応用情報技術者はどんな資格?難易度・合格率から取得メリットまで徹底解説!
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「応用情報技術者試験ってどんな資格なの?」
「試験の難易度は高いの?」
こんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
応用情報技術者試験は、5、6年の経験を積んだエンジニアがスキルアップを目指す資格です。専門性の高い資格のため、その実態については不明な点も多いはずです。
今回は、応用情報技術者試験について難易度から取得のメリットまで詳しく解説します。
これを読めば、応用情報技術者試験の全容がはっきり分かるはずです。
応用情報技術者試験についてざっくり説明すると
- ある程度経験を積んだエンジニア向けの資格
- 合格率は20%台前半の難関試験
- 難易度が高い分、就職・転職でもメリットは大きい
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応用情報技術者ってどんな試験?
まずは、応用情報技術技術者試験の概要や主催団体などを紹介します。
応用情報技術者はレベルアップのための資格
応用情報技術者試験は、ITエンジニアとしてのレベルアップを図るための資格です。高度なIT人材に求められる発展的な知識や技能の習得を目的としています。
応用情報技術者試験が始まったのは平成21年度からで、ソフトウェア開発技術者試験が改訂される形で誕生した試験です。
この資格は、基本情報技術者試験の上位資格となります。
基本情報技術者試験は新人エンジニアの登竜門という位置付けです。そのため学生や新入社員などが多く受験します。
一方で応用情報技術者試験は、ある程度経験を積んだエンジニアがもうワンランク上を目指すための試験です。よってこの試験では、一定の経験値を持ったシステムエンジニアやプログラマーなどが受験します。
応用情報技術者には技術的な問題の解決能力が必要です。またプロジェクトマネージャーのもとで、目的達成に向けた工程や品質の管理を行う役割が期待されています。
応用情報技術者の主催団体
応用情報技術者試験は、独立行政法人・情報処理推進機構(IPA)の主催で実施されています。
応用情報技術者試験は、IPAが主催する情報処理技術者試験の一つです。同試験にはITパスポート試験や情報セキュリティマネジメント試験も含まれます。
情報処理推進機構は、経済産業省の所管する政策実施機関です。日本のIT国家戦略を、情報セキュリティ対策などの技術面と人材育成面の両方から支えるために設立されました。情報処理技術者試験の実施は、人材育成面の政策の一環となります。
IPAは、ITに関する様々な政策を実施する機関です。具体的には、サイバーセキュリティ強化に向けた人材育成や社会保護のための情報セキュリティ対策・指針の策定、IT活用を実現する基盤の構築などを行います。
応用情報技術者は多くの人が受験する試験
応用情報技術者試験の応募者数は、例年5万人前後です。そのうち3万人が実際に受験します。受験率は6割前後の低い水準です。
受験率の低さの要因は、試験対策が間に合わず受験を断念する人が多いことなどが挙げられます。
応募者数に対する受験者の割合は少ないものの、3万人というかなりの受験者を抱える試験であることは確かです。
応用情報技術者試験は、ある程度経験を積んだエンジニア向けの資格のため、受験者の平均年齢は29〜30歳となっています。
一方、新人エンジニア向けの基本情報技術者試験の平均年齢は20代前半となっており、平均年齢に受験者の特色が表れていると言えるでしょう。
応用情報技術者の基本情報
ここからは応用情報技術者試験の、試験範囲や合格率、合格点などの基本情報をお伝えします。
応用情報技術者の試験範囲と出題形式
応用情報技術者試験には、午前試験と午後試験があります。試験時間ですが、午前試験は9時30分〜12時、午後試験は13時〜15時30分、どちらも試験時間は150分です。
午前試験は四肢択一式で80問が出題されます。午後試験は記述式および多肢選択式で、11問から5問を選んで解答する形式です。
特に午後試験の記述式が難易度が高いため、入念な対策が必要となります。
午前試験および午後試験のそれぞれの出題範囲は以下の通りです。
【午前試験】
- テクノロジ系(50問)
大分類 | 中分類 |
---|---|
基礎理論 | 基礎理論 |
アルゴリズムとプログラミング | |
コンピュータシステム | コンピュータ構成要素 |
システム構成要素 | |
ソフトウェア | |
ハードウェア | |
技術要素 | ヒューマンインタフェース |
マルチメディア | |
データベース | |
ネットワーク | |
セキュリティ | |
開発技術 | システム開発技術 |
