税理士試験に落ちたのは当たり前?受からない原因や連続不合格から脱却するコツを紹介

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税理士

脇田弥輝

「税理士試験を受けたいけど、落ちたらどうしよう」

「税理士試験に落ちてしまったけど、税理士に向いていないのかな」

税理士試験の受験者の方は、このような悩みを抱えているのではないでしょうか。

税理士試験は難関資格であるため、なかなか受からない人が大半であり、試験に落ちた経験がある人もたくさんいます。

この記事では、税理士試験に落ちた人に向けて、受からない原因や、受かるためのコツ・勉強法をお伝えします。

税理士試験に落ちたからといって諦めず、今回の記事を参考に、ぜひ合格を目指して勉強を続けてみてください!

税理士試験に落ちた人についてざっくり説明すると

  • 税理士試験の全体の合格率は15~20%
  • 一度税理士試験に落ちたからといって、落ち込む必要はない
  • 一度の受験では受からないケースが大半

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税理士試験にはどのくらいの人が落ちる?

段ボールとシーソー

税理士試験は難関試験ですが、受験者はどのくらいの人数が落ちているのでしょうか。

合格率や受験者の実情など、税理士試験の基本的な情報を解説します。

科目ごとの平均合格率は15%前後

税理士試験は、科目ごとの合格率が10~20%、全体の合格率も10~20%です。

まず、過去5年間の税理士試験全体の合格率を見てみましょう。

年度 合格率
令和4年 16.7%
令和3年 16.5%
令和2年 17.3%
令和元年 15.5%
平成30年 12.8%
平均 15.8%

近年は若干合格率が下がっていますが、全体の合格率は15%前後で推移しています。

また、令和4年度の科目ごとの合格率は以下です。

科目 受験者数 合格者数 合格率
簿記論 12,888 2,965 23.0
財務諸表論 10,118 1,502 14.8
所得税法 1,294 182 14.1
法人税法 3,454 425 12.3
相続税法 2,370 336 14.2
消費税法 6,488 740 11.4
酒税法 454 60 13.2
国税徴収法 1,709 235 13.8
住民税 476 82 17.2
事業税 269 38 14.1
固定資産税 910 167 18.4
合計 40,430 6,732 16.7

科目ごとの合格率は、一番合格率が高い科目の簿記論で23%、合格率が低い消費税法で11.4%であり、科目ごとの合格率は受験者数の多寡に関わらずだいたい15%前後です。

