IELTS7.0のレベルとは?取得難易度から勉強法・おすすめ参考書まで徹底解説!
「IELTS7.0ってどのくらいのレベル?」
「IELTS7.0を取るためにおすすめの勉強法や参考書が知りたい!」
IELTSに興味がある方、IELTSの勉強をしている方の中には、このようにお思いの方が多いのではないでしょうか。
この記事では、IELTS7.0のレベル・難易度や、取得までを目指す際におすすめな勉強法・参考書などをご紹介しています。
IELTSで7.0を目指している方はぜひ参考にしてみてください!
IELTS7.0についてざっくり説明すると
- IELTS7.0は、かなり高い英語力を必要とするレベル
- TOEICに換算すると945~990点くらいの難易度になる
- ライティングやスピーキングの勉強法としては、採点基準を把握することが重要
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IELTS7.0のレベル・難易度は?
IELTS7.0というスコアは、高めのレベルとして知られています。
実際に、IELTSの受験者の中で7.0のバンドスコアに到達している人はあまり多くはありません。
IELTS7.0とは具体的にどのぐらいの難易度・英語力であると言えるのでしょうか。以降で詳細に解説します。
TOEICなどの英語検定試験に換算すると
IELTSのバンドスコア7.0をTOEICなど他の英語検定試験のスコアに換算すると、目安としては以下のようになります。
IELTS | TOEFL iBT | TOEIC L&R | 英検 |
---|---|---|---|
9.0 | 116- | N/A | N/A |
8.0-8.5 | 106-115 | N/A | N/A |
7.0-7.5 | 95-105 | 945-990 | 1級+ |
6.0-6.5 | 72-94 | 805-940 | 準1級-1級 |
5.0-5.5 | 55-71 | 605-800 | 2級-準1級 |
4.0-4.5 | 42-54 | 410-600 | 2級 |
IELTS7.0はTOEICに換算するとほぼ満点に近いスコアになります。
また英検に換算すると、英検1級に余裕で受かるレベルだと言われています。
このことから、IELTS7.0とはかなり高めの難易度で、取得には高い英語力が必要であると言えます。
IELTS7.0を取得するための勉強時間
IELTSは英語4技能の試験であり、それぞれの技能をしっかり対策する必要です。そのため、他の英語検定試験よりもスコアアップに時間がかかる傾向にあります。
バンドスコアを0.5上げるために必要な勉強時間の目安は、200時間程度です。
単純計算では、現在バンドスコアが6.5の方は、1日2時間ほど勉強すると3~4ヶ月でバンドスコアを7.0まで上げられることになります。
ただ、英語が母語ではない日本人は、もともとの取得スコアにもよりますが、7.0に到達するまでに1~2年と長い期間が必要になる場合もあります。
いずれにせよ、個人の英語力にもよりますが、7.0を取得するためには長期的な勉強が必要だと思っておいた方がよいでしょう。
高い英語力を得るためには、それ相応にしっかりとした勉強が必要となります。
IELTSはネイティブにとっても難易度が高い
上記の表からもわかるように、IELTSは英語検定試験の中でも屈指の難易度を誇っている試験です。
実際、IELTSはネイティブスピーカーでも満点(9.0)を取得するのは難しい試験です。
例えば、大卒のネイティブスピーカーが予習なしでIELTSを受験すると、7.5~8.0程度のバンドスコアになることが多いです。
ネイティブスピーカーの場合でも、試験に慣れていなかったり文法の知識がなかったりするなどの理由で、満点を取得することは難しいのです。
このことからも、IELTSは非常に難易度が高い試験であると言えます。
IELTS7.0が必要な人・場面
IELTS7.0というスコアは、実際にはどのような場面で必要になるのでしょうか。
ここからは、IELTS7.0というスコアが必要になる人や場面を具体的に解説します。
海外大学院への進学で必要
TOEFLと同じように、IELTSも海外の大学院への留学・進学のために受験する人が非常に多くなっています。
海外の大学院では、必要となるIELTSのスコアは6.0以上や6.5以上になっているところが多いです。
ただ、一流大学のうち、特に医学部・法学部・教育学部などでは、7.0以上が入学の基準となることが多くなっています。
その他には、MBAを取得したい場合も7.0以上が必要となることがあります。
また、希望する大学院が設けている基準が6.0以上や6.5以上であっても、7.0以上を取得しておくことをおすすめします。
入学基準はあくまでも最低限の基準でしかありませんので、基準以上のスコアを取得しておくことが無難と言えるのです。
外務省に入庁する際に必要
2016年以降、外務省では専門職員の採用に関し、TOEFL iBTで100点以上、IELTSでは7.0以上のスコアを取得し、提出することを推奨しています。
あくまで推奨であるため、入省の条件になっているわけではありませんし、このようなスコアを取得しているからといって必ず採用されるということでもありません。
ただ、外務省への採用を有利に進めたい方は、TOEFL iBT、IELTS対策をしっかりしておく必要があると言えます。
ビザ・海外永住権の申請で必要
ビザや永住権の取得条件は申請する国によって異なりますが、IELTS7.0以上のスコアを求めている国もあります。
