唎酒師ってどんな資格?資格の取得法・各プログラムの違いまで大公開!
「唎酒師ってどんな資格?」
各種あるお酒の中から、味や香りからお酒をあてることを利き酒と呼び、古くは室町時代からあったと言われています。
そんな利き酒の技術を飲食業界、酒業界などで日本酒の品質チェックに活用したり、販売時にお客へのアドバイスできるほどの知識を持ち合わせているのが唎酒師です。
唎酒師についてざっくり説明すると
- 日本酒および種類全般の知識がある
- 日本酒をタイプ分けできる
- 日本酒を使った飲食店・観光のおもてなし
唎酒師ってどんな資格?
唎酒師はまさに日本酒のマイスターともいいかえることができる資格ですが、どのような知識やスキルが具体的に必要となるのでしょか。
唎酒師になるための概要を項目別に説明しています。
唎酒師は”日本酒のソムリエ”
唎酒師は、2020年5月時点で累計4万名以上が取得する資格です。
この資格を取得するには、日本酒に関する豊富な知識が必要とされます。
唎酒師となるにあたり必要とされる知識は、飲食業界、酒類販売で働くにあたっての、基本的な知識が求められます。
そのため、消費者へのサービスという視点で試験が作成されているため、唎酒師にはおもてなしの心などが必要とされます。
飲食業界で働く人にとっては、飲食全般の基礎、流通などに関して広く学ぶことができる資格です。
唎酒師の主催団体
唎酒師の試験を実施し認定をしているのは、日本酒サービス研究会・酒匠研究連合会(SSI)と呼ばれる団体で、東京都文京区小石川にあります。
1991年に創立された団体で、SSIはSAKE SERVICE INSTITUTEの頭文字を略しています。
団体が行っている業務は大きく「調査・研究」、「人材育成・人材保証事業」、「啓発普及事業」、「SSIインタナショナル事業」の4つに分けることができます。
日本国内だけでなく海外においても、日本酒を通して日本の食文化を伝えるための活動を行っている団体です。
そのため、団体では唎酒師の資格以外にも「国際唎酒師」「国際日本酒講師」「焼酎唎酒師」などの資格認定を行っています。
また、日本酒の愛好家にむけて気軽に日本酒の知識や日本の食文化について深く学ぶことができる「日本酒検定」も実施しています。
唎酒師を取ることをおすすめする人
唎酒師の資格をお勧めするのは、下記の職業の人です。
- 日本酒を提供する飲食店の経営者及び従業員
- お酒全般を扱う酒販店の経営者及び従業員
唎酒師の資格は日本酒の味を鑑定するスキルが求められます。
そのため、飲食店で勤務している場合は、日本酒にあった食事メニューを考えたり、客が食べている食事にあわせて日本酒を提案したりできるようになります。
同様に、酒販店においてはお酒を買い求めにきたお客様の嗜好をききながらその人にあった日本酒を提案できるようになります。
飲食及び酒販店業界の人には、唎酒師という資格をもつことで活躍が広がりおすすめです。
日頃からお酒全般が好きな人にとっても、唎酒師の資格はおすすめです。
日本酒の知識を増やすことで食事にあった一本をチョイスでき食事をより楽しむことができるでしょう。
また、唎酒師は、日本酒の知識を深めるだけでなく日本の食文化についても学ぶことができる資格です。
そのため日本人の原点を学ぶきっかけにもなり、日本酒愛好家にもおすすめできる資格です。
日本酒のニーズは高く、唎酒師は求められている
海外での日本食のブームもあり、日本酒にも注目が高まっている昨今、唎酒師という日本酒の専門家は需要があるといえます。
日本酒の歴史は2000年以上
海外でも日本食文化が人気であることもあり「酒/SAKE」として浸透している日本酒は、今から2000年程前の稲作が始まった弥生時代からあると言われているます。
日本の気候風土に合わせて作られ、各地で楽しまれていまる日本酒の起源は諸説あります。
1つは口噛み酒とよばれる米、木の実や穀物を噛んで吐き出して作る説です。もう1つは米などに水を加え発酵させていく説です。
日本酒は日本の文化・生活様式とともにある一面もあり、神道ではお神酒として神様へのお供え物として存在しています。
