衛生管理者試験の勉強方法は?第1種の試験対策・ポイントから勉強時間まで解説
「衛生管理者の資格を取得したいけれど、試験対策用の勉強方法がわからない」
「まず、何から手をつければいいの?」
近年受験者数が増加している衛生管理者試験、常時50人以上の労働者が働く事業場では必ず衛生管理者が必要とされますが合格率は年々下降傾向にあります。
国家試験でもあり、近年需要が増加している衛生管理者試験に合格するためにはどの程度の勉強時間で、どんな勉強方法をすれば良いのでしょうか。
様々な点から衛生管理者試験について解説してきます。
衛生管理者試験についてざっくり説明すると
- 1種の合格のためには100時間程度の勉強時間が必要
- 2種の合格のためには60時間程度の勉強時間が必要
- スマホアプリやテキストを用いた継続的な勉強が効果的
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おすすめの衛生管理者試験の勉強方法
「衛生管理者の資格を取得したいけれど、試験対策用の勉強方法がわからない」
「まず、何から手をつければいいの?」
そんなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
資格試験対策には知識をいれるインプットと、その知識を問題を解く際に使用するアウトプットを計画的に行うことが重要です。このサイクルを効率よく回し、最短ルートで合格に辿り着きましょう。
勉強方法のポイントは大きく分けて3つです。
- テキストと過去問題集を一冊づつ用意する
- 最初の一カ月はテキストでの知識の習得、インプットに努める
- 一ヶ月のインプット期間が終了したら、過去問での勉強を追加してインプットとアウトプットを計画的にこなす
参考書と問題集を準備する
参考書と問題集はそれぞれ購入して学習をすることを強くお勧めします。 参考書と問題集が一冊にまとめられていると分量が多くなりがちで、学習の進行度合いに応じて使い分けることができません。また、持ち運びにも不便です。 容量が多く嵩張っているとテキストを持ち運ぶのが億劫になってしまい、隙間時間に勉強することができませんよね。
そのため、参考書は学習の進行度合いに応じて使い分けができ、要点を抑えた理解しやすい薄いテキストを2.3冊用意するのがお勧めです。ただし、この際内容が試験範囲を十分網羅できているのか、難易度が優しすぎないかには注意をして選びましょう。
問題集は「解説が豊富なもの」を選びましょう。問題が多くても解説が不十分であると、復習が疎かになり、学習効果が上がりません解説をしっかり読み込んで毎回の演習で理解を深めていきましょう。
たくさん演習ができ解説を読み込むことで得点を伸ばしていける問題集を選びましょう。
最初の1ヶ月は参考書でインプット
最初の一ヶ月は参考書を用いたインプットに注力しましょう。 初めて参考書に取り掛かる際には、最初から細かい知識の網羅を気にすることはせず、全体像を把握することを重視しましょう
最初から細かい知識まで記憶しようとすれば、勉強が進まず漠然とした不安から焦って勉強のペースが乱されてしまいます。
全体像を一度把握してからトピックごとに細かい知識を詰め込むことで漠然とした不安から勉強のペースが乱れることが少なくなります。
インプットを進める順番を決めましょう。
おすすめのインプットの順番としては、
- 有害業務に関わるものを覚える
- 労働整理に関する分野を覚える
- 有害業務に関わるもの以外を覚える
この順で細かい知識のインプットを進めていくとスムーズに学習することができます。
過去問と問題集を反復
一ヶ月間参考書に取り組んだ後は、できるだけ早く問題集に取りかかりましょう。
この際注意すべきことは、インプットをした時と同じ順で科目ごとに問題を進めていくということです。
過去問演習を何周も行うことで頻出する分野が感覚的にわかるようになります。問題の傾向を掴めて、試験問題に慣れることができるようになるだけでなく、苦手科目を明らかにしたり、自分にあった時間配分を調節したりすることができるようになります。
特に、直近3年分くらいの過去問は繰り返し解いて、試験に出たら確実に得点できるようにしましょう。
衛生管理者試験の勉強時間
衛生管理者試験の勉強時間は第一種と第二種で異なります。
それぞれ目安となる勉強時間はありますが、受験生の勉強の得意不得意やライフスタイルに合わせて自分に合った計画を立てましょう。
第1種の勉強時間は100時間以上
第1種衛生管理者試験の場合は学習期間を100時間と設定するのが良いでしょう。 また、試験対策に費やす期間は、ライフスタイルによっても異なりますが、第1種の場合は3ヶ月程度に設定しておくと良いでしょう。
この期間は、最低でも毎日一時間は学習を継続しましょう。 過去問の反復だけでなく、その他のテキストも反復することで確実に合格に近づくことができます。
第2種は60時間程度で対策可能
衛生管理者第2種の学習時間は50~60時間程度が目安とされています。
先ほどの、第1種の試験勉強の期間が3ヶ月であったところを2ヶ月に減らして、毎日1時間は学習するとしたら60時間を目安にすれば十分に合格することが可能です。
しかし、勉強が苦手な方や、毎日勉強ができない生活を送る方は、より余裕を持った学習期間を設定し、十分な学習時間を確保して試験に臨みましょう。
第1種衛生管理者試験の試験対策とポイントは?
