診療情報管理士の志望動機の書き方は?内容や駄目な例・面接の際の注意点まで紹介!

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医師

安藤広真

「診療情報管理士の志望動機はどのように伝えればいいの?」

「良いアピールの仕方があれば知りたい!」

このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

医療機関への就職や転職を考えいる人で、診療情報管理士の資格取得を目指している人や、すでに取得済の人で志望動機に迷っている人は多いと思います。

面接などの場では志望動機などが非常に重要になるため、合否の分かれ目となります。

こちらの記事では、診療情報管理士の志望動機の書き方や注意点について解説していきます!

診療情報管理士の志望動機についてざっくり説明すると

  • アピールしていくべき話題と触れないほうが良い話題がある点に注意
  • 自分の志望動機の要点をしっかりと押さえ、魅力的に伝える工夫が重要
  • 医療情報管理士の基本情報や、病院などの下調べは必須

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診療情報管理士の志望動機には何を書く?

たくさん書いてみよう

診療情報管理士の採用試験への応募を決め、いざ志望動機を書かなければならないという状況になった時、具体的に何を書けば良いのか・どのように書けば魅力的なアピールができるのかと悩んでしまう人は多いです。

志望動機を伝える上で必要なのは、まず仕事について深く理解することです。

加えて、志望動機には以下のことを書くと好印象を与えやすいため、常に意識すると良いでしょう。

  • 診療情報管理士になろうと思った理由
  • なぜこの病院・診療所なのか
  • 仕事をする上での自分の長所

以上の三点は志望動機の中心となるものなので、これまでの自分の経験や経歴を振り返りながらこれらを魅力的に伝えられるように工夫していきましょう。

診療情報管理士の志望動機に書くと良いこと

調べる女性

それでは、具体的にはどのようなことを書けば良いのかを解説していきます。

なぜ診療情報管理士になりたいのか

採用面接担当者が一番聞きたいのは、「なぜ数ある医療系の仕事の中で診療情報管理士として働きたいのか」という点です。

ほぼ100%の確率で聞かれると思っておいてください。

この質問に対して対して十分に答えるためには、自分の経験や性格などの自己分析を徹底的に行い、診療情報管理士になろうと思ったきっかけや理由を、エピソードなどを用いてなるべく具体的に説明することが大切です。

その中で、「自分は医療情報管理士の適性がある」という点をうまく伝えられれば良いでしょう。

ここで注意したいのは、診療情報管理士の仕事は医療の面と同様にデータ整理の面も大きいため、仕事内容をよく調べておくことです。

様々な業務の面に触れておくと 「よく仕事の内容を理解できていてミスマッチも無さそうだ」と思ってもらえるので好印象でしょう。

その病院を選んだ理由

診療情報管理士になりたいと思ったきっかけや理由と同じくらい重要なのが、「なぜこの病院または診療所で働きたいのか」という点です。

全国に10万以上ある医療機関の中で、「なぜうちの病院を志望したのか」という点は採用者側から見たら気になりますよね。

そこで、この質問にうまく対応するためには「別の医療機関では私の長所が生かせない」という熱意を見せることが大切になります。

加えて、この問いへの返答は地元の職場を受ける場合と地元以外の職場を受ける場合で書き方が異なるため注意が必要です。

以下でそれぞれ見ていきましょう。

地元の医療機関を希望なら

地元の病院や診療所を受ける場合は、「故郷への愛情」や「地元への感謝」を軸にアピールするのが無難です。

自分が暮らしている中で感じた「地元に貢献したい」という思いを具体的に説明すると良いでしょう。

しかし、ただ単に「地元が好き」「地元に奉仕できれば何でもよい」というような、具体性がない曖昧な表現で伝えてしまうと相手に志望動機の強さが伝わりません。

他の地元の人に勝る点が無くなってしまうため「他の職場と比較して、この職場だからこそ地元への思いも強く、職場や患者さんのこともよく知ってる自分にできる仕事がある」といったことなどを言及すると説得力が増します。

