保育士の人間関係の悩みとは?職場でのストレスの原因から解消法まで徹底解説!
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「保育士にはどのような人間関係の悩みがあるの?」
「保育士の仕事ってストレスが多いって本当?」
これから保育士を目指そうとする人の中で、このような疑問を持っている人も多いのではないでしょうか?
保育士は子どもと毎日楽しく過ごしていて、明るいイメージを持たれがちです。
しかし、仕事はかなりハードであるため、ゆっくり休む時間もなくストレスが溜まりやすい仕事でもあります。
こちらの記事では、保育士の人間関係の悩みや職場で抱えるストレスについて解説していきます!
保育士のストレスについてざっくり説明すると
- 職場内での人間関係で悩む人は多い
- 保護者対応でストレスを感じることもある
- 子どもと過ごすことで、肉体的にも疲れてしまう
- うまくストレスを解消することが大事
保育士を取り巻く人間関係の悩み
考えの合わない保育士同士は問題になりやすい
保育士の仕事は、一人ではなくチームで行うことがほとんどです。
そのため、仕事をしていくためには保育士同士で協力していかなければならず、チームプレーが求められます。
しかし、自分の考えと合わない保育士がいた場合、なかなかその保育士と深く連携して仕事をしていくことは困難です。
また、具体的なポストは無いものの、勤続年数による見えない上下関係やお局様からのプレッシャーなどが存在しています。
このような人たちは、仕事がなかなか覚えられず自発的に動こうとしない新人保育士に対してストレスを感じることが多いようです。
新人保育士は特に人間関係に悩みがち
新人保育士は、まだ仕事に慣れていないため心身ともに疲れてしまいがちです。
先輩保育士や園長から厳しい指導を受けたりして、気疲れしてしまったりストレスを感じることがあるでしょう。
また、保育士は女性社会なので、特有の面倒臭さとして先輩保育士が怖いケースがあります。
このような先輩にあたってしまうとストレスが増幅してしまうため、より深い悩みを抱えてしまうことになります。
激務であることに加えて厳しい指導がされるため、自身が思い描いていた保育士のイメージとのギャップに苦しんでしまう若手保育士も少なくありません。
非常識な保護者に対してのストレス
最近はモンスターペアレントと呼ばれる厄介な保護者が社会問題となっています。
これは、些細なことでクレームを言ってきたり、理不尽な要求をしてくる保護者を指します。
このような理不尽なクレーム対応をするとかなり精神的に疲れてしまい、仕事へのモチベーションも失われてしまいます。
また、保護者から保育士へのクレームだけではなく、保護者間のトラブルに巻き込まれることもあり、精神的に疲れる場合も残念ながら多いのです。
園長・副園長との保育方針のズレ
自分なりの保育や育児に関する考えを持っていて、園長や副園長の保育方針とズレが生じてしまうとストレスを感じることがあります。
あくまで園の方針などを決めるのは園長や副園長なので、なかなか自分の言いたいことが言えずストレスを溜めてしまう保育士もいます。
また、園の方針のみならず雇用の待遇に不満を感じることもあり、ストレスの原因は多岐に渡っています。
近年は、園長や副園長による立場を利用したハラスメントが問題となっていたり、辞めたくても辞めさせてもらえないケースも問題となっています。
男性保育士への接し方が難しい
近年は、男性保育士も段々と増加しつつあり、保育の現場で貴重な戦力となっています。
しかし、依然として保育士は女性が多いため「男性保育士とどのように接すればいいのか」などの関係性に悩む人もいます。
また、男性保育士にとっても女性ばかりの職場に馴染めずストレスを感じる場合もあるため、お互いにサポートしていく必要があります。
男性保育士にも気分よく働いてもらえるような環境作りを意識することも、一つの負担と言えるでしょう。
このような状況の中で、男女の違いを理解し合い、互いの長所を生かす協力体制を築くことが重要です。
毎日子どもといると疲れる
子どもは純粋で可愛いものの、善悪の判断ができなかったり、言うことをきかない子どももいます。
子どもといると癒されますが、毎日関わっていると肉体的にも精神的にも疲れてしまうのは否めません。
また、子ども間で喧嘩やトラブルが起きてしまったときは、その仲裁にエネルギーを使うためかなり疲れてしまうでしょう。
このように、毎日子どもと一緒にいることがストレスになってしまうこともあります。
人間関係の悩みを解消するにはどうすればいい?
