ケアマネージャーの合格点はどのくらい?予想合格基準点や合格率まで徹底解説!
「ケアマネージャーの試験は難しいの?」
「ケアマネージャーの試験の合格点はどれくらい?」
このような疑問をお持ちの方も多いでしょう。
そこで今回は、ケアマネージャーの試験の合格ラインやケアマネージャーの試験に合格するための勉強法などをご紹介します。
ケアマネージャーの合格ラインについてざっくり説明すると
- 各分野ごとに合格点を突破する必要がある
- 合格ラインは例年60~65%で推移
- 合格率は10~20%と低い
ケアマネージャー試験ってどんな内容?
ケアマネージャーの試験の正式名称は「介護支援専門員実務研修受講試験」です。
介護支援専門員実務研修受講試験は、5つの選択肢から適切な解答を複数選ぶという解答形式で、問題数は60問になっています。
試験時間は120分になっており、60問を解くには試験時間が短く、時間に余裕を持って解ける試験ではありません。
そのため、ケアマネージャーの資格試験の偏差値は55程度になっています。
偏差値を知ると難しい試験に思いますが、しっかりと対策行えば、十分に受かる可能性のある資格になっています。
試験に合格してすぐケアマネになれるわけではない
ケアマネージャーの試験に合格したからと言って、すぐにケアマネージャーの資格を取得できるわけではありません。
ケアマネージャーの資格を取得するためには、ケアマネージャーの試験に合格した後、合格発表後に行われる介護支援専門員実務研修を受講する必要があります。
実務研修は、ケアプランの作成など実践的な内容を通して、ケアマネージャーに必要な知識や技術を習得する目的で行われます。
実務研修を修了した後、3ヶ月以内に各都道府県の介護支援専門員資格登録簿に登録申請を行い、介護支援専門員証が発行されます。
介護支援専門員証が手元に届き、晴れてケアマネージャーの資格を取得できたことになり、ケアマネージャーとして働くことができます。
このように、ケアマネージャーの資格を取得するためには、ケアマネージャーの試験に合格することと、実務研修を修了することが必須になります。
ケアマネージャー試験の合格ラインはどのくらいなの?
ケアマネージャーの試験の解答形式など、試験の概要について簡単に紹介しましたが、ケアマネージャー試験の合格ラインのボーダーはどれくらいなのでしょうか?
ケアマネージャー試験の合格ラインのボーダーについて、詳しくご紹介します。
介護支援分野と保健医療福祉サービス分野合わせて60点満点
ケアマネージャーの試験は、介護支援分野が25問、保健医療サービス分野が20問、福祉サービス分野が15問の計60問が出題されます。
配点は一問一点で、60問出題されるので60点満点になってます。
ケアマネージャーの試験の合格基準点を年度別に表で紹介します。
なお、表で紹介する合格基準点は介護支援分野が25点満点、保健医療福祉サービス分野が35点満点の合格基準点になっています。
実施年度 | 介護支援分野 | 保険医療福祉サービス分野 |
---|---|---|
第25回 令和4年度 | 18点 | 26点 |
第24回 令和3年度 | 14点 | 25点 |
第23回 令和2年度 | 13点 | 22点 |
第22回 令和元年度 | 15点 | 24点 |
第21回 平成30年度 | 13点 | 22点 |
第20回 平成29年度 | 15点 | 23点 |
表からも分かるように、例年の合格点を見ると、ケアマネージャの試験に合格するためには、60~65%の正答率が合格ラインのボーダーになると予想することができます。
科目ごとに70%以上取ることが1つの目安である
ケアマネージャーの試験に合格するためには、科目ごとに合格基準点を取る必要があります。
各分野の合格点の目安はそれぞれ7割であるとされています。
ケアマネージャーとして業務をこなすには、専門的な知識を幅広く知っていることが求められるため、科目ごとに合格点が設けられていると考えられます。
よって、介護支援分野の点数が7点、保健医療福祉サービス分野の点数が35点満点で7割以上の得点を取れた場合は、介護支援分野の得点が目安の7割に到達していないため不合格になる可能性が高いでしょう。
苦手分野を作らないことに重点をおいた試験対策が必要になってきます。
年度によって合格基準点の補正がかかる
ケアマネージャーの試験の合格点の目安は70%とされていますが、年度別の合格基準点の表から分かるように、その年の試験の難易度によって、合格点は多少の差があります。
その年の試験の難易度によって、合格するための合格ラインは多少異なりますが、ここ何年かの合格基準点を見ると、過去問を解く際、70%程度取れていれば、まず合格できるでしょう。
過去問を解く際は、合格ラインを超えると予想できる70%以上の得点を取ることを目指して勉強を行いましょう。
ケアマネージャー試験の合格率が低い理由は?
