DX検定ってどんな資格?試験内容や勉強法・受験メリットまで徹底解説!
「DX検定はどのような資格なの?」
「DX検定の取得メリットや試験内容について知りたい!」
このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?
近年はDXが注目を集めており、実際にDX化を進める企業も増えています。
政府もDX人材の育成に力を入れていることから、DX検定の受験を通して知見を深めることは非常に有意義と言えるでしょう。
こちらの記事では、DX検定の試験内容や難易度、取得メリットについて詳しく解説していきます。
DXに興味がある方やキャリアアップを目指している方に役立つ内容となっているので、ぜひ最後までお読みください!
DX検定についてざっくり説明すると
- 先端のITトレンドやビジネストレンドに関する知識を習得できる
- 多くの企業が受験を推奨しており、資格の価値と重要性は高まっている
- 最高ランクのプロフェッショナルになれれば、自身の市場価値は大きく上がる
- 推奨書籍やeラーニング教材で試験対策が可能
DX検定ってどんな資格?
DX検定とは、日本イノベーション融合学会が主催している民間資格の試験です。
今後の社会発展やビジネスの世界において必須となるDXに関する知識や用語の理解度を測ることを目的としており、デジタル人材の育成に繋がる資格と言えるでしょう。
具体的には、毎日増え続けているバズワードの知識を習得したり、先端のIT技術トレンドとビジネストレンドに関する知識を学んでいきます。
DX人材が必要な理由とは?
DX人材とはデジタル技術を駆使して企業の変革を進めていく人材を指しており、今後の時代にキャッチアップするためには欠かせない存在です。
つまり、企業がDXを進める上で必須の存在なので、将来性に関しては非常に高いと言えるでしょう。
新しい技術に適合したシステムを活用し、様々な業務の効率化を行わなければ競争力が落ちていくことから企業におけるDXの重要性も高まりつつあります。
また、経済産業省のDXレポートによると、今後DXへの転換が進まなければ「最大で12兆円もの経済損失が見込まれる」と想定されていることからもDXの重要性は年々増していくと判断できます。
DX検定の試験内容・難易度
DX検定は60分で120問の選択問題が出題されるので、スピード感を持って問題に取り組まなければなりません。
試験はオンラインで行われるので、自宅や会社のパソコンなどで受験可能です。
受験資格は設けられておらず、試験結果のスコアに応じて2年間有効となるレベル認定証が発行されるので、高スコアを目指して頑張りましょう。
試験内容
出題範囲は、ビジネストレンドと先端IT技術トレンドの2つに大別され、詳細は下記の表の通りです。
<ビジネストレンド>
大分類 | 中分類 | 小分類 |
---|---|---|
次世代ビジネストレンド | 社会イノベーション 科学技術イノベーション |
人財・文化に関するイノベーションなど5種類 科学・技術に関するイノベーション |
戦略・理論 | ビジネスイノベーション 理論・方法論 |
経営とイノベーション戦略などの概念など5種類 ビジネスイノベーションに関する理論と方法論など |
業務 | プロセス・イノベーション | プロセス・イノベーションに関するロボット関連技術活用事例など6種類 |
商品 | プロダクト・イノベーション | プロダクト・イノベーションに関するロボット関連技術の活用事例など6種類 |
サービス | ビジネスモデル・イノベーション | ビジネスモデル・イノベーションに関するロボット関連技術の活用事例など6種類 |
IT機器 | IT機器・サービスのイノベーション | IT機器・サービスのイノベーションに関するロボット関連技術の活用事例など6種類 |
<先端IT技術トレンド>
大分類 | 中分類 | 小分類 |
---|---|---|
ロボットとスマートマシーン | ロボットとロボット技術など3種類 スマートマシーン |
ロボットとロボット技術の基礎知識 スマートマシーンの基礎知識など3種類 |
AIとソフトウェア | AI ソフトウェア |
AIの基礎知識など3種類 ソフトウェアの基礎知識などなど3種類 |
IoTとハードウェア | IoT ハードウェア |
IoTの基礎知識 ハードウェアの基礎知識など |
ビッグデータとデータサイエンス | ビッグデータ データサイエンス |
ビッグデータの基礎知識など3種類 データサイエンスの基礎知識など3種類 |
クラウドとIT開発/運用 | クラウド・コンピューティング IT開発/運用 |
クラウド・コンピューティングの基礎知識など3種類 IT開発/運用の基礎知識など3種類 |
