電験三種は独学合格できる?勉強時間の目安や試験科目ごとのおすすめ勉強方法も紹介!
「電験三種は独学でも合格できる?」
「電験三種のおすすめ勉強方法や必要な勉強時間について知りたい!」
このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?
電験三種は電気の保守点検に関する資格であり、難易度は非常に高いです。
独学で合格を目指すのは不可能ではありませんが、かなり厳しいのが現実です。
こちらの記事では、電験三種の合格までに必要な勉強時間や、試験科目ごとのおすすめ勉強方法などについて詳しく解説していきます!
電験三種の独学についてざっくり説明すると
- 独学合格は不可能ではないが、非常に難しい
- 科目ごとの合格率も20%程度なので、難易度は高い
- 事前知識がある方や理系出身者は独学でもチャンスがある
- 科目ごとに有効な対策法が違う
電験三種は独学合格できる?
電験三種は正式名称を「第三種電気主任技術者」と呼び、一種から三種まである資格の中で最も下位のレベルです。
電験三種は電気主任技術者の資格試験の中では最も簡単なレベルではありますが、他の資格試験と比較すると難易度はかなり高いです。
合格率は非常に低く、独学での合格が難しい国家資格の一つとして知られています。
こちらのトピックで、電験三種の独学合格がどれほど難しいのかについて解説していきます。
電験三種の合格率は極めて低い
まず、令和4年度〜平成30年度の5年間における試験の受験者数、合格率、科目合格率を見ていきましょう。
年度 | 受験者数 | 合格率 | 科目合格率 |
---|---|---|---|
令和4年度下期 | 28,785人 | 15.7% | 28.7% |
令和4年度上期 | 33,786人 | 8.3% | 29.4% |
令和3年度 | 37,765人 | 11.5% | 32.5% |
令和2年度 | 39,010人 | 9.8% | 30.0% |
令和元年度 | 41,543人 | 9.3% | 32.1% |
平成30年度 | 42,976人 | 9.1% | 28.7% |
出典:一般財団法人電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験
このように、電験三種の合格率は8〜15%で推移しており、難関国家資格と比較しても遜色がないことが分かります。
試験科目ごとの合格を目指そう
電験三種には「科目別合格制度」が設けられています。
電験三種は「理論」「電力」「機械」「法規」の4科目で構成されていて、各科目において合格点をクリアした場合、翌年と翌々年の試験で当該科目の免除を受けることができるのです。
全体での合格率は低いものの、科目別の合格率は取得が現実的な数字なので、一度に全科目合格を目指すのではなく科目合格を積み重ねて資格取得を目指すのが一般的です。
科目別に見た電験三種の合格率
令和4年度〜平成30年度の各科目の試験科目、受験者数、合格者数、合格率をまとめると以下の表のようになります。
年度 | 試験科目 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
令和4年度下期 | 理論 | 20,712人 | 20,712人 | 24.6% |
令和4年度下期 | 電力 | 16,984人 | 3,540人 | 20.8% |
令和4年度下期 | 機械 | 20,433人 | 5,807人 | 28.4% |
令和4年度下期 | 法規 | 19,346人 | 3,566人 | 18.4% |
令和4年度上期 | 理論 | 28,427人 | 6,554人 | 23.1% |
令和4年度上期 | 電力 | 23,215人 | 5,610人 | 24.2% |
令和4年度上期 | 機械 | 24,184人 | 2,727人 | 11.3% |
令和4年度上期 | 法規 | 23,752人 | 3,499人 | 14.7% |
令和3年度 | 理論 | 29,263人 | 3,030人 | 10.4% |
令和3年度 | 電力 | 29,295人 | 9,561 人 | 32.6% |