採用側から見たら「熱意が感じない地元出身者」よりも「熱意がある地元外の者」の方が魅力的に映るのは言うまでもありません。

地元ではない医療機関なら

地元ではない医療機関の採用試験に臨む場合、地元に対する愛着などは使えません。また、面接では「なんでわざわざ異なる県・地方からうちに?」と純粋に疑問に思われることが多いです。

実際に聞かれた場合であっても、その職場ならではの特徴を述べたり、何かのきっかけでその地域にも愛着が湧いたということを伝えると良いでしょう。

最初に相手が思うであろう「なんでうちに?」という疑問に対して、明確な根拠や理由を示して回答することで、ギャップもあるため好印象を与えられるでしょう。

最初は疑問に思われる分、他の地方に受けに行くのは不利に感じる人も多いかもしれませんが、「他の地方からわざわざ来てくれた」という良いイメージを与えることもできるため、不安に思う必要は全くありません。

どんな仕事・課題に取り組みたいか

志望動機を準備する際は、診療情報管理士として採用されたらどんな仕事をしたいかを明確に準備しておく必要があります。

「どんな仕事をしたいか?」と聞かれたときにスムーズに回答できないと「仕事のことを分かってないんじゃないか?」と思われてしまいます。

しかし、準備をしていてもそれぞれの医療機関ごとにデータ整理の状況などは異なっているため、具体的な課題などを書くのは難しいでしょう。

このような質問を面接で聞かれた際には、「この点については詳しくは分かりませんが、できる限り〇〇するようにしたいと思います」といったように、分からない点があればしっかりと「分からない」と正直に言うことが大切です。

変に取り繕ったり知ったかぶりをすると減点対象となりえます。

一方、志望理由書の中には、できるだけ「分からない」という文言は使わないようにしましょう。

取り組みたい課題として、現状の日本や地域を取り巻く問題などに触れ、「近年の医療業界の混乱で明らかになった診療情報の管理の大切さを」のように進めると書きやすいでしょう。

医療職の中から診療情報管理士を選んだ理由

医療機関には診療情報管理士をはじめとする様々な医療職が存在します。中でも、診療情報管理士としての志望動機は、採用者から特に重視される点となります。その動機が明瞭でなければ、真剣さや熱意を伝えるのが難しくなります。

診療情報管理士としての適性や強みを明確にすることで、志望理由を具体的に伝えることができます。その際、単に診療情報管理士を目指す熱意だけでなく、自身の適性をアピールすることも大切です。そのためには、診療情報管理士の職務や役割についての理解、加えて自己分析が不可欠です。

キャリアの展望

採用側は、長期的に働き続ける人材を優先して探しています。そのため、自分が未来の診療情報管理士としてどのような姿を目指しているのか、どのようなスキルを身につけていきたいかといったビジョンを持っているかを伝えることが重要です。このような将来的な姿勢をしっかりアピールすることで、採用者はあなたを長期的な貢献が期待できる人材として信用してくれるでしょう。

自分の長所と仕事との関連

人には長所と短所が必ずあるため、長所などの自己分析は周りからの意見も参考にしながら慎重にしていきましょう。

仕事をする上で自分にどのような長所があるか、自分が医療の現場でどのような働きができるかを主張することも重要なアピールポイントです。

特に、学生時代に力を入れたことや成果を上げたこと・前職で取り組んだことなどから診療情報管理士の仕事に活かせることを見つけてアピールする姿勢は大切です。

「自分の長所」などの質問は自分の魅力を自由にアピールできる最大のチャンスです。

そのため、しっかりと自分の人生を振り返りつつ「このような長所があり、実際に周囲からもこのような評価をされている」「このような経験があり、診療情報管理士でも生かしていける自信がある」など、具体性を伴わせながら魅力的に伝えていきましょう。

