診療報酬請求事務能力認定試験は独学も可能?参考書の選び方や勉強方法を徹底解説!

更新日時 2020/03/05

「何か医療事務系の資格を取りたいと思ってるけど、診療報酬請求事務能力認定試験は独学で取れるの?」

「独学の場合はどんな勉強方法で進めていけばいいの?」

このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

診療報酬請求事務能力認定試験は医療事務系の資格の中でも難易度は高い部類に入ります。

独学で取得は可能か、通信講座などを使うべきか迷ってる人は多いと思います。

こちらの記事では、診療報酬請求事務能力認定試験の独学での取得可否や、使うべき参考書などについて解説していきます!

診療報酬請求事務能力検定試験についてざっくり説明すると

  • 独学は不可能ではないが、かなり難しい

  • 半年程度の勉強期間が必要になるため、高い集中力を維持することが重要

  • テキストは実際に見て、自分に合うものを慎重に選ぶのが良い

診療報酬請求事務能力認定試験は独学合格できるのか

様々な勉強道具

試験は医科と歯科に分かれていますが、試験範囲以外はとても共通点が多く難易度も近いため、以下で述べることは医科歯科どちらにも言えることが多いです。

独学のメリットとしては、費用が少なくて済むこと・勉強スケジュールを自分の生活に合わせて調整しやすいことなどが挙げられます。

一方、デメリットとしては勉強方法を自分で探さなくてはならないこと・スケジュール管理も自己責任であること・勉強を継続するモチベーションが確保しにくいことなどが挙げられます。

そもそも独学では合格が難しい試験では、何度も不合格を繰り返してしまいがちです。

そうなってしまうと、独学をした時間と費用が無駄になってしまうこともあるため、自分の学力を冷静に分析し、独学でも合格できそうかどうかを先に考えておくと良いでしょう。

この試験は医療事務系の資格の中では難易度か高いため、あまり独学はおすすめできません。

診療報酬請求事務能力認定試験の合格率はなぜ低い?

他の試験と比べると出題範囲が広いため、難易度が上がってしまい合格率が低くなってしまうのです。

試験に参考書の持ち込みは認められていますが、その分問題文が複雑で正誤を判定する文章が難しく、勉強を開始してもすぐには理解できないことがほとんどでしょう。

また、実技試験はカルテを正しく理解する力と、それを点数化して正しくレセプト(保険者に請求するための診療報酬明細書)に書き入れるという実務に近いスキルが求められます。

特に、入院のレセプト作成は1問で90分近く必要となるほど大変であり、集中力が必要となります。

解くために多くの時間がかかるということは、複雑で難解な内容が問われているということでもあり、難易度が高いことがわかります。

独学合格に必要な勉強時間

医療事務が未経験の場合は、独学で合格を目指すためには400時間ほどの勉強が必要だと言われています。

これは、一日2時間の勉強をすると仮定した場合、半年から7カ月の期間が必要になります。

かなり長い期間のスケジュール管理が必要になるので、なるべくゆとりがあるように調整する必要があります。

これだけの期間をずっと一人で孤独に打ち勝ちながら勉強できる自信があれば、独学での合格は不可能ではありません。

質問できる環境が望ましい

しかし、独学だと気軽に質問できない環境で勉強を続けていかなければなりません。

この試験は「テキストを見て答える」ことを前提の試験にしているため、1問1問のウェイトが重くテキストを見てもすぐには理解できないことが多いです。

そのため、知人に医療従事者で深い知識のある人がいれば気軽に質問できますが、そうでない場合には理解が進まないことも多く、苦労するでしょう。

不合格になってしまうともう一年勉強しなければならず、このように時間をロスしてしまうリスクまで考えると、無理に独学で頑張るのはオススメできません。

診療報酬請求事務能力認定試験の独学を勧める条件

勉強する子供

この試験は難易度が高いものの、以下で述べるような人には独学もおすすめできます。

関連資格を取得している

医療に関連する資格は数多くありますが、中でも医療事務と診療報酬請求事務能力検定試験は関連が多く、既に医療事務を取得済みの方はスムーズに勉強ができるでしょう。

特に、レセプトを訂正するメディカルクラークの資格を持っている場合には、非常に勉強しやすいと言えます。

メディカルクラークの資格は所持者が非常に多いため、その中での差別化を狙って診療報酬請求事務能力認定試験を受ける人も多いです。

既に医療事務関連の資格を複数持っている人は、医療事務の全体像が既に理解できているため、難易度が高い診療報酬請求事務能力検定試験の独学取得も狙いやすいです。

現在医療に従事している

医療の専門用語は難解なものやわかりづらい横文字が多いですが、医療の現場に携わっていて一度でも用語を聞いたことのある人は、最初から理解するより苦手意識を持ちにくいため勉強が進めやすいと言えます。

加えて、勉強の途中でも学んだことを職場で実践する機会があるため成長を周囲にアピールでき、「実務能力が高まっている」という実感を得やすいためモチベーションの維持にも役立ちます。

しかし、自分で理解が進まない場合にはこれらのメリットが享受できないため、無理に独学する意味はありません。

試しに独学で進めてみて、「ちょっと難しそうだな」と感じたら独学から通信講座などに切り替える柔軟性は常に持っておきましょう。

診療報酬請求事務能力認定試験対策の参考書選び

多くのテキスト

この試験は参考書などの持ち込みが可能なため、自分が分かりやすいと感じた教材を揃ええておくと良いでしょう。

その他の注意点を以下で解説していきます。

どんなテキストが必要?