令和3年度 | 機械 | 27,923人 | 6,365人 | 22.8% |
令和3年度 | 法規 | 28,045人 | 6,761人 | 24.1% |
令和2年度 | 理論 | 31,936人 | 7,867 人 | 24.6% |
令和2年度 | 電力 | 29,424人 | 5,200人 | 17.7% |
令和2年度 | 機械 | 26,636人 | 3,039人 | 11.4% |
令和2年度 | 法規 | 30,828人 | 6,573人 | 21.3% |
令和元年度 | 理論 | 33,939人 | 6,239人 | 18.4% |
令和元年度 | 電力 | 30,920人 | 5,646人 | 18.3% |
令和元年度 | 機械 | 29,975人 | 7,989人 | 26.7% |
令和元年度 | 法規 | 33,079人 | 5,858人 | 17.7% |
平成30年度 | 理論 | 33,749人 | 4,998人 | 14.8% |
平成30年度 | 電力 | 35,351人 | 8,876人 | 25.1% |
平成30年度 | 機械 | 30,656人 | 5,991人 | 19.5% |
平成30年度 | 法規 | 33,594人 | 4,495人 | 13.4% |
出典:令和 4 年度第三種電気主任技術者下期試験の結果について
このように、科目ごとの合格率では20%を超える回もあります。
毎年地道に各科目を丁寧に勉強していけば、確実に資格取得を目指せるのです。
電験三種の独学合格にかかる勉強時間
電験三種を取得するためには長期戦の覚悟をしなければなりません。
数年かけて科目合格を積み重ねて資格取得を目指す場合であれば、全体で必要な勉強時間は1000時間ほどであると言われています。
この数字は、毎日3時間勉強したとしても1年近くかかる計算になり、社会人などの忙しい方にとっては現実的ではありません。
合格するためには、効率の良い勉強計画の立案や勉強方法の確立が必要になります。
電験三種を独学するメリット
難関試験である電験三種の独学合格を目指す際には膨大な時間と労力がかかり、また不合格になってしまうリスクが大きいです。
しかし、独学で勉強するメリットもいくつか存在します。
費用が非常に安く済む
独学の最大のメリットとして、通信講座や予備校を利用するケースに比べて費用が圧倒的に安く済む点が挙げられます。
受験費用と学習で用いるテキスト・参考書・問題集・過去問題集などの出費はありますが、数万円程度で合格を目指すことができます。
通信講座や通学講座を受講すると10万円以上かかってしまうことも少なくないため、安く合格を目指したい方は独学を考えると良いでしょう。
とはいえ、何度も不合格を繰り返してしまうと逆に新たな教材費などの出費が嵩んでしまうため、注意が必要です。
学習スケジュールを自分で調節できる
独学であれば、自分で合格までの学習カリキュラムを組むことができます。
そのため、決められたカリキュラムをこなすのではなく、自分で学習量を調節したり都合に合わせて勉強のペースを決定してスケジュールを立てたい方は、独学が向いています。
また、自己管理能力や計画性を養う良い機会となるでしょう。
ただし、電験三種の場合はマイペースに勉強していると科目合格の免除期限が切れてしまう恐れがあります。
免除期限を過ぎてしまうと、一度合格していてもまた同じ科目を合格しなければならないため、その点には気をつける必要があります。
電験三種を独学する際のデメリット
電験三種のような難関資格を独学で目指そうとする場合は、メリットよりもデメリットの方が多いです。
そのため、本気で合格を目指す場合は当初から通信講座や通学講座を利用するのがおすすめです。
勉強モチベーションの維持が困難
前述したように、電験三種に独学で合格するためには1000時間程度の勉強が必要です。
勉強期間は自然と長期間に渡りますが、その間学習のモチベーションを高く保ち続けなければなりません。
独学だと長期間に渡って集中力とモチベーションを維持するのは困難なので、この点は独学のデメリットと言えます。
