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賃貸不動産経営管理士試験の合格点は?合格率や難易度・試験の難化についても解説

更新日時 2020/12/08

「賃貸不動産経営管理士試験の合格点は何点?」

「合格率はどのくらい?難しい試験なの?」

などと疑問をお持ちの方もいるでしょう。

賃貸不動産経営管理士試験は、特別難しい試験ではありませんが、近年は試験問題の難化が進んでいます

また令和2年度試験からは出題数と試験時間が共に増加するため、これから受験するという場合はより入念な対策が必要です。

今回は賃貸不動産経営管理士試験の合格点について、合格率や難易度、試験の難化などと共に解説します。

これを読めば、合格点をはじめとする賃貸不動産経営管理士試験の全容がよく分かるはずです。

賃貸不動産経営管理士試験の合格点についてざっくり説明すると

  • 令和元年度は40点中29点
  • 合格率は過去7年間で50ポイント近く下落
  • 通信講座を活用するのがおすすめ
目次
  • 賃貸不動産経営管理士の試験概要

  • 賃貸不動産経営管理士の配点と合格点

  • 合格率が低下し難化傾向にある

  • 合格点を取るための勉強方法

  • 賃貸不動産経営管理士試験の合格点まとめ

賃貸不動産経営管理士の試験概要

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賃貸不動産経営管理士は、賃貸住宅の管理における一連の業務に携わるスペシャリストです。

資格を取得するには、賃貸不動産経営管理士試験に合格し、賃貸不動産経営管理協議会で登録手続きを行う必要があります。

試験に受験資格はないため、若者からお年寄りまで誰でも受験が可能です。学歴や実務経験も問われません。

ただし、賃貸不動産経営管理士としての登録を行うには、2年以上の実務経験が必要です。

令和2年6月に成立した「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」の影響もあり、賃貸不動産経営管理士の需要は今後高まっていくと考えられます。

実際、近年は受験者数も増加傾向にあり、今注目の資格と言えるでしょう。

令和元年度の試験実施状況

令和元年度賃貸不動産経営管理士試験では、受験者23,605人中8,698人が合格しました。合格率は36.8%です。

受験者数は平成30年度よりも5万人程度増えましたが、合格者数は700人程度減少しました。

賃貸不動産経営管理士試験の合格判定基準は毎年若干の変動がありますが、令和元年度試験に関しては40問中29問以上という合格ラインでした。

賃貸不動産経営管理士の配点と合格点

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ここからは賃貸不動産経営管理士の試験内容や配点、合格ラインなどを解説します。

試験内容は四肢択一で40点満点

賃貸不動産経営管理士試験の出題範囲は以下の通りです。

  1. 賃貸管理の意義・役割をめぐる社会状況に関する事項

  2. 賃貸不動産経営管理士のあり方に関する事項

  3. 賃貸住宅管理業者登録制度に関する事項

  4. 管理業務の受託に関する事項

  5. 借主の募集に関する事項

  6. 賃貸借契約に関する事項

  7. 管理実務に関する事項

  8. 建物・設備の知識に関する事項

  9. 賃貸業への支援業務に関する事項(企画提案、不動産証券化、税金、保険等)

問題数は40問で、配点は1問1点の40点満点になります。

出題形式は四肢択一のマークシート方式です。

2019年度の合格ラインは29点

先述した通り、賃貸不動産経営管理士の合格ラインは実施年度によって異なります。過去7年間の合格ラインは以下の通りです。

試験年度 合格基準点
令和元年度 29点
平成30年度 29点
平成29年度 27点
平成28年度 28点
平成27年度 25点
平成26年度 21点
平成25年度 28点

過去7年間の合格ラインの平均は約27.3点であり、およそ7割程度の得点で合格できるということになります。

ただし、過去2年は29点が合格ラインであり、今後さらに高くなる可能性もあるため、過去問演習では8割以上得点できるようにしておくのが良いでしょう。

管理士講習修了者は7割が合格ライン

管理士講習修了者は、試験問題4問が免除になります。そのため、令和元年度試験では36問中25問以上の正解で合格することができました。

合格に必要な正答率は一般で72.5%、免除者で69.4%のため、免除を受けた方が若干合格しやすくなります。

合格率が低下し難化傾向にある

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賃貸不動産経営管理士の受験者数は過去7年間で6倍程度に増えていますが、合格者数は3倍未満の増加にとどまっています。

