シスコ技術者認定ってどんな資格?CCNA・難易度や独学での勉強方法まで全て解説!

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「シスコ技術者認定についてよく知りたい!」

「CCNAってどのくらい難しいの?」

そうした疑問をお持ちの人は、多いのではないでしょうか?

シスコ技術者認定の1つの資格がCCNAですが、世界中のネットワークエンジニアの間ではよく知られていますが、一般の人にはあまりよく知られていません。

そこで、この記事ではシスコ技術者認定のCCNAについて、「どのような資格か」「資格試験の難易度は」「勉強法は」といったことについて、詳細に点検と解説をしていきます。

最後まで読みすすめれば、シスコ技術者認定のCCNA資格取得への挑戦意欲がわいてくるはずです。

CCNAの難易度をざっくり説明すると

  • 誰でも独学で合格が目指せるレベル
  • 合格率や合格ラインは公式には発表されていない
  • シスコ技術者認定では下位から2番目のアソシエイト・レベルの資格

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シスコ技術者認定ってどんな資格?

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シスコシステムズ(Cisco Systems, Inc.)は、アメリカに本社を置く世界最大の「コンピューターネットワーク機器開発会社」です。

この記事では、1993年にスタートしたITインフラの中では最も世界的に評価の高い「シスコ技術者認定」について、さまざまな側面から紹介します。

そもそもシスコ技術者認定とはどんな資格?

シスコ技術者認定(Cisco Career Certifications)は、シスコシステムズのネットワーク機器やシステムに関するIT分野の技能を持っていることを証明する世界共通基準の資格を指します。

シスコ技術者認定の資格は、下位から順に「エントリー・アソシエイト・プロフェッショナル・エキスパート・アーキテクト」の5つのグレードによる構成です。

また、各グレードは、それぞれの業界や業務に対応できるよう「Routing & Switching・ネットワーク設計・Cloud」などいくつかのトラックに分かれています。

シスコ技術者認定のうち、ネットワークエンジニアの間で最も有名で受験者数も多いのが、アソシエイトグレードの「CCNA(Cisco Certified Network Associate)」です。

なかでも、2020年のシスコ技術者認定の改定までは、CCNAといえばRouting & Switchingのトラックを指すほどRouting & Switchingがメジャーでした。

しかし改定により、== 8つに分かれていたCCNAのトラックは、現在では新たなCCNAの1つのトラックへ統合==されています。

CCNAはどんな内容をカバーするの?

CCNAの試験範囲は、改定により次の内容をカバーすることに変更されました。

  1. ネットワークの基礎

  2. ネットワークアクセス

  3. IP接続

  4. IPサービス

  5. セキュリティの基礎

  6. 自動化とプログラマビリティ

シスコ技術者認定の主催団体について

シスコ技術者認定の実施や認定などは、ピアソンVUE(Pearson VUE)が担当しています。

このピアソンVUEはイギリスのメディア企業で、コンピューターを使用したテストや高度なアセスメントを提供するサービス会社です。

イギリスの運転免許や各種職業試験、アメリカの医療従事者免許試験や大学院試験、金融取引業規制機構試験などで世界最高峰の試験を提供しています。

また、シスコシステムズやオラクルといった大手IT企業のベンダー資格試験や、コンピューターでの試験を請け負っているのも、この会社です。

CCNAの難易度

 山

ここでは、5つのレベルがあるシスコ技術者認定の中で、アソシエイト・レベルに属するCCNAの難易度について、さまざまな側面から点検します。

CCNAの試験範囲と出題形式

CCNAの試験範囲と分野ごとの出題比率は次のとおりです。

出題分野 出題比率
ネットワークの基礎 20%
ネットワーク アクセス 20%
IPコネクティビティ 25%
IPサービス 10%
セキュリティの基礎 15%
自動化とプログラマビリティ 10%

CCNA試験はパソコンで行われ、次のような各種の出題形式が採用されています。

  • 選択問題(複数選択):6問前後の選択肢から、正しい回答を複数選択
  • 入力問題:正解コマンドや特定の値を、問題上の入力フォームに従って入力
  • ドラッグアンドドロップ問題:適切なものを選んでドラッグアンドドロップで正しく結びつける。
  • シナリオ問題:ネットワーク構成が示された長文形式の問題で複数の問題に対して回答
  • シミュレーション問題:ネットワーク機器の操作を行い、要件を満たすようにCiscoコマンドを入力