独学の場合は疑問が出ても質問できる人がおらず、解決に時間がかかってしまい疑問点や不明点が放置されがちです。
このように疑問点が積み重なっていくことで学習意欲が低下してしまい、途中で挫折してしまう人もいるのです。
独学だと試験傾向の把握が無意味
電験三種の難易度が非常に高い理由として、「過去問と同じような問題が出題されない」という点が挙げられます。
例えば、宅建士試験や行政書士試験などでは過去問の焼き直しが頻繁に出題されますが、電験三種ではそうはいきません。
そのため、独学で試験傾向や問題形式を分析しても無意味に終わってしまう場合が多く、内容ごとの本質的な理解とその応用力を鍛えなければ本番で問題を解くことはできません。
本質的な理解はテキストや参考書を用いた勉強だけでは困難であるため、独学者は勉強の効率の面でも不利と言えるでしょう。
学習スケジュールが管理できない
独学者は、学習のスケジュールも自分で管理しなければなりません。
学習スケジュールを立てて、スケジュール通りに試験当日まで学習を継続することは非常に大切ですが、当初の予定通りに学習を進めるのは非常に困難です。
突発的な予定が入ったりしてしまうと学習スケジュールが一気に変わってくるため、独学だとこのような点でも煩雑さが出てきてしまいます。
実際、独学者は明確なプランを自分で決めないまま独学で学習を進めてしまい、結果的に準備不足に終わってしまうケースが散見されます。
自分を律しながら、しっかりと予定通りに学習スケジュールを遂行できる人でなければ、独学はおすすできません。
専門的な内容が理解できない場合も
電験三種では、電気に関する専門的な知識や高いレベルの数学・物理の知識が要求されます。
独学の場合、試験の特徴や出題傾向を知り尽くした講師に教えてもらう機会や疑問点を質問できる機会がないため、すべて自分で解決しなければなりません。
そのため、予備知識が無い状態で無理に独学で進めてしまうと、電験三種の専門的な内容を理解できずに挫折してしまうことも多々あります。
特に初学者にとっては、専門用語や理論の理解が難しい場合があります。
電験三種の独学が向いている人の特徴
こちらのトピックで、どのような方が独学で電験三種に合格できるのかを解説していきます。
電気関連資格を所有している人
電気工事士の資格を既に取得しているなど、ある程度電気設備に関しての知識がある方であればアドバンテージを生かして勉強時間を短縮することが期待できます。
電験三種の取得を目指す上でかなり有利なので、独学でも合格を狙うことができるでしょう。
しかし、電気主任技術者の資格試験で問われる内容は電気関連資格の中で最も専門性が高いので、事前知識があるからといって油断は禁物です。
丁寧に基礎知識のインプットから着手し、気を引き締めて勉強していきましょう。
実務経験や関連業務の経験がある人
既に電気設備を取り扱うなど、実務経験を有している場合も有利です。
実務経験があることで具体的な仕事のイメージを持ちながら勉強できるため、テキストや参考書の内容を理解しやすいでしょう。
知識の定着度合いが未経験者とは全然違うため、ぜひアドバンテージを生かしていきましょう。
また、このような実務経験を通じて、資格取得後にどのようにキャリアアップができるのかイメージしやすい強みもあります。
そのため、勉強のモチベーションも保ちやすく、少々の困難にめげずに前向きに勉強することができるでしょう。
独学で試験に合格した経験のある人
過去に難関試験を独学で合格した経験のある方であれば、電験三種の独学合格も十分に狙えます。
独学で結果を出したことがある方は独学で勉強することに自信を得ており、また自分にとってピッタリな勉強方法を心得ています。
そのため、独学であっても勉強のツボを押さえた効率的な勉強方法を確立できるでしょう。
例として、難関大学の入学試験や、難易度の高い資格であれば一級建築士・マンション管理士・行政書士・社会保険労務士・公認会計士・税理士・簿記1級・不動産鑑定士などが挙げられます。
このような資格に独学で合格した経験がある方は、独学で挑戦する価値があります。
電験三種の独学におすすめの参考書
資格試験に独学で合格するためには、自分に合ったテキストや参考書を選ぶことが必須です。