ケアマネージャーの試験は難易度が高く、合格率が低いイメージですが、実際の合格率はどれくらいなのでしょうか?
ケアマネージャーの試験の合格率や合格率が低い理由を詳しくご紹介します。
ケアマネージャー試験の合格率
ケアマネージャーの試験の実施時期、合格率、受験者数、合格者数を表で紹介します。
実施時期 | 合格率 | 受験者数 | 合格者数 |
---|---|---|---|
第25回 令和4年度 | 19.0% | 54,406人 | 10,328人 |
第24回 令和3年度 | 23.3% | 54,290人 | 12,662人 |
第23回 令和2年度 | 17.7% | 46,415人 | 8,200人 |
第22回 令和元年度 | 19.5% | 41,049人 | 8,018人 |
第21回 平成30年度 | 10.1% | 49,332人 | 4,990人 |
第20回 平成29年度 | 21.5% | 131,560人 | 28,223人 |
参考:厚生労働省 第22回介護支援専門員実施研修受講試験の実施状況について
表から見て分かるように、ケアマネージャーの試験の合格率は、10〜20%程度になっています。
ケアマネージャーと度々比較される介護福祉士の試験の合格率は60%程度となっており、他の介護系資格と比べても、ケアマネージャーの試験は難易度が高いことが分かります。
特に平成30年度に行われたケアマネージャーの試験は、合格率が10.1%となっており、かなり低くなっています。
なぜ、ケアマネージャーの合格率が低いのか、考えられる原因を3つ紹介します。
理由1.受験資格が厳格化された
先ほども紹介したように、平成30年度のケアマネージャーの試験の合格率が10.1%となっており、過去最低の合格率となっています。
これだけ低い合格率になった原因の一つに、2018年度の入試からケアマネージャーの試験の受験資格が変更となり、国家資格等の業務経験5年以上かつ900日以上、もしくは相談援助業務経験が5年以上かつ900日以上と厳格化されたことが挙げられます。
厳しい受験資格を設定したのは、今後、介護のニーズが更に高まる中、より専門的な知識や豊富な経験を持つケアマネージャーを育成することを目指すという考えがあるからです。
実際に受験資格が厳格化された年の2018年度試験では、過去最低の10.1%の合格率になり、ケアマネージャーの試験の難易度を更に上げる結果に至っています。
理由2.制度改正や時事問題に関する最新知識が必要
ケアマネージャーの試験の合格率が低い理由の2つ目として、試験問題の内容とケアマネージャーの試験制度そのものが挙げられます。
ケアマネージャーの試験は、税理士の試験のように合格科目の持ち越しができません。
もし試験に不合格だった場合は、次の試験までに合格基準点を取れた分野も含めた、全ての科目を一生懸命、勉強しなければなりません。
全ての科目の勉強が必要なため、不得意科目の勉強に集中できず、不得意科目だけに時間を割きにくくなります。
また得意科目であっても、制度改正など新しい情報も頭に入れて、常に知識を最新の状態に保ったまま、受験しなければいけません。
時事問題に関する問題も出るため、試験ごとに新しく勉強する分野が増えます。
ケアマネージャーの試験に一度落ちてしまうと、翌年に向けて再び知識の更新をしなければならず、勉強が必要な内容が減らないため、ケアマネージャーの試験は難易度の高い試験となり、合格率も低くなります。
理由3.そもそも勉強時間が足りていない場合も多い
ケアマネージャーの試験のための勉強時間が足りていないというのが、合格率が低い理由の3つ目になります。
ケアマネージャーの試験は、介護や医療に関する資格の業務経験が5年以上かつ900日以上という受験資格があり、この受験資格は試験当日までに満たせば良いことになっています。
この受験資格を取得するために、仕事をしながら試験の勉強をするという人も多くいます。
働きながら試験勉強を独学で行う際に、日によって勉強時間にムラができたり、仕事が忙しいなどの理由でモチベーションが維持できなくなってしまい結果的に十分な勉強時間を確保できない場合があります。
独学でケアマネージャーの試験の勉強をする場合は、長期にわたって勉強を継続するためにも、合格までの大まかな計画や、日々のスケジュール管理が大切になってきます。
ケアマネージャーの試験の勉強は長期間になるため、試験勉強のスケジュールを作成するという作業は、非常に労力がかかります。
合格ラインに到達させるための勉強法
ケアマネージャーの試験は難易度が高く、合格率が低いことを紹介しましたが、ケアマネージャーの試験に合格するには、どのような勉強をすれば良いのでしょうか?