CCNAの合格率・合格ライン

CCNAの合格率や合格ラインは、公開されていません。

CCNAは、ペーパーテストではなく、コンピューター上で表示された問題に対して、マウスやキーボードで回答する「CBT(Computer Based Testing)方式」を採用しています。

したがって、CCNAは全員が同じ問題ではなく、コンピューターがアトランダムに選んだ問題です。

運が良ければ簡単な問題、運が悪ければ難しい問題が選ばれることがあります。

こうしたことから、主催団体では、合格率や合格ラインの公表をあえて控えているのかもしれません。

なお、合格率は60%程度で合格ラインは80%以上の正解率、合格率は社会人が約30%で学生が約10~20%といった非公式な情報はあります。

CCNAの難易度についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事を参考にしてみてください。

CCNA取得をおすすめする人

CCNAの取得は、どのような人におすすめなのでしょう?

これに対しては、「CCNAの取得で得られるメリットを求めている人」と言うのが答です。

CCNAを取得すると、一般的には次のようなメリットを得られます。

  • ネットワークに関する専門知識を持っていることをアピールできる
  • 特にシスコシステムズ社の製品に対する専門知識を持っていることをアピールできる
  • 自分自身で専門知識のレベルをセルフチェックできる

このことから、CCNAの取得は、次のような人におすすめです。

  • ネットワークに関する専門知識を持っていることをアピールしたい人
  • シスコシステムズ社の製品に対する専門知識を持っていることをアピールしたい人
  • 自分自身のコンピューター系専門知識のレベルを知りたい人

CCNAの勉強法

独学

CCNAの勉強法としては「独学」か「通信講座(スクール)」が一般的で、いずれもメリットとデメリットがあることから、受験者の判断で選択されています。

ここでは、CCNAの勉強法について解説しましょう。

シスコ技術者認定は独学が中心なの?

シスコ技術者認定での資格取得を目指している人の多くは、勉強法としては独学を選択しています。

独学での勉強は、具体的には次のような方法で行われているようです。

1.参考書での勉強:CCNA取得に役立つ参考書・問題集の活用                  「参考書でインプットして問題集でアウトプット」の繰り返しで、間違いなく合格が期待できます。

2.サイトでの勉強:Ping-t・クラムメディア・Packet Tracerの活用             本物のルーター機器を使った学習は非常に有効、と言われています。

人気の問題

独学でCCNAの資格取得を目指す際のテキスト・問題集として人気があるのは、次のとおりです。

なお、テキストや問題集を手に入れる際には、大きな書店で必ず自分で内容を確認し、納得できる1冊を購入することが重要といえます。

●「1週間CCNAの基礎が学べる本」:株式会社ソキウス・ジャパン出版

この一冊だけでCCNA資格の取得は困難ですが、初心者や基礎を固めるのには最適のテキストです。

●シスコ技術者認定教科書CCNA 完全合格テキスト&問題集

IT技術専門スクール講師陣が書き下ろした、彼らの持つ合格メソッドが盛り込まれたテキストです。

●徹底攻略Cisco CCNA Routing&Switching教科書:ソキウス・ジャパン編著

黒本と呼ばれるCisco試験対策本で実績No.1。無料の「徹底攻略スマホ問題集」が付いています。

●徹底攻略Cisco CCNA Routing&Switching問題集:ソキウス・ジャパン編著

Cisco試験対策の黒本問題集で、総仕上げやシムレット・シミュレーション問題も収録されています。

過去問自体はないが、演習は可能

シスコ技術者認定の受験用の教材には、「過去問」がありません。

したがって資格試験対策の王道である過去問を使った勉強は不可能なことから、テキストや問題集を中心に対策する必要があります。

しかし、問題集には過去の出題に類似した問題が掲載されていますし、ネット上にも問題が多数掲載されていのでさほど心配することはないでしょう。

通信講座も存在する!

