40代から弁護士を目指すことは可能?就職時の注意点やおすすめの勉強法を解説!
「40代から弁護士を目指すことは可能?」
「弁護士になって、40代未経験でも就職できる?」
このような疑問や不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
司法試験予備試験・司法試験を受験する40代の人は多く、実際に合格している人もいるため、40代からでも弁護士を目指すことは十分に可能です。
また、弁護士は希少価値が高い資格である上に、40代は社会経験が豊富な強みがあるので、未経験でも就職で苦労する可能性は低いです。
こちらの記事では、40代から弁護士を目指すことは可能な理由、就職時の注意点やおすすめの勉強法などを解説していきます。
弁護士を目指している40代の方に役立つ内容となっているので、ぜひ最後までお読みください!
40代で弁護士を目指すメリットや注意点についてざっくり説明すると
- 40代の受験生は多く、弁護士目指すことは十分に可能
- 未経験の40代弁護士でも就職に困る可能性は低い
- すきま時間を活用しながら、勉強を継続することが重要
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40代から弁護士を目指す人は多い
40代から弁護士を目指す人は多いため、「40代でも司法試験に合格できるだろうか」「周りが若い人だらけだったら気が引ける…」という不安を持っている方でも安心です。
なお、令和4年の司法試験予備試験受験者の年齢分布は下記のようになっています。
年齢別 | 出願者 | 受験者 | 短答合格者 | 論文合格者 | 最終合格者 |
---|---|---|---|---|---|
20代 | 6,607 | 5,742 | 1,080 | 353 | 346 |
30代 | 3,096 | 2,308 | 481 | 74 | 74 |
40代 | 2,745 | 2,028 | 552 | 34 | 33 |
50代 | 2,121 | 1,712 | 345 | 11 | 11 |
60代 | 1,040 | 828 | 203 | 4 | 4 |
上記の表から分かるように、予備試験の40代の受験者は2,000人以上おり、全体の約16%程度を占めています。
多くの人が40代から弁護士を目指していることから、「40歳だけど弁護士を目指すの遅いかなぁ」と考えている人にとって安心できるデータと言えるでしょう。
40歳から弁護士を目指すことは全く珍しいことで無いため、雑念に惑わされること無く勉強に着手すると良いでしょう。
最終的に予備試験に合格している人も、40代で19名と少数ながら存在しているため、弁護士を目指すことは十分に可能です。
40代から弁護士を目指すメリット
40代から弁護士を目指すことは十分に可能である上に、40代ならではのメリットも期待できます。
以下で、40代から弁護士を目指すメリットを紹介していくので、参考にしてみてください。
前職の経験を活かせる
40代の方は10年以上の社会人経験があることから、前職での経験を活かせる点が大きなメリットです。
つまり、
- 社会人としてのマナーは十分に備わっている
- 一定のストレス耐性がある
- 組織内の連絡調整などにも慣れている
- 経験した業務に関する専門的な知識を有している
上記のような強みが40代にはあります。
採用する側からすると、ゼロから社会人としての教育をする必要が無く教育コストを下げられる魅力があるため、40代には強みも多いのです。
また、これまでの経験を活かせる領域いに関しては強みにもできるため、弁護士としては働く上で多くのアドバンテージがあると言えます。
年収アップする可能性も
弁護士は超難関国家試験である司法試験に合格している人なので、そもそもの人材価値が非常に高いです。
弁護士は平均年収が高く、また法律系資格の最高峰として多くの独占業務があるため、いきなり年収アップを実現できる可能性があります。
法律事務所に勤務する場合はもちろんですが、独立開業をする際にも高年収が狙えるため、「今よりももっと稼ぎたい!」と考えている方にとって魅力的な職業でしょう。
試験に合格するまでに多くの時間が必要にはなりますが、弁護士を取得することで年収アップやキャリアアップに繋がるため、非常に有意義な自己投資と捉えることができます。
都会で働ける
弁護士の仕事は大都市に集中している傾向にあるため、東京や大阪、名古屋などの大都市の方が就職しやすい特徴があります。
弁護士の仕事はトラブルや紛争の解決をすることなので、人口が多い大都市の方が仕事が多いのは必然と言えるでしょう。
実際に、弁護士として地方での就職を検討していたものの、仕事が少なく都会に出てくる人は少なくありません。
そのため、東京で働きたい希望を持っている方、家庭の事情などで都会で働くことになった方でも、全く問題なく働けるでしょう。
40代から弁護士を目指すデメリット
メリットに続いて、40代から弁護士を目指すデメリットについて解説していきます。
40代には強みが多い一方で、職場環境などの面でデメリットを被る可能性がある点は知っておきましょう。