そのため、合格率は年々低くなっており、試験の難易度が上昇していると言えるでしょう。

以下では賃貸不動産経営管理士の難易度について、合格率や出題傾向などを解説します。

過去の試験結果と合格率

過去7年間における賃貸不動産経営管理士試験の受験者数及び合格者数、合格率は以下の通りです。

試験年度 受験者数 合格者数 合格率
令和元年度 23,605人 8,698人 36.8%
平成30年度 18,488人 9,379人 50.7%
平成29年度 16,624人 8,033人 48.3%
平成28年度 13,149人 7,350人 55.9%
平成27年度 4,908人 2,679人 54.6%
平成26年度 4,188人 3,219人 76.9%
平成25年度 3,946人 3,386人 85.8%

上記の試験結果を見ると、過去7年間で合格率は50ポイント近く下落していることが分かります。

先述して通り、合格ラインに大きな変動はないため、明らかに試験自体の難易度が上がっていると言えるでしょう。

出題傾向が変わり難易度も上昇

試験の難易度が上がっている要因としては、出題傾向が変化してきているということが挙げられます。

令和元年度試験においても、それまでの試験では見られなかったタイプの問題や難問がいくつか出題されました。

よって、今後は幅広い知識だけでなく、その知識の応用力や新傾向問題への対応力が求められる試験になっていくでしょう。

令和2年度試験ではさらに難化?

賃貸住宅の管理業務へのニーズが増していることを受けて、国土交通省は「賃貸不動産経営管理士の社会的な役割を明確化」を今後の課題として挙げています。

これに伴い、賃貸不動産経営管理士の試験内容にも令和2年度から変更が加えられるようです。

具体的には、問題数が40問から50問になり、試験時間は90分から120分に変更されます。

国交省は将来的な国家資格化を目指しており、試験内容自体もさらに高度で専門的になる可能性があります。

合格点を取るための勉強方法

本を読む少年

近年難易度が上昇している賃貸不動産経営管理士試験ですが、合格点を取るにはどのような勉強をすれば良いのでしょうか。

以下ではおすすめの勉強法について解説します。

各種予備校の予想合格点を参考に

TACなどの大手予備校・スクールでは、例年不動産経営管理士試験の予想合格ラインが発表されています。

試験勉強を開始する前に、まずはそれらを確認して目標を明確にしておきましょう。

ただし、この予想は外れる場合もあるため、あまりにも低い予想を鵜呑みにするのはおすすめしません

例えば平成30年度試験の予想では、合格ラインは26点という予想が多かったのですが、蓋を開けてみると実際は29点でした。

新傾向による難易度の変化に注意

先述した通り、近年の不動産経営管理士試験では新傾向問題の出題も増えているため、ただ過去問演習を繰り返すだけでは合格できない可能性もあります。

新しい傾向にも対応した試験勉強を行うなら、後述するように通信講座を利用するのが良いでしょう。

また令和2年度からは出題数・試験時間共に増加し、難易度もさらに高まることが予想されるため、学習期間も長く設けておくべきです。

従来、不動産経営管理士試験に合格するには100時間以上の勉強が必要と言われていましたが、今後は150時間程度は勉強する方が賢明でしょう。

テキストと問題集を何周もする

近年は新傾向の問題も増えてきているとはいえ、まずは基本的な知識・問題を押さえることが重要です。

テキストを入念に読み込み、重要な知識をインプットしましょう。

その後は問題集を繰り返し解き、実践的な応用力・対応力を磨くのがおすすめです。

また問題集で分からなかった部分はテキストに戻って、きちんと復習を行いましょう。

こうした作業を繰り返し、試験に必要な知識を確実にインプットしていけば、新しい傾向の問題にも対応できるはずです。

おすすめのテキスト・問題集

賃貸不動産経営管理士の試験勉強におすすめのテキストは「賃貸不動産管理の知識と実務<改訂第4版>」です。

これは賃貸不動産経営管理士協議会による公式テキストで、賃貸不動産経営管理士講習では教科書としても使用されます。そのため、試験を受けるなら一度は目を通しておいた方が良いでしょう。

また市販のテキストでは「賃貸不動産経営管理士 合格教本」がおすすめです。分かりやすさに定評があり、初学者でもスムーズに試験勉強が進められるでしょう。

問題集としては建築資料研究社から出版されている「賃貸不動産経営管理士 試験対策問題集」をおすすめします。解説が丁寧であると評判の問題集なので、過去問と合わせて利用すると良いでしょう。