CCNAの勉強法は独学が一般的ですが、通信講座や通学講座が選択されることもあります。

試験対策講座の利用は、独学と違い、費用が掛かるうえに自分の好きなペースでの勉強はできません。

しかし、セルフコントロールが上手くできない人やテキストを読むだけでは理解できないといった人には好都合な勉強法と言えます。

CCNAに対応した専用の試験対策講座を開設しているのは、次のような団体です。

団体名 費用(円) 勉強時間(時間)
パソコンスクールWin 148,000 25
パソコンスクールKEN 145,000~217,000 35~70
ウズウズカレッジ 165,000円 3か月
リナックスアカデミー 175,000 40
ヒューマンアカデミー 200,000 40(週1~2回受講で6カ月)
パソコンスクールISA 188,000 51(150分×10回)

それぞれに特徴がありますが、特にウズウズカレッジのCCNAコースは3ヶ月(早い方は1ヶ月)でCCNA取得だけでなく、インフラエンジニアへの就業支援を行っているので、特におすすめの講座になります。

完全個別指導(eラーニング、演習、学習メンタリング)で学習を進めることができるため、安心して学習を進めることができます。また、資格取得を目指す方、未経験から就職を目指す方のどちらのニーズにも対応しています。

ウズウズカレッジの公式サイトはこちら

CCNAの勉強をするメリット

みかんのメリット

CCNAの資格を取得した場合のメリットは、『CCNA取得をおすすめする人』の記事で解説したとおりです。

ここでは、資格を取得できるか否かに関係なく、「CCNAの資格取得に向けた勉強に取り組むことで得られるメリット」について、代表的なものを3つ取り上げて解説します。

シスコ技術者認定を取ることでITに詳しくなれる

CCNAの資格取得に向けた勉強をすることでの一番のメリットは、ITに詳しくなれることです。

受験に向けIT系のネットワーク技術を体系的に学習することは、IT全体を理解することに役立ちます。

しかも、ネットワークエンジニアとしての知識だけではなく、シスコシステムズ社の製品に関する知識を身に付けられるのです。

また、鍛錬と繰り返しの学習が求められるこのシスコ技術者認定に挑戦した人は、合否に関係なく、ネットワークエンジニアに必要な技能を学習できています。

そのことで、資格取得に向けた勉強をする前よりも、日常のタスクをより効果的・効率的に実施できるようになるケースが多いようです。

シスコ技術者認定の取得で転職や就職に有利に!

CCNAの資格は、ネットワークエンジニアとしての知識とシスコシステムズ社の製品に関する知識を身に付けていることの証明です。

現状ネットワークに関する資格が少ないことから、CCNAは自分の能力を示す証とも言えます。

現在のわが国では、ネットワークエンジニアに対する需要に比べ、供給は不足状態です。

しかも、ネットワーク構築に用いられている装置の多くはシスコ社の製品であることから、CCNAの資格を取得しているネットワークエンジニアは、転職や就職のチャンスに恵まれています。

これはCCNAの資格を取得者だけのメリットですから、取得に失敗した人がこのメリットを得るには、再受験をして資格を取得することが必要です。

CCNAの試験は随時実施されていますから、思い立った時にすぐに再受験に挑戦したいものです。

自信がつく

合格・不合格に関係なく、CCNAの資格取得を目指しで勉強に取り組んだことは、さまざまな自信につながります。

合格した人は職場内での活躍の場が広がりますし、キャリア開発が認められて昇進昇格の可能性が高くなるのです。

さらに、対外的にもCCNA資格所有者として技能を評価されます。

こうしたことが、さらなるモチベーションや自信につながるのです。

合格できなかった受験者の場合であっても、勉強したことは確実に身に付いており、鍛錬と繰り返しの学習をやり遂げたことがさまざまな自信につながります。

受験者によって違いはありますが、日常の仕事の進め方や同僚に対する姿勢においても、受験前よりも自信にあふれるようになる人が多いのです。

シスコ技術者認定の試験日程・会場・申し込み方法

会場

ここでは、シスコ技術者認定の資格試験に関する基本情報を情報提供します。

なお、一部の情報については、前述の「CCNAの試験範囲と出題形式」の記事も参照ください。

シスコ技術者認定の基本情報

CCNAの資格試験に関する基本情報は次のとおりです。

項目 内容
資格・試験名 シスコ技術者認定
主催団体 シスコシステムズ 東京本社
受験資格 特になし
申込方法 試験日の6週間前から試験当日まで・ピアソンVUEの公式サイトから随時申込
試験会場 ホームページから申込・オンライン試験であればどこでも受験可能
試験日 基本的には毎日実施・オンライン試験の受験も毎日可能
試験時間 「CCNAの試験範囲と出題形式」の記事参照
試験範囲 「CCNAの試験範囲と出題形式」の記事参照
試験形式 CBT方式:コンピューターを使った多肢選択式(一部記述)
出題形式 「CCNAの試験範囲と出題形式」の記事参照
合格率 非公表

シスコ技術者認定に受験資格はある?

