報
土地家屋調査士の試験では、筆記試験と口述試験の2部構成です。
筆記試験は10月の3週目にあり、午前と午後に分けて実施されます。口述試験は筆記試験合格者のみ、1月中旬に実施されます。
試験科目と試験時間
筆記試験に関しては午前と午後があるので、それぞれ説明していきます。
〈午前の部〉
基本項目 | 内容 |
---|---|
試験科目 | 平面測量10問/作図1問 |
試験時間 | 2時間 |
〈午後の部〉
基本項目 | 内容 |
---|---|
試験科目① | 択一:民法3問/不動産登記法16問/土地家屋調査士法1問 |
試験科目② | 書式:土地・建物から各1問 |
試験時間 | 2時間30分 |
筆記試験に関しては、受験資格はないので誰でも受験可能です。
なお、測量士、測量士補、一級・二級建築士の資格所有者は午前の部が免除されます。
口述試験とは、1人15分程度の面接方式による試験です。業務に必要な知識を備えているかどうかを試される試験です。
合格基準は複数ある
土地家屋調査士の筆記試験の合格基準は、2種類存在します。
1つは相対評価で、上位者の400人程度が合格するというものです。昨年の合格点を取ったからといって、安泰ではありません。しっかりと上位に食い込まなければ合格はできないのです。
もう1つは、基準点というものです。択一・書式それぞれに基準点があり、そこで得点を重ねなければなりません。
例年、合格点は70~75点、基準点は30~35点で推移しています。そのため、まずはこの数字を目標にすることになります。
ちなみに、試験に合格するためにはどちらか一方だけでは不十分で、合格点と基準点の両方をクリアすることが必要です。
なお、筆記試験に合格した人のみが、次の口述試験を受験できます。そして、口述試験も合格して、ようやく資格を取得できるようになるのです。
土地家屋調査士合格までの期間
「土地家屋調査士に合格するまでに、長時間勉強する必要があることは分かったけど、具体的にどれくらいの期間がかかるの?」
我慢する期間はどれくらいなのか、実際に挑戦しようとすれば、気になるポイントだと思います。そこで、ここではどれくらいの期間勉強し続けないといけないのかを紹介していきます。
また、どれくらいの割合で一発合格しているのかも勉強時間に大きく影響を与えるので、これについても触れていきます。
ここを読めば、勉強スケジュールのイメージが作りやすくなりますよ。
勉強期間は1年半前後が一般的
土地家屋調査士の合格に必要な期間は、一般的に1年半前後です。これは平日は2時間程度、休日は3時間程度毎日勉強をした仮定した場合の期間です。
この通りに勉強すると、1週間で約16時間、1ヶ月で約64時間勉強できます。
合格に必要な勉強時間は短くて1,000時間ですので、これを超えるためには、だいたい1年半かかるのです。
つまり、1年半は資格取得のために我慢が必要になると考えられます。
もちろん、これはかなり勉強時間を抑えられた場合の話です。かなり要領が良い人であればもっと短く800時間程度でも合格できる場合もありますが、勉強時間の目標としてはかなり物足りない印象です。
長い人なら5年以上勉強を続けている人もいるので、理想は1年半、長ければ2年~5年程度のスケジュールも考えておくようにしましょう。
なお、人間はずっと知識を留めおくことはできず、時間をかけるだけでは効率的とはいえないどころか、無意味です。
あまりに時間がかかっている人は、勉強方法を変えたり、独学なら通信講座や通学講座を利用したりすることも考えてみましょう。
試験合格までの受験回数
土地家屋調査士の試験は、何度も挑戦するのが一般的です。
例えば、東京法経学院の調査を円グラフにしたものを見れば一目瞭然です。
一発合格ができるのは、たった12%です。2回目で合格できる人を含めても、3割弱と少ないといえます。
同時に注目すべきは、5回以上受験してようやく合格した人も30%もいるということです。いかに難しく時間がかかる試験かがわかると思います。
いうまでもなく、時間と費用などを考えれば一発合格が理想です。しかし、現実はそう簡単ではないことを理解しておいてください。
具体的な勉強スケジュール
土地家屋調査士の試験は筆記試験が例年10月の3週目の日曜日に実施され、合格者は口述試験が翌年の1月中旬に行われます。
そのため、試験対策の勉強は、遅くても前年の1月くらいには始めるようにしてください。
「勉強期間は1年半前後が一般的」で紹介した通り、合格までには最短で1年半かかります。
具体的には、令和7年の試験に挑戦するなら令和6年の1月には勉強を始めておかないと、スケジュールがタイトになります。
なお、土地家屋調査士の試験では、条件によっては、筆記試験の午前の部の免除を受けることが可能です。その条件とは、測量士補・測量士・一級建築士・二級建築士取得者です。