ソフトウェア開発技術 |
- マネジメント系(10問)
大分類 | 中分類 |
---|---|
プロジェクトマネジメント | プロジェクトマネジメント |
サービスマネジメント | サービスマネジメント |
システム監査 |
- ストラテジ系(20問)
大分類 | 中分類 |
---|---|
システム戦略 | システム戦略 |
システム企画 | |
経営戦略 | 経営戦略マネジメント |
技術戦略マネジメント | |
ビジネスインダストリ | |
企業と法務 | 企業活動 |
法務 |
午前試験は、1問1.25点×80問で行われます。
テクノロジ系が50問と、配点が高くなっているため、重点的な対策が必要です。
【午後試験】
出題範囲 |
---|
経営戦略に関すること |
情報戦略に関すること |
戦略立案・コンサルティングの技法に関すること |
システムアーキテクチャに関すること |
サービスマネジメントに関すること |
プロジェクトマネジメントに関すること |
ネットワークに関すること |
データベースに関すること |
組込みシステムに関すること |
情報システム開発に関すること |
プログラミングに関すること |
情報セキュリティに関すること |
システム監査に関すること |
午後試験では、問1のセキュリティ問題が必須問題で、残りの問2〜11の中から4つを選んで解答します。
選択問題は、プログラミンやネットワーク、データベースが中心の出題です。
長文を読解する形式が午後試験の特徴で、ITの知識の他に読解力も必要となります。設問の意図を正確に理解し、解答しなければいけません。
午前試験とは違い記述式なので、試験の難易度は上がります。そのため、徹底的な対策が必要です。
応用情報技術者の合格率は20%前半
以下が、過去の応用情報技術者試験の合格率をまとめたものです。
年度 | 合格率 |
---|---|
平成28年度春季 | 20.5% |
平成28年度秋季 | 21.4% |
平成29年度春季 | 20.2% |
平成29年度秋季 | 21.8% |
平成30年度春季 | 22.7% |
平成30年度秋季 | 23.4% |
平成31年度春季 | 21.5% |
令和元年度秋季 | 23.0% |
令和2年度秋季 | 23.5% |
令和3年度春季 | 24.0% |
令和3年度秋季 | 23.0% |
※令和2年度春季は中止
上記の通り、合格率は例年20%を少し超えた程度で推移しています。
ちなみに基本情報技術者試験の合格率も、近年では20%前半です。しかし、両者の難易度は同程度ではありません。
先述した通り、基本情報技術者試験は新人エンジニア向けの試験で、学生や新卒の社会人が多く受験します。
一方で応用情報技術者試験の受験者は、5、6年の経験を積んだエンジニアです。
受験生のレベルが違うため、試験の難易度も当然応用情報技術者試験の方が高くなります。
ある程度経験を積んだエンジニアばかりが受験する、ハイレベルな母集団において合格率が20%を少し超えた程度の試験なので、難易度はより高いと言えるでしょう。
合格点は6割
応用情報技術者試験は、午前試験・午後試験共に100点満点で行われます。合格点はどちらも60点以上です。
どちらか一方でも合格点に満たない場合は不合格となります。特に記述式を含む午後試験では、60点以上を得点するのはハードルが高いと言えるので注意しましょう。
試験勉強で問題演習を行う際は、合格点よりも高い点数を目標に練習することをおすすめします。また、実際の試験時間に合わせた実践的な演習を行うのも良いでしょう。
応用情報技術者の難易度は高い
合格率や受験者のレベル、合格点などを考えると、応用情報技術者試験は難易度の高い試験だと言えます。
応用情報技術者試験は、情報処理技術者試験のレベル3に位置付けられる試験です。そのため、レベル2の基本情報技術者試験よりも難しい試験だと言えます。
難易度を高くしている要因の一つが、出題範囲の広さです。プログラミングやアルゴリズムなどITエンジニアに馴染み深い分野だけでなく、マネジメントやストラテジ分野からも出題されます。
また、午後試験には記述式の問題も含まれるため、これも難易度が高い要因です。
勉強時間は500時間が1つの目安
応用情報技術者試験に合格するには、初学者の場合、500時間以上の勉強が必要とされています。つまり、1日2時間勉強したとしても、7ヶ月程度の勉強期間が必要ということです。
一方で、基本情報技術者の資格を取得している場合は、200時間の勉強が合格の目安です。これは毎日2時間の勉強を、3ヶ月程度続けるという計算になります。
ただし、500時間や200時間という勉強時間はあくまで目安です。本当に必要な勉強時間は人によって異なります。
勉強を始める際は、自分自身の状況を見極めた上で必要な勉強時間を設定してください。