また、IELTSには「ジェネラル」と「アカデミック」の2種類がありますが、留学では「アカデミック」、留学以外での移住や永住権を申請する場合には「ジェネラル」を受験することになります。
ビザ・永住権の申請でIELTSのスコアが必要となるのは、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどです。
IELTS7.0を取得するための試験対策
IELTSで7.0を取得するためには、ただ漠然と勉強をするのではなく、正しい試験対策の方法を理解し、実践することが必要です。
ここからは、IELTS7.0を目指すための試験対策として最低限知っておかなければならないポイントをいくつかご紹介します。
IELTS7.0に必要な単語数
IELTS7.0を取得するために必要な単語数は、最低でも6000語だとされています。
ただし、単語力が高いほど安定したスコアが取りやすい傾向があることから、12000語を暗記しておけば安心だと言えるでしょう。
7.0レベルともなるとこのように必要な単語数が多くなるため、単語学習はできるだけ早い段階で始めるべきでしょう。
ただ、IELTSの場合は日常会話に使うような単語のみを覚えてもあまり効果はありません。
IELTSはアカデミックな内容が問われることが多いため、IELTS対策専用の単語帳を使うなどして専門的な単語を覚えておく必要があります。
IELTS7.0を目指せる英語力の目安
英語力が足りない状態で、いきなりIELTS7.0を取得することを目指しても効果的な勉強はできません。
まずは、自分の英語力が7.0を狙えるレベルなのか把握することが必要です。
現時点で7.0が狙えるレベルとしては、以下のようなスコア・英語力であることが目安になります。
- IELTS:5.0〜6.5
- TOEIC:550〜700点
- 英検準一級を余裕で合格
なお、英検準一級の場合は、リーディングで9割以上取れることが前提です。
これらのレベルに達していないという方は、7.0を目指す前に、まずはこれらのレベルに達すること、もしくわIELTS6.5等のより低いスコアを目標とするようにしましょう。
バンドスコア7.0を目指すスコア配分
バンドスコア7.0を効率よく目指すには、自分の得意不得意に応じて各セクションのスコア配分を考えることが必要です。
各セクションのスコア配分を考える際には、4つのセクションの平均スコアから考えていくとスムーズです。
オーバーオールスコア(総合スコア)が7.0になるためには、4つのセクションの平均スコアが6.75であればよいことになります。
IELTSのシステムでは、スコアが6.75になると繰り上げで7.0になるためです。
そのため、平均スコアが6.75になることを前提として、各セクションでスコアを振り分けるのが一般的な戦略です。
日本人が得点を伸ばしやすいのはリスニングとリーディングですので、これらのセクションに7.0以上のスコアを振り分けるのがおすすめです。
2つのセクションで7.0が取れれば、残りの2つのセクションは6.5だとしても平均はちょうど6.75になり、オーバーオールスコアでは7.0を取得することができます。
IELTS7.0を取得するための勉強法
ここからは、IELTS7.0を取得するための勉強法について、各セクションごとに詳細に解説をしていきます。
IELTS7.0の勉強法①リーディング
リーディングでスコアを伸ばすための勉強法として、まずは「精読」を得意にする必要があります。
精読を得意にするためには、「問題を解く」→「わからない単語を調べる」→「構文の把握をする」→「間違えた問題の復習をする」→「音読する」→「時間を空けて再度問題を解く」というように、一つの問題に対して徹底的なアプローチをすることがおすすめです。
また、試験では時間内に解けるよう、日ごろから解答にかかる時間を意識することも重要です。
また、リーディングはパッセージが3つあり、制限時間は60分です。そのため、時間を意識しながら演習をする際には1つのパッセージを20分以内に解くよう設定しましょう。
IELTS7.0の勉強法②ライティング
ライティングはタスク1とタスク2からなっています。ライティングで安定したスコアを取得するためには、タスクの評価基準を理解することが重要です。
タスクの評価基準は
- TA:Task Achievement(タスク1)/TR:Task Response(タスク2)(解答の達成度)
- CC:Coherence & Cohesion(一貫性)
- LR:Lexical Resource(語彙)
- GR:Grammatical Range and Accuracy(文法)
の4つからなります。
スコアを伸ばすためには、特に「TA」と「CC」に力を入れることが効果的です。
単語の正しさにこだわるよりも「文章として適切な解答が書けているか」という観点で解答を書く練習を積んでいくことが必要となるのです。
IELTS7.0の勉強法③スピーキング
スピーキングについても、
- FA:Fluency and Coherence(流暢さ)
- LR:Lexical Resource(語彙)
- GR:Grammatical Range and Accuracy(文法)
- PR:Pronunciation(発音)
の4つの評価基準を、初めにしっかりと把握しておくことが必要があります。
スピーキングでは「FC」と「PR」に力を入れてスコアアップを狙うことが重要です。
自分の発音を録音してモデルアンサーと聴き比べ、もう一度発音するといった発音強化を行っていくとよいでしょう。
また、スピーキング能力を向上させるにはシャドーイングも効果的です。
IELTS7.0の勉強法④リスニング