また四季に応じて行事とどもに日本酒が使われることもも多く、正月、節分などの伝統行事、お祝いごとの席などでの鏡開きなどに使われます。
このように、日本酒はお酒として楽しむだけでなく、古くから日本の生活には欠かせない役割を果たしてきています。
唎酒師は消費者に求められる存在
宴会などの席では、最初の一杯としてビールを使うことが多い昨今ですが、先ほども述べたように日本の文化、生活には長くから日本酒の存在があり四季を通してや冠婚葬祭などハレとケを問わずに日本酒がありました。
もちろん、そのような日本独特の文化や風習などとは別に日本酒は多くの人に愛されており、地域ごとに風土を活かして地酒が昔から作られてきました。
それら地酒は土地それぞれで特有の味や香りがあり、唎酒師のようにそれぞれの日本酒の特色を知った食のマイスターがアドバイスをすることで、日本酒に詳しくない人も、自分の嗜好にあった日本酒を見つけ楽しむことができます。
また、日本食ブームが高まりつつある海外や訪日外国人から日本酒を求める声もあり、日本酒を提供する飲食店及び日本酒を販売している酒販店では唎酒師の活躍の場が広がりつつあります。
外国人に日本酒を提供する唎酒師
事実、日本酒の輸出は年々増えており、平成30年9月21日 内閣府 知的財産戦略推進事務局によると、日本酒は輸出金額前年比比119.9%、輸出量前年比119.0%と増加しています。
この日本酒輸出増加の傾向は、8年連続していることが既出の資料に掲載されているグラフからわかります。
また、海外に日本酒を輸出するだけではなく東南アジアなどを始め訪日外国人が増加傾向にあるなか、国内外とわずに日本酒を求める声が多く、飲食店などでは唎酒師が必要とされています。
地域活性化に貢献する唎酒師
日本各地にある地酒ですが、地域によっては日本酒を使った地域振興で成功しているところもあります。
鹿島市で2012年に開催された「鹿島酒造ツーリズム」は2日間の開催でおよそ3万人もの観光客が訪れました。
鹿島市の人口が6万7000人ほどなので、人口の半分ほどの人がたった2日間に訪れたのは大成功な例といえます。
このような地域振興の場では、唎酒師による日本酒の魅力を伝えるワークショップやセミナーなどのイベントが開催されています。
前述の鹿島市では、ロンドンで開催されているインターナショナル・ワイン・チャレンジSAKE部門で富久千代酒造(銘柄:鍋島)がチャンピオンを受賞していることもあり、海外からも観光客を誘致できるだけの日本酒はポテンシャルがあるということが証明されています。
このようなことからも唎酒師は観光や地域振興の場でも必要とされ、また活躍ができる資格と言えます。
日本酒が好きな気持ちがあれば、一般の方でもOK
唎酒師の資格を取得後に、飲食店や酒販店または地域振興の場など主にビジネス麺での活用の仕方を述べてきましたが、唎酒師の資格がおすすめなのはそれだけとは限りません。
基本的には日本酒の販売・提供をする人向けに作られた資格ではありますが、日本酒を嗜む、愛好家の人たちの間にも唎酒師の試験を受験する人は増加しています。
唎酒師は、銘柄の特徴を知るために実技で様々な日本酒を飲んで学ぶために、地酒巡りをするなど観光が好きな人にもおすすめできる資格です。
一般の消費者でも日本酒が好きという人はぜひ、唎酒師の資格にトライしてみるとよいでしょう。
唎酒師が身に付けるべき能力
国内外で活躍できる可能性を占めている唎酒師という資格ですが、どのようなスキルを求められるのでしょうか。
唎酒師が必要とされるスキルは大きく4つあります。下記ではそれぞれのスキルを説明していきます。
①日本酒だけではなく、飲料全般・食品に関する基礎知識
唎酒師は、日本酒だけの知識が豊富というだけではありません。食にまつわる総合的な基礎知識が必要とされる資格です。
そのため、日本の食文化だけでなく海外の食文化や歴史などにも日頃から関心を向けておく必要があります。
また、酒税法、経営理論なども飲食、酒販店を管理していくうえでも必要で、総合的な知識が求められます。