就職先の上司が年下のことも
40代から弁護士を目指して無事に合格し、弁護士事務所などに就職すると上司が年下になるケースは少なくありません。
職場のボスや上司が自分よりも若いと、仕事のやりづらさを感じることは多々あるため、心理的に折り合いが付かない方は注意が必要です。
これは、弁護士事務所や法律事務所に限った話ではなく、企業内弁護士として働く場合でも同じシチュエーションが起こりうるため、「年下が上司なのは嫌」と感じる方は居心地の悪さを感じてしまう可能性があるでしょう。
また、採用側から見ても「年上の人を部下として迎え入れるのは抵抗がある」と考えることが少なくないため、選考で不利になってしまう可能性もあります。
勉強時間の確保が難しい
40代は、仕事や家庭のことなどもあり、勉強に専念するのは難しいです。
平日は仕事があり、帰ってからは家のことをしなければならないことから、予備試験ルートでも法科大学院ルートでも勉強時間の確保は難しいでしょう。
また、「休日にまとめて勉強しよう!」と考えていても、平日の疲れから高いパフォーマンスで勉強できない可能性もあるため、「40代には勉強のしづらさがある」点は知っておきましょう。
もし40歳から弁護士を目指す場合は、長期間にわたって勉強を継続する覚悟が求められます。
年収が一時的に下がってしまうケースも
40代で弁護士になり、法律事務所などに転職を果たした場合でも、しばらくの間は年収が下がってしまう可能性があります。
転職前の年収にも左右されますが、転職前にポストに就いてそこそこの年収を稼いでいた場合、法律事務所への転職後数年間は「スキル不足」「経験不足」などの理由から年収が下がってしまう点を覚悟する必要があります。
しかし、しっかりと実務経験を積んでスキルが高まれば、高年収が狙えます。
じっくりと時間をかけて十分なスキルを習得できれば、独立開業などもしやすくなるため、一時的に年収が下がってしまうこと受け入れることが大切です。
未経験の40代弁護士でも就職できるの?
結論からお伝えすると、未経験で40代から弁護士になった場合でも、就職することは十分に可能です。
40代には、これまでの社会人経験を持っている強みがあるため、年齢を悲観する必要は全くありません。
今までの社会人経験や前職で培ってきた知識が役立つ場面は多いため、自分の武器としてアピールしましょう。
以下で、弁護士として主要な2つの就職先において、それぞれ注意すべきポイントを解説していきます。
企業内弁護士の場合
企業内弁護士とは、「インハウスローヤー」と言われることもありますが、大企業の法務部などに所属する会社員を指します。
近年は弁護士の人数が増加したこともあり、企業内に弁護士を置こうとする企業も増えているため、メジャーな就職・転職先となっています。
弁護士としての法律知識やスキルが求められるのはもちろんですが、法律事務所とは違って法務以外の業務も行う可能性があります。
大きな組織に所属して「安定した雇用が期待できる」メリットがある一方で、組織内で上手く立ち回る協調性や柔軟性が必要になるため、40代の方は大きなアピール材料になるでしょう。
法律事務所の場合
法律事務所に勤務する場合は、裁判で勝つための法律知識や弁論能力が求められます。
また、クライアントが本当に求めているニーズを正確にくみ取る必要があることから、傾聴するスキルやコミュニケーション能力が必要になる場面が多いです。
社会人経験が浅いと、相手のニーズを把握するスキルが乏しい可能性がありますが、40代にはこれまでの社会人経験を通じて得られたコミュニケーションスキルが役立ちます。
また、他の業界からでの経験がある点をアピールしつつも、面接官の心証を良くするために弁護士として長年活躍してきた先人をリスペクトす姿勢を示すことも効果的です。
司法試験に向けた2つの学習ルート
司法試験の受験資格をクリアするためには、「予備試験ルート」「と「法科大学院ルート」の2つのルートが存在します。
以下で、40歳から弁護士を目指す際の、司法試験を受けるための2つのルートに詳しく解説していきます。
予備試験ルートの場合
仕事を辞めずに司法試験合格を目指す方、仕事や育児の都合で法科大学院に通う時間がない方は、予備試験に合格して司法試験を受けるルートがおすすめです。
先述したように、令和4年度において予備試験ルートから弁護士を目指す40代は2,000人以上いたため、法科大学院ルートよりも予備試験ルートを選択する40代は多いと言えるでしょう。
ただし、予備試験の難易度は非常に高く、合格率5%以下の超難関試験なので、覚悟を持って勉強に臨む必要があります。
予備試験は「司法試験の受験資格を得るための試験」で、いわば弁護士になるための入り口の試験ではあるものの、合格するのは容易ではありません。
法科大学院ルートの場合
じっくりと法律を学びたいと考えている方は、法科大学院ルートを検討すると良いでしょう。
法科大学院には、初学者向けの「3年間の未修者コース」と、法学部などで法律を勉強した経験がある方向けの「2年間の既修者コース」が用意されています。