園長の考えを知る
まず、園の方針や上層部との関係でストレスを感じているときは、園長の考えを知っておくと良いでしょう。
園長に苦手意識があると職場で抱えるストレスは大きくなってしまうため、園長の保育方針をじっくり聞いことでストレスを緩和しましょう。
自分自身の考え方が広まるだけでなく、相手の考えに納得できる部分や共感できる部分が発見できることもあるため、園長や副園長に対する理解が深めることができます。
積極的にコミュニケーションをとる
苦手な先輩や同僚がいる場合は、一方的に毛嫌いをするのではなくまずは相手に寄り添ってみることも必要です。
苦手な相手でも、積極的に話してみたり共通の話題を作ったりして、距離を縮めていくと苦手意識も薄くなっていきます。
仕事の悩みを相談することも、良いコミュニケーション手段です。
女性は相手に共感を求める生き物なので、自分の考えに共感してくれる人には心を開いてくれる可能性があります。
また、争点や違いに焦点を当てるのではなく、共通の目標や理念に目を向けることで、相手との協力関係を築きやすくなります。
苦手な人とは距離をおく
仲良くなることがベストな解決策ですが、やはり相性が合わない人も残念ながら存在します。
自分とは合わない人とは無理に関わろうとせず、仕事上必要最低限のコミュニケーションだけに済ませて距離を置くと良いでしょう。
どうしても苦手な人と仕事をしなければならない場合「あくまでも仕事の付き合いだけ」と割り切り、ストレスを溜めないようにする必要があります。
苦手な相手をうまくあしらうことができるようになると、自分のストレス耐性も上がっていきます。
クレーム対応のやり方を身につけておく
仕事の中で最も精神的に疲れるのは、クレーム対応でしょう。
そこで、クレーム対応をする際には以下のようなルールを決めておくと良いでしょう。
-
30分以上は対応しない
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できない要望に対しては毅然と対応する
-
相手の要求は何なのかをハッキリさせる
-
相手が同じ話をしてきた場合は、早急に切り上げる
クレームをしてくる相手の意見で、有益なアドバイスをしてくれる人はほとんどいません。
そのため、相手が何を求めているのかをまず明確にして、理不尽な要求や無理な要望をしている場合ははっきりと「できない」旨を伝えましょう。
ここで中途半端に相手に希望を抱かせてしまうと、後日またクレーム対応をしなくてはならないため注意しましょう。
また、同じ話を繰り返す場合や生産性の無い話ばかりする場合は「話しても無駄なので、これ以上の対応はできかねる」旨を伝えると良いでしょう。
「園の決まりなので」「他の保護者に迷惑なので」などと理由を作っておくと、スムーズに切り上げることができます。
保護者から信頼を得る
保護者のクレーム対応は理不尽な内容も多く、膨大な労力を必要とします。
理不尽な内容や納得のできない内容であっても、保護者の声に耳を傾けて話を受け入れることが解決するためには必要です。
保育園で働く以上は、保護者と保育士の間には信頼感が求められます。
そこで、嫌な相手であっても信頼感を得られるように、じっくりと相手の話を聞き寄り添う姿勢を示すことでスムーズに問題を解決することができます。
信頼できる人に相談する
悩み事があったら、一人で抱え込むのてはなく誰かに打ち明けたりして、うまくストレスを軽減させていきましょう。
信頼できる園長や同僚・先輩に相談してみることで有益なアドバイスをくれたり、心が軽くなることがあります。
また、自分では考えつかないような意見を聞けたり、客観的なアドバイスをもらうことができるため、困ったときは一人で抱え込まずに積極的に相談してみてください。
外部のカウンセリングやワークショップに参加することも、新しい視点や解決法を学ぶ良い機会となります。
おすすめストレス解消法
趣味を楽しむ
ストレスを解消するためには、自分の趣味に没頭すると効果的です。
休日は仕事のことを忘れて、趣味に打ち込みリフレッシュすると良いでしょう。
