IELTS7.5はどのくらい難しい?4技能ごとの対策方法や勉強法についても詳しく解説
「IELTS7.5点ってどのくらいの難易度?」
「IELTS7.5点を取るためにおすすめの参考書や勉強法が知りたい!」
IELTSに興味がある方や、IELTSを受けるために勉強している方は、このような点が気になるのではないでしょうか。
この記事では、IELTS7.5点を取るのはどのくらい難しいのかくわしく解説しています。
また、IELTS7.5点を取るために必要な対策法やおすすめの勉強法なども技能別にご紹介していますので、IELTSでスコアアップしたい方におすすめの記事です。
IELTS7.5点まで伸ばしたい方はぜひ参考にしてみてください。
IELTS7.5点についてざっくり説明すると
- IELTS7.5点は取得難易度が非常に高いスコアである
- IELTS7.5点は非常に難易度が高いスコアであるため、留学や移住、永住で英語力の証明として活用できる
- IELTS7.5点を取るためには4技能それぞれの勉強法を知る必要がある
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IELTS7.5の難易度・レベル
IELTSの受験者の中でも、7.5以上のスコアを出している人は一握りしかいません。7.5とは取得が非常に難しいスコアであると言えます。
IELTS7.5とはどれほどの難易度・レベルを誇っているのか、具体的に解説していきます。
TOEIC・TOFFL・英検に換算すると
IELTS7.5とはどの程度の英語力なのでしょうか。IELTS7.5を他の英語検定試験に換算すると以下のようになります。
- TOEIC:970〜990
- TOEFL iBT:102〜109
- TOEFL CBT:267〜283
- 英検:1級を余裕で合格するレベル
このように、IELTS7.5はTOEICで970~990点、TOEFL iBTでは102〜109点、TOEFL CBTでは267〜283点、英検では1級ということになります。
IELTS7.5点を換算すると、どの英語検定試験でもトップレベルの英語力のレベル・級になります。
このことから、IELTS7.5とは英語力が非常に高いレベルであると言えます。
IELTS7.5取得までの勉強時間
一般的に、IELTSでバンドスコアを1.0上げるためには、200時間の学習が必要だと言われています。
IELTSの初心者は、スタートスコアを4.0に設定すると700時間程度の学習が必要です。
ただし、中級から上級と初級から中級のステップアップでは、同じステップアップでも前者の方が難しいため、時間がかかる傾向にあります。
そのため、例えば現在6.0点の受験者が7.5点にバンドスコアを上げるまでの勉強時間は、計算上では300時間でも、それでは足りない可能性があります。
300時間以上かかると見て、長めの勉強時間を設定しておいた方がよいでしょう。
IELTS7.5を狙う上で必要な英語力
IELTS7.5点は取得が難しいため、取得できるまでにかなり時間がかかると想定されます。
初めてIELTSを受験しようと思っている方や、忙しくて勉強時間があまり取れない方には、7.5点は現実的な目標になるとは言えません。
7.5点を目指すためには、まずはすでにIELTS6.0点以上の英語力であることが望ましいでしょう。
かつ、英語学習に1日平均2.5時間以上を費やせるという条件下にある方であれば、7.5点を現実的に目指せると言えます。
6.0点以下の方は、まずは6.0点のバンドスコアが取れるようになってから7.5点を目指すことをおすすめします。
IELTS7.5が必要となる人・場面
ここまで述べたように、IELTS7.5点は取得が非常に難しいため、取得するとさまざまな場面で英語力がある証明として活用することができます。
IELTS7.5点はどのような場面で必要になるのか、また、どのような人が目指すべきなのか、具体的な例をご紹介します。
海外有名大学・大学院への進学
イギリスの名門・オックスフォード大学では、2019年度より留学基準に「スタンダードレベル」「ハイレベル」の二つを設けています。
オックスフォード大学でよりレベルの高い学部に入学するには「ハイレベル」の基準を満たさなければならず、IELTS7.5以上が必要になります。
また、同じくイギリスの名門であるケンブリッジ大学でも、学科によってはIELTS7.5以上が必要です。
アメリカのマサチューセッツ工科大学では、TOEFL iBTの他、IELTSでもスコアを利用することができます。
マサチューセッツ工科大学でIELTSを利用する場合、推奨されているスコアは7.5点です。
このように、海外の一流大学・大学院に留学を考えている人には、IELTS7.5が必須になります。