②日本酒のテイスティング能力
実技の面で唎酒師にもっと必要されるスキルにテイスティングがあります。
これは、日本酒の良しあしの品質を鑑定する能力のほかに、味や香りなどから日本酒を識別できる能力が問われます。
鑑定するには、日本酒のタイプに詳しくないとできないため、香味の違いがわかることは必要です。
また、理論的にも知識があり香味の違いを平たくわかりやすい言葉で説明ができる能力が問われます。
③日本酒をもてなす力
日本酒を識別・鑑定する能力がいかに高くともサービスの面でいたらないと唎酒師としては良い唎酒師とは言えません。
唎酒師は「お客様をもてなす心」が大切だと言われています。そのためには、日頃から消費者への配慮が重要となります。
サービスというのは一長一短で見に就くわけではないので、日頃からトレーニングをする習慣をつけておく必要があります。
また、消費者のニーズを知ることで唎酒師として質の良いおもてなしができるため、洞察力も求められます。
④知識を活用した日本酒の提案力
先ほど述べた①から③さんの知識やスキルをもとに、唎酒師は、日本酒を季節の行事などに合わせて提供が求めらえます。
例えば飲食店では、旬の食材に合わせたり盛り付け・器との合わせ方を提供できる技量があるかを評価されます。
地域振興などで日本酒をテーマに観光客を誘致しているような場所では、日本酒の持っている魅力を存分に伝えることができるトーク力なども能力として求められます。
このように日本酒の知識だけでなく、総合的なスキルを唎酒師は必要とされます。
唎酒師となる方法は3種類
唎酒師になるには、日本酒について詳しいだけではなく、飲食全般の総合的な知識が必要だということがわかりました。
それでは、どのような方法で唎酒師の資格を得ることができるのでしょうか。唎酒師になるには3つの種類があります。
それぞれの種類を具体的に見ていきましょう。
唎酒師になるための3つのプログラム
唎酒師となるには下記の3つの種類があります。
- ①:通信プログラム
- ②:2日間集中プログラム
- ③:受験プログラム(オンデマンド受講・1日通学コース)
それぞれのプログラムに関しては、下記で詳しく説明します。
プログラムの違いは受講料金の違いであったり、取得するための学習時間や課程の違いだったりします。
まずはそれぞれの違いを詳しく知ったうえで、自分にあったプログラムがどれかを見極めて受講しましょう。
また、上記にプログラムのほかに、時間、場所を問わずに勉強ができる「オンデマンド」受講と、1日だけの通学で試験対策をする「1日通学コース」もあります。
①通信プログラム
講習会の会場が遠いなど、唎酒師になるためにハンディがある人でも通信プログラムをなら、自宅に居ながら自分のペースで学習をすることができます。
通信プログラムは、最短で3ヶ月で学習期間を終えることができます。最長1年間ですので、ライフプランに合わせて学習していくことができます。
気になる技術面の学習**「テイスティング」も教材を使って自宅で学ぶ**ことができるから安心です。
添削課題は3回あり、専任講師より丁寧なアドバイスをもらうことができます。
通信プログラムで唎酒師なるまでの流れ
通信プログラムで唎酒師になるための大まかな流れは下記の通りです。
自宅に教材テキスト2冊、日本酒テイスティングノート1冊、課題提出用紙、テイスティング用日本酒が届きます。
↓
届いた教材と学習支援ツールの動画配信サービスを用いて学習し、全3回の課題を提出する。
↓
課題が基準に満ち、合格点となると唎酒師として認定される。
通信プログラムの課題内容
通信プログラムの全3回の提出課題について詳しく見ていきましょう。
<第1回>
①食品・飲料に関する基礎知識と有資格者のスタンスについて
②日本酒の提供・販売面における問題点と解決策および日本酒の歴史
<第2回>
③日本酒の原料・製法・表示
④日本酒のサービス
<第3回>
⑤日本酒のテイスティング
⑥日本酒のセールスプロモーション
通信プログラムの教材内容・受験料