試験範囲・試験形式を確認
衛生管理者の第1種と第2種では、業務をカバーできる範囲が異なるために、試験範囲も異なります。
その一方で、試験の形式は共通して五肢択一式のマークシート形式五肢択一式のマークシート形式の試験となっています。
試験範囲 | 出題数(問) | 配点(点) |
---|---|---|
労働衛生・有害業務に関して | 10 | 80 |
労働衛生・有害業務以外 | 7 | 70 |
関係法令・有害業務に係るもの | 10 | 80 |
関係法令・有害業務に係るもの以外 | 7 | 70 |
労働生理 | 10 | 100 |
試験時間は13:30~16:30で行われます。
なお、特例第1種の資格取得を目指す方は、労働衛生・関係法令のそれぞれの有害業務に係るもの以外のものと 労働生理の科目が免除されます。
科目ごとのポイントを確認
衛生管理者試験の勉強では、関係法令→労働衛生→労働生理の順で理解を深めていくのが良いでしょう。
この順で取り組むことにより、法令から人体機能へと勉強の範囲を狭め、全体を俯瞰しつつ勉強することができ、理解を深めることができます。
関係法令
関係法令には、下記のような法令が含まれます。
- 使用者が守るべき最低限の労働条件を定めた労働基準法
- 労働者の安全と衛生環境に関する基準を定めた労働安全衛生法
- 作業環境の測定に関して必要な事項を定めた作業環境測定法
- これらに基づく命令中の関係条項
このほかにも1種で有害業務に係るものが試験範囲となります。
衛生管理者の知識の基礎とも言える部分を理解することで、衛生管理の仕事の意義をより一層理解することができます。
労働衛生
労働衛生とは、下記に関する事項です。
- 衛生管理体制
- 作業環境要
- 職業生疾病
- 作業環境管理
- 作業管理
- 健康管理
- 健康の保持増進対策 -労働衛生教育
- 労働衛生管理統計
- 救急処置
労働衛生は**労働生理に関する知識・約束事**について学習します。
労働に関する法や知識を基に、職場環境でのリスク管理基準などを学習し、衛生的な職場環境を整備するための知識を習得することができます。
第1種では有害業務に係るものも試験範囲となりますが、第2種は有害業務に係るものについての出題はありません。
労働生理
労働生理とは、下記に関する事項のことです。
-
疲労およびその予防
-
職業適性
-
環境条件による人体の機能の変化
-
労働による人体の機能の変化
-
人体組織および機能
管理者は**労働環境が人体に与える影響といった労働生理分野の正しい理解**が求められてます。
労働生理の科目では、ヒトの体内の仕組みや各組織の役割について学習し、労働環境下での身体異常や健康管理などの労働生理分野の正しい基礎的な知識や対策を身につけることができます。
勉強計画を作成する
衛生管理者試験の勉強に手をつける前に、1ヶ月ごと・2週間ごと・1週間ごとなどのスパンを区切っての日々の勉強計画を細かく立てましょう。
合格までの見通しを立てることで、**漠然とした不安を解消するだけでなく、**日々の忙しさに流されることなく、合格へと着実にアクションをとれるようになります。
また、スケジュールを立てることで試験までに勉強が間に合わないといったアクシデントが起きにくくなります。
過去問・テキストの解説のポイントを押さえる
過去問演習の際には、ついつい、丸つけをせずに「やりっぱなし」の状態にしがちです。しかし、丸つけをした後に、解答解説を丁寧に読み込んで理解を深めることが重要です。
間違えた部分についてはもう一度テキストに戻り、再度インプットするなど知識を補強していきましょう
用語の意味を理解する
試験勉強の頻出単語は「丸暗記」では試験問題に太刀打ちできません。きちんと「用語の意味の理解」を心がけましょう。
用語の意味や背景を覚えることで、点数の獲得につながるだけでなく、類似問題にも対応できるようになり、試験本番に過去問では見たことがないような問題が出てきた際にも正当することができるという本当の意味での実力をつけることができます。