ストレートで合格するのは稀

合格率が15~20%とはいえ、税理士試験は難関試験です。

税理士試験は11科目から5科目を受験し、合格する必要があります。

合格しなければならない科目数が多いため、1回目の受験で合格できる人はほとんどいません。

また、税理士試験に合格するための平均勉強時間は3,000時間、平均学習期間は4~5年ほどです。

合格するためには、膨大な勉強時間と複数回の受験が必要であり、一度受験して不合格だったからといって、落ち込む必要はありません。

数年かけて合格するのが一般的ですので、落ちた方も引き続き勉強を続け、合格を目指しましょう。

SNSの声は気にしない方が良い

SNSで税理士試験に合格した人の声を見たことがある人もいるでしょう。

SNSでは、不合格になった人が不合格だったと報告することはあまりないため、合格者の声が多い印象を持ってしまいがちです。

しかし、税理士試験では8割ほどの人が落ちていますので、SNSで合格者の声を見ても、落ち込む必要はありません。

本気で努力をしたのに落ちたと言う人も

税理士試験の受験勉強に専念したにもかかわらず、税理士試験に落ちてしまった人もいます。

税理士試験は合格率10~20%の難関資格であり、受験科目も多く、複数回受験することが前提となっています。

そのため、全力で勉強していても落ちることがあるのです。

合格するには、諦めずに何度も試験に挑戦することが重要です。

税理士試験に何年も受からない人へ

海へと続く道

税理士試験に何年も挑戦しても受からない人へ、受かるためのアドバイスをお伝えします。

合格者と不合格者の差はどこでついたのか

不合格になる原因として一番大きいのは、勉強時間が足りないことです。

何年も勉強しているにもかかわらず合格できない場合は、勉強の仕方が間違っていることや、弱点を克服できていないことが考えられます。

また、税理士試験では、会計や法律に関する知識が問われるため、商学部、法学部出身者が有利だと言えます。

そのため、商学部、法学部出身者以外の方は、どうしても専門的な知識の面でハンデがあり、不合格になりやすくなってしまいます。

一部試験を免除という手も

税理士試験では、一定の条件を満たすと試験の一部が免除される制度があります。

大学院で会計または税法に関する修士の学位を取得し、国からの認定を受ければ、会計科目1科目、または税法科目2科目の免除が受けられます。

合格に必要な5科目を受けるよりも、修士の学位を取得して科目免除を受ける方が、合格しやすくなると考えられます。

税理士試験に合格するためのコツや勉強法

ペンとノート

税理士試験に合格するには、どのようなコツや勉強法があるのでしょうか。

専門の知識を持つ人に教えてもらう

税理士試験は非常に難しく科目数も多いため、独学で勉強するには限界があります。

そこで、予備校や通信講座を受講し、専門知識があるプロ講師に教えてもらうのがおすすめです。

その中でも、特におすすめなのがスタンディングの税理士講座です。

スタンディングの税理士講座は、受講料が1科目につき約50,000円と、業界最安値でとてもリーズナブルな価格設定であることが特徴です。

また、スマホ学習ができるため、通学・通勤時の隙間時間を有効に使えることも魅力だと言えます。

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会計科目から固める

勉強方法としては、1年目は会計科目の簿記論と財務諸表論を勉強し、会計の知識の土台を築きましょう。

そして、2年目から税法の勉強を始めるのが最善の方法だと言えます。

税理士試験では5科目の合格が必要ですが、1年間で5科目全てを勉強するよりは、1年で1~2科目を勉強し、数年かけて合格を目指す方法がおすすめです。

おすすめの選択科目は?

選択科目でのおすすめは消費税法です。消費税法は試験内容が他の科目と比較すると難しくないこと、知識が仕事などに活かせることがメリットです。

実践的でコスパがよい科目だと言えます。また、消費税は普段生活する上で身近な存在であるため、勉強しやすいことも特徴です。

無理をし過ぎないのが重要

税理士試験の合格に向けて必死に勉強するあまり、睡眠や休息がおろそかになってしまう人も少なくありません。

しかし、税理士試験は必要な学習期間が長いため、長期的に安定した状態で勉強を続けられることが重要です。

睡眠や休息を軽んじた結果、体調を崩して勉強が続けられなくなることもありえます。

睡眠時間を十分取り、適度に休息を取ることも、勉強のモチベーションを保つ上で重要なのです。

税理士試験に落ちた人についてまとめ

税理士試験に落ちた人についてまとめ

  • 何年も受からない場合、大学院で修士の学位を取り、科目免除を狙うのが効率的
  • 本気で勉強しても落ちた人は、予備校や通信講座でプロから学ぶのがおすすめ
  • 税理士試験の勉強法としては、1年目に会計科目、2年目から税法を勉強するのがよい

税理士試験は難関資格であり、5科目に合格する必要があるため、落ちたとしても諦める必要はありません。

独学での合格は難しいため、予備校や通信講座でプロの授業を受けることも方法の一つです。

また、勉強しやすい消費税法を選ぶこと、大学院で修士の学位を取得し、科目免除を受けることで受験科目を減らすことも合格しやすくなるコツだと言えます。

税理士試験は何度も受験し合格する人の方が一般的です。

受からないからといって諦めず、長期的な勉強計画を立てて粘り強く挑戦し、合格を勝ち取りましょう!

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