社会福祉士資格は意味がない?無駄と言われる理由や取る価値を徹底考察!
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「社会福祉士の資格を取ろうか迷っているけど、使えない資格って本当?」
「取得するメリットと、無駄だと言われる理由について詳しく知りたい!」
社会福祉士を目指そうとしている人の中で、このようなお悩みをお持ちの方はいらっしゃいませんか?
社会福祉士資格を有している人は就職先が多く、多様な場面で求められる存在と言えるでしょう。その反面、資格を持っていても意味がないと思われる資格でもあります。
そこで今回は、社会福祉士の資格をとるメリットや食えない資格とされる理由について詳しくまとめていきます。
この記事を読めば社会福祉士資格について正しく理解でき、迷わず資格の取得を目指すことができるようになるでしょう。
社会福祉士資格についてざっくり説明すると
- 仕事内容とその対象は多岐に渡る
- 幅広い知識を蓄えることができ、様々な場面において活躍を期待される
- 学んだ知識は自分や身近な人のサポートにも役立つ
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社会福祉士資格は意味ないは嘘!メリット多数
社会福祉士は社会福祉専門職の国家資格です。主に身体的・精神的・経済的なハンディキャップがある人が、日常生活を滞りなく営めるような支援や相談業務を仕事としています。
さらに他分野の専門職やサービス提供者との連絡調整などの援助なども行い、円滑に支援活動を行うことで社会的にも大きな役割を果たしています。
このように専門性が高く社会貢献度が高い資格であるのにも関わらず、取得しても意味ない資格だと考える人がいるのも事実です。しかし実際は需要も多く、期待値が年々高まっているなどメリットがたくさんあるのです。
社会福祉士資格の実態とそれに伴うメリットについて以下で詳しくまとめていきましょう。
高齢化で需要拡大!食える資格
社会福祉士の仕事内容、そしてその対象は多岐に渡ります。
- 高齢者
- 身体障害者
- 知的障碍者
- ハンディキャップを持つ子供
- 母子家庭・失業者など生活に困っている人 など
地域に住む様々な人を対象として支援活動を行っており、社会福祉士の資格を保有することで医療業界への就職・転職に有利になるというメリットもあります。
さらに少子高齢社会の深刻化に伴い高齢者を対象とした仕事への需要が非常に高まっているというのも、社会福祉士の仕事がなくならない理由の一つです。
介護職は現在人手不足が問題視されており、今後も状況は深刻になっていくため、介護分野における社会福祉士への期待は今後も高まっていくことでしょう。
就職先が多い
社会福祉士の資格を持っている人は介護や医療、福祉の現場など様々なフィールドで活躍することができ、相談員や支援員、介護支援相談員として働いている人も数多く存在します。
厚生労働省のデータである「社会福祉士の勤務先」によると、最も多い就職先は社会福祉施設等、次に多いのは医療機関となっています。
他にも
- 地域包括支援センター
- 社会福祉協議会
- 行政機関
- 独立型社会福祉事務所
などで需要があり、就職先に困るという事態には陥ることが無いでしょう。
信頼度・充実度アップが叶う国家資格
社会福祉士はあらゆる分野に精通した「福祉のエキスパート」です。そのため福祉業界からの信頼度は非常に高く、様々な場面で頼りにされるという良さがあります。
前述したように、サポートを行う対象者が高齢者、家族、子供、ハンディキャップのある人、生活困窮者、地域の人々など幅広く、充実度のある仕事に就くことができる国家資格だと言えるでしょう。
利用者やその家族の感謝を直接感じられたとき・相談者に適切なサポートができたとき・コミュニケーションがうまくいったときなど、やりがいを感じられる場面が多いというのもこの資格を通して仕事をするメリットです。
将来役立つ知識が身につく
前述したように社会福祉士のサービスの内容、そして対象者は多岐に渡ります。高齢者・児童・生活困窮者・・・など様々な人々からの相談に応じ、それに対応する制度や法律などを紹介します。