応用情報技術者試験は難易度の高い資格なので、いずれの場合でも多くの勉強時間を要することは覚悟の上で、試験の準備を進めましょう。
応用情報技術者の勉強法
難易度の高い応用情報技術者試験ですが、合格するにはどのような勉強法が有効なのでしょうか。
応用情報技術者の勉強法はシンプル
応用情報技術者試験の合格には、インプットからアウトプットへというシンプルな勉強法がおすすめです。
まずはテキストの読み込みで知識をインプットし、ある程度頭に入ったら過去問でアウトプットを行います。
インプット段階では、テキストを何周も読み返し、知識を確実に定着させることが重要です。
アウトプットでは過去問演習を中心に行います。まずは試験の形式に慣れましょう。過去問から出題傾向や頻出範囲を把握することも重要です。
過去問で間違った問題や不安な部分は、テキストに戻ってすぐに復習しましょう。一つずつ確実に弱点を克服していくことが重要です。
過去問演習とテキストでの復習を繰り返せば、徐々に解答の精度が上がっていくはずです。
午前試験対策
午前試験は知識量がものをいう試験です。そのため、インプットをより重視した勉強を行いましょう。
知識の暗記はもちろん大切ですが、それらの知識を実践的に使えるかどうかも重要なポイントです。その知識がきちんと理解できているか、確かめながら勉強することが重要と言えます。
インプットの後は、アウトプットを入念に行い、試験で使える知識を身に付けるように心がけましょう。
午前試験対策で得た知識は、午後試験の記述問題でも活かせます。午前試験の勉強は、午後試験の土台となることを意識すべきです。
基本知識に不安を覚える場合は、早いうちから暗記を始めましょう。特にマネジメント系とストラテジ系は、どちらかというと文系向きの分野と言えます。これらでは、暗記の量が点数に直結します。
午後試験対策
記述式を含む午後試験は、午前試験よりも難易度が数段高いと考えましょう。
しかし、問われるポイントは大体決まっているので、それを押さえて解答すれば十分合格は可能です。
午後試験対策には、過去問演習が有効となります。問題を読んで、その解答・解説を読み込む作業を繰り返しましょう。特に解説を読んで、問題ごとにきちんと論点を押さえることが重要です。
解説の読み込みを含めた過去問演習を繰り返せば、徐々に解答の感覚を掴むことができるでしょう。
また午後試験において、情報セキュリティ・ネットワークは必須分野です。確実に出題されるこれらの分野に関しては、特に重点的に対策すべきです。
おすすめテキスト
応用情報技術者試験の独学には、「キタミイラストIT塾 応用情報技術者」がおすすめです。著者はきたみりゅうじで、技術評論社より出版されています。
豊富なイラストによる解説が特徴のテキストです。応用情報技術者試験に必要なIT関連の深い知識を、分かりやすく理解することができます。
過去問の解説を含め、試験内容を体系的に収録しているため、おすすめの1冊です。
過去問は重要
応用情報技術者試験の過去問は、IPAの公式サイトや市販の過去問題集などから入手することができます。試験対策には過去問演習が有効です。
過去問を解くことで、出題傾向や頻出範囲を確認することができます。過去問で試験問題に慣れることも重要です。
また自分の弱点を発見・克服する良いきっかけにもなります。色んな点で得点アップに効果的な方法なので、過去問演習は必ず取り入れましょう。
過去問の解き方としては、間違った問題をテキストで復習しながら何周も解くことがおすすめです。
独学での合格も可能
応用情報技術者試験は難易度の高い試験ですが、独学で合格することも十分可能です。
ただしIT初心者の場合は、まず基本情報技術者試験を受けることをおすすめします。そこで基本的な知識を身に付け、発展レベルである応用情報技術者試験へと進むべきです。
独学で勉強を行う場合は、まず学習スケジュールを立てましょう。試験の概要を把握した上で、各範囲をどのくらい勉強するか、勉強時間の目安をそれぞれ定めます。
スケジュールを立てたら、それに沿ってインプット・アウトプットを行いましょう。
インプットでは知識を確実に定着させるため、何周もテキストを読み込むことが重要です。
アウトプットの際は、過去問演習を繰り返す中で、出題傾向や頻出範囲を体得していきましょう。
以上を一つの指針として、勉強を進めることがおすすめです。
通信講座も存在
独学での勉強が不安な人や多忙で満足な勉強時間が取れない人は、通信講座を活用するのも良いでしょう。
例えば以下のような通信講座があります。
会社 | 講座名 | 受講料 |
---|---|---|
スタディング | 応用情報技術者 合格コース | 43800円 |
iTEC | 応用情報技術者 スタンダードコース | 34100円 |
TAC | 応用情報技術者 本科生プラスA *テクノロジ系専用コース | 108000円 |