リスニングの勉強をする際には、音声の再現性にこだわることが効果的です。つまり、音声を聴いたときに自分で再現することができるかどうかという点を意識して音読をすることが大事となります。
リスニング音声を聴いてその通りに再現することができれば、音声を正確に聴き取ることができます。
具体的な対策としては、IELTSのリスニング教材を聴きながらシャドーイングするのが効果的です。
細部までしっかり再現できるようになると、IELTSのリスニングにも十分対応できる力が付けられます。
また、聴き取る能力の他に、解き方のコツを覚えておくことも必要です。
リスニングの音声が始まる前にあらかじめ問題文や選択肢を先読みし、必要な情報を得ておくと聴き取りに役立ちます。
IELTS7.0におすすめの参考書
ここからは、IELTS7.0のレベルにふさわしい参考書をご紹介していきます。
IELTS7.0におすすめの単語帳
『実践IELTS英単語3500』は、IELTS5.0~7.5レベルに対応した単語が収録されています。
基本語が1000語、重要語が2500語あり、重要語はレベル1からレベル5の5段階で学習していきます。
これから7.0以上を目指していく人にはピッタリの内容です。
この単語帳はIELTSの単語帳の中でも最も有名なものの一つであり、定番になっています。
また、単語と例文を発音した音声が無料でダウンロードできるため、リスニングの勉強にも効果的です。
IELTSおすすめ参考書(リーディング)
『パーフェクト攻略IELTSリーディング 新装版』は、日本語でIELTSのリーディング対策ができる数少ない良書となっています。
翻訳が掲載されているため、リーディングが苦手な方でも取り組むことができます。
TOEFL対策で高い実績を誇っているトフルゼミナールが出版しており、信頼性も高いです。
トフルゼミナールの持つ豊富な知識をIELTS対策に応用しており、IELTSリーディングの初心者から中級者まで幅広くおすすめできます。
IELTSおすすめ参考書(ライティング)
日本人はアカデミックライティングが苦手であると言われています。
『Improve Your Skills: Writing for IELTS』は、アカデミックライティングの書き方を基礎から学べる点で非常に評判がよい参考書です。
英文でアカデミックライティングを書いたことがないライティング初心者の方はもちろん、IELTSで高スコアを目指す方のスコアアップにも役立つ1冊となっています。
なお、この参考書は全編英語となっていますので、ある程度のリーディング能力は必要となります。
IELTSおすすめ参考書(スピーキング)
『実践IELTS技能別問題集スピーキング』は、スピーキングで出題される問題に対してどのような解答をするべきなのか、パターンごとに対策を教えてくれる実践的な内容です。
「表現ドリル」というコーナーでは、IELTSのスピーキングテストの採点基準に適している表現の仕方を学べるため、スピーキングに役立つ表現のレパートリーを増やすことができます。
また、解答例の音声がダウンロードできるため、シャドーイングなどを繰り返すことによってスピーキングの能力をより伸ばすことが可能です。
IELTSおすすめ参考書(リスニング)
リスニングでは、日本語の対策参考書に良書がないため、海外で人気の高い『Collins English for Ielts - Ielts Listening: Ielts』と『Improve your Skills: Listening & Speaking for IELTS』の2冊をおすすめします。
『Improve your Skills: Listening & Speaking for IELTS』はIELTSで6.0~7.5を取得することに特化しているため、ハイレベルになっています。
そのため、まずは『Collins English for Ielts - Ielts Listening: Ielts』に取り組むことがおすすめです。
IELTSおすすめ参考書(本番対策)
『IELTSブリティッシュ・カウンシル公認問題集』と『IELTSブリティッシュ・カウンシル公認 本番形式問題3回分』は、どちらもIELTSを実施しているブリティッシュ・カウンシル公認の問題集です。
特に公認問題集の方は、4技能が対策でき、模擬試験も付いていることから全受験者必携の内容となっています。
IELTSで7.0以上を目指すハイレベルな受験者は、公認問題集を解くだけでは足りない場合もあります。
公認問題集だけではなく本番形式問題集も解き、本番対策をしっかりしておくことがおすすめです。
IELTS7.0についてまとめ
IELTS7.0についてまとめ
- IELTS7.0は、留学やビザ・永住権取得などの場面で必要になることが多いスコア
- IELTS7.0は、ネイティブスピーカーでも取れないことが多いほどの難易度
- 参考書を選ぶときは、ブリティッシュ・カウンシル公認のものが特におすすめ
IELTS7.0は難易度が高いスコアではありますが、取得することが不可能なレベルではありません。
今回解説したように、一定の英語力があるという方は7.0を目指すことが十分可能です。
7.0というスコアを取得するためには、得意なセクションで高スコアを取っておき平均スコアを上げるという戦略が効果的です。
具体的な勉強法としては、ライティング・スピーキングでは採点基準を意識することにより高スコアに繋がっていきます。
リーディングでは精読力、リスニングでは聴き取った音声を自分で再現できる力を養っていきましょう。
ぜひ今回ご紹介した内容を参考に、7.0のスコアを目指して勉強してみてください。