この試験では、参考書の持ち込みが認められているため、完全に暗記しなければいけない事柄は少ないです。

そのため、テキストはあまり分厚くなく、問題集と合わせて一冊となってものが多いです。

また、試験の際には診療点数早見表も必須となるため、予め買っておく必要があります。

ここで、教材を選ぶときに注意点があります。

実技試験で問われるのレセプト作成に関するものは初学者では理解が難しいです。

そのため、実際に導入部分を読んでみて難しいと感じた場合は、別冊で入門用のテキストを買っておくことをオススメします。

結果として無駄な買い物になってしまうかもしれませんが、理解できなかったときのリスクを考えれば安いものだと思いましょう。

ただし、無闇にたくさん参考書を買うのではなく、自分の欠点を補えるように参考書を吟味すると良いでしょう。

また、過去問もほとんど用意することができないため、市販の予想問題集などをフル活用して実践力と応用力を身に着けると良いでしょう。

最新版かを確かめる

テキストや問題集を選ぶときには、節約するために古本屋などで調達するのではなく、必ず最新版のものを準備してください。

また、試験の問題を解くときには、カルテからレセプトを作らなければなりません。

なお、レセプト作成に大切な資料となる診療点数は「偶数年度の4月」に改定される決まりになっています。

そのため、2020年度試験の対策には2020年4月の改定以降の診療点数早見表を用いなければなりません。

古い診療点数表を使っていると失点の原因となってしまうので、必ず最新のものを用意してください。

その一方、2021年度試験の対策には、2020年版の診療点数表を利用できるので焦る必要はないということになります。

レイアウトの確認もしたほうが良い

内容もしっかり確認

買ったテキストは、普段の勉強から本番の試験の時間まで用いる必須アイテムとなるため、合格の大切な一因になります。

また、普段はあまり意識することがないかもしれませんが、この試験では分からない単語や詳しく覚えていない単語と遭遇した場合は、参考書を使って目次で検索し、分厚い本の中からピンポイントで必要な情報を集める必要があります。

そのため、目次が見づらかったり、参考書の本文が黒文字ばかりで読みにくかったり、逆にカラフル過ぎて目が疲れるなど、自分に合ってない参考書を使うのは絶対にやめましょう。

本番では短い時間で自分の知りたい情報を即座に集める必要があるため、参考書のレイアウトや理解のしやすさなども加味しながら選ぶようにしましょう。

独学で勉強を進める方法

勉強する女性

独学で進める場合は、それぞれに合った勉強法が必要なためこちらのトピックを参考に工夫を重ねていってください。

以下で、基本となる勉強方法を解説していきます。

初めは基本単語だけ覚える

テキストで太文字になっているような重要単語や医療特有の専門用語などは、しっかりと意味を理解し覚えることで学習の土台となります。

特に医療事務の経験がない場合は、初見の単語は理解しがたいと思うので慎重に進める必要があります。

そのため、まずは単語の正確な意味を理解するためにテキストの導入部分だけを読んで、各章のタイトルとなっているような言葉に関しては正確に意味を覚えるようにしましょう。

本文を丁寧に読み進める前に、まずは単語の意味や定義を覚えた方が後々の勉強の効率が上がるほか、実際に働く際にも活用できるのです。

そのため、学習の初期段階で基本単語や重要単語を覚えることを優先し、勉強の土台を築いていくことを意識しましょう。

問題を眺めて形式を知る

筆記形式の試験には特有の出題形式や、出題にクセがあるので、そのようなポイントを踏まえつつ問題を眺めてみるのも良いでしょう。

特に医療従事者で既に事前知識がある人であれば、このステップから勉強を始めてみると良いでしょう。

ここで注意すべき点は、学科試験の難易度と実技試験の仕組みについてです。

例えば、学科試験では全てマーク式の出題ですが、問題文には4つの正誤文があり「正しい文章はどれか」という問いで、選択肢が以下のようになっている場合を考えてみて下さい。

a(1)、(2)

b(2)、(3)

c(1)、(3)、(4)

