留学の際のTOEFLスコアの目安は何点?大学毎の詳細からIELTSとの違いまで徹底解説!
「留学するにはTOEFLのスコアってどのくらい必要?」
「TOEFLのスコアについて詳しく知りたい!」
TOEFLを受けようと思っている方は、このように思っているのではないでしょうか。
この記事では、TOEFLと留学の関連性・各スコア群のレベルから留学に必要なスコアまで、TOEFLについてくわしく解説しています。
留学したい方はぜひ参考にしてみてください。
TOEFLと留学についてざっくり説明すると
- TOEFL iBTは、留学に必要な英語力を測るテスト
- 団体受験であるTOEIC iTPは、団体内でスコアを活用するためのもので、留学には使えない
- 80点以上だと難関大学以外の多くの大学でスコア要件を満たせる
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TOEFL iBTは留学の際に必須
TOEFLとは、英語が母語ではない人の英語力を試す試験です。その中でも ibtは、インターネットで試験を配信し、コンピュータを使って受験をする試験のことを指します。
このTOEFL ibtのスコアは留学の際に必須となりますので、留学希望者はTOEFL ibtの対策をすることが必要です。
海外大学で使うアカデミックな英語スキルを問う試験
TOEFLは海外の大学で実際に授業を受けたり、学生たちとコミュニケーションを取ることを想定して問題が作られています。
Reading・Listening・Speaking・Writingの4技能をフルで試される構成となっており、留学に必要な英語力を正確に測ることができます。
TOEFLは、アメリカ、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、イギリス、またヨーロッパやアジアを含む150か国以上の国に留学する際に必要になることが多いです。
これらの国でTOEFLのスコアを留学の際に求める教育機関は1万1千を超えるほどであり、実際に英語で教育を受けることができるのかを試す英語試験として世界中から支持されています。
そのため、テストとしての信頼性は非常に高いと言えるのです。
以下では、そのような信頼性の高いTOEFLの中でも、主にiBTについての解説を中心に行っていきます。
ITPは留学では使えない
TOEFLにはITPもありますが、ibtとは違うため注意が必要です。itpは、以前行われていたTOEFL PBTというペーパーテストの問題をもとに作られたテストで、大学や企業などの団体試験で利用されています。
団体内でスコアを活用するためのものであり、itpのスコアを留学を希望する大学に提出することはできませんので注意が必要です。
また、ITPは、ibtとは違いスピーキングとライティングの問題がありません。その代わり、文法の問題が40問あります。
itpでも十分英語の能力を測ることはできますので、まずはitpを受けて実力をつけてからibtを受験する方もいます。
TOEICは海外留学ではダメ?
日本でより知名度が高いのはTOEICですが、なぜ留学シーンではTOEICが必要とされないのでしょうか。
TOEICは、主にビジネス英語のコミュニケーションスキルを評価するテストであるため、一般的に留学のための英語試験としては、学術的な英語スキルを測定するTOEFLが適しています。
なにより、多くの大学がTOEFLスコアを要求しており、TOEICスコアを受け入れていないか、受け入れても留学先の要求を満たさないことがあります。
留学先の認知度や受容度以外にも、留学ではコミュニケーションやアカデミックライティングが重要なため、リスニングとリーディングがメインのTOEICよりも、全面的な英語スキル評価を行うTOEFLの方が適切です。
TOEFLのスコアレベル一覧
TOEFLのスコアは、4つのパートでそれぞれ30点満点となっており、総合では120満点のテストです。
英語力を試す試験にはさまざまありますが、以下では、英語力の試験として代表的な4つの試験のレベルを比べてみました。
TOEFL iBT | IELTS | TOEIC L&R | 英検 |
---|---|---|---|
120 | 8.0 | 990 | 1級 |
110 | 8.0 | 990 | 1級 |
100 | 8.0 | 990 | 1級 |
90 | 7.0 | 950~980 | 準1級 |
80 | 6.5~7.0 | 900~950 | 準1級 |
70 | 6.0 | 800~900 | 準1級 |
60 | 5.5~6.0 | 700~800 | 2級 |
TOEFLで100点以上だと、他の英語試験でもトップレベルになれることがわかります。
ここからは、TOEFL iBTのスコア群を4つに分け、それぞれのスコアの目安や具体的なレベルについて解説していきます。
60点未満のスコア
英語力が全くない状態の人が最初に目指すべきレベルは60点です。0~30点の場合は、英語のコミュニケーションが困難なレベルであると言えます。