教材 | 著作・出版など |
---|---|
テキスト「新訂もてなしの基」 | NPO法人FBO著 |
テキスト「新訂日本酒の基」 | NPO法人FBO著 |
日本酒テイスティングノート | SSI公認 |
課題/解答用紙 |
テイスティング用の教材は下記の通りです。
教材 | 概要 |
---|---|
教材酒 | 「香味特性別4種類 |
教材酒 | 劣化日本酒2種類(老酒・日光酒) |
教材酒 | 添削日本酒2種類 |
- 受講・受験料 受講・受験料は、下記の通りです。
受験者 | 受験料 |
---|---|
初めて受講・受験 | 78,400円 |
FBO認定会員 | 39200円 |
受講し受験に合格した後には下記の金額がかかります。
- FBO認定会員認定料25,000円+入会金19,000円
また、初年度会費としてFBO会員でない場合は15,900円が必要です。
また、いきなり唎酒師資格の取得を目指すのではなく、日本酒についての通信講座を受講して日本酒についての知識を深めるだけでも日常生活での会話や日本酒好きの趣味をより楽しむことができるでしょう。
おすすめの日本酒について学べる通信講座については以下の記事で紹介しています。是非参考にしてください。
②2日間集中プログラム
2日間集中プログラムで唎酒師になるには、事前に専用ワークノートで自分で予習をした後に、指定の会場で2日間受講・受験をします。
対策講習→試験→対策講習→試験という順番で2日間で行うため、かなりのハードスケジュールとなっています。
試験後すぐに合格・不合格の発表があり不合格の場合弱点強化のための補習を受けて、2日間内に再試験を受験します。
合格した場合は、その場で唎酒師の認定資格をもらえるようになっています。
2日間集中プログラムの怒涛のスケジュール
それでは2日間にわたる集中プログラムのスケジュールを説明します。
<1日目>
講義:10:00~11:30(90分)
- 真のプロフェッショナルが行うべき「もてなし」
- 食品、酒類(飲料)全般の基礎知識
休憩及び自習:11:30~12:30
- 弁当が支給される。
第1次試験:12:30~13:20(50分)
- 出題範囲:もてなしの心、接客のあり方などに関する設問および食品・飲料全般の基礎知識
休憩:13:20~13:30(10分)
講義:13:30~15:35(125分)
- 日本酒の基礎知識1:原料
- 日本酒の基礎知識2:製法
- 日本酒の基礎知識3:表示
テイスティングの説明:15:35~15:45((10分)
自主トレーニング :15:45~16:05(20分)
講義:16:05~18:00(115分)
- 香味特性別分類(4タイプ)の必要性
- 日本酒の基礎知識4:香味特性別分類(4タイプ)
- 日本酒の基礎知識5:テイスティング
休憩:18:00~18:20(20分)
- サンドウィッチ支給
- 香味特性別分類(4タイプ)の自主トレーニング
講義:18:20~19:25(65分)
- 日本酒の基礎知識6:サービス
講義:19:45~20:25(40分)
- 日本酒のセールスプロモーション1
- 日本酒のセールスプロモーション2
- 日本酒のセールスプロモーション3
一日目はここで終了します。試験の発表後、不合格の場合は
- 20:30~20:50(20分)補講
- 20:50~21:40(50分)再試験
自習もしくは個人指導をうけて再試験に臨みます。
<2日目>
第2次試験:09:00~9:50(50分)
- 出題範囲:日本酒の基礎知識(商品特性・原料・製法・表示・歴史・香味特性別分類)
講義:10:00~12:00(120分)
- 日本酒の基礎知識5:テイスティング
休憩・自習:12:00~13:00(60分)
-
お弁当支給
-
自主トレーニング:香材、水溶液などのトレーニング用教材/香味特性別分類(4タイプ)教材(温度帯別)
-
第3次試験:13:00~13:50(50分)
-
出題範囲:日本酒の品質の評価、個性の抽出(香味特性別分類含む)および正常な状態と劣化した状態の日本酒の品質判定
