食生活アドバイザーってどんな資格?難易度・過去問・独学勉強法まで全て解説!
「食生活アドバイザーってどんな資格なの?」
「食生活アドバイザーって難しい?どのくらいの勉強時間が必要?」
食生活アドバイザー検定に興味があるものの、具体的な内容が分からなくて受験をためらっている人はいませんか?
食生活アドバイザーは健康意識が高まりとともに注目を集めている資格です。
この記事では食生活アドバイザー検定の難易度や必要な勉強時間、資格を取得するメリットなどを詳しく丁寧に解説していきます。
この記事を読めば食生活アドバイザー検定のことが分かるはずです。
食生活アドバイザーについてざっくり説明すると
- 健康的な生活を食生活の視点から提案することを目指す資格
- 健康意識の高まりとともに注目が集まっている
- 試験は年2回で毎年20,000人ほど受験している
- 受験資格はなく、誰でも受験できる
食生活アドバイザーってどんな検定?
食生活アドバイザーは食の知識を幅広く身に付けることで、自分を含め周囲の人たちの健康的な生活をサポートするために、食生活の視点から提案することができるようになることが目的の資格です。
食文化や衛生管理など食に関することを勉強するため、「安心でバランスの良い食事を作りたい」など食に興味がある人にぜひ勉強して欲しい内容になっています。
食生活アドバイザーの主催団体
「食」と「生活」に関わるさまざまな事業を展開している一般社団法人FLAネットワーク協会が主催していて、ユーキャンなどの協力の基で実施されています。
「食生活全般について幅広い視点で考えた上で提案できる人を増やし、結果、健康的な生活を送ることができる人を増やす」ということを目標として始まりました。
ユーキャン以外にも産業能率大学なども後援していて、注目度の高さがうかがえます。
健康意識の高まりから注目を集めている
食生活アドバイザー検定は1999年にスタートし、今や毎年約20,000人が受験する大人気資格です。
現在、日本全体で健康意識が高まっています。さらに高齢化社会の進行や食品偽装問題によって、より食に対する知識を求めている人が増えていることも相まって注目されている資格でもあります。
その注目度の高さから、「日本の資格・検定AWARDS 2019」では注目の資格・検定ランキング部門で第1位に選ばれました。
食生活アドバイザー検定の難易度
食生活アドバイザーがどんな資格か分かっても実際の難易度や試験内容、合格ラインが分からないと挑戦しにくいですよね。
ここからは具体的な試験内容や難易度について説明していきます。
食生活アドバイザー検定の試験範囲と出題形式
食生活アドバイザー検定は3級と2級のみ実施されていて、1級はありません。3級2級ともに試験時間は90分です。
出題形式は3級は5肢択一式のマーク方式のみ。2級は6肢択一式のマークシート方式に加えて記述式問題も出題されます。
受験科目は3級2級共通で以下の内容です。
- 栄養と健康
- 食文化と食習慣
- 食品学
- 衛生管理
- 食マーケット
- 社会生活
具体的な内容を見てみるとダイエット・行事食・食品添加物・食中毒・消費経済・生活環境などで、食に関することが幅広く取り扱われていることが分かります。
食生活アドバイザー検定の合格率、合格ライン
食生活アドバイザー検定は得点率60%で合格できる絶対評価の試験のため、他の受験生と競争するようなことはありません。
3級は1問2点で100点満点中60点以上で合格です。
2級は択一式問題が1問2点、記述式問題が1問3点です。123点満点中74点以上で合格となります。
2028年度の試験合格率は3級が61%程度、2級は33%程度でした。実施回によって変動があり、平均的には3級が65%程度、2級は40%となっています。
いずれにしても2級は3級よりも難易度がぐっと上がることがうかがえます。
とはいえ得点率60%で合格なので、受験科目の内容をすべて完璧に覚える必要はありません。
頻出ポイントや重要事項をしっかり押さえて効率よく勉強していけば比較的簡単に合格を目指すことができます。
普段自炊などをしていない人でも大丈夫?