TAC | 応用情報技術者 本科生プラスB *ストラテジ・マネジメント系専用コース | 108000円 |
LEC | 応用情報技術者試験対策講座 | 77000円 |
大原 | 応用情報技術者 総合本コース | 47800円 |
通信講座の受講料は、予備校に通う場合と比べて安くなっています。
資格試験に精通したプロの講義を聞けば、頻出範囲を中心に、試験対策に特化した効率的な学習が可能です。
応用情報技術者の対策講座については、以下のページで詳しく解説しています。
応用情報技術者を取得するメリット
応用情報技術者の資格を取得すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
就職・転職で有利に
応用情報技術者の資格は、IT関連の業務に必要な発展的な知識や技能を持っていることの証明になります。
そのため、IT関連会社への就職や転職では、IT人材として良い評価を得られる場合が多いでしょう。
また学生にとっては、この資格の取得は大きなアピール材料になります。応用情報技術者試験は難易度の高い資格なので、学習意欲やポテンシャルを大いに評価されるでしょう。
ワンランク下の基本情報技術者試験に比べると、就職・転職へのメリットは格段に大きいと言えます。
国家試験の一部を免除できる
応用情報技術者試験に合格すると、以下の国家資格の受験時に、一部免除が受けられます。
-
中小企業診断士
-
弁理士試験
上記はいずれも有用な難関資格です。将来こられの試験に挑戦するのであれば、免除によって負担を軽減できる点はメリットでしょう。
具体的な免除内容は以下の通りです。
試験 | 免除内容 |
---|---|
中小企業診断士 | 一次試験の「経営情報システム」が免除 |
弁理士試験 | 論文式試験の選択科目が免除 |
特に弁理士試験においては、二次試験である論文式試験の選択科目が永久免除となるため、大きな負担軽減になります。
高度試験の午前試験免除も受けられる
情報処理技術者試験の中には、応用情報技術者試験のさらに上の高度試験も存在します。具体的には、データスペシャリスト試験やシステムアーキテクト試験などです。
応用情報技術者試験の合格者は、高度試験における午前Ⅰ試験の受験を免除されます。
免除は2年間受けられるので、さらなるステップアップに挑戦するのも良いでしょう。
企業によっては資格手当を受け取れる場合も
応用情報技術者試験の合格で、資格手当が貰える場合もあります。一時金としていくらか出ることもあれば、恒久的な手当が支給されることもあるでしょう。
また資格の取得によって、企業内のキャリアアップに繋がることもあります。社内での評価や信頼度が高くなることは間違いありません。
難易度の高い試験である分、取得後の影響力も大きいことが予想されます。
応用情報技術者試験を受験する際の流れ
応用情報技術者試験は毎年2回実施されます。試験日は4月と10月の第3日曜日です。
実施会場ですが、全国主要62都市で行われます。これは基本情報技術者試験と同様です。
申し込みは試験の3ヶ月前から行われます。そこから2ヶ月前までが申込期間です。
申し込み方法には、インターネットと郵送の2通りがあります。両者では申し込み時期が微妙に異なるため、注意しましょう。
申し込みの際は、IPAの公式サイトより開催情報を確認するようにしてください。
応用情報技術者試験および情報処理技術者試験に、受験資格はありません。学齢や年齢を問わず、誰でも受験が可能です。
受験料は5,700円となります。基本情報技術者試験に関しても同様の値段です。
応用情報技術者と合わせて取りたいおすすめ資格
応用情報技術者試験の取得前もしくは取得後には、他の情報処理技術者試験に挑戦するのも良いでしょう。
基本情報技術者
基本情報技術者試験は、新人エンジニアの登竜門と言われる試験です。IT関連の業務に必要とされる基本的な知識や技能の習得を目的としています。
IT関連の知識に馴染みがない場合は、応用情報技術者試験の前にこちらの受験がおすすめです。
応用情報技術者試験は、いわば基本情報技術者試験の発展版と言えます。出題範囲も似ているため、基本情報技術者試験で身に付けた知識を土台として、上のランクに進むことが可能です。
エンジニアに必要な知識をバランスよく身に付けるためにも、まずは基本情報技術者試験に挑戦してみましょう。慌てる必要はありません。
高度情報技術者試験
高度情報技術者試験は、情報処理技術者試験のレベル4に分類される、IT系資格の最高峰です。具体的には、以下の9種類が存在します。
-
ITストラテジスト
-
システムアーキテクト
-
プロジェクトマネージャー
-
ネットワークスペシャリスト
-
データベーススペシャリスト
-
エンデビッドシステムスペシャリスト
-
ITサービスマネージャ
-