英語圏への移民申請・永住権獲得
IELTSは英語圏に移民・永住申請をする場合にも利用します。
例えば、オーストラリアの移民制度では、英語力の評価基準を5段階に設定しています。
その中でも2番目に高い「Proficient」はIELTSの各セクションで7.0以上、最も高い段階の「Superior」ではIELTSの各セクションで8.0以上のバンドスコアが必要です。
その他の英語圏でも、カナダ、イギリス、ニュージーランドなどではIELTSのスコアでビザ申請が行えます。
スコアはビザの種類によっても変わりますが、6.0点~7.0点以上が条件である場合もあります。
7.5点以上を取れれば、英語圏の多くで移民申請の際のスコア条件を満たすことが可能です。
MBA取得の最低スコアになることも
海外のMBAでも入試でIELTSのスコアが利用されます。
例えば、アメリカのハーバードビジネススクールやイギリスのロンドンビジネススクールの場合、IELTS7.5以上が求められます。
その他のアメリカ・スタンフォード大学ビジネススクールやカナダ・トロント大学ロットマンスクールオブマネジメントなど有名な大学では7.0点で足ります。
ただ、あくまで最低スコアであるため、より高いスコアがあると有利になります。
選考の際、IELTSのスコアによって足切りをする大学も多いため、7.5以上を確実に取れるようになっておいた方がよいでしょう。
IELTS7.5の4技能別対策方法
実際にIELTSで7.5点を取得するにはどのような試験対策を行えばよいのでしょうか。4技能別にそれぞれ勉強法を解説していきます。
なお、IELTSには留学用の「アカデミック」と移住・永住用の「ジェネラル」という2種類があります。
それぞれで必要になる得点が違う場合がありますので、その場合はそれぞれの必要な得点をご紹介します。
IELTS7.5のリスニング対策方法
リスニングでは、アカデミックとジェネラルは同じ問題が出されるため、必要な得点も同じです。
リスニングで7.5点以上のバンドスコアを取得するためには、全40問中32~34問正解しなければなりません。
リスニングは他の3技能と比べると得点が取りやすいとされていました。
しかし、ここ最近ではリスニングの難易度がやや上がっています。そのため、しっかりした対策をする必要があります。
ただ、リスニングは日本人にとって4技能のうち比較的得点しやすいセクションです。
オーバーオールスコアで7.5以上になる確率を上げるために、リスニングはできれば得意分野にし、8.0点が取れるレベルにしておきましょう。
リスニングを解くコツは、問題文を先読みして内容をいち早く把握しておくことです。
また、IELTSのリスニングはイギリス英語であるためイギリスの発音に慣れておくことも重要です。
IELTS7.5のリーディング対策方法
リーディングはアカデミックとジェネラルで内容が異なり、アカデミックは33~34問、ジェネラルは36問正解する必要があります。
リーディングも日本人が比較的得点しやすいセクションですので、8.0点を取れるように重点的な対策を取っていきましょう。
特に、解けなかった部分についてはなぜ解けなかったのか理由を把握することが大切です。
単語を知らなかったから間違ったのなら、単語をもう一度洗い直す必要があります。
時間が足りなくて答えられない問題があったのであれば、演習量を増やして問題に慣れることが必要です。
また、リーディングのコツとして、全体を読むのでなく問題で問われている部分を見つけてそこだけ読むスキルが重要です。
演習ではこのスキルを身に付け、効率よく問題を解けるようにしていきましょう。
IELTS7.5のスピーキング対策方法
スピーキングで得点を取るには、英語を話すときの流暢さや発音の正確さが非常に大事になります。
まずは、IELTS7.5点以上を取得している人がどのように英語を話しているのか知ることから始めるとわかりやすいです。
7.5点以上の人のスピーキングはYouTubeなどに動画があるため、調べてみることをおすすめします。
7.5点以上が取れるスピーキングがどのようなものなのかうまくつかめない場合は、出題傾向や採点基準などを把握しましょう。
それに則った話し方ができるよう練習すれば、高スコアを狙うことも可能です。
IELTS7.5のライティング対策方法
IELTSのライティングで7.5点を取得するのは非常に難しいと言えます。
まず、大学のレポート・論文のように専門性の高い文章を書く技術であるアカデミック・ライティングの方法をしっかり学ぶ必要があります。
実力を向上させるには、正しい文章が書けているかを判断することが必須です。
この判断は、ノンネイティブ・スピーカーにとっては難しいことですので、IELTSを得意とする講師などに添削を依頼するのもよいでしょう。
