TOEICの速読のコツは?リーディングを速くするトレーニング法や参考書も紹介!
「TOEICの問題が解き終わらない!」
「英語の長文を読むのが苦手で、克服したい!」
TOEICを高得点でクリアするには、英語を速読する力が必要です。TOEICの問題が時間内に回答できない方や、長文問題が苦手な方は、この速読する力が足りないことが原因である場合が多いです。
そこで、TOEICにおける速読が必要な理由や、速読の方法、コツをまとめました。TOEICの試験対策で躓きを感じている方に役立つ情報がまとまっています。ぜひご覧下さい。
TOEICの速読まとめについてざっくり説明すると
- TOEICの問題を全て解けない場合、速読力に問題がある可能性が高い
- 速読力は基礎力と精読力があって初めて向上できる
- 英語の速読にはやり方やコツがあるため、それを押さえる必要がある
- 英語の速読はトレーニングを通して自分の体に覚えさせるのが有効
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TOEICで速読の練習が必要な理由
まず、なぜTOEICで速読する力を鍛えなくてはならないのかについて解説していきます。まずはここを押さえておきましょう。
出てくる単語数は約10,000語
TOEICは1回2時間の試験で約10,973語を読み聞きします。これを時間で計算すると、1分間に約91.4語を処理する必要があることが分かります。この1分間に読み解く文字数が少なければ、当然満足のいく回答はできません。
TOEICにおいて速読の練習が必要なのは、時間内に問題を解答するための処理力を上げるためなのです。TOEICで高得点を獲得するには、1分間に処理できる語数を少しでも多く増やさなくてはなりません。
リーディングセクションの特徴
資格試験において、時間配分は非常に重要です。これは、TOEICも例外ではありません。TOEICの場合、リーディングセクションごとの特徴を押さえ、回答に使える時間を正確に配分する必要があります。
リーディングセクションにある100問を75分間で解答しなくてなりません。セクションごとの問題数とそこから割り出した回答に使える時間をまとめると、以下の様になります。
Part5 | Part6 | Part7 | |
---|---|---|---|
問題数 | 全30問 (1短文に1問) |
全16問 (1長文に4問) |
全54問 (1セット文章に2~5問) |
問題の形式 | 短文穴埋め問題 | 長文穴埋め問題 | 読解問題 |
回答に使える時間 | 1問につき15秒 | 1つの設問 (4問)に2分 |
1時間時間を割けることが目標 (時間はあればあるほどいい) |
解答時間や問題の内容を見ると、時間が必要な問題がどれか、ある程度分かるかと思います。ただ、図だけでは分からない点もありますので、以下の項目でそれぞれのセクションについて解説していきます。
Part5
Part5は短文から適切な選択肢を選び、文章を完成させる問題のため、どれだけ単語を知っているかがカギになります。
反対を言えば、知らない単語がある問題はいつまでたっても完成できないわけですから、ここにはあまり時間は充てられません。 問題数も多いため、1問につき15秒程度で答えられるようになる必要があります。
Part6
次にPart6ですが、ここは長文穴埋め問題です。選択肢の中から正しい文章を選び、問題文を完成させます。短い文章を正確に読み取り、回答する力が必要です。速読というよりは、一度で内容を正確に理解する精読力が求められます。
精読力があれば簡単に答えられる点を考慮すれば、ここは1つの設問に2分程度の時間配分がベストでしょう。
Part7
対して、Part7はできるだけ時間をかけて解くべき問題です。問題の答えを探しながら英文を読み、解答していきます。英文を素早く読み、答えを見つけられるかどうかが、Part7のポイントとなります。
文章をしっかり読むことも必要ですが、それ以上に問題文の中から回答となる単語を拾い上げる力が要求されます。これには英文を素早く読む速読力が必要です。
時間目安としては、1時間分時間を割けることを目標にすると良いです。Part7の場合、時間はあればあるほど有利ですから、1秒でも多くPart7に充てられる時間を得ることを意識して下さい。
TOEICで時間が足りない原因
次に、TOEICで時間が足りなくなる原因について触れていきましょう。原因としてあげられる要因は2つあります。
- 単語や文法等、英文を読み解くための基礎理解が足りない
- 文章を素早く読むコツがつかめていない