50点くらいになると、コミュニケーションが少しできるレベルです。しかし、留学できるにはほど遠いスコアであると言えます。
よって、60点以上から現実的に留学を考えられるスコアになっていきます。
60~79点のスコア
海外の大学が留学生として認める最低スコアは61点であることが多いですが、実際には70点以上の学生を受けることが一般的です。そのため、60点~79点は、留学を目指すための最初の関門となるスコア群です。
70点~80点のスコアであれば、留学できる大学が増えますので、留学先の選択肢が広がってきます。
日本人のスコアの平均は71点とされています。70点程度のスコアは、英語を頑張る上では、最低限取りたいスコアです。
80~99点のスコア
80点~99点のスコアは、日本人受験者の目標となるスコアです。難関大学を除き、80点~99点ほどのスコアであれば、ほぼ全ての大学で留学の語学面での要件を満たすことができるからです。
このくらいのスコアであれば、大学の講義をある程度理解できるレベルになっており、学部留学の場合はこのスコアで十分対応が可能できます。
また、世界平均のスコアは2018年のデータでは82.6点です。80点以上のスコアは、世界標準のレベルになるためには必須のスコアなのです。
100~120点のスコア
100点~120点のスコアを取れるレベルの人は、日常会話や大学の講義などに問題なくついていけるレベルになっています。難関大学の学部留学はもちろん、大学院への進学も見込めるレベルです。
ただし、100~120点はネイティブスピーカーでも獲得が難しいスコアだと言われていますので、日本人ではなおさら、生半可な知識では獲得できないスコアです。
各セクション毎の具体的傾向
以下では、主に各セクションの試験形式(出題数、時間)や、問題の具体的な内容を紹介していきます。
なお、Reading・Listening・Speakingは出題形式の変更がありましたので、しばらく受験していない人は注意してください。
Reading
大問数 | 各大問ごとの設問数 | 制限時間 |
---|---|---|
3~4 | 10問 | 54~72分 |
Readingは、大問ごとに700字程度の長文を読み、設問に答える形式です。問題は3~4問あります。3問の場合は54分で解き、4問の場合は72分で解きます。つまり1問あたり18分で解くことになります。
内容が高度であるため、読み解くために必要な単語力がどれくらいあるかが重要になるセクションです。
Listening
大問数 | 各大問ごとの設問数 | 制限時間 |
---|---|---|
会話2~3問 | 5問 | 会話・講義合わせて41~57分 |
講義3~4問 | 6問 |
Listeningは、会話を聴き取る問題と、講義の録音を聴き取る問題があります。問題は会話形式が2~3問、講義形式が3~4問です。
Listeningセクションも、Reading同様に内容が学術的であり難易度が高くなっています。
Speaking
大問数 | 各大問ごとの設問数 | 制限時間 |
---|---|---|
4 | Independent Speaking 1問 | 17分 |
Integrated Speaking 3問 |
Speakingでは、文法や単語のミスなく設問に対して適切な回答をすることが求められます。また、流暢さも求められますので、発音の正確さも重要です。
さらに、回答が論理的な構成で出来ているかといった点も採点基準なので、普段から論理的な思考を身に付けておくことが必要です。
Writing
大問数 | 各大問ごとの設問数 | 制限時間 |
---|---|---|
2問 | Integrated writing 1問 | 20分 |
Independent writing 1問 | 30分 |
Writingでは、アカデミックな内容の文章が書けるかが問われます。
Integrated writing1問、Independent writing1問が出題されますが、Integrated writingの出題形式は独特です。
まずは3分間英文を読み、その英文に対して反論している音声を約2分聴きます。そして、その後、英文と音声から得た内容を20分位以内に150~200語程度で要約します。
その後のIndependent writingは、さまざまなテーマから自分の意見を30分以内に300語程度で書く問題です。
また、全ての英文はタイピングで入力するため、英語の技能以外に素早く正確にタイピングする能力も必要です。
留学地域ごとに必要なスコアレベル
TOEFLは、留学する地域によって必要なスコアが違う傾向があります。ここからは、留学地域ごとに必要なスコアについて解説します。
アメリカ留学
留学がしたいと考えるとき、まずはアメリカ留学を考える人も多いのではないでしょうか。
アメリカ留学で必要なTOEFLのスコアは以下の通りです。
TOEFLスコア | 基準を満たす大学(率) | 基準を満たす学校(245校中) |
---|---|---|