サイバーセキュリティとネットワーク | サイバーセキュリティ ネットワーク |
サイバーセキュリティの基礎知識など3種類 ネットワークの基礎知識など3種類 |
得点分布
DX検定は1000点満点の試験ですが、平均は520点前後になっています。
ちなみに、第6回検定の平均点は513点だったので、平均的な難易度の試験回だったことが分かります。
なお、第6回の検定結果の詳細を見てみると、
- 800点以上は約2%
- 700点以上は10%以下
- 600点以上は30%以下
- 500~600点が約30%
以上のような分布になっています。
800点以上を取得すると最上級のランクである「DXプロフェッショナル」と認定され、プロフェッショナル認定される受験者の割合は5%にも満たない水準で維持++されてます。
スコア別のDX推進人材像
DX検定の結果はスコアごとに6段階に分かれており、果たす役割は下記の通りです。
名称 | 得点 | 役割 |
---|---|---|
プロデューサー | 850点以上 | リーダー的存在 |
ビジネスデザイナー | 800点以上 | DXの企画・立案・推進 |
アーキテクト | 800点以上 | システムを設計 |
データサイエンティスト | 750点以上 | デジタル技術やデータ解析に精通 |
UXデザイナー | 700点以上 | システムユーザー向けのデザイナー |
エンジニアリング | 650点以上 | 実装やインフラを担う |
リーダー的存在を目指す方はプロデューサーを目指し、レベルの高いDX人材を目指すと良いでしょう。
DX検定の勉強法
DX検定で高得点をマークするためには、しっかりと対策を練る必要があります。
高得点を得られれば実際の業務の質を向上させるメリットもあるので、主な学習方法について確認しておきましょう。
推奨書籍を読む
試験に臨む上で日本イノベーション融合学会が推奨している書籍があるので、これらの書籍を活用するのが基本となります。
〈初心者向け〉
〈より学びたい人向け〉
上記で挙げた書籍を読むことで、試験対策を進めることが可能です。
DXシラバスで単語の理解を深める
日本イノベーション融合学会ITBT検定委員会参照のホームページには、DXの用語が掲載されています。
まずはこのページをチェックし、自分が知っている単語と知らない単語を確認するのもおすすめです。
知らない単語があった場合はその都度調べ、着実に知識として定着させることも効果的な勉強となります。
検定完全対応のeラーニング教材もおすすめ
DX検定に完全対応のeラーニング教材もあるので、こちらも併せて活用すると良いでしょう。
eラーニング教材はIT技術知識とビジネス知識版の2種類がありますが、それぞれ活用することで概ねの試験範囲はカバーできます。
必須単語の理解を深めるために情報技術を活用して勉強するので、非常に参考になります。
なお、教材の購入と検定の申し込みをセットで行うプランもあるので、まとめて購入すると手続きは楽です。
情報収集が得点力向上に役立つ
DX検定ではDXに関連する単語の知識が問われるので、出題範囲はとても広い点が特徴です。
そのため、教材や本だけで学習するのではなく、日々DXに関連したニュースを見たり自ら情報収集することが重要です。
過去問を見ながら「このような問題が出てくるのか」というイメージを持つことで日々のニュースにも敏感に反応できるようになるので、過去問のチェックも欠かせません。
これらの日々の努力や工夫が点数アップに繋がるので、自発的に情報を集めるようにしましょう。
DX検定を受験するメリット
DX検定に関する試験情報や勉強方法について紹介してきましたが、続いてDX検定を受けるメリットについて確認しましょう。
様々なメリットがあるので、興味がある方は前向きに受験を検討してみてください。
企業へのアピールやステップアップに役立つ
DX検定を受験して高い得点をマークしていると、最新のITに関する知見に精通していることを対外的に証明できるようになります。
デジタル化を進めて業務を効率化し、競争力を向上させようと試みている企業は多くあるため、DX人材のニーズは高まりつつあります。
しかし、現在DX人材は供給不足なので売り手市場という状況です。
つまり、DX検定を受験していることで自身のITの強さを企業に対して強くアピールできるので、就職や転職活動を有利に進められるでしょう。
また、DX検定は名刺にも記載できる資格であることから、目に見える形で結果が出る点も大きな魅力と言えるでしょう。
日本イノベーション融合学会ITBT検定委員会の受験実績企業を見ても、多くの企業がDX検定の受験を推奨していることが分かります。
転職の際に有利になる
先述したようにDX人材は不足しているので、多くの企業ではDX人材を求めている状態です。