TOEICの文章を読んでいて、時間をかけても文章の内容が理解できない場合は、基礎力不足が原因である可能性が高いです。
文章を理解するための基礎が抜けているわけですから、時間をどれだけかけても解けないのは当たり前です。
時間をかければ問題が解ける場合、英文を素早く読むコツを知らない、つかみ切れていないことが原因である可能性があります。文章を読むのに時間を取られてしまい、回答に時間を割けない状態になっているという訳です。
TOEICで英文を速読する方法・コツ
先程の原因でも、基礎力不足であれば基礎を学び直せば改善できます。しかし、後者の場合は基礎力を鍛えるだけでは改善にはつながりません。基礎に加えて、英文を速読するテクニックを知らなくてはなりません。
英文の速読ができない方は、以下の方法やコツを押さえましょう。
頭の中で1文1文音読しない
英語の文章が苦手な人がやりがちな読み方として、一文を完璧に理解しようとして頭の中で音読するというものがあります。
読解力を鍛えるのに音読は有効ですが、音読はかなり時間がかかる読み方です。TOEICで高得点を狙うには、音読は向いていません。長文を読むのに慣れてきたら、音読はせず、目だけで読めるようになりましょう。
指と目の両方で英文を追う
長文は目だけで読んでいると、時々どこを読んでいたが分からなくなる場合があります。この場合、指で文を追えば迷わずに済みます。
指で文章を強調しながら読むようにすると、英文の周りにある余分な情報をシャットアウトできます。今読んでいる文章に集中しやすくなるのです。
音読から卒業したての時や、難解な文章を読む時は、指と目の両方で英文を読むといいでしょう。
和訳せずに英語のまま理解する
英文を読む時、読んでいる英文を和訳しながら読む方は多いです。この方法だと、英文を読む際に和訳する手順が入り、その分文章を読むのが遅くなります。
また、和訳によって英文をそのまま理解できず、誤った解答をしてしまう可能性も生み出してしまうのです。
英文を読むスピードを高めるには、英文を英語のまま理解する力が必要です。英語を和訳して理解していた方は、英文をそのまま理解する練習に取り組みましょう。
返り読みせず前から読む
英文は日本語と違い、文章の装飾が後ろにあります。
和訳する場合、この装飾を後ろから訳して読む方が自然な日本語になりますが、これを一々行っていると読むスピードが落ちてしまいます。英文を読む時は、気にせず前から読みましょう。
例をあげて言うと「This is the watch (She gave me)」を自然な日本語に訳すと「これは(彼女が私にくれた)腕時計です」となります。速読で読む際は「これは腕時計(彼女が私にくれた)」と読むという訳です。
英単語を周辺視で捉える
周辺視とは、視野全体でものを見ることです。その反対が、物を意識して読む中心視です。
英語を読む時は一つ一つの単語をとらえる中心視ではなく、文全体をとらえる周辺視で読みましょう。 この方が一度に入る情報量が多く、文章の中から要点を自然に見つけられます。
Part7の様に、必要な情報を問題文から拾い上げる問題を解くには、周辺視で文字を読む力が重要です。解答速度を向上させたいなら、周辺視で英文を読む力を身に付けましょう。
わからない表現は気にしない
TOEICの問題を解いていると、わからない表現や単語が出てくる場合もあります。
それそのものが分からなくても、文脈から想像できる場合もありますが、それすらも全くできない場合があります。この場合は、完全に無視してしまいましょう。
分からない表現や単語があっても、文章自体の理解は可能です。復習の時に理解して覚えるようにすれば、問題ありません。
しかし、あまりにも分からない文法や単語がある場合は、基礎力不足の可能性が高いです。長文読解よりも文法や単語の勉強を行いましょう。
熟語や節単位で区切る
英文をそのまま読んでも分かりにくいことはよくあります。読む気が起きない場合は、熟語や節で文章を区切ってみましょう。 区切って読むことで、分かりにくかった文章も読みやすくなる場合があります。
スラッシュリーディングがおすすめ
熟語や節単位で区切って読む方法として、スラッシュリーディングがあります。スラッシュリーディングを入れる場所は、以下の部分です。
- 前置詞
- 接続詞
- 不定詞
- 動名詞
- 疑問詞節
- that詞
- 関係代名詞
- 関係副詞
IIBC公式ホームページでは、以下の様な例を掲載してくれています。
All clothing / sold in Develyn’s Boutique / is made from natural materials / and contains no synthetic dyes.