それに伴い、将来役に立つ知識がどんどんと蓄えられていくでしょう。さらに資格取得後に更新する必要もなく、制度の改正においても常に最新の情報をゲットできるというメリットもあります。
最新の知識を身に付けることで、家族や親戚など自分の身の回りの人が困った際に助けになることができるでしょう。
社会福祉士の仕事は介護職の知識はもちろんのこと、仕事以外の日常生活でも役に立つというのが魅力の一つです。
AIに代替されない長く続けられる仕事
技術の進歩に伴い、AIの企業への進出率も高まっています。そんな中、AIに仕事を奪われないかどうかという点が仕事を選ぶ上での一つの基準と考える人もいるのではないでしょうか。
その点、社会福祉士の仕事は決してAIに代替されることはないと考えられます。
その大きな理由としては、主な仕事が依頼者との相談・カウンセリングであるということが挙げられます。マニュアル通りの仕事ではなく、高齢者や生活困窮者などの相談者とのコミュニケーションを通し、仕事が進められます。
人との信頼があってこそ成り立つ仕事なため、機械であるAI にとって苦手な分野の仕事であると言えるでしょう。
また、社会福祉士の仕事は実務経験が重視され、年齢を重ねても続けることが可能です。このような点からも社会福祉士の資格は無駄ではないということが分かります。
社会福祉士の資格を取得する方法
社会福祉士の資格を取得する為には国家試験に合格する必要があります。そして社会福祉士国家試験を受験するには受験資格が定められています。
ここでは社会福祉士の資格を取得するための方法についてまとめていきましょう。
試験を受けるには受験資格が必要
社会福祉士試験には、まず受験資格を得なければなりません。
受験資格を得る代表的な方法は、
- 福祉系大学・短大
- 短期養成施設等
- 一般養成施設等
のいずれかを卒業することです。
上記の方法はあくまでも受験資格を得るための方法であり、社会福祉士の資格を得る方法ではありません。社会福祉士資格を取得するためには、上記に挙げたいずれかの方法で受験資格を満たしたのちに社会福祉士の試験に合格する必要があります。
しっかりと学習して知識を蓄え本番の試験に備えましょう。
試験の日程
社会福祉士の資格を得るための試験は年に1回だけ行われ、通常であれば1月下旬から2月上旬ごろに実施されます。出願の時期は9月下旬から10月上旬です。
年1回しかチャンスがないため、受験申込手続きの案内が出たら余裕を持って早めに出願を行うようにしましょう。
また、出願の内容によっては受験費用が異なる場合があります。精神福祉士を同時に受験する場合や共通科目免除が適用される場合など、通常とは異なる内容で受験する場合は受験費用についてよく確認しておきましょう。
出題範囲は19科目ある
社会福祉士の試験は19科目からの出題となっています。出題範囲の科目は以下の通りです。
- 人体の構造と機能及び疾病
- 心理学理論と心理的支援
- 社会理論と社会システム
- 現代社会と福祉
- 地域福祉の理論と方法
- 福祉行財政と福祉計画
- 社会保障
- 障害者に対する支援と障害者自立支援制度
- 低所得者に対する支援と生活保護制度
- 保健医療サービス
- 権利擁護と成年後見制度
- 社会調査の基礎
- 相談援助の基盤と専門職
- 相談援助の理論と方法
- 福祉サービスの組織と経営
- 高齢者に対する支援と介護保険制
- 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制
- 就労支援サービス
- 更生保護制度
社会福祉士の仕事の対象は多岐に渡ります。様々な状況の人々の相談支援やサポートを行うため、上記のように幅広い知識が必要となります。
出題は選択式のマークシート形式で行われるため、比較的対策が取りやすい試験だとされています。しかし試験内容自体は容易な物ではありません。
上記の試験における合格ラインの正答率は約60%で、合格率は30%程度です。科目数の多さからも分かるように、勉強時間の確保が難しい資格であり難関試験と言っても過言ではないでしょう。
社会福祉士資格が「意味ない」と言われる理由とは
前述したように社会福祉士資格を取るメリットはたくさんあります。それにも関わらず「無駄な資格」だと否定的な意見があるのはなぜでしょうか。
その主な理由4つを具体的に説明していきます。