具体的にはゆっくり映画鑑賞や読書を楽しんだり、運動をしたりマッサージを受けたりして、心身ともに休めるようにしましょう。
気のおけない友人と出かけたり旅行をするのも良いでしょう。
趣味が無い人は知人の付き合いなどでもいいので、自分に合う趣味を見つけてみてください。
責任を感じすぎない
仕事において責任を持ちすぎるとプレッシャーになり、うつ病などを発症してしまう恐れがあります。
仕事でのミスなどについて自分で全て抱え込むのではなく、責任を他の人や物事に転化すると気持ちが楽になります。
仕事で辛くなった時こそポジティブに考え、精神的に落ち込まないように工夫していきましょう。
仕事でたまたまミスが重なってしまったときは「なるようになる」と考えると気分が楽になります。
同業者でない人と関わる
保育士同士で集まってしまうと、どうしても仕事の愚痴などの話になりがちです。
そこで、仕事を忘れて気分転換をするためには、保育士以外の人との関わりを持ってみると良いでしょう。
多くの業種の人と関係を持つことで、仕事のことを忘れることができ解放感を得ることができます。
その結果、脳がリフレッシュできてストレスの軽減にも繋がるのです。
悩みが解消されない場合は転職も考えよう
今の職場で続けていく自信がない場合は、無理をせずに転職を考えるのも良いでしょう。
保育士は人手不足で多くの求人があるため、仕事に困ることはありません。
自分の希望にあった職場を知る
まず、自分の希望や不満を明らかにするために、今の職場での不満点や悩みを列挙してみましょう。
実際に書き出してみることで気分がスッキリし、自分がどのような職場を求めているかを知ることができます。
このように冷静に自分について分析してみることで、自分がどのような職場を望んでいるか理解することができるでしょう。
希望の職場を知ることで、新しい職場で後悔するリスクも減らすことができます。
退職する際に気をつけること
実際に転職を決断して、今の職場を離れるときも注意が必要です。
退職をすると人員が不足するため、他の保育士の負担が重くなってしまいます。
そのため、できるだけ早い段階で退職の意思を伝えておき、忙しい時期の退職は避けるようにすると良いでしょう。
また、ポジティブな退職理由を伝えることで円満に退職できるようになるため、離職理由を説明するときは慎重に言葉を選ぶようにしましょう。
派遣やパートという選択肢も
パートは正規の保育士に比べると勤務時間が少なくなり、また仕事への責任も軽くなります。
育児や家事とのバランスを重視している人にとって、パートは自分のライフスタイルにあった働き方ができるため魅力的な選択肢と言えます。
また、派遣という働き方だとひとつの職場で長く勤めることは基本的にありません。
そのため、保育園での人間関係に苦しむことが少ない点は大きなメリットと言えるでしょう。
このように、自分に合った働き方を探すとストレスなく働くことができます。
職場を選ぶときのポイント
人間関係の良し悪しは職場によって異なるため、しっかりと調査する必要があります。
就職する際には、以下のポイントに着目して職場を探すと良いでしょう。
求人情報が頻繁に出ていない職場を選ぶ
求人情報が頻繁に出ている保育園は、人の出入りが激しくそれだけ多くの保育士が辞めている園です。
待遇や環境の良い人気な職場であれば、当然のことながら離職する人は少なく頻繁に求人は出てきません。
そのため、園舎を増やしたなどの特別な事情がなく求人が頻繁に出ている職場は要注意と言えるでしょう。
この場合、過去の募集状況や求人をしている理由を入念にリサーチするようにしましょう。
具体的な求人情報の内容か
給料や手当の待遇面や業務内容など細かく記載している職場は、運営体制や労務管理がしっかりしているため信用できます。
逆に、具体的な求人情報がない職場は労務管理がザルで、管理が行き届いていない恐れがあるため要注意です。
しっかりと管理が行われている職場は人間関係におけるトラブルが起きても適切に対応してくれるところが多いため、求人内容がしっかりしているかどうかも見ると良いでしょう。
他の求人情報と比較してみよう