110 | ほぼ100% | 244 |
105 | 99% | 243 |
100 | 89% | 217 |
95 | 88% | 215 |
90 | 82% | 201 |
85 | 80% | 197 |
80 | 77% | 188 |
79 | 47% | 115 |
75 | 24% | 60 |
70 | 18% | 45 |
65 | 12% | 29 |
引用:サウスピークHP
79点だと47%と半数以下の学校しか基準を満たせないのに対して80点になると一気に77%まで基準を満たす大学が増えます。
このことから、アメリカの大学留学で選択肢を広げるためには、80点が1つの分岐点となることがわかります。
また、この表ではデータがありませんが、一般的には、同じ大学でも理系学部よりも歴史や語学を学ぶ文系学部の方が、必要なスコアは上がる傾向があります。
なお、必要なスコアは予告なしで変更されることもあるので、留学の出願要項などでしっかり調べるなど注意が必要です。
各大学ごとのスコア目安一覧
ここで、アメリカの代表的な大学で求められるスコアを一覧表で見てみましょう。
大学名 | iBTの点数 |
---|---|
アリゾナ州立大学 | 61 |
ニューメキシコ州立大学 | 61 |
コロラド州立大学 | 79 |
カンザス州立大学 | 79 |
オークランド大学 | 79 |
イーストカロライナ大学 | 80 |
ジョージワシントン大学 | 80 |
マサチューセッツ工科大学 | 90 |
ボストンカレッジ | 100 |
コロンビア大学 | 100 |
デューク大学 | 100 |
ハーバード大学 | 100 |
ブリンストン大学 | 100 |
有名大学に進学するためには、80~100点以上が必須であることがわかります。
一方、61点程度でも入れる大学も一定数ありますので、自分の希望に応じて大学探しをすることがおすすめです。
カナダ留学
住みやすい環境であるため、近年留学人気が高まっている国がカナダです。
TOEFLで必要なスコアに関しては、アメリカの大学と変わらず80点が目安となります。場合によっては低いスコアでも留学できる大学もあります。
例えば、カナダでTOP3の大学であるブリティッシュコロンビア大学に入学するためには、90点が必要です。
一方、カナダでTOP10以内のサイモンフレーザー大学では、69点から入学が可能です。
イギリス留学
イギリスは、アメリカ同様留学者が多い国です。大学別の必要スコア数を見てみましょう。
大学名 | iBTの点数 |
---|---|
ケンブリッジ大学 | 110 |
ロンドン大学キングスカレッジ | 80 |
オックスフォード大学 | 100 |
ロンドン大学ユニバーシティカレッジ | 92 |
バース大学 | 90 |
エクセター大学 | 58 |
グラスゴー大学 | 100 |
マンチェスター大学 | 72 |
セント・アンドリューズ大学 | ― |
一部抜粋:Univ-it!
上位大学の必要スコアはアメリカと同様100点ほどになっています。しかし、下位大学の基準はイギリスの方が低く、例えばエクセター大学は58点でも留学が可能です。
よく比較されるTOEFL・IELTSの違いとは?
TOEFLとよく比較される試験がIELTSです。どちらも英語能力を証明する試験として世界で幅広く認められています。
TOEFLとIELTSの違いとはいったい何なのでしょうか。
留学スコアとしての活用方法がやや違う
TOEFLとIELTSは、留学するための英語力を測るという点では同じですが、スコアの活用方法に違いがあります。
どのように違うのか具体的に解説します。
TOEFLは世界で幅広く活用可能
TOEFLのスコアは、留学で人気のあるアメリカをはじめ、イギリス・オーストラリア・ヨーロッパなど主要な留学先で入学要件として認められています。
しかし、イギリスの場合、大学の入学要件としてTOEFLは承認されていますが、留学ビザの申請ではTOEFLのスコアを利用することが出来ませんので注意が必要です。留学ビザを申請する場合にはIELTSのスコアが必要になります。
IELTSはアメリカの一部で認められない場合も
IELTSは、カナダ・イギリス・オーストラリアなどに留学する場合、スコアが英語力の証明として使えます。
しかし、アメリカの一部の大学ではIELTSは使えません。ただ、最近ではアイビー・リーグをはじめとした大学でスコアが使用できるようになってきました。
アメリカの大学に申し込む前には、IELTSのスコア使用が認められているか確認しておきましょう。
試験概要の違い
TOEFLとIELTSの違いはさまざまあります。
まず、TOEFLがCBT形式(コンピュータを使用)であるのに対して、IELTSはペーパーテストです。
また、出題形式に関しても4技能それぞれで違いがあります。例えば、リスニングではTOEFLが音声を聴く時間が設けられているのに対して、IELTSは聴きながら答える形式なので、負担を感じる方は少なくありません。