そのため、毎年5月に実施される測量士補に合格して、午前の部の筆記試験の免除を狙いに行くのも合格のための有効な手段といえます。
土地家屋調査士試験の勉強法
土地家屋調査士の試験は難関です。しかし、正しい勉強法で勉強をすることで、合格の確率をグッと高められます。ここからは、多くの合格者が実践している勉強方法を紹介していきます。
まずは民法の概念を理解する
土地家屋調査士の試験問題のベースは民法です。そのため、民法の概念を理解することから始めるのが、合格への近道といえるでしょう。
例えば、不動産登記法の多くの要素は民法によるものです。理解が進んでいれば、以降にしていくインプットもしやすくなります。
ただ、民法ばかりに時間をかけていてはいけません。民法は勉強量が多いので、さっと終えて不動産登記法の勉強時間を作るようにしましょう。
なお、最近の傾向として、試験全体の法律のウエイトや実務的な問題が増えてきています。このことも頭に入れて勉強をしてください。
書式は繰り返し解法を定着させる
書式の問題は、繰り返し解いていくことが大切です。そうして電卓や定規などの扱いに慣れておくことで、間違いが減ったり時間の短縮になったりします。
もちろん、書式問題を繰り返すのは、電卓や定規の扱いに慣れるだけではありません。何度も申請書を写す作業を繰り返すことで、記載方法が頭にしみ込んでいきます。
この繰り返しをするかしないかが、大きなポイントです。その理由は、書式の問題は、過去問が多くないからです。
過去問がないので、あまり実践的な問題に触れる機会がなく、理解が不十分なままで試験に挑んでしまう場合が多々あります。
1問1問を丁寧に繰り返し解いて理解することで、試験でも自力で解けるようになるのです。
午後の部の試験対策のポイント
土地家屋調査士の筆記試験で特に重要なのが、午後の部の試験対策です。午前は免除が受けられますが、午後に関しては必ず受けなければなりません。
そこで、誰もがクリアしなければならない、午後の部の対策を紹介していきます。
午後の部の時間配分
午後の部で大切なのは、試験問題への時間配分です。これを間違うと、すべてを解けずに試験が終わることもあり得ます。ここでは、ベストは時間配分を紹介します。
試験内容 | 時間 |
---|---|
択一 | 40分 |
書式の建物 | 50分 |
書式の土地 | 50分 |
見直し | 10分 |
以上のように、150分を配分すれば、力を発揮しやすくなります。
また、ポイントを細かく紹介すると、択一は民法3問の問題文が長いので、後回しにすることです。そのため、他の17問を先に解くことで、効率よく得点を重ねられます。
さらに、建物は土地よりも解くのに時間がかからないので、先にやってしまいます。過去問を解く時は、この順番でする癖をつけるようにしましょう。
そうすれば、本番でもスムーズに問題に入れるようになります。
なお、意外に大切なのは、解いた問題を見直すことです。ケアレスミスは命とりですので、解ける問題を落としていないか最後に確認をする時間を設けましょう。
択一式で確実に点数を稼ぐ
記述に関しては、配点が公表されていないのではっきりとしたことはわかりません。ただ、択一は1問2.5点で、書式は1問1点とみられています。
そのため、電卓を使うなど時間がかかる計算・作図問題1問に時間をかけるよりも、択一問題を優先させた方が有利です。答えに自信がなかったとしても、択一問題1問の方が価値があると考えてください。
択一には難問が1~2問含まれている場合があります。ただ、過去問で解いたことがないようなものは、気にせずに回答してしまいましょう。確実に解ける問題に時間をかける方が、点数を稼げます。
1問に時間をかけて解くよりも、解ける問題をさっと終え、見直しをする方が高得点につながりますよ。
過去問を効果的に使う
合格する人の特徴は、過去問を効果的に使っていることも挙げられます。過去問は決して実力試しの教材というだけではありません。
大切なことは、過去問演習を通じて、択一式や計算問題の傾向やパターンを理解することです。
「どのような問題が出るのか」あるいは「どのような問われ方をするのか」を理解しておくことで、正答率を上げられます。ただ問題を解くだけでなく、解いた問題を吟味するようにしましょう。
また、実際に利用する時は、時計で時間を計るのもポイントです。本番を想定して時間を意識することで、解くスピードを上げることができます。開始と終了をしっかりと測って解いていきましょう。
なお、過去問は近年易しい傾向になってきています。そのため、過去問を解く時は、新しい年代のものから古いものに遡って解いていくようにしましょう。その方が自身の力を伸ばしやすくなります。
択一式は復習が必須