学生時代に力を入れたこと

これといって学生時代に力を入れたことが無い人は、長所がうまく伝えられずに控え目に書いて終わりにしてしまう人もいますが、これは非常にもったいないです。

そんな場合の解決策の一つとして、「サークルや部活動の友人が学生時代力を入れたことを考えてみる」ということがあります。

人それぞれ感じ方は違うので、本人にしてみれば「そんな小さなこと」と思うような些細なことでも、周りには強く印象に残っている出来事などもあります。

友人のエピソードを模倣しながら自分についても書いてみると、意外と書き進めることができるため、ぜひ実践してみてください。

具体的な志望理由書の書き方

出だし

診療情報管理士としての役割理解と自身の強みを踏まえて、どのような診療情報管理士になりたいかを書き出しで述べています。このアピールは、私の診療情報管理士としての熱意と志望度を示すものです。

理由づけ

具体例や実体験を理由として説明すると、説得力を持たせることができます。未経験の方であれば、診療情報管理士を目指すきっかけが何かあったはずです。実体験がない場合でも、その動機について具体的に触れることで、より伝わりやすくなります。

終わり

終わりの部分で、数多くの求人の中から、その病院やクリニックを選んだ理由を明確に述べることは、あなたを他の応募者と差別化する鍵です。また、結論として、診療情報管理士としての熱意を再度強調することで、あなたの情熱を伝えることができます。

志望理由書に書くべきでないこと

すっとぼけた顔

これまでは、志望理由書に書くと評価されやすくなる事柄を見てきました。

逆に志望理由書に書いてしまうと、評価を下げてしまい不採用となる恐れが高まることがあり得る事柄があるため、それらを見てみましょう。

安定している仕事だから

医療事務職の人はかなり雇用が安定しており、安心して働くことができるのは事実です。

しかし、診療情報管理士の採用面接で、「安定しているから」「残業が少ないから」「土日は休みがとれるから」「条件がいいから」などと勤務条件や福利厚生について言及するのは仕事への意欲が低いと思われるため、あまり良くありません。

これらは全て自分にとってのメリットを述べているだけで、医療機関で最も大切な「他者への思いやり」が欠如しています。

そのため、勤務条件などについてしか理由が言えないと、「自分のことしか考えられない人間」という悪印象を与えてしまうでしょう。

もちろん、「今後自分が働くかもしれない職場の条件確認や質問」という意味合いなら全く問題ありませんが、それらを志望理由にするのはやめましょう。

自分へのメリットを述べる際に、病院や地域にも良い点があるように述べることができると良いでしょう。

データを扱うのが好きだから

診療情報管理士としての面接でも、面接官が診療情報管理士として働いている例はあまり多くありません。

もちろん、情報管理の知識や技能をアピールすることは大切ですが、相手は「医療従事者として、一緒に働きたいか」を基本に見ています。

データについてばかり語っていたり、最初の理由でデータについて述べていると、医療従事者としての思いやりや優しさなどを疑問視されるため、データの話題にこだわるのは避けるべきでしょう。

医療機関は様々な人との関わりがあるため、「能力があるけど人間関係でトラブルを起こしそうな人」よりも「能力が劣るけど思いやりなどがあり色々な人と良い関係を作れそうな人」の方が歓迎されるのです。

医者を志したが無理だった

医師や看護士になるための道のりや試験は厳しいものです。

医師や看護師として医療に携わりたいと思って頑張って勉強などをしていても、実際には医師や看護師の資格を取得できない人も多くいます。

ただし、診療情報管理士になろうとした理由として「医師や看護士になれなかったから」と答えてしまうと、面接官に「後ろ向きな性格」「妥協案なのかな?」と捉えられてしまうため、あまり良くありません。

そのため、医療情報管理士を目指しているポジティブな理由をあらかじめ考えておきましょう。

「医師や看護師を目指していたが、医療情報管理士として医療の発展の貢献したいという意思も芽生えた」など、前向きな理由で語れるようにしておくと良いでしょう。

診療情報管理士の志望理由書を書く前に調べること

ノートとペン

こちらのトピックでは、志望動機を書く時に手が止まってしまったらどのようにすればいいかをお伝えします。

病院のホームページを細かく読む

病院のホームページは貴重な情報の宝庫です。

なぜなら、病院の理念や代表者の思いなどが載っているため、求めている人材やその病院の目指しているものが分かるからです。

そのため、診療情報管理士として働こうと考えている病院や診療所などのホームページなどは必ず確認し、その職場では特にどのような人材が求められているかを知っておくと志望動機につなげやすいでしょう。