こちらのトピックでは、資格Timesがおすすめする電験三種の参考書・過去問題集を紹介していくため、ぜひ参考にしてみてください。
おすすめの参考書でインプット
まずおすすめする参考書は 「電験三種みんなが欲しかったシリーズ」 です。
電験三種対策の参考書は「理論」「電気」「機械」「法規」の各科目それぞれで参考書を出しているシリーズが多いですが、その中でも「みんなが欲しかった」シリーズは初学者でも分かりやすいと評判です。
そもそも、この「みんなが欲しかった」シリーズは初学者や独学者を対象としてTAC出版が出版している教科書なので、電験の学習を初めて行う方や電気に関する知識を持たない文系出身の方に特におすすめです。
見やすいフルカラーの図表を豊富に用いていてインプットしやすいことに加えて、重要過去問にも取り組める非常に優れた参考書と言えます。
参考書と問題が一体化していることにより、解けない問題があった際にすぐに参考書に戻って復習することができるため、効率的に学習が進められるでしょう。
おすすめの過去問題集で演習
電験三種の試験は過去問と似たような出題が少ないものの、試験形式に慣れるという点では過去問の反復は必須です。
そこで、おすすめの過去問題集は「みんなが欲しかった! 電験三種の10年過去問題集 」 です。
この過去問題集は10年分の過去問が掲載されているため、問題演習にも出題傾向の分析にも十分な量をこなすことができます。
前述したように、「みんなが欲しかった」シリーズは初学者や独学者の利用を想定しているため、問題の解説も非常に分かりやすいと評判です。
解説は「詳しすぎるくらい丁寧」なものになっており、解答の導き方まで詳しく解説されています。
どのような手順で問題に着手すれば良いのか、という面から解説してくれているため、不安なく演習をこなすことができるでしょう。
電験三種の参考書の選び方
科目ごとに参考書のシリーズを統一
繰り返しになりますが、電験三種の試験は「理論」「電気」「機械」「法規」の4科目の試験科目が存在します。
試験ごとに出題の仕方や対策法も異なるので、科目ごとに合格を狙うのが基本的な勉強方法になります。
また、電験三種の試験対策の参考書は多くの出版社において各科目1冊・計4冊出版されているケースが多く、シリーズは統一するのがおすすめです。
その理由は、それぞれの参考書の構成が同じである方が使い慣れることができ、勉強効率が上がるためです。
特段の事情がない限り、同じシリーズの出版社で統一するようにしましょう。
基本を本質的に学べる参考書を選ぶ
電験三種の試験合格のためには、基本的な知識をしっかりとインプットすることが大切です。
しかし、それ以上に重要なのが「知識的な知識の応用力」
であり、本試験の問題ではこの応用力が無いと解くことができない問題が多く出てきます。
そのため、ただ単に知識を暗記するだけでは意味がなく、専門用語や公式を本質的に学んで基礎固めをする必要があります。
つまり、独学で進める場合はこれら基本的な知識を本質的に学ぶことができる参考書を選ぶと良いでしょう。
電験三種の独学者におすすめの勉強方法
前述したように、電験三種を独学で合格するためには長期間の学習が必要となります。
また、辛く長い勉強を少しでも楽にするためにも、適切な勉強方法を実践して効率よく合格を目指しましょう。
科目合格は「理論」から
電験試験では科目ごとに重複する試験内容もあるため、勉強する科目の順番によって勉強時間が大きく左右します。
その中でも、「理論」で問われる内容は他の試験でも活用できる知識なので、まず最初に勉強することがおすすめです。
「法規」は暗記が勉強の中心でになるため、一番最後に勉強すると良いでしょう。
これらのことを踏まえて内容の関連度や難易度を考えると、勉強する科目の順番は「理論」→「電力」→「機械」→「法規」で進めるのがおすすめです。
勉強時間を少しでも減らすためにも、このように効率的に勉強を進められる工夫を重ねていきましょう。
電験三種では知識と応用力が求められる
電験三種の試験では、基礎知識だけでなくその応用力が必要不可欠となります。
そこで、普段の演習から応用力を磨くことを重視し、単なる基礎知識のインプットや暗記だけで終わらせないように心掛けましょう。