上記で紹介したテキスト・問題集の定価は以下の通りです。

題名 定価
賃貸不動産管理の知識と実務<改訂第4版> 4,054円
賃貸不動産経営管理士 合格教本 2,838円
賃貸不動産経営管理士 試験対策問題集 2,970円

過去問の解説を熟読

試験内容は変化しつつあるものの、過去問の類似問題も一定数は出題されます。そのため、過去問演習が有効な勉強法であることは他の資格試験と同様です。

過去問は賃貸不動産経営管理士協議会のホームページで入手できるため、積極的に活用することをおすすめします。

過去問はただ解答するだけではなく、解答についている解説もよく読み込むべきです。

解答・解説でさらなる知識を得ることで、異なる問われ方の問題にも対応できるようになるでしょう。

宅建士を先に目指すのもおすすめ

宅建試験に合格して宅建士証の交付を受ければ、実務経験なしで賃貸不動産経営管理士の登録を行うことができます。

宅建士と賃貸不動産経営管理士のダブルライセンスを考える際は、難易度の高い宅建士の方を先に取得してしまうのも良いでしょう。

試験内容が重複する部分もあるので、宅建士なら賃貸不動産経営管理士試験の勉強を楽に進められるはずです。

宅建士の合格率は15%程度

宅地建物取引士試験の合格率は例年15%程度であり、賃貸不動産経営管理士よりも難易度が高い試験です。

宅建試験に合格するには、一般的に200〜300時間の勉強が必要と言われています。

ただし、中には100時間程度で合格したという人もおり、勉強時間としては両者に大差はないでしょう。

ちなみに宅建試験に受験資格はありません。

そのため、宅建試験から賃貸不動産管理士試験という流れで受験すれば、実務経験なしで二つの資格を取得することができます。

講習の修了者は合格ラインを超えやすい

管理士講習の修了者の方が若干試験に合格しやすくなることは先ほども述べましたが、それは合格率のデータにも表れています。

以下は講習修了者と非受講者の合格率の違いをまとめたものです。

年度 講習修了者の合格率 非受講者の合格率
令和元年度 38.37% 36,21%
平成30年度 53.65% 49.53%
平成29年度 53.47% 46.47%
平成28年度 68.06% 53.33%
平成27年度 63.88% 49.86%
平成26年度 85.09% 72.44%
平成25年度 88.84% 82.98%

上記を見ると、例年講習修了者の合格率の方がわずかに高いことが分かります。

試験の難易度が今後も上昇する可能性があることを考えると、講習を受講して少しでも合格の確率を上げることは賢明な選択と言えるでしょう。

賃貸不動産経営管理士講習とは

賃貸不動産経営管理士講習は、賃貸管理業務に必要な知識と技能を習得するために実施されます。

主催団体は公営木財団法人日本賃貸住宅管理協会と公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会、全日本不動産協会です。

自宅学習である「事前講習」と会場で行う「講習(確認テストを含む)」を修了すれば、賃貸不動産経営管理士試験の一部(5問)が2年間免除されます。

令和2年度における講習の実施要領は以下の通りです。

項目 内容
日程 令和2年7月7日(火)〜令和2年9月18日(金)
会場 全国47都道府県104会場
講習時間 9:00〜17:30(受付は8:50から)
申込期間 会場によって異なる
受講料 18,150円(税込)
受講要件 誰でも受講可能
テキスト 『賃貸不動産管理の知識と実務<改訂第4版>』(4,054円[税込]・受講料には含まれない)
修了の要件 2週間程度の事前学習と全講義の適正な受講
修了の証し 賃貸不動産経営管理士試験において、出題50問中5問(問46〜問50)が免除(講習修了から2年間)

賃貸不動産経営管理士試験の合格点まとめ

賃貸不動産経営管理士試験の合格点まとめ

  • 令和2年度からは出題数が50問になる
  • 講習修了者の方が合格率が高い
  • 宅建士から先に取得するのもおすすめ

賃貸不動産経営管理士試験の合格点について解説しました。

賃貸不動産経営管理士試験の合格点は、例年27点前後で推移しています。

しかし、試験内容の難化が進んでいるため、過去問演習では8割以上の得点を目指した方が良いでしょう。

また令和2年度からは出題数が従来の40問から50問に変更されるため、合格点や難易度は読めない部分があります。

近年は新傾向問題も増えているため、万全の対策をするには通信講座を活用するのがおすすめです。

今後ニーズが高まると予想される資格なので、きちんと対策を行い、一発合格を目指しましょう。

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