ただ、ライティングは日本人にとって点数が伸びにくいセクションであるため、まずは7.0点を取得することを目標にし、他のセクションで8.0点取ることで補うのも方法の一つです。
IELTS7.5を取得するためのスコア戦略
IELTSでは、4技能の平均が7.25~7.74になるとオーバーオールスコアが7.5になります。
これを念頭におき、それぞれのセクションでのバンドスコアの目標を立てましょう。
先ほど述べたように、スコアが取りにくいセクションはライティングであり、比較的スコアが取りやすいのはリスニング・リーディングです。
このことから、以下のようなスコア配分にすることがおすすめです。
- 得意(リスニングまたはリーディング):8.0
- 普通:7.5
- 普通:7.5
- ライティング:7.0または6.5
このように、ライティング以外のセクションを7.5点以上に設定し、得意な科目で8.0点を取るようにすると、オーバーオールスコアで7.5点が狙えます。
IELTS7.5にスコアアップするための勉強法
ここからは、英語力を伸ばし7.5点のバンドスコアを取れるようになるためにおすすめの勉強法を4技能別に解説します。
リスニングは倍速で聞く練習をする
リスニングの勉強法としては、7.5点以下での勉強法と同じく教材の音読、シャドーイング、ディクテーションなどを引き続き行っていくことが中心になります。
また、7.5点レベルのリスニング力にするためには「速聴」を試してみるのもよいでしょう。
「速聴」とは本来の速度より速い速度で聴く勉強法です。
リスニング教材を倍速で聴く習慣を付けると、通常の速度のリスニングが聴き取れるようになってきます。
その他、問題文を素早く読み即座に内容を理解する「速読力」も必要です。
リスニングでは、音声内で使われる単語と問題文で使われる単語は同じではなく、それぞれ似ている意味の単語が使われることが多いです。
そのため、単語を覚える際には類義語を一緒に覚えておくことも効果があるでしょう。
リーディングは速読力の向上が大事
リーディングで高スコアを取るためには、時間内に全ての問題を解くことが必須になります。
そのため速読力の向上を目標にした勉強法を中心に進めていきましょう。
IELTS7.5点を目指すレベルでは、内容をしっかり理解する精読力はすでに身に付いています。
そこで、次のレベルとして読むスピードを高める練習が必要になるのです。
速く解くためには、文章全体を読む必要はありません。
先に問題文を読み、問われている内容に必要な情報を文章内から見つけることができると速く解き進めることができます。
また、リーディングはできるだけバンドスコアを伸ばしたいセクションであるため、語彙力を強化して盤石の態勢を整えておくことが大切です。
スピーキングはパートごとにコツを掴む
スピーキングではパートごとに異なる種類の問題が出題されます。
パートごとの特徴を捉えて、それぞれに適したスピーキングができるように練習していくことが重要です。
パートごとの特徴は以下の表のようになります。
パート | 特徴 |
---|---|
パート1 | 自分のことについてや、日常生活に関する質問に回答 |
パート2 | 提示された内容について2分間スピーチ |
パート3 | パート2の内容についてより踏み込んだ質問がされ、それに基づいて試験官とディスカッション |
それぞれ適切に答えられることに加えて、流暢さや発音もスコアアップするには必要です。
このようなネイティブスピーカーに自分のスピーキングを聴いてもらい、アドバイスをもらうこともおすすめの勉強法です。
ライティングでは文章の構成力を高める
ライティングは「表やグラフの特徴・傾向を書くセクション」と「自分の意見を書くセクション」に分かれており、それぞれで適した文章を書けるよう練習していくことが必要です。
「表やグラフの特徴・傾向を書くセクション」では、豊富な語彙を用いて正確に表やグラフについて述べられる能力が重要になります。
「自分の意見を書くセクション」では、根拠を提示し、論理的に内容を展開する必要があります。
また、どちらにも共通して「アカデミックな文章の構成力」がスコアアップするには欠かせません。
IELTSのライティングを理解している講師から添削を受け、構成力を鍛えることも効果的な勉強法です。
IELTS7.5を目指す人におすすめの参考書
ここからは、IELTS7.5点以上に対応できるハイレベルな参考書をご紹介します。
ILETS7.5レベルをカバーできる単語帳
『実践IELTS英単語3500』は、IELTS5.0~7.5点レベルに対応した単語が収録されています。これから7.5点以上を目指している方にはぴったりの内容でしょう。
この単語帳には、5.0点以上の取得に必要である基本的な単語1000語と、5.0~7.5までのバンドスコア別に重要な単語が2500語収録されています。