先述通り、試験は筆記試験のみで実技試験はありません。基本はテキストを基にした座学のため、勉強する熱意さえあれば普段自炊しているかは全く関係ありません。
例え栄養士や調理師などの資格を持っていても科目免除などはなく、受験者が平等な立ち位置で受験できる試験です。
これから自炊などをしたい人が食生活アドバイザーの勉強をすれば、事前に食の幅広い知識を身に付けることができるのでおすすめです。
逆に普段から自炊をしていたり、家族のごはんを作っている人は「自分は栄養や衛星管理を理解できているだろうか」と確かめたり、知らなかった知識を吸収することができます。
食生活アドバイザーを取ることをおすすめする人
上記で触れたように自炊する人にもしない人にもおすすめできる食生活アドバイザーですが、公式サイトではさらに以下のような人たちにもおすすめされています。
- 飲食店や食品を扱う仕事に携わっている人
- 栄養士や調理師の資格を持っている人
- 自分や家族の生活習慣などの予防のため食の知識を付けたい人
- ダイエット、子育て、介護、医療などのために、偏食などに気を付けた食生活を学びたい人
食材を販売する人、提供する人、作る人など、「食」に関係する幅広い人におすすめな資格であることが分かります。
食生活アドバイザーの勉強法
食生活アドバイザーは出題範囲が公開されている上に公式のテキストや問題集・重要用語辞典なども販売されています。
ネットなどで気軽に購入できるため、それらに沿って勉強すれば独学での合格も目指せる環境が整っています。
さらに確実に合格を目指したい人は、通信講座もあるため検討することをおすすめします。
テキスト・問題集
3級2級共にFLAネットワークが出版する公式テキストと問題集が発売されています。そのため基本的にはそれに沿って勉強すれば独学で合格を目指すことが可能です。
さらにユーキャンを始め、複数の出版社からも市販のテキストが出されています。
実際に公式テキストではなくユーキャンなどが出版するテキストや問題集を使って勉強する人も多いので、内容を確認して自分に合いそうなものを選びましょう。
過去問は公式から購入できる
過去問題集は書店では販売していません。
しかし願書請求後に送られてくる受験案内に過去問題集の申し込み用紙が同封されているため、手に入れることが可能です。
過去問を使うことで頻出問題や重要ポイントを把握しやすくなります。
ぜひ活用してより効率よく勉強を進めるようにしましょう。
通信講座で効率よく勉強できる
食生活アドバイザーの通信講座は複数の団体・会社が実施していて、その中でもユーキャンや産業業能率大学の通信講座は協会公認でおこなわれています。
通信講座は公式テキストに準拠していて効率よく学べるため、4ヶ月で3級と2級のダブル合格を目指すことも可能です。
さらに通信講座を利用すれば添削してもらえたり、分からない点を質問出来たりするため、モチベーションが維持しやすいというメリットもあります。
ユーキャンなら自分のペースで合格が狙える
ユーキャンの食生活アドバイザー講座であれば、図やイラストが豊富なわかりやすいテキストで抵抗なく学習を進めることが可能です。
また、スマホで問題演習を行ったりすることもできるので、家事や育児でお忙しい方でも手軽に続けることができます。
さらに、上述のようにユーキャンの講座はFLAネットワーク協会の認定講座なので、安心感も抜群です。
ぜひユーキャンを活用して、魅力的な食生活アドバイザーの学習をはじめてみてはいかがでしょうか。
ユーキャンの食生活アドバイザー講座については、以下の記事で詳しく紹介しています。
FLAネットワーク協会が開催する一日間集中講座も
主催団体のFLAネットワーク協会は試験が近付いたタイミングで合格講座を開催します。
これは公式テキスト&問題集と、その回ごとに用意された模擬問題集を活用して丸1日かけて集中的に学習する検定対策講座です。
公式テキストに沿って進められる上に、模擬問題集まで用意されるため出題傾向が把握できるだけでなく、分かりやすい解説によってより理解を深めることができます。
実際2018年度の試験ではこの講座受講生の合格率は3級81%、2級79.8%で、一般受験生と比べると大幅に合格率が上がっています。
食生活アドバイザーの取得メリット
日本では高齢化が極めて進行しているため、健康の維持に欠かせない食生活に関する知識やリテラシーがますます必要となっています。
食生活アドバイザーを取得するメリットは自分や家族の健康を守ることから、食に関する仕事への就職・転職において周りに対してアドバンテージが取れることなど、幅広く考えられます。
例えばバランスよく美味しい食事が作れるようになったり、旬や栄養面を意識した食材選びができるようになります。