d(1)~(4)のすべて

e(4)のみ

正解はc

この場合、全部の選択肢の正誤が分からなかったとしても、(2)の文が間違っており、(3)の文が正しいと分かればcを選ぶ事ができます。

勉強してある程度実力をつけたら、出来るだけ多く点数を取るような工夫も考えてみましょう。

テキストで分野ごとに勉強する

出題範囲は大きく3つに分かれているため、分野に応じて勉強すると効果的に学習できます。

これは、メディカルクラークなどの他の医療系資格とも共通しているため、その資格を持っている人は前に勉強した経験があるためやりやすいでしょう。

では、分野を1つずつ見ていきましょう。

  1. 医療関係の法律、制度について

医療事務に従事する上での基本的な用語や医療にかかわる法律・社会保険の制度などを学びます。

健康保険の自己負担割合などは親しみやすい分野なので理解しやすいと思います。

  1. 診察料について

範囲が広く、注射・入院・リハビリテーションについてなど、様々に分けられます。

入院時食事療養・入院時生活療養の費用の額を算定するための知識なども問われるため、幅広い知識が要求されます。

各治療の診察料の計算について、差別化しながら理解を進めていきましょう。

  1. レセプト作成について

レセプトの他にも参照元になるカルテについてなど、外来と入院と分けて学んでいきます。

得点するコツは、問題を多くこなしてとにかくレセプトをたくさん書いてみることです。

多く問題をこなすことで、素早く算定をするコツが自然と身に付き、本試験でも対応できる実践力を培うことができます。

また、全科目共通することとして、テキストに付属している各章の終わりにある簡単な確認テストを用いて出題されやすい点などを把握したうえで勉強進めていきましょう。

制度の仕組みを理解すれば、無理に暗記にる必要は無くなり、勉強量も少なく抑えることができます。

問題集を解いて対策を進める

この試験では、インプットの量はそこまで多くないものの、特に医科では学ぶ幅が広く専門性も高い内容を扱うため、形式に慣れておかないと苦労します。

そのため、最初はゆっくり時間をかけて基礎を固めることが大切です。

学科試験では選択肢が選べたとしても、全ての文章の正誤判定を行うことでより正解に近づくことができるため、一つ一つの選択肢を丁寧に見ていく必要があります。

実技試験では、調べてから他の箇所の知識を埋めるなど、正確に解けるようにしなければ得点に繋がりません。

このような実践的な練習は問題集を解きながら慣れていくしかないため、本番をイメージしながら自分なりの対策を考えていきましょう。

慣れてきたら時間配分も意識

試験時間は3時間と長丁場です。

途中で休憩時間などは無く、ぶっ続けで全科目を通して一度に行うため、自分なりのペース配分を決めておく必要があります。

時間配分としては、学科が60分、実技は外来のレセプト作成が30分、入院のレセプト作成が90分が標準的です。

得意不得意があれば多少時間配分を変えたりして工夫を重ねていってください。

時間配分のコツを掴んできたら、本番を想定して3科目を通して解いておくと実践感覚が身に付きます。

実際にやってみると、各科目を集中して解くよりも疲れて集中力も落ち、時間に追われるということが実感できるはずです。

また、直前期にはそれぞれを5分ほど短縮して解けるようにしておくと、本番に焦らず済むため練習しておきましょう。

診療報酬請求事務能力認定試験の合格後のメリットは?

笑顔の女性

試験に合格するとどのようなメリットがあるでしょうか?

キャリアアップが狙える

この資格が取得しておくと、病院やクリニックなどの医療機関への転職が非常に有利になります。

また、少子高齢化で患者が増えていることもあり医療機関では人手不足なところが多く、都会でも地方でも場所を問わず就職先を見つけることが容易になるでしょう。

数多くある医療事務の資格でもトップクラスの難易度を誇る資格であるため、給料に資格手当がつくこともある上に、より条件が良く高い収入を得るための転職も可能になります。

このように、医療事務系のキャリアアップを目指す人には非常におすすめの資格です。

レセプト作成の最高峰になれる

医療機関に勤めていると、必ずレセプトの作成などには携わることになります。診療報酬請求事務能力検定試験に合格していることで、レセプトの作成に関してはエキスパートであることが対外的にも証明できます。

この資格はレセプト業務にまつわる資格で最も難しく、合格率も低く3人に1人ほどしか合格できません。

つまり、レセプト作成における絶対的な信頼を得ることができる資格であるということです。

そのため、医療機関においては重宝される人材となれるため仕事にあぶれるようなことは無いでしょう。

専門性が高くて将来性が高い

レセプト業務は専門性が高く経験者の替えが利かないため、独自の専門分野が長続きしやすい特徴があります。

また、現在はAIなどを活用するべく、様々な制度が変化している最中であるため、レセプトを実際に作ることのできる人の需要は高まることが予想されています。

つまり、将来性は非常に高いということが予想できるのです。

診療報酬請求事務能力認定試験のまとめ

診療報酬請求事務能力検定試験のまとめ

  • 医療事務系資格の最高峰試験であるため、独学で進める場合は様々な工夫が必要
  • 独学だと分からない問題が出てきたらすべて自分で解決しなければならない
  • 使いやすいテキストや問題集をひたすら使い込んでおくと試験本番も役立つ

診療報酬請求事務能力認定試験の独学取得はかなり難しいということがお分かりいただけたと思います。

かなり難易度が高い資格であるため、本気で取得を目指している人は通信講座などを利用して確実に合格を目指すことをオススメします。

キャリアアップや収入増など、様々なメリットがある魅力的な資格なので、ぜひ自分なりの勉強法で取得を目指してみてください!