シスコ技術者認定の試験や資格には、学歴に関しての受験資格はありません。

しかし、年齢に関しては「年齢制限および未成年者に関するポリシー」として、次表のようなルールが定められており、年齢によっては受験を制限されます。

年齢 ルール
13歳未満 親の同意があっても受験および認定資格の取得を認めない。
13~17歳 保護者か法定後見人の同意がある場合に限り、すべての試験の受験と資格の取得ができる。
18歳以上 年齢による試験の受験と資格の取得の制限を受けない。

シスコ技術者認定の受験料

CCNAの試験は2020年の改定で「200-301」だけの実施に変更され、従来のような2つに分けての受験は廃止されました。

受験料も、次のとおり値下げ改定です。

●改定前
200-125J CCNA 39,000円
100-105J ICD1および200-105J ICD2 各19,800円
●改定後
200-301 CCNA 33,600円

試験の有効期限は3年

シスコ技術者認定は、一度取得すれば自動的に更新されるような資格ではありません。

資格を保持し続けるには、有効期限の3年以内に、下記のいずれかの方法で更新しなければ資格を喪失します。

  • 上位のレベルの試験に合格すること
  • 同じレベルの試験に合格すること

この3年ごとの更新をすることで、当該資格の知識と技術が古いものから最新の状態にアップデートできるのです。

シスコ技術者認定と合わせて取りたいコンピューター系資格

コンピューター

仕事をする上で必要な資格に加え、関連する資格を取得することを「ダブルライセンス」と言います。

関連資格を取得することで、実務がさらにスムーズに行えたり業務の幅を広げたりできるのです。

ここでは、シスコ技術者認定のCCNA資格に加え、ダブルライセンスとしておすすめの資格を2つ紹介します。

MOS

MOS( Microsoft Office Specialist)とは、エクセル・ワードなどのマイクロソフトの「オフィス」と呼ばれる機能を利用できるスキルを客観的に判断・証明する資格です。

Word・Excel・PowerPoint・Access・Outlookなどのソフトを対象にしたマイクロソフト社公認の民間資格ですが、コンピューター系では世界的な人気があります。

WordとExcelのソフトにはスペシャリスト(一般)とエキスパート(上級)の2つのレベルが準備されていますが、他の3つのソフトについてはスペシャリスト・レベルのみです。

このMOS資格をとるメリットとして、以下のような点を挙げられます。

  • パソコンスキルを客観的に証明できる
  • 実用的な能力が身につく
  • 就職・転職に有利
  • 国際資格なので世界で通用する

p検定

「P検」や「P検定」と呼ばれるこの資格の正式名称は「ICTプロフィシエンシー検定試験」で、ICTプロフィシエンシー検定協会が運営管理する民間資格です。

さまざまな年齢やパソコン技能のユーザーを対象に総合的・実践的なIC活用能力の測定と証明を目的としたこの試験は、かつて「パソコン検定試験」と呼ばれていました。

初心者からプロまで受験できるよう、等級は「1級・準1級・2級・準2級・3級・4級・準4級・5級」の8等級に分類されています。

また、この8種類の他にも、情報通信ネットワーク・情報モラルと情報セキュリティ・ICTを活用した問題解決などの試験や、子供の早期情報教育に対応したジュニアP検も完備しているのです。

なお、高校生以下の受験料が安く設定されており、学校で試験が行えるなど若い人がパソコンを学ぶきっかけにもなっている試験でもあります。

「CCNAってどのくらい難しい」のまとめ

CCNAの難易度についてのまとめ

  • 独学で合格を目指せるが、独学に自信のない人は通信・通学講座も選択肢の1つ
  • 非公式な情報では、CCNAの合格率は60%程度で合格ラインは80%
  • CCNAは、5ランクあるシスコ技術者認定資格の下位から2番目の難易度

CCNAの難易度についてさまざまな側面から解説してきました。

CCNAの資格の取得は、シスコ技術者認定資格のなかではそれほど困難ではありません。

しかも、ネットワークエンジニアを目指す世界中の人が挑戦する資格です。

この世界基準のCCNA資格取得を、ぜひ一度検討ください。

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また、短期間でのCCNAを取得した後も、エンジニアへの就業サポートが充実しているので、資格取得を目指す方、未経験から就職を目指す方のどちらのニーズにも対応しています。

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