仕事がきついうえ安月給
社会福祉士は仕事のわりに給料がやや低めと言われています。
社会福祉士の平均年収を見てみると、男性が450万円、女性が380万円程度とされています。2020年度版の日本の平均年収は441万円のため、比較するとやや低めだと言えるでしょう。
仕事内容が多岐に渡り範囲が広く忙しい上に、仕事によっては肉体的・精神的な負担が大きいものも珍しくありません。中には現場での理想と現実のギャップに苦しみ、生活疾患になってしまう人も存在しています。
人間関係のストレスやうつ病などの生活疾患が理由で退職する人が多く、離職率も低くはないということから仕事の過酷さが窺えます。
それに加え、給料が高くないという現状から社会福祉士は食えないと感じてしまう人がいるのでしょう。
しかし、社会福祉士を続けながらより良い労働環境を求めることも可能です。例としては平均年収が500万程度の公務員福祉職を目指すなど、現状よりも良い環境を求めて転職するという方法があります。
専門職なのに業務独占資格でない
社会福祉士の仕事内容は専門職であっても資格は「名称独占資格」に分類されます。
国家資格には業務独占資格と名称独占資格があります。業務独占資格とは資格を保有していない人以外の業務が禁止されている資格であるのに対し、名称独占資格は資格取得者以外のものによる資格の呼称が禁止されているが、業務自体は資格がなくても行えるというものになっています。
それにも関わらず、社会福祉士資格の合格率は30%前後と難しいものとなっています。そのため「無資格でも相談員になれるならわざわざ資格を取得するのは無駄」というように解釈をしてしまう人も少なからず存在しているのも事実です。
一般的な業務自体は資格を持たない人でも行うことができますが、資格を取得することによって専門的な知識を身につけ、高品質なサービスを提供することが期待されています。
有資格でも希望の業務につけない
資格を有している人でも必ず希望の業務につけるという訳ではありません。
社会福祉士の国家試験に合格し、新卒で社会福祉法人に採用された場合、介護の現場に配属されるケースも多く、すぐに専門的な相談業務を任されるとは限りません。そのため「資格を取ったけれど介護の現場に配属された」と落胆してしまうことも多々あります。
しかし福祉業務の経験を経ずに、相手にとってベストな相談業務などは行うことができません。そう考えたとき、介護などの現場で働くことは非常に意味のある経験となることでしょう。社会福祉士として働くためには、現場で経験を積むという覚悟が必要です。
この「有資格でも希望の業務につけない」というデメリットは、早期に介護現場をリタイヤした有資格者が、自分の経験のみで語った口コミにより広がったものです。有資格者による口コミのため、説得力があり誤解が広まっていますが、実際のところは社会福祉士の資格やその知識は業務に直結するものであり、欠かせないものとなっています。
福祉業界以外で約に立たない
社会福祉士は福祉業界以外ではほとんど役に立たず、どの企業にでも通用する資格ではありません。
これは、結婚などにより福祉業界のキャリア変更を余儀なくされてしまった人による不満の声が広まったものです。しかし、キャリアが変われば必要な資格が異なるというのは他のどの資格においても共通して言えることであり、社会福祉士資格だけに当てはまるわけではありません。
多くの資格は特定の職業や業界に特化しており、異なる分野での適用性が限定されることは一般的です。
むしろ社会福祉士の対象範囲の広さや需要の高さを考慮すれば、「意味ない資格」という認識はなくなるでしょう。
社会福祉士資格についてまとめ
社会福祉士資格についてまとめ
- 幅広い仕事内容で今後も需要が高まる資格
- 様々な豪快から活躍を期待される資格
- 一生役に立つ知識を蓄えることができる
いかがでしたか。今回は社会福祉士資格について資格取得のメリットや意味ないと考えられる理由について詳しく解説しました。
社会福祉士は、今後さらに需要が高まる上に様々な場面で活躍を期待される、非常にやりがいのある仕事です。また蓄えた知識は一生使えるものであり、自分や周りの人をサポートするのにも役立ちます。
興味がある人は是非社会福祉士の資格取得に挑戦してみてください!