-
第4次試験:14:00~14:50(50分)
-
出題範囲:日本酒のサービス、セールスプロモーションに関する設問(季節別、香味特性別分類(4タイプ)別の企画立案
講義:15:00~15:50(50分)
- 唎酒師としての今後の課題
この後、15:50~16:20(30分)合否発表及び唎酒師の認定があります。
また2次試験から4次試験の不合格の場合は、補講15:00、再試験17:00です。
プログラムそのものは、19:00で終了ですが、その時点で不合格の場合は後日再試験を受けることができます。
事前配布教材・当日使用教材・受験料
下記の教材で事前に予習をしてからの受講です。
教材 | 著作・出版など |
---|---|
テキスト「新訂もてなしの基」 | NPO法人FBO著 |
テキスト「新訂日本酒の基」 | NPO法人FBO著 |
日本酒テイスティングノート | SSI公認 |
唎酒師ワークノート | - |
2日間の受講期間中に使用する教材は下記の通りです。
- 香材約30種類、水溶液約5種類
- テイスティング用日本酒13種類
- 劣化日本酒2種類
- 相性体験用料理約5種類
受験・受講料について
- 一般の場合:139,100円
- 認定会員:52,100円
受講料には支給されるお弁当、サンドウィッチの料金も含まれています。
③受験プログラム:オンデマンド受講コース
臨場感あるオンデマンドで講義をうけることができるのが、オンデマンド受講コースです。
こちらのコースは映像とテキストを使って自宅で唎酒師取得のための学習をすることができます。
オンデマンドの講義を聞いて質問があるときは、専任講師にメールや電話を使って問い合わせることができる制度があるので、わからない部分をうやむやにするということがありません。
講義はパソコン、スマートフォン、タブレット様々な危機に対応しています。
配布教材・受験料
オンデマンド授業で用いる教材は下記の通りです。
教材 | 著作・出版など |
---|---|
テキスト「新訂もてなしの基」 | NPO法人FBO著 |
テキスト「新訂日本酒の基」 | NPO法人FBO著 |
日本酒テイスティングノート | SSI公認 |
唎酒師ワークノート | - |
テイスティングを学ぶために下記の教材も使います。
- 香味特性別分類4種類
- 劣化日本酒2種類(老酒・日光臭)
受講・受験料について
受講・受験費用はFBO 会員、非会員で料金が異なります。FBO非会員の場合は、58,800円かかります。
また、合格認定となった際には、認定料25,000円・入会金19,000円・初年度年会費15,900円(非会員のみ)がかかり、トータルで118,700円必要です。
③受験プログラム:1日通学コース
受講を全て1日のみで終わらせて、重点的に学び試験対策を行うプログラムが1日通学コースです。
1日通学コースは東京、大阪などの主要都市で土日平日関わらずに実施されているプログラムです。
そのためかなり融通がきくプログラムとなっています。試験対策であるこの1日通学プログラムを受講後は、1年以内の受験を目指しましょう。
1日通学プログアム申し込み後に、テキストが届き事前に予習をすることができます。
1日通学コースのスケジュール
一日通学コースのスケジュールは下記の通りです。
講義:09:00~10:30(90分)
- 真のプロフェッショナルが行うべき「もてなし」
- 食品、酒類(飲料)全般の基礎知識
講義:10:40~12:45(125分)
- 日本酒の基礎知識
- 自主トレーニング
講義:13:55~15:50(115分)
- 日本酒の基礎知識
内容は、香味特性別分類(4タイプ)、日本酒のテイスティング①香味特性別分類(4タイプ)の把握、日本酒のテイスティング②劣化した日本酒の判別です。
講義:16:05~17:10(65分)
- 日本酒の基礎知識
内容はサービスの心得、保存管理、容器(ボトル)、提供温度、酒器、料理との相性、日本酒の香味特性別(4タイプ)と料理との相性体験です。