インプットとアウトプットの反復
インプットの後に、問題集や過去問によってアウトプットする作業が一通り済んだならば、インプットとアウトプットを反復して行うことが記憶を定着させるためには効果的です。
特に頻出する事項や間違えた問題に関連する分野を何度も繰り返し解き直すことで、より盤石な状態で本番を迎えることができます。過去問演習の際に一度間違えた問題には目印をつけておいて、後から見返せるようにしましょう。
実際の試験では、同じ知識を出題の仕方を変えて聞いてくる変形問題や、いらないと捨ててしまった分野から出るようなレア問題も何割か出題されるので、知識を多く持っていて損はありません。
スマホでの学習・スケジュール管理を取り入れる
忙しい社会人・学生の方は特に隙間時間を活用することが衛生管理者試験合格の鍵となってきます。
そのためにお勧めなのが、スマホアプリでの勉強やスケジュールアプリでの勉強管理によって時間を有効活用することです。
衛生管理者試験のアプリは数多くあります。
ちょっとした隙間時間に短時間でもいいので勉強を継続することができますまた、日々の勉強の記録スマホアプリで毎日つけることで、これまでの勉強の積み重ねを可視化することができます。
これらのアプリを活用することは、勉強を習慣化し日々の勉強のモチベーションを保つのにも最適です。ぜひこちらも積極的に活用していきましょう。
講習会に参加するとなお良い
会社勤めで衛生管理者の資格を目指す人であれば、会社で紹介される衛生管理者の資格についての講習会の参加にもぜひ参加しましょう。
講習会の場ではテストに出る要点をまとめたテキストが配布されることがあります。 また、自身で資格取得に向けての勉強を始めるきっかけ作りにもなります。
その他にも、講師の方に勉強方法を聞いたり講習会の場で出会った仲間とモチベーション高めあうことができます。
講習会で出会った仲間と情報共有したり、日々の勉強の進捗を報告しあうことが衛生管理者試験対策のモチベーションとなります。
講習会にも積極的に足を運びましょう。
おすすめのテキスト・問題集で対策
衛生管理者試験にお勧めのテキストは「この一冊で合格!村中一英の第一種・第二種衛生管理者テキスト&問題集」です。
こちらの教材は、テキストと問題集が一体型になっているものではありますが、もしはじめの一冊として買うという場合にはおすすめです。
図表が多く用いられており、分かりづらい法律などについても詳しく解説がなされているため、初心者の方でも内容をスムーズに吸収することが可能です。
初心者の方はまずはこのシリーズから勉強を始めてみるのもよいのではないでしょうか。
おすすめの通信講座を紹介
衛生管理者試験の対策におすすめする通信講座はアガルートの衛生管理講座です。
アガルートは、スマホ一つでいつでもどこでも勉強でき、低価格な講座費用が魅力な通信講座です。
隙間時間に勉強できることから、特に忙しい社会人の方の間で人気になっています。
衛生管理者の勉強方法についてまとめ
衛生管理者試験対策まとめ
- 衛生管理者第1種試験合格には約100時間の勉強時間が必要
- 忙しい社会人には通信講座のアガルートがオススメ
- テキストは「この一冊で合格!村中一英の第一種・第二種衛生管理者テキスト&問題集」がおすすめ
衛生管理者試験に合格するためには1種で100時間、2種で60時間を目安に勉強時間を確保し、計画立てて進めましょう。
また、その際には参考書と問題集を用いたインプット、アウトプットを繰り返すことで知識を定着させることが重要です。
忙しい学生や社会人の方はスマホの試験対策アプリや時間管理アプリも積極的に活用し、学習が計画通りに進んでいるのかを日々チェックしましょう。
衛生管理資格試験は人気の資格試験であり、合格率も低下していますが決して一発合格するのが難しい試験ではありません。
毎日最低1時間の学習を無理なく継続することで合格を掴み取りましょう。