類義語も多く掲載されているため、IELTS対策として定番の単語帳であるだけではなく、リスニングのスコアアップにも効果的な一冊です。
また、イギリス英語で発音されている本文中の単語、例文の音声が無料でダウンロードできます。
多様なレベルにおすすめできるリーディング参考書
『パーフェクト攻略IELTSリーディング』は、TOEFL対策で高い実績を誇っているトフルゼミナールが出版している参考書です。
また、数少ない「日本語でIELTSのリーディング対策ができる良書」であることも特徴だと言えます。
この本では、まずはじめにリーディングの設問のタイプ11種類を学びます。
そのあと本番試験の4回分に相当する問題演習をすることでリーディングの能力を伸ばしていきます。
そして、最後に本番1回分の模試をすることでどのくらいの実力がついたか測ることが可能です。
トフルゼミナールの豊富な知識をIELTS対策に応用した参考書となっており、IELTSの初心者から上級者まで、リーディング能力が向上できる参考書参考書として幅広くおすすめできます。
論理的な英語のコツを掴めるスピーキング参考書
『英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング』は、自分の意見を英語で述べる際、どのようにすれば説得力が高くなるのかについてわかりやすく解説しています。
論理的かつ説得力があるスピーキングにするために効果的なフレーズやワードが多数掲載されており、実践的な内容となっています。
スピーキングでよく問われる教育、環境、法律、仕事などのテーマでの解答例も多く掲載されているため、スコアアップに直結する学習が行えるでしょう。
また、論理的な表現力を鍛えることができるため、IELTSだけではなくTOEFLや英検1級などの論理的なスピーキングが求められる試験にも効果がある良書です。
模擬試験で演習量を積める参考書
『The Official Cambridge Guide to IELTS』『Cambridge Official Guide IELTS For Academic and General Training』はケンブリッジ大学出版から発売されているIELTSの公式問題集です。
『Cambridge Official Guide IELTS For Academic and General Training』の方が新版となっています。
アカデミックが8回分、ジェネラルが2回分と合計10回分の模擬試験が収録されており、過去のテストの結果に基づいて問題を解くテクニックなどの情報も載っています。
IELTS7.5点以上のハイスコアを目指す人にとっては非常に役立つ問題集です。
英語4技能全てのレベルを高められる参考書ですが、特にリスニングとライティングの強化に適しています。
これら二つが伸び悩んでいる方には何度も繰り返し取り組んでほしい参考書です。
IELTS7.5以上のスコアを目指す必要はある?
留学や海外移住などで求められるIELTSのバンドスコアは7.5点以下であることが多く、7.5点以上が求められる機会はあまり多くありません。
実際に海外の超一流大学に留学する際の出願条件は最高で7.5点であることが多く、移住の条件として8.0点以上を求める国もほとんどありません。
一方で、先ほども述べたように、オーストラリアの移民申請では、英語力の評価基準で最も高い段階「Superior」は8.0点が必要です。
また、ハーバード大学などの超一流大学の場合、必要とされるバンドスコアは7.5点とされていますが、あくまでそれは最低のバンドスコアです。
7.5点以上のバンドスコアを取って出願している人は多くいると考えられます。
従って、IELTS8.0点以上は「英語圏の国で英語力を自分の武器として使いたい」という方が目指すべきスコアであると言えます。
IELTS7.5点についてまとめ
IELTS7.5点についてまとめ
- IELTS7.5点を取得するのは非常に難しいため、得意なセクションで8.0点以上取り平均スコアを上げる対策が効果的
- 日本人にとって特に難易度が高いのはライティングだが、文章の構成力を高める勉強法がスコアアップには必要
- 7.5点あれば留学や移住に困らない場合が多いが、英語圏でも英語力を自分の武器にしたい場合はさらに上のスコアを目指すべき
IELTS7.5点の難易度や、7.5点を取るための対策法、勉強法などについて解説しました。
7.5点は非常に難しいレベルではありますが、4技能ごとに対策をすれば目指せるレベルではあります。
7.5点取れれば留学、移住、永住といったささまざまな場面での選択肢が広がるため、7.5点はぜひ取っておきたいスコアです。
今回ご紹介した参考書や勉強法などを駆使して、ぜひ7.5点を目指しましょう!