文章が読みにくい場合は、こちらの例文の様にスラッシュを入れて読んでみましょう。
文章は緩急をつけて読む
文章全てを丁寧に読んでいては、どんなに時間があっても足りません。大切な所だけを丁寧に読み、後は大まかに理解できる程度に読むなど、読む内容に緩急を付けましょう。
設問を先読みして目的を把握
読み方のテクニックとしては、問題文ではなく設問の内容を先に読む方法があります。設問を先に理解することで、文章の中から設問の箇所中心に読めるようになります。
設問の選択肢にあるキーワードを囲んでから読むなど、設問で聞かれている内容を探しやすくする工夫をするのもおすすめです。
飛ばし読みはしない
TOEICは文章全体を理解しないと解けない問題があります。飛ばし読みをするとかえって問題が解けなくなってしまうのです。
設問に関係ない様に感じた文章も、必ず読むようにしましょう。 緩急はあくまで読む事を前提に付けて下さい。
接続詞に着目しよう
接続詞の後は話の内容が予想しやすいです。逆説の後は、要点が来ることも多いため、接続詞に注目しておくと自然と文章を早く読めるようになります。
順接の接続詞と逆説の接続詞は、以下の物があげられます。
逆説の接続詞 | 順接の接続詞 |
---|---|
but however |
therefore thus |
英文読解のスピードを上げるトレーニング
英語の読解スピードを上げるには、方法やコツを押さえるだけでなく、トレーニングも重要です。次の項目から、英文読解のスピードを上げるトレーニングを紹介します。
語彙力と文法知識は必須
長文読解は、単語と文法を知らなければできません。まずは高校レベルの単語と文法を習得してからトレーニングに取り組みましょう。
また、長文読解中に分からない単語や文法を見つけたら、必ず参考書や単語帳で復習して下さい。自分の知識の穴をそのままにせず、見つけたらこまめに埋めることが長文の読解スピードを上げるポイントです。
レベルにあった文章を音読し基礎力をつける
英語に限らず語学は、単語や文法を覚えるインプットだけでなく、実際に会話や文章を作ることによるアウトプットも必要です。音読はこの内、アウトプットにあたる勉強法です。
音読をすれば、自分で実際に学んだ単語や文法を使うことで、知識を頭に定着できます。
英語の速読では、英文を読み、瞬時に文法構造を判断・情景を思い浮かべることが必要ですが、音読はこの速読に必要なテクニックの練習にも役立ちます。
700点未満なら精読力を鍛える
文章を正確に理解する精読力がなければ、速読を鍛えても文章を理解できません。早く読めても、全く意味がないのです。
TOEICの点数が700点未満の場合、この基本的な読解力が不足している可能性が高いです。この場合は、速読力よりも精読する力を鍛えましょう。
そもそも精読とは
そもそも精読とは、単語や文章構造を一つ一つ丁寧に理解することです。これが出来るようになると、精読力が低かったころには一語一語読んでいたものが、文章を作る塊ごとに読めるようになります。
精読できれば、一度に処理できる英文が格段に増えます。 結果的に一語一語読んでいた時よりも、早く英文が読めるようになるのです。
スマホのリーディングアプリがおすすめ
英文読解に役立つアイテムに、スマホがあります。スマホにリーディングアプリを入れておけば、外出先でも簡単に勉強できます。勉強が苦手でもゲーム感覚で読解力の向上が可能です。
オススメのサプリとしては、スタディサプリがおすすめです。TOEIC20回分の演習問題があり、1回3分から勉強できます。隙間時間の勉強に活用しやすいアプリとなっています。
ベルリッツのTOEIC講座もおすすめ
リーディング力を効果的に引き上げたい方は、プロの講師から直接指導を受ける道を模索してみると良いでしょう。
特にベルリッツのTOEIC対策では実践的な英語力を鍛えることに力を入れており、一般的な勉強法である文法などの学習よりも実際に実生活で使用されるフレーズなどの学習にフォーカスしています。
TOEICは大学入試とかとは異なり、実践的な英語力が求められるため、ベルリッツで実践的な英語のフレーズを学ぶことはTOEICのリーディングパートの速度力を鍛えることにも繋がるでしょう。
TOEICの速読練習に適した参考書は?
最後に、TOEICの速読練習に適した参考書を紹介します。読解力をあげる、英文の読解スピードを上げるトレーニングに活用できるものばかりです。ぜひご活用下さい。
TOEIC TEST 速読WPMトレーニング
WPMとはwords per minuteの略で、1分間に読める単語数を表しています。これを意識しながら英文を読むことで、読解スピードを上げるトレーニングができる参考書です。
参考書内の文章を無料でダウンロードできるので、音声をまねて音読練習もできます。読解スピードを上げるトレーニングにおける、インプットとアウトプットがこれ1冊で行えます。
TOEICテスト新形式精選模試リーディング2・3
問題数が500問も掲載されており、頻出パターンを網羅できます。時間を意識して解けば、速読練習にも活用可能です。
リーディングセクションごとに時間配分や攻略法も詳細に掲載してくれているので、それを目標に勉強ができます。
英語を読むスピードを上げる訓練だけでなく、試験時間の時間配分も学べるため、タイムスケジュール管理が苦手な方にもおすすめの参考書です。
『TOEIC® L&Rテスト精選模試 リーディング3』は2よりも難しいため、上級者にお勧めです。
TOEICの速読まとめ
TOEICの速読まとめ
- TOEICを高得点でクリアするには、英語の速読が非常に重要
- 速読には英語の基礎力と精読力が必要
- 速読はやり方とコツを押さえた上でトレーニングを行う
- 速読力を鍛えるには、スマホアプリや参考書を使ったトレーニングがおすすめ
TOEICで高得点を得るには、英語の速読力が必要不可欠です。速読力はただ基礎を押さえたり、速読の方法を覚えたりするだけでは身につきません。基礎をしっかり作り、その上でテクニックを駆使する必要があります。
英語を読むスピードに不安や課題を感じる方は、こちらで紹介したトレーニング法を試してみて下さい。