法科大学院には、未修者でもじっくり勉強できるメリットがあるため、40歳から法律を学ぶ方でも安心です。
また、仕事と勉強を両立しながら法科大学院に通う場合は、夜間に授業を行っている夜間法科大学院を選ぶと良いでしょう。
夜間法科大学院を利用すれば、仕事を辞めること無く勉強できるため、万が一弁護士になることを諦めた場合でも、生活が破綻することはありません。
ただし、夜間法科大学院は時間が限られていることから、一般的なカリキュラムよりも在籍期間が長くなってしまい点に注意しましょう。
夜間の未修者コースであれば4年、既修者コースであれば3年かかってしまう(大学によって差があります)ため、長期間にわたって勉強する気力・体力・経済力があるか確認することが大切です。
なお、夜間コースを用意している具体例な大学院を紹介すると、
- 日本大学大学院 法務研究科
- 筑波大学法科大学院
- 福岡大学法科大学院
- 琉球大学法科大学院
上記の4校が挙げられます。
興味がある方は、ホームページのチェックや資料請求などを通じて情報収集すると良いでしょう。
おすすめの勉強法3選
続いて、40代から弁護士を目指す場合に押さえておきたい、おすすめの勉強方法について解説していきます。
難関試験に合格するためには、質の高い勉強を継続することが非常に大切なので、下記の内容を参考にしてみてください。
すき間時間に勉強を行う
40代から弁護士を目指す方は、勉強に集中できない環境にいる方の方が多いでしょう。
具体的には、管理職などの要職に就いて仕事が忙しい方、育児との両立をしながら家庭のことをこなす必要がある方など、事情は様々です。
仕事・家庭・勉強をバランス良くこなすためには、すき間時間を上手に活用すて勉強する意識を持つことが欠かせません。
実際に、勉強時間の確保に苦しむ40代の受験者は多いですが、予備試験や司法試験に合格するためには「十分な勉強量」をこなすことが必須です。
そのためにも、勉強時間をまとまって確保できない方は通勤時間などのすき間時間や昼休みなどのちょっとした時間を有効活用することが大切なのです。
過去問を反復し、アウトプット力を鍛える
司法試験や予備試験対策では、当然のことながら難解な法律の問題が出題されます。
そのため、基礎知識をしっかりと身に着けることに加えて、問題を解くための応用力を鍛えるための過去問の反復が欠かせません。
過去問は「本試験レベルの問題を数多くこなせる」優れたツールなので、過去問題種を繰り返し解き、良質なアウトプットを行うことを意識しましょう。
「基礎知識をしっかり身に着けてから問題に取り組む」という人は多いですが、基礎知識のインプットが不十分な状態でも、どんどん問題演習をこなすことをおすすめします。
問題を間違えても全く問題なく、問題の解説とテキストを納得できるまで読み込むことで、応用力が鍛えられます。
継続的に勉強する
40代の社会人の方は、勉強時間の確保が難しく、試験勉強に集中できる学生や浪人生と比べると非常に不利です。
勉強時間の不利をカバーするには、勉強の質を高める必要がありますが、そのために「継続して勉強する」ことは非常に効果的です。
1日でも勉強をしない空白日を作ってしまうと、せっかく勉強した内容を忘れてしまい、勉強の質を保つことが難しくなります。
通勤時間中などの短いすき間時間でも、勉強を毎日コツコツと継続することで知識が身に着きやすくなるため、継続的に勉強する意識を持ちましょう。
40代から弁護士を目指す人におすすめの通信講座
40代の方は十分に勉強時間を確保できない可能性があるため、良質な教材を使いながら自分のペースで勉強できる通信講座の利用がおすすめです。
また、受講生の勉強をサポートする体制が整っている通信講座であれば尚良く、総合的な観点から評価すると、40代の方に最もおすすめなのはアガルートの司法試験・予備試験・法科大学院入試対策講座です。
アガルートの講師は全員が新司法試験合格者なので、受験生に寄り添った分かりやすい教材を用意し、分かりやすい講義を展開しています
また、アガルートは添削指導や個別指導などの手厚いサポート体制を整えており、実際に講師から直接指導を受けられるラウンジを利用できるチャンスもあります。。
合格実績も申し分なく、令和4年度の司法試験合格者1,403名中、45.3%にあたる636名がアガルート受講生なので、実績を重視している方にも非常におすすめです。
40代で弁護士を目指すメリットや注意点まとめ
40代で弁護士を目指すメリットや注意点まとめ
- 働いている人は、すきま時間を上手に活用して勉強することが重要
- 社会経験を活かし、強みをアピールすれば未経験でも就職可能
- 40代から弁護士を目指す場合、アガルートの利用がおすすめ
「40代からでも弁護士を目指せるの?」という不安を持つ方は多いですが、そこまで不安に思う必要はありません。
勉強時間を確保しづらい不利はありますが、すきま時間を活用して勉強を継続すれば、大きな成果を出せるでしょう。
また、アガルートでは効率よく合格するために必要な知識や解放のコツを習得できるので、非常におすすめです。
弁護士を目指している40代の方は、こちらの記事を参考にして司法試験合格のために頑張っていきましょう!