また、ホームページを隅々まで見て職場を徹底的に調べ上げてみると、その職場が抱える課題や問題、魅力も徐々に見えてきます。

面接などの際にも、ホームページに記載されているその病院独自の文言を用いると「しっかりと調べているな」などと思ってもらえるため、好印象を与えられます。

現場の声を聞きに行く

OBやOG訪問を行ったり、知人に診療情報管理士に類するような仕事をしている人に会いに行って話を聞くのは非常に有意義です。

現場の生の声を聞くことで、医療事務の概要や勤務についてリアルな情報を得ることができるため、実際にどのような仕事をするのかイメージする上で大いに役立つでしょう。

これはホームページを調べるだけでは知ることができない情報なので、有効に活用するべきです。

先輩からの情報は現場に即した声であり、実際に働いてみないと分からないような情報も知ることができるため、志望動機に絡めると良いでしょう。

また、実際に面接の際にOB・OGの名前を面接で出すことで話に説得力が増すだけでなく、OB・OG訪問を行う程意欲があることをアピールできます。

これは、OB・OG訪問をしていない他の候補者と比べると大きな差となるため、ぜひとも行うようにしてください。

インターネットでの情報集めも大事

収入面や待遇面などを基準に診療情報管理士の仕事を選んだ場合には、実際の仕事内容がどのようなものなのか、理解が甘いことも多いです。

特にありがちな失敗例としては、診療情報管理士の本来の仕事を間違えてしまうことです。

具体的には、「患者さんに優しく寄り添ってあげたい」などの志望動機がある場合です。診療情報管理士としての本来の仕事はデータの整理なので、この志望動機だと志望動機と本来の業務がズレてしまっているのです。

医療情報管理士は、「医療に関する知識は必要なものの、患者に接する職種ではない」ことに留意する必要があります。

しかし、実際には医療事務の仕事も任せられることが多く、患者に接する機会もあるということは把握する必要があるでしょう。この点は病院によって違ってくるため、よく事前に確認しなければわかりません。

資格Timesでは、この記事の他にも診療情報管理士について詳しく解説している記事がたくさんあるため、ぜひそちらも参考にしてみてくだい。

志望動機を聞かれないと不採用決定?

落ち込む少女

そもそも、滅多にありませんが、しっかりの綿密な準備をしてにもかかわらず志望動機自体を面接で聞かれないこともあります。

その場合、多くの受験者が「自分は志望動機を聞くまでもない評価なのか?→おそらく落ちてしまったんだろう」と落ち込んでしまいますが、その必要はありません。

面接の際にあえて志望動機を聞かない病院も少なくありません。

また、事前に聞かれる内容は決まっていたり、ただ単に面接官が聞き忘れただけだったり、また志望動機は事前に提出されている履歴書などで確認済みのためわざわざ面接で聞かないこともあるのです。

そのため、面接官の目を見て話し、しっかりと言うべきことをと話していれば「志望動機を聞くまでもなく不採用」ということはあり得ないので安心してください。

病院側も人手が必要で求人を出しているため、貴重な時間を使ってわざわざ不採用にするために面接をするほど暇ではないのです。

診療情報管理士の志望動機のまとめ

診療情報管理士の志望動機まとめ

  • 志望動機に書くべき点を押さえて、本番でもド忘れしないように注意
  • 医療情報管理士として取り組みたい仕事やこれまでの経験の活かし方を具体的にイメージすると良い
  • 事前の情報収集はとても重要なので、病院のホームページなどは必ず確認する

医療機関に勤める医療情報管理士は、スムーズな治療や医療の発展に影ながら貢献することができるとてもやりがいのある仕事です。

このやりがいや自分が貢献できそうな点をイメージしながら志望理由を作成すれば、自然と魅力的な志望動機ができるでしょう。

もしも迷ったり手が止まってしまった場合は、これまでの人生を振り返って仕事で活かせそうな経験を洗ってみてください。

何度も何度も推敲を繰り返して面接の練習をすれば、必ず採用されますので、ぜひ素敵なキャリアを築いてください。

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