過去問などで択一問題を解いて、わからない部分が出てきたらそのままにしないようにしてください。必ずテキストを読み返して、しっかりと理解できるまで復習するようにしましょう。
そのままにしていると、同じような問題が出た時に得点できなくなります。
また、問題を解いていると、紛らわしい問題にも出合います。その時は、正解にたどり着くまでのプロセスを、自分なりに辿れるようにしてください。
自分の言葉でまとめて表現できるようになれば、知識が定着し、応用がききやすくなります。つまり、対応できる問題の幅が広がるので、合格しやすくなるのです。
書式は5回以上解く
書式問題は1回の受験当たり、5回は過去問を解くようにしましょう。つまり、1年で700問以上書式問題を解くことになるので、解答用紙を100枚程度用意するようにしましょう。
すでに説明しましたが、問題を解く時は、本番と同じ50分を目標にし、少しずつ問題に慣れたら時間を短くしていくとよいです。
ちなみに、座標値の計算や求積の時間がなくても、作図だけは終わらすようにしてください。
他資格のテキストを利用してもよい
少し裏技ですが、他の資格のテキストを利用するのが、合格者の勉強の仕方です。具体的には、民法の問題には、行政書士などの過去問を使います。
その理由は、民法は平成16年から出題され始めたので、まだまだ過去問が少ないのです。それを、他の資格のテキストを利用することで、補えます。
また、敷地権の問題がわからない人は、マンション管理士のテキストがおすすめです。基礎知識が学べます。
試験直前は復習に力を入れる
次は基本的な内容ですが、試験直前は復習に徹して、新しい内容は勉強しないことです。新しいものを勉強してしまうと、混乱したり不安になったりしてしまうことがあります。
試験直前は、よく間違える場所や理解しきれていないところを重点的に勉強することがおすすめです。
また、正答率が高く、周りが確実に正解しているところを、落とさないようにすることも重要です。
そして、前夜は遅くまで勉強をするのではなく、睡眠をしっかりと取って体調を整えて、最高の状態で試験に挑めるようにしましょう。
試験当日の準備も合格に直結
試験に合格するには、試験当日の準備にも油断は禁物です。必ず試験会場へのアクセスは事前に調べて、余裕を持って到着するようにしましょう。
会場に到着したら自分がまとめたノートを使って、間違えやすい場所や記憶があやふやな部分の確認をしてください。
また、本番は高い集中力を維持できるように、前日の睡眠はもちろん、当日の昼食にも気を配りましょう。午後の部で眠くなっていては合格はできません。
なお、本番は時間との戦いです。今までの努力を思い返して落ち着いて試験に挑むようにしましょう。
社会人向けの効率的な勉強法
土地家屋調査士の合格者の平均は、40歳前後の社会人です。中には記憶力の衰えを感じている人もいるでしょう。しかし、そんな人でも合格を勝ち取る人は少なくありません。
では、どんな勉強をしているのか、紹介していきます。
衰えた記憶力を考慮して勉強する
年齢を重ねると、どうしても学生の時のようにスムーズに記憶が定着しません。そこで、記憶力が落ちてきたと感じる人は、以下のことに気をつけてみてください。
- 資格取得後のキャリアプランを明確に立てる
「資格を取得しないとキャリアは始まらない」というようなプレッシャーを自分に与えると、勉強がしやすくなります。また、程よいストレスが刺激となって、脳を活性化させることもできるでしょう。
- 正答にたどり着くまでのプロセスを自分の言葉でまとめる
テキストを読んでいるよりも、人に教えるように自分の言葉でノートにまとめると記憶に残りやすくなります。
もしまとめられなければ、まだ理解できていないということです。そこは重点的に学習して、理解をさらに深めるようにしましょう。
- 復習を計画的に行う
ある研究によると、「1日後」「1週間後」「2週間後」「1ヶ月後」
に復習をすると、記憶に定着しやすくなるようです。勉強すれば、復習の予定も組むようにしましょう。
隙間時間の活用が合否を分ける
「勉強時間がどうしても確保できない…」
特に働きながら資格取得を目指す社会人の方だと、こんな悩みをお持ちの方が多いのではないでしょうか。
そこで、おすすめなのが、隙間時間を探してしっかりと活用することです。これが合否を大きく左右します。
例えば、通勤時間にテキストを開いて択一式問題の対策をするのがおすすめの隙間時間の使い方です。
他にも、お昼の時間にテキストを読んで、わからない箇所にマークをつけておきます。そして、帰ってから六法などで確認するのです。
さらに、仕事がどんなに忙しくても「家に帰ったら毎日〇問は解く」とルールを決めて、レンジでご飯を温めている間などの隙間時間に短時間でも毎日勉強をするのです。