講義:17:20~18:00(40分)
- 日本酒のセールスプロモーション
事前配布教材・当日使用教材・受験料
事前に配布される教材は下記の通りです。
教材 | 著作・出版など |
---|---|
テキスト「新訂もてなしの基」 | NPO法人FBO著 |
テキスト「新訂日本酒の基」 | NPO法人FBO著 |
日本酒テイスティングノート | SSI公認 |
唎酒師ワークノート | - |
1日通学プログラムで利用する教材は下記の通りです。
- 香材約30種類、水溶液約5種類
- テイスティング用日本酒5種類
- 劣化日本酒2種類
- 相性体験用料理約5種類
受講・受験料について
受講・受験費用は、58,800円です。
合否判定のあと合格者は、別途認定料25,000円・入会金19,000円・初年度年会費15,900円(非会員のみ)がかかります。
トータルで、118,700円です。
試験は平日・土日も開催
唎酒師の試験は1次試験から4次試験まであり、試験会場は東京や大阪などの主要都市を中心に実施されています。
唎酒師の試験はかなり試験日程に融通がきき、平日土日問わず実施されているほかに、受験日は変更をすることが可能です。
受験日変更申し込みフォームから変更を願い出ます。
ただし、当日の受験日の変更はできません。試験日2日前、前日の場合は変更手数料が5000円必要です。
試験日3日前の受験日変更は無料です。
試験のスケジュールは下記の表通りです。
受験級 | 試験時間 | 試験概要 |
---|---|---|
1次 試験 | 50分/12:30~13:20 | 筆記(選択式・一部記述式) |
2次試験 | 50分/13:30~14:20 | 筆記(選択式・一部記述式) |
3次試験 | 50分/14:30~15:20 | テイスティングを伴う筆記(記述式・一部選択式) |
4次試験 | 50分/15:30~16:20 | 15:30~16:20 |
試験内容・出題範囲
1次試験
-
もてなしの心、接客のあり方および食品・飲料全般の基礎知識
-
出題範囲→新訂もてなしの基
NPO法人FBO著の新訂もてなしの基は、食の習慣、伝統や文化などを網羅しつつ、飲食業界で働く人に必要な心構え、能力などを体系的にまとめた一冊です。
2次試験
-
日本酒の基礎知識(商品特性・原料・製法・表示・歴史・香味特性分類)
-
出題範囲→新訂 日本酒の基
FBO著である新訂日本酒の基から出題されます。この本には、唎酒師として必要な能力と、日本種の基本的な知識が系統立てて書いてあります。
3次試験
-
日本酒の品質の評価・個性の抽出・正常な状態と劣化した状態の日本酒の品質判定
-
出題範囲→新訂日本酒の基、テイスティングノート
2次試験でも用いた新訂日本酒の基をから出題されます。テイスティングノートは、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)の講義を受講時に使用したものです。
4次試験
-
日本酒のサービス、セールスプロモーション
-
出題範囲→新訂日本酒の基
唎酒師と合わせて取りたいおすすめ資格
唎酒師の取得を目指している方や、取得後におすすめな酒類に関する資格があります。
下記で簡単におすすめの酒類に関連する資格をご紹介します。
ソムリエ
ソムリエとは、フランス語で、ワイン専門の給仕を意味します。
日本でソムリエになるには一般社団法人日本ソムリエ協会が、ソムリエと呼ばれる民間資格を受験する必要があります。
ソムリエ資格を取得するには、レストランやワインバーなどの飲食店で、食事にあったワインをお客に提案できるだけのワインの知識を持っているかを問われます。
また、酒類などを取り扱っているお店で、ワインの管理、仕入れ、輸出、流通に至るまで知識があるかも必要です。
ソムリエ資格にはソムリエ資格を取得後に受験できるシニアソムリエ。さらにそのシニアソムリエからなることができるマスターソムリエがあります。
ソムリエの試験には筆記試験、口頭試問のほかに、ティスティング、さらにワインと他の食べ物の合わせ方などもテストされるため飲食全般に関して深い知識を要します。