給料が高いからといって、細かい条件をチェックせずに応募するのは危険です。
その理由は、その職場は離職率が高く人手不足が深刻な状況であるがゆえに待遇が他と異なる場合もあるからです。
他の求人情報と比較して、不自然に待遇が良いところは詳細な勤務条件や口コミなど、できるだけリサーチしておく必要があります。
幅広い年齢層の保育士が働いているか
保育士の年齢層や勤務年数も、その保育園を知る上で重要な情報です。
勤務年数が短い保育士しかいない場合は離職率が高いことになるため、なかなか職場に定着しづらい環境であることが分かります。
また、保育士の年齢層が高い場合は人の循環がなくマンネリ状態になっていて、働きにくい職場である可能性があります。
そのため、定着率が高く幅広い年齢層の人が働いている保育園は、安心して働ける環境である可能性が高いです。
実際に見学してみることが大切
実際に保育園の様子を見てみないと、雰囲気や職場での人間関係の様子を知るのは難しいものです。
そのため、興味がある園は、就職する前に実際に見学してみることをおすすめします。
園長の振る舞いや保育士同士のやり取りなど、細かいところまで着目すると園の様子を窺い知ることができます。
なお、見学が可能かどうかは園によって異なるため、事前に確認しましょう。
新規の保育園で働くのも一つの選択肢
新しくできる保育園は、全員が一年目であるためフレッシュな気持ちで仕事ができます。
そのため、良い人間関係を構築しやすいメリットがあります。
また、園の決まりや暗黙のルールなどもまだ決まっていないため、比較的自由な風潮で働くことができるでしょう。
しかし、オープニングスタッフは仕事が忙しいケースが多いため、その点には注意が必要です。
新しい職場でうまくやるための方法
第一印象に気をつける
人は第一印象が肝心なので、良い印象を与えるためにも笑顔で元気に挨拶をするように心掛けましょう。
自己紹介をするときは仲良くなるきっかけを作るために、趣味や特技の話をすると良いでしょう。
職場の雰囲気がいいと自然と定着率も高まるため、このようなコミュニケーションは非常に大切です。
新しい職場のやり方に合わせる
転職前後で仕事のやり方が全然違い、ギャップを感じることもあります。
そのようなときに自分の意見を押し通すと頑固なイメージを与えてしまい、周りに悪印象を与えてしまいます。
そのため、新しい職場ではそこのルールに合わせるなど、柔軟にやり方を変えるように心掛けましょう。
柔軟に合わせることで、同僚からの信頼を得ることができ、仕事を円滑に進めることができるでしょう。
積極的に仕事に取り組む
新しい職場では、これまでの職場と環境が大きく異なる点があって、戸惑うこともあるでしょう。
しかし、自分でやれることは率先して行い、自発的に仕事を行う姿勢が重要です。
積極的に仕事に関わることで周囲から信頼を得ることができ、良好な人間関係の構築に繋がります。
良い雰囲気作りをするためにも、自発的に動くことを意識しましょう。
保育士のストレスまとめ
保育士のストレスまとめ
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職場内でストレスを抱えた場合、うまく解消する方法を見つけよう
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周囲や職場外の友人と話したりして、うまくリフレッシュしよう
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趣味を楽しんだり気分転換することが、長く勤めるためにも大切
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どうしても辞めたい場合は、転職することも考えよう
保育士は女性社会なので、特有の面倒くささがあるのは否めません。
しかし、ストレスとの付き合い方を覚えたり人間関係の築き方を感覚的に身に着けることができれば、長く勤めることができるでしょう。
あまりストレスをため込まないようにして、保育士ライフを楽しんでみてください。