スピーキングでは、TOEFLの場合マイクに向かって話しますが、IELTSでは面接形式をとり、試験官と直接英語で話します。
採点方法は、TOEFLの場合4つのセクションで各30点、合計120点満点で採点されます。
一方、IELTSの場合は、4つのセクションがそれぞれ1から9までで評価され、得点は0.5ずつで刻まれます。そして、4つのセクションの各得点の平均値が総合得点となります。
また、TOEFLとIELTSではリスニングの際の発音の違いが大きいことにも注意が必要です。
TOEFLはアメリカが作った試験なので、アメリカ英語で出題されます。一方、IELTSはイギリスとオーストラリアが共同で作っています。
そのため、IELTSのリスニングの発音ではイギリス英語やオーストラリア英語がメインになります。
また、ノンネイティブ・スピーカーの発音も出るため、IELTSのリスニングは慣れていないと全体的に聴き取りにくい可能性が高いです。
TOEFLの実力を効果的にアップさせる対策法
TOEFLのスコアがなかなか伸びない方、ある程度のスコアが取れているけれどもっと上のレベルに行きたいと思っている方は多いでしょう。
そこで、ここからはTOEFLの実力を効果的にアップさせる具体的な対策法をお伝えします。
単語力アップは必須
TOEFLの学習でつまずく理由としては、各セクションで扱われる内容が専門的であることが挙げられます。そのため、内容がなかなか頭に入ってこないのです。
まずは、英語力以前にTOEFLで出題されるような内容のアカデミックな知識を身に付けることを優先しましょう。
知識を身に付けるためには、TOEFL試験用の単語帳を使って、試験で頻出の単語を中心に覚え、アカデミックな語彙を増やすことがおすすめです。
おすすめする単語帳は『TOEFLテスト英単語3800』です。
こちらは、ただ単語を覚えるだけではなく、単語にまつわるアカデミックな知識も得られるようになっているため、もっとTOEFLの内容を理解したいと思っている方におすすめできます。
セクションごとの勉強がおすすめ
TOEFLは各セクションごとに傾向があり、それに沿った対策法が決まっているため、まずはセクションを一つずつ対策していくことがおすすめです。
はじめは全てのセクションを網羅している入門書を買ってそれぞれのセクションのコツをつかんでから、セクションごとの参考書を買って詳細な対策を始めるのがよいでしょう。
勉強する際には、演習→苦手なところの特定→復習のサイクルを回せば、実力をアップさせることが可能です。
長時間英語を解くための体力をつけておく
TOEFLは、午前から午後にかけて4時間を超えて行われるテストです。リスニングとスピーキングの間に10分間休憩がありますが、お昼ご飯をしっかり食べて体力や集中力を復活させる余裕はありません。
そのようなタフな試験であるため、日ごろから4時間を超える試験に耐えられる体力をつけておくことも実力アップには欠かせません。
勉強の際には、実際のTOEFLのタイムスケジュールで勉強する習慣を付けるなど、4時間の試験に慣れておくことが重要です。
独学が困難な場合はスクールを頼ろう
TOEFLは難易度が非常に高いため、独学で点数を上げるプランが立たない人も多いのではないでしょうか?
そのような場合はスクールを頼って実力を効率的に伸ばしていくことがおすすめです。
特に、PROGRITのTOEFL講座は専属コンサルが最短ルートのカリキュラムを提供し、それに沿った自主学習を徹底支援してくれるサービスとして活用を最もおすすめします。
具体的には、実力が伸びないボトルネックとなる箇所を特定して、その部分を徹底指導するというやり方を取っているため、実力を効果的に引き上げることができるのです。
余裕がある場合はフィリピン留学もおすすめ
TOEFLの得点を上げたい方で余裕がある場合は、フィリピンに留学することもおすすめです。
フィリピンの語学学校ではTOEFL対策講座が充実しており、マンツーマン指導もあります。
TOEFLの専門家から、グループ授業では実現できない自分に合ったサポートを受けられることが可能です。
また、異国の地で1日中英語のことだけを考えて勉強に没頭できる環境が揃っています。興味のある方は、ぜひフィリピン留学を検討してみてください。
TOEFLと留学についてまとめ
TOEFLと留学についてまとめ
- TOEFLは留学できるレベルの英語能力を証明する試験として世界中で認められている
- TOEFLでスコアアップするには、大学の講義で扱われるようなアカデミックな内容についていけるレベルの知識を身に付ける必要がある
- まずは iTPを受験し、実力をつけてからiBTを受験する人もいる
TOEFL iBTは留学できるだけの英語能力を測る試験であるため、テストの内容は大学の講義で使われるようなアカデミックなものになっています。
その点がスコアを上げにくくしている要因の一つですので、英語力だけではなくアカデミックな知識も身に付けてスコアアップを目指しましょう。
今回の記事を参考にぜひスコアアップし、希望の大学に留学して夢を叶えてください!