こうした時間の使い方が、合格できるかどうかの分かれ道と考えてください。
ただし、ずっと勉強をしていては集中力が落ちて惰性になるので、時には遊びや趣味で気分転換をするのも忘れないでください。
独学での試験対策が困難な理由
土地家屋調査士の試験は出題範囲が広く、難易度も高いことから、独学での合格はかなり難しいです。
ここでは、具体的に何が難しくしているのか、その理由を紹介していきます。
そもそもテキストが少ない
土地家屋調査士は比較的マイナーな資格なので、テキストの数がそれほど多くありません。
そのため、大きな書店やオンラインショップでないと売られておらず、自分に合ったテキストをなかなか見つけられないのです。
また、どれも分厚い本で内容も難解なものばかりなのも、独学を難しくしています。
ちなみに、法律もしばしば変わりますが、法改正前のものが出版されていて、それとしらずに買ってしまう受験者もいるのです。
特有の用語や概念に苦戦する
「土地家屋調査士を勉強していると、独特の用語や概念があって苦戦する…」
こんな印象を持った人はいるのではないでしょうか。実際、不動産登記には特有の言葉があります。
例えば、「所有者」という言葉にも、不動産の表題部に名前があれば「表題部所有者」となり、登記がされていなければ「所有権の登記名義人」となります。
他にも、「建物」と「建造物」、「1個の建物」と「1棟の建物」などがあり、どれも別物です。これらを理解しないと、条文や問題文が理解できないので、はじめての人は苦労するのです。
書式問題の対策が困難
書式問題の計算や作図の対策も独学では困難な場合があります。なぜなら、数学の知識や電卓を的確に素早く操作するスキルが必要で、独学ではなかなか身につけられないからです。
また、書式問題は自己採点が難しいことも挙げられます。自分では「100点!」と思っていても、本番では大きく減点される回答の場合があるのです。
書式問題は単に覚えたらいいのではないので、独学者を苦戦させます。
質問・相談できる相手がいない
独学で合格するのが難しい要因の1つに、質問や相談をする相手がいないこともあります。
土地家屋調査士の試験に合格するためには、法律の概念や問題の解き方などを正確に理解していかなければなりません。
しかし、独学では疑問や悩みがあっても解決できないケースが多々あります。
ネットを調べれば質問できるコミュニティがあるが、誰が答えているのかわからないので、本当に正しいのかに疑問が残ります。つまり、問題を解決できないのです。
他にも、相談相手がいないと、モチベーションの維持も自分だけでする必要があります。試験問題に直接かかわってきませんが、大きな問題の1つです。
土地家屋調査士の独学勉強法が気になった方は以下の記事を参考にしてください。
確実に合格するなら通信講座
土地家屋調査士試験は上記で述べたように独学での対策が困難であることから、基本的には予備校や通信講座(オンライン講座)を使って対策を行うことをおすすめします。
わかりやすい講義と、各社独自の学習サポート体制などを基に合格に向けて万全を期した学習を進められるでしょう。
資格Timesでは特にアガルートの土地家屋調査士講座を使った勉強をおすすめします。
大きな魅力として、土地家屋調査士試験1位の経歴を持つ中山講師による充実の講義が挙げられ、注意するべきポイントや頻出ポイントなどをわかりやすく解説してくれます。
これらの充実した指導や手厚いサポート体制の結果として、合格率(2022年度)は全国平均の5.58倍となる53.65%という非常に高い数字をたたき出していることから、講座のクオリティの高さが客観的にも証明されているといえるでしょう。
ぜひアガルートの講座で勉強を始めてみてはいかがでしょうか?
土地家屋調査士試験の勉強時間まとめ
土地家屋調査士合格に必要な勉強時間まとめ
- 合格するためには最低でも1,000時間は必要
- 合格者の中には、5回以上受験しているような人もいる
- 合格率を高める勉強方法が存在する
- 独学による合格は難しいので、通信講座の受講がおすすめ
土地家屋調査士の試験はかなり難関の国家試験です。そのため、最低でも1,000時間、1年半程度の勉強時間を作る必要があります。
中には、合格のために5回以上受験している人もいるので、これを遥かに超えて勉強をしている人もいるのです。
合格率を高めるためには、効率的な勉強方法で行うことが求められます。この記事ではその方法を紹介したので、ぜひ実践してみてください。
なお、土地家屋調査士の試験は独学で合格するのが難しい資格でもあります。そのため、確実に合格するなら、通信講座を利用することをおすすめします。
土地家屋調査士は難しい試験ですが、公共性が高く社会貢献度が高い資格です。不動産の登記や測量に興味を持っている人は、目指してみてはいかがでしょうか。