また、過去問題と同じ問題や似た問題が出題されにくい傾向にあるため、過去問題を取り組む過程において回答に辿り着くまでのプロセスが正しいかを常に意識すると良いです。
このように、「応用力を鍛える」という点を特に重視して演習を積んでいきましょう。
文系は数学・理科の基礎を定着させる
理系出身者の場合は、学生時代に数学や物理を勉強していますが、文系出身者はまず中学・高校レベルの数学や理科から学習を始めると良いでしょう。
電験三種では高いレベルの数学・物理の知識が要求され、これらの理解度は特に「理論」の学習スピードに大きく関わります。
「理論」は優先的に勉強するべき科目なので、文系出身者はまず中学・高校レベルの数学・理科の復習から始めることで基礎を押さえましょう。
具体的には、オームの法則・フレミングの法則・ブリッジ回路などがわからない方は、無理をせずに中学生向けの参考書から着手することをおすすめします。
参考書からスムーズに実践に進もう
参考書やテキストをしっかり読み込むことは非常に重要ですが、隅から隅まで完璧に理解する必要はありません。
参考書を読んである程度の知識を習得したら、早めに過去問などを使って問題演習に取り組むと良いでしょう。
その理由は、早めに問題演習をすることで出題される問題の傾向が把握できたり、インプットしたばかりの知識を新鮮な内にアウトプットできるからです。
また、学ぶべき要点を掴めることもあり、結果としてその後の学習効率が上がりやすくなるメリットも期待できます。
電験三種の科目別勉強方法
電験三種は科目ごとに出題される内容が異なるため、それぞれの対策方法をしっかりと理解する必要があります。
「理論」は基礎知識を確実にする
繰り返しになりますが、「理論」は電験三種の土台となる科目であるため、最も力を入れて重点的に取り組むべき科目です。
この科目は試験範囲が広く覚える公式も多様であるため難易度が高いですが、めげずに丁寧に勉強していきましょう。
その中でも、直流回路・交流回路・電磁力・静電気に関する基礎的な知識をまずは身に着けておくと良いでしょう。
「理論」では計算問題が全体の8割ほどを占めており、基礎知識の応用力を鍛えるためにもできるだけ多くの問題演習を積むことも大切です。
「電力」は発電方法ごとに違いを抑える
「電力」の問題では、発電に関する問題や送電、配電に関する問題が主に出題されるため、これらの論点をまずはしっかりと押さえましょう。
実務経験のある方であれば馴染みがあるため非常に勉強しやすい科目ですが、実務経験が無い初学者にとっては苦労する科目です。
それぞれの仕組みや設備の違いをしっかりと理解し、確実に覚えるようにしておく必要があります。
「機械」は主要4機械を抑える
「機械」の科目は出題範囲が非常に広く、覚えることも多い分野であるため多くの受験生が苦労しています。
しかし、実務で用いる機械に関する問題が多く出題されるため、勉強の負担は大きいものの比較的取っ付きやすい分野と言えるでしょう。
様々な機械が出題されますが、特に直流機・変圧機・誘導機・同期機の4機は確実に抑えておきたい重要項目です。
直流機・変圧機・誘導機・同期機は毎年のように出題されるため、この論点で失点しないように気を付けましょう。
「法規」は法律や設置基準の暗記が中心
「法規」の科目では、電気事業法・電気工事法などの法律だけでなく、電気設備の設置基準や電気施設管理などの知識が問われます。
ある程度は暗記で対応できる科目なので、これらの知識の暗記を優先して行うと良いでしょう。
しかし、法令のみならず計算問題、正誤判定問題、穴埋め問題なども満遍なく出題されるため、暗記だけでなく様々な勉強をバランスよく行う必要があります。
過去問題をしっかり分析して、どのような出題実績があるのかを把握しておくと安心です。
電験三種の合格体験記
電験三種の合格体験記を紹介するので、自分の勉強にぜひ役立ててください。
過去の合格者の投稿や合格体験記など見てみると、やはり長期的な勉強期間から「モチベーションの管理が最も大変だった」という声が非常に多いです。
モチベーションや集中力を切らしてしまうと、そのまま一気に挫折してしまうこともあるため、うまくリフレッシュを取り入れながらモチベーションを保つ工夫をしましょう。