点数を明確にして、客観的な指標を提示できることで企業も安心して採用できる効果があるので、高いスコアをマークできれば転職で有利になるのは間違いないでしょう。
また、自分自身もDXに対して強い関心を抱いているアピールにも繋がる上に、受験という形でステップアップを目指している証明にもなるため、転職市場で大きな強みを持つことができます。
ビジネス戦闘力が上がる
DX試験の勉強を通じて、今後需要が増していくことが予想されるITの先端単語やビジネスのトレンドについて正しく理解できます。
そのため、直接的にDXとは関わりのない業務に携わっている方でも、最近のIT単語を学ぶことは自身にとって大きな財産となります。
今後のトレンドであるITの勉強を行うことは自身のビジネススキルの向上に繋がるのはもちろん、ビジネス戦闘力の上昇も期待できるでしょう。
転職が当たり前になっている時代だからこそ、常に自身のキャリアアップを目指す姿勢は非常に重要です。
DX検定の日程・申し込み方法
それでは、2021年度DX検定の日程や申し込み方法について見ていきましょう。
申込方法は法人と個人受験で異なるため注意が必要です。
法人の場合
法人が申し込む場合は、公式ホームページから10月1日~1月6日の間に申し込み手続きを完了させる必要があります。
その上で、指定日までに問合せホームにて必要な情報を入力を済ませましょう。
その後、1月17日にID通知が行われますが、団体の場合は申込み担当者にまとめて送られます。
ID通知が行われたら、1月24~28日の検定日に検定を受けるという流れになります。
個人の場合
個人で申し込む場合は、公式ホームページから10月1日~1月6日の間に申し込み手続きを済ませ、受験料の支払い手続きと受験日時登録専用ページに必要事項を記入しましょう。
その後、1月17日にIDが通知されるので、メールは大切に保管しましょう。
1月30日に試験が行われ、2月28日に結果発表という流れで進んでいきます。
DX検定と関連する資格を一挙紹介
DXとも関連の深いAIに関する検定があります。
また、DXを推進するエンジニアやコンサルタントを目指している方におすすめな国家資格もあるので、こちらも併せて取得を検討すると良いでしょう。
G検定(ジェネラリスト検定)
G検定もIT系資格として知られ、JDLA(一般社団法人日本ディープラーニング協会)が主催しています。
オンライン受験に対応しているので、受験のハードルは比較的低い試験です。
近年は、ITの知識を活用しながら事業の正しい方針を決定するジェネラリストのニーズが高まっています。
G検定はそのようなジェネラリストの育成を目的とした資格なので、ディープラーニングについて学びながらジェネラリストを目指したいる方にはピッタリな資格と言えるでしょう。
人工知能やデータサイエンスの専門用語が中心に出題されますが、合格率は60~70%と高めとなっています。
G検定の詳細は以下の記事も併せてご覧ください。
E資格
E検定はAIエンジニアを目指す方のための試験で、JDLAが主催しています。
AIエンジニアの育成を目的とした試験で、機械学習やディープランニングについての知識が中心に問われる点が特徴です。
G試験の次のレベルという位置付けをされており、G検定に合格できた方は積極的にE検定の取得を目指すと良いでしょう。
なお、試験は1年間で2回オンライン受験で行われ、受験するためにはJDLAが公認しているプログラムを2年以内に終了している必要があります。
E資格の詳細は以下の記事も併せてご覧ください。
データベーススペシャリスト
データベーススペシャリストは情報処理推進機構が推進している国家資格で、情報処理技術者試験の中でも難関試験として知られています。
合格率は14%程度なので、非常に難易度が高いことが分かるでしょう。
試験対象者は、主にデータモデル化技術やデータベース管理システムを活用するハイレベルな方が多く、合格できれば自身の市場価値が大きく上がるのは間違いありません。
データベーススペシャリストの詳細は以下の記事も併せてご覧ください。
DX検定まとめ
DX検定まとめ
- 今後のビジネス社会で活用できるスキルや知識を習得できる
- デジタル人材として成長するために有意義な資格
- 企業へのアピールに役立つなど、取得メリットは大きい
- 政府もDX化を進めているので、現在のトレンドでもある
DX検定の受験を通して、IT知識をビジネスの現場で活用できるDX人材になれます。
様々な業界の企業において重宝される人材になれるので、自身の市場価値を高めたい方や転職を目指している方は積極的に受験を目指すと良いでしょう。
政府も人材育成を後押ししていることから、トレンドに乗って社会人として成長していきましょう!