システム監査技術者
-
情報処理安全確保支援士
これらは応用情報技術者試験の上位資格になります。そのため、基本情報技術者試験と応用情報処理試験に合格した上で受験するのが、望ましいと言えるでしょう。
ベースとなる知識を満遍なく身に付けた後の方が、スムーズに学習が進められます。
高度情報技術者試験では、各試験ごとに異なる専門的な内容を扱うため、自分が従事したいIT業務を踏まえて試験を選びましょう。
最も簡単な情報処理技術者試験から受験する
応用情報技術者試験などは、エンジニア向けの試験です。レベルが上がるごとに難易度も高くなります。
単にIT関連の知識に興味があるという程度なら、ITパスポート試験や情報セキュリティマネジメント試験がおすすめです。
そもそも情報処理技術者試験とは
情報処理技術者試験は、「情報処理の促進に関する法律」に基づいて実施される国家試験です。
試験に合格すれば、ITに関する「知識・技能」が一定水準以上であることを、経済産業省より認定されます。
情報処理技術者試験の種類およびレベル、対象者は以下の通りです。
試験 | レベル | 対象者 |
---|---|---|
ITパスポート試験 | 1 | ITを利活用する者(全ての社会人) |
情報セキュリティマネジメント試験 | 2 | ITを利活用する者(ITの安全な利活用を推進する者) |
基本情報技術者試験 | 2 | 情報処理技術者 |
応用情報技術者試験 | 3 | 情報処理技術者 |
高度情報技術者試験 | 4 | 情報処理技術者 |
情報処理技術者試験には、全ての試験において、受験資格の設定がありません。そのため、学歴や実務経験を問わず誰でも受験できます。いきなり高度情報技術者試験に受験することも可能です。
ITパスポート試験
IT系資格に初挑戦する場合は、ITパスポート試験がおすすめです。IT関連の入門的な知識を身に付けることができます。
ITパスポート試験は、情報処理技術者試験のレベル1に分類される、最も難易度の低い試験です。合格率は50%を超え、二人に一人は合格できる試験となっています。
ITパスポートの試験内容・試験形式
ITパスポート試験の内容は、応用情報技術者試験の午前試験と同じく、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野からの出題です。
試験はCBT方式で行われるため、気軽な受験が可能です。CBTとは、「Computer Based Testing」の略語で、コンピューターを使って行う試験を指します。
ITパスポート試験は、全国各地のCBT会場で随時実施されるため、決まった試験日程はありません。最寄りの会場の予定に従ってください。
試験結果は、受験後に会場で即開示されます。合格発表に関しては、受験月の翌月の開示です。
情報セキュリティマネジメント試験
IT関連の知識を学びたいのなら、情報セキュリティマネジメント試験もおすすめです。
情報セキュリティマネジメント試験は、平成28年に開始された新しい試験になります。
インターネットの普及に伴う、サイバー攻撃の増加・巧妙化に対抗すべく、セキュリティ人材の育成を目的に設立された試験です。
基本情報技術者試験と同じく、レベル2に分類されますが、合格率は50%程度であり、難易度は低い試験と言えます。
情報セキュリティマネジメントの試験内容・試験形式
情報セキュリティマネジメント試験は、午前と午後に分けて実施されます。それぞれの試験内容は以下の通りです。
【午前試験】
分野 | 内容 |
---|---|
重点分野 | 情報セキュリティ全般 |
情報セキュリティ管理 | |
情報セキュリティ対策 | |
情報セキュリティ関連法規 | |
関連分野 | テクノロジ |
マネジメント | |
ストラテジ |
【午後試験】
出題範囲 |
---|
業務の現場における情報セキュリティ管理の具体的な取組みである情報資産管理 |
リスクアセスメント |
IT 利用における情報セキュリティ確保 |
委託先管理 |
情報セキュリティ教育・訓練などのケーススタディ |
午前試験は四肢択一で50問が出題されます。一方で、午後試験は多肢選択式の3問です。
応用情報技術者試験についてまとめ
応用情報技術者試験についてまとめ
- IT業務に必要な発展的な知識や技能を身に付ける試験
- 受験者のレベルが高い中で合格率は20%台前半
- 社会人・学生共に取得のメリットは大きい
応用情報技術者試験について、難易度や取得のメリットなどを解説しました。
応用情報技術者試験は、ハイレベルな受験者が多く受験するにも関わらず、合格率は20%台の難関試験です。しかし難易度が高い分、取得のメリットが大きい試験でもあります。
IT初心者の場合は、まず基本情報技術者試験を受験するのがおすすめです。
自分のレベルに合う試験の受験をぜひ検討してみてください!