また食品偽造問題やアレルギー、食中毒などの不安がある中で安全な食材選びや調理法の知識は、自分や家族に安全な食事を用意するのに役立ちます。
さらに食生活アドバイザーは飲食店や介護の現場、小売業など、食に関わる多くの企業で取得を推奨されています。そのため食に関する仕事への就職・転職に役立ったり、さまざまな仕事に繋げることも可能です。
食生活アドバイザー検定の試験日程・会場・申し込み方法
食生活アドバイザー検定試験は7月と9月の年2回実施されています。日曜日におこなわれるため仕事や学校を休まなくても受験できます。
以下の表で2020年の検定試験の日程について説明します。
試験日 | 第42回 2020年7月12日(日) |
---|---|
願書請求期間 | 2020年3月2日(月)~5月15日(金)17:00まで |
願書受付期間 | 2020年4月1日(水)~5月29日(金) |
願書受付締切日 | 2020年5月29日(金) |
受験票発送 | 2020年7月2日(木)到着予定 |
合否通知発送 | 2020年8月3日 |
試験日 | 第43回 2020年11月22日(日) |
---|---|
願書請求期間 | 2020年7月16日(木)~9月25日(金)17:00まで |
願書受付期間 | 2020年9月1日(火)~10月9日(金) |
願書受付締切日 | 2020年10月9日(金) |
受験票発送 | 2020年11月12日(木)到着予定 |
合否通知発送 | 2020年12月18日(金) |
受験願書の請求期間は試験日の約4ヶ月前から2ヶ月間ほどです。受験を希望する人はこの期間に確実に手に入れましょう。
また願書請求はホームページからのみおこなうことができます。電話などでは請求できないので注意してください。
受験会場は札幌から福岡まで全国各地の主要都市が予定されています。ただし地方の方など、住んでいる場所によっては会場から距離が離れている場合もあるので事前にしっかり調べておきましょう。
食生活アドバイザー検定に受験資格はある?
受験資格はありません。 2級を受ける場合でも、「3級を合格していること」などの受験資格はないので、いきなり2級から受験することも可能です。
そのため誰でも気軽にチャレンジすることができます。
強いて言うなら食生活に興味を持っていて勉強する意欲がある、健康に関する課題意識を持っていると、より前向きに学習に取り組めるのでおすすめです。
食生活アドバイザー検定の受験料
受験料は級によって変わります。また2級と3級を同時に受験しても割引になることはなく、純粋に3級と2級の料金を足した金額になっています。
受験内容 | 受験料金(税込) |
---|---|
3級 | 5,000円 |
2級 | 7,500円 |
3級・2級併願 | 12,500円 |
食生活アドバイザーと合わせて取りたいおすすめ資格
食生活アドバイザーの資格を取ったらさらに知識を深めるためにおすすめの資格があります。
食育実践プランナー
食生活アドバイザーよりも家庭での実践を目指した内容になっています。マナーや年代別の食、メニュー作りや目利き方法などを学ぶため、特に子どものいる家庭内での食事作りに生かせます。
一日30~1時間ほどの勉強時間で良い上に、受講期間中であれば何度でも試験を受験できるので合格を目指しやすい資格です。
また在宅受験なので、外出が難しい環境にいても安心して受験できます。
薬膳コーディネーター
中国伝統医薬学である中医学の考えに基づいて、不調の改善や健康な体作りを促す食事 「薬膳」を基本から学ぶことができます。
100点のレシピが載ったフルカラーレシピ集や薬膳料理を作るのに適している「行平鍋(土鍋)」もセットになっているため、家庭で簡単に薬膳料理を作れます。
テキストで学んで3回の添削課題を提出した後、最終課題を受けて合格すれば資格が認定されます。すべて自宅にいながら完結できます。
野菜スペシャリスト
野菜や果物の効果効能や正しい調理法などの深く幅広い知識を身に付けて、健康と美をつくるスペシャリストを目指します。
写真やイラストが豊富で分かりやすい4冊のテキストに加え、500種類以上の野菜と果物が載った図鑑や112点のレシピを掲載したレシピ集など4つの副教材が付いているため、野菜と果物のことをしっかり学べます。
こちらも自宅受験で、受講期間中なら何度でも受験可能です。
食生活アドバイザーまとめ
食生活アドバイザーまとめ
- 「食」に関わる幅広い人におすすめな資格
- 食生活に関する知識やリテラシーを身に付けることができる
- 通信講座や合格講座を利用すればより確実に合格を目指せる
「食」は人々が健康な生活を送るために欠かせないものです。
食の知識で自分の身の回りの人の健康的な生活をサポートするためにも、食生活アドバイザーの資格取得を目指してみてはいかがでしょうか?