ウイスキー検定
ウイスキー検定とは、一般社団法人ウィスキー検定実行委員会が実施している試験で、1級/2級/3級/アイリッシュウイスキー(IW)級/バーボンウイスキー(BW)級/シングルモルト(SM)級の受験級があります。
試験はマークシートで回答を1つ選ぶ方式で実施されます。級ごとに求められる知識が異なります。
ウィスキー愛好家におすすめできる3級は、スコッチウィスキーの基礎知識が必要です。
級が進むにつれて、世界5ウイスキーに関する知識だけでなく、ウイスキーの文化、歴史、製法などウイスキーに関する幅広い知識が要求されます。
試験は現在2月と9月の年に2度実施しています。合格者には特典があり、資格を持っている人のみが購入可能なティスティンググラスや、オリジナルのボトルなどがあります。
また、ウイスキー検定取得後にはさらにその上の資格「ウイスキーコニサー」があります。
そのため、飲食業界・酒類業界で勤務している人にとっては、キャリアップにつながる資格と言えます。
受験料は下記の通りです。
- 1級・・・6,000円
- 2級・・・5,000円
- 3級・・・4,000円
- アイリッシュウイスキー(IW)級・・・3,000円
- バーボンウイスキー(BW)級・・・3,000円
- シングルモルト(SM)級・・・6,000円
試験は単願だけでなく、併願もできます。詳しくは、公式サイトで確認しましょう。
ビアテイスター
ビアティスターとは、クラフトビア・アソシエーション(日本地ビール協会)の登録商標です。
ビアティスターになるためにはクラフトビア・アソシエーションが実施するビアティスターセミナーを受講後、認定試験がを受験し合格すると資格認定証が与えられます。
ビアティスターの資格に求められるスキルというのは、「官能評価(テイスティング)と呼ばれる方法によってビールの出来を客観的に鑑定し、論理的に説明をすることです。
そのため、セミナーでは40種類ほどのビールを飲み比べて、ビールの色、アルコール度数、モルト・アロマ、ホップ・アロマ、苦味、甘味、酸味などの味の違いなどを学んでいきます。
ビアティスターの受講料および認定試験料ですが、クラフトビア・アソシエーション会員・非会員で異なります。
- 受講料および認定試験料
受験者別 | 料金 |
---|---|
新規研究会員 | 受講+受験39000円 |
新規個人正会員 | 受講+受験55000円 |
正会員 | 受講+受験17,000円/認定試験のみ5,000円 |
シニア・ビアテイスター*1 | 受講17,000円 |
非会員*2 | 受講26,000円 |
*1のシニアビアティスターは以前にビアティスターの資格を取得しており、3年以上経過した人。 *2の非会員は受講はできますが、受験はできません。
ビアティスターの資格を取得するには、会員になる必要があります。
会員には、下記の2種類があります。
- 研究会員:入会金10,000円 年会費12,000円
- 個人正会員:入会金20,000円 年会費18,000円
試験は筆記試験とティスティングがあり、それぞれ75点以上で合格になります。
唎酒師の資格まとめ
唎酒師まとめ
- 日本酒を扱うプロとして飲食店でトータルセールスプロモーションができる
- 日本酒を使った地域振興、イベント力がある
- 日本食ブームのため海外でも就職可
唎酒師は、日本の食文化、歴史を日本酒を通して教えるという役割も担うことができる資格です。
飲食店、酒販店についている人は、日本酒について知識を得ると同時に、プロとしてサービスの基本を学ぶことができる良いチャンスでもあります。
地酒のある地域では、日本酒の鑑別する知識を高めることにより、他との違いやワークショップ、イベントなどを開催し地域振興に役立てることもできます。
海外では日本食のブームが続いており、大手の飲食チェーン店が店舗を海外で展開しています。そのような企業へ就職する時に、唎酒師をもっていることで自分のPRにもなるでしょう。