ケアマネージャーの試験対策になる勉強法をご紹介します。
満点を取る必要はない
ケアマネージャーの試験で大切なのは、満点を取ろうという意識を捨てることです。
ケアマネージャーの試験の問題の中には、非常に正答率が低く、難易度が高い問題が必ず数問出題されます。
ケアマネージャーの試験に合格するためには、それぞれの分野で7割の正解率が合格点のボーダーとなり、分野に偏りなく解答する必要があります。
また、120分の試験時間に対して、60問出題されるということは、一問一問ゆっくりと考えて問題を解いている時間はありません。
難易度が高そうな問題は飛ばして最後に解くといった試験技術が必要になります。
更に、標準的な問題を確実に解いて得点を上げるといった試験技術を身に付けることも大切になってきます。
試験問題を解く際は、迷った問題で無駄に時間を費やさず、最後の問題まで目を通すことを重視しましょう。
そのため、模擬試験を繰り返し解き、実際の試験のペースを身体で覚える練習も不可欠です。
過去問演習が何よりも大事
ケアマネージャーの試験は、5つの選択肢から適切な解答を複数選ぶような複雑な解答形式になっています。
そのため、この解答形式に勉強の初期段階から慣れる必要があります。
過去問を使って演習する中で、要介護認定のような頻出分野を理解することができ、その頻出分野を得点源にすることで、実際の試験でも安定した得点を取れるようになります。
更に、過去問の演習の中で間違えた問題が自分の理解できていない部分になり、間違えた問題を復習することが最も効率よく、点数を上げる方法になります。
過去問の演習をする際は、本番さながら時間を測りながら問題に取り組むことで、試験技術の習得、問題を読み解く読解力やスピードの向上に繋がります。
そのため、定期的にタイムアタック形式で過去問を解き、時間内に最大得点を狙う訓練を行うことが大切です。
独学をするときの注意点
ケアマネージャーの試験勉強を独学で行う際の注意点を紹介します。
ケアマネージャーの試験の受験者は、仕事をしながら受験勉強をする人が多いです。
仕事をしながら勉強を行う場合は、限られた時間で勉強時間を確保する必要があり、学習計画の設定が最も大切になります。
またケアマネージャーの試験は、制度改正に伴い試験範囲や試験問題が大幅に変更されるので、最新の情報を常に入手する必要があります。
試験に合格するには、広い範囲での確実な理解が必要ですが、理解するために質問できる人がいないと不安になりやすく、モチベーションが下がる原因になる可能性があります。
ケアマネージャーの試験に独学で勉強が行える適性がある人は、自分を律することのできる人、また独学で何らかの試験に合格した経験がある人です。
この適性を満たせる人は少ないでしょう。しかし、通信講座であればスケジュールが最初から組まれており、更に最新の情報も提供してくれます。
ケアマネージャーの試験は合格率が低く、難易度が高いため、独学に不安がある人は、少し費用はかかりますが、様々な面でサポートしてくれる通信講座を受講することをおすすめします。
ケアマネ試験のおすすめ講座
上記で述べたように、ケアマネージャー試験は仕事をしながら時間管理を徹底して勉強を進めていくことが必須です。
この要件を満たした講座として、資格Timesではユーキャンの通信講座をおすすめします。
ユーキャンの講座は忙しい人がモチベーションを保って勉強を進められるようにテキストに1日の勉強量の目安が明示されています。
さらカリキュラム通りに勉強を進めればいいだけなので、計画を立てる手間も省けます。
忙しくてちゃんと勉強時間を確保できるか不安な人はユーキャンの講座で勉強を開始してみてはいかがでしょうか?
ケアマネージャーの合格点についてまとめ
ケアマネージャーの合格点についてまとめ
- ケアマネージャーの試験に合格するためには、科目ごとに70%以上の正答率が目安
- ケアマネージャーの試験の合格率は10から20%と低め
- ケアマネージャーの試験に合格するためには、通信講座を利用することがおすすめ
ケアマネージャーの試験は合格率が低く、各科目にそれぞれ合格点が設けられています。
よって各教科まんべんなく勉強する必要があります。
また、ケアマネージャーの試験に合格するためには、長時間の勉強時間を要します。
しかし、通信講座を受講することで、提示されたスケジュール通りに勉強を進めることができ、効率よくケアマネージャーの試験対策を行うことができます。
過去問や通信講座を上手に活用して、ケアマネージャーの試験勉強に取り組みましょう。