また、「実際の試験では演習で取り組んできた過去問と異なる問題がやはり多く出題された」という声が散見されます。
つまり、過去問のスコアよりもテキストの内容をどれだけ理解できているかが、試験問題を解く上で重要なのです。
電験三種はメリットが多く人気の資格
電験三種取得の難易度がとても高い国家資格である雰囲気、取得後に多くのメリットを享受できます。
電気主任技術者の仕事は将来的にも安定
電気主任技術者は、電気設備の保守点検や管理において監督役としての役割を果たすことができます。
また、電気設備の保守点検の分野において、電気主任技術者には法律で規定がされている「独占業務」が与えられています。
つまり、電気設備が用いられる限り電気主任技術者には安定した需要があるため、将来性も非常に高いのです。
需要が高く就職先も豊富
電気主任技術者の資格試験の勉強を通して、電気関連の最も専門的な知識を身に着けることができます。
ビルメンテナンス業界などにおいてこのような専門知識を持っている人材は貴重であり、資格所有者は様々な場面で求められるでしょう。
主な就職先にはオフィスビル、大規模商業施設、ホテル、マンションなど豊富な選択肢があり、活躍の場が広いことも魅力の一つであると言えるでしょう。
就職・転職で大いに役立つ
電気主任技術者の資格取得者は専門的な知識やスキルを身に着けている証明ができるため、就職や転職の際には大いに役立つでしょう。
具体的には、資格を取得していることはもちろん、資格取得までの過程で努力したことなども選考の場にいて好印象を持ってもらえます。
このように、有資格者は企業の面接などでアピールポイントになりやすく、就職や転職で成功する確率を上げることができるメリットがあります。
厚い資格手当で給料もアップ
電気主任技術者資格の評価は非常に高い傾向にあり、常に社内に置いておきたい人材として重宝されます。
また、有資格者には資格手当が付くことが非常に多く、さらに実務経験を積むことで年収アップが期待できます。
このように、資格を取得しておくことで金銭的なメリットも享受できるのです。
電験三種は独学より通信講座がおすすめ
電験三種の最短合格を狙うのであれば、独学より通信講座の利用がおすすめです。
通信講座で効率よく合格を目指す
通信講座で用いる教材は、膨大な試験範囲の要所を押さえて的を絞った内容となっています。
そのため、独学よりも圧倒的に効率の良い勉強が可能で、初学者でも短い期間で合格できる学力を身に着けることができます。
また、通信講座では予め効率的に合格を目指せる学習カリキュラムが組まれているため、自分でスケジュールを立てる必要はなく、その点でも勉強期間の短縮が期待できるのです。
特にユーキャンの電験三種講座は受講費用もリーズナブルな部類であり、副教材強も含めて教材の質が高い点で特におすすめといえます。
通信講座を受講するデメリット
独学よりも圧倒的に学習効率に優れる通信講座ですが、「多額の費用がかかる」という大きなデメリットも存在します。
とはいえ、独学よりも高い確率で合格を狙える点を考えるとそこまで高い費用とは言えず、質の高い教材や充実している学習サポートがあるため安心して合格を目指せる環境も整います。
つまり、費用対効果に優れているので損をすることはありません。
通信講座は短い時間でも集中して勉強ができる教材も揃っているため、特に社会人などの忙しい方は通信講座の受講を強くおすすめします。
電験三種の独学まとめ
電験三種の独学まとめ
- 独学のメリットとデメリットをしっかり把握しよう
- 文系出身者は苦労するため、独学は危険
- 確実に合格を目指したい場合は、通信講座の利用がおすすめ
- 通信講座は勉強のモチベーションの維持にも役立つ
電験三種は非常に難易度が高いため、独学での合格は不可能ではありませんが様々な壁にぶつかるでしょう。
ビルメンテナンス業界をはじめ、電験を生かせる世界で活躍したいと考えている方は、確実に合格を掴み取るために通信講座の利用がおすすめです。
多くの通信講座事業者で電験三種対策講座を開講しているため、ぜひ通信講座を活用して長期に渡る勉強をやり抜いてください!