登録販売者試験に受かりやすい県は?合格率ランキングや難易度の違いを解説
「登録販売者試験って県によって難易度が違うの?」
「どの都道府県が受かりやすい?」
そんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
登録販売者は第二類医薬品と第三類医薬品の販売ができるため、近年需要が高まっており人気の資格ですが、実は都道府県によって試験内容や日程が異なります。
この記事ではそんな登録販売者試験について、どの都道府県が合格率が高いのかや複数回の受験について、試験の難易度についても解説しています。
読み終わったころには、試験の合格率について理解できるはずです!
登録販売者試験の受かりやすい県について説明すると
- 登録販売者試験は地域によって試験問題、受験日、合格基準が異なる
- 異なる点があるため、都道府県によって合格率に多少ばらつきがある
- 2020年度の試験で一番合格率が高かったのは広島県、最も低かったのは埼玉県
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登録販売者試験の合格率は都道府県によって違う
登録販売者試験は、国ではなく各都道府県が主催します。 そのため都道府県ごとに試験問題や合格基準が異なり、合格率にも違いがあります。
そんな登録販売者試験の合格率を、各都道府県ごとに調査しました。
登録販売者試験の都道府県別・合格率一覧
2017年~2019年の合格率と3カ年の平均合格率を都道府県別にまとめました。
大阪府、滋賀県、京都府、兵庫県、和歌山県、徳島県の登録販売者試験は関西広域連合が開催しています。2019年の都道府県別合格率はまだでておらず、関西広域連合トータルの合格率のみ判明しているため、そちらを記載しています。
参照:厚生労働省「平成29年度登録販売者試験実施状況」 厚生労働省「平成30年度登録販売者試験実施状況」
都道府県によって、合格率に大きな差があることが分かります。
2019年で一番合格率が高いのは北海道の64.3%、最も低いのは埼玉県の23.4%でした。
また、2020年度試験で最も合格率が高かったのは広島県の58.1%、最も低かったのは埼玉県の30.1%でした。
登録販売者試験の都道府県別・合格率ランキング
どの都道府県が合格率が高いのか気になる人も多いでしょう。 2017年度~2019年度の3年間の平均合格率をランキングにしました。
合格率が高い都道府県ランキング
2017年度~2019年度の平均合格率が高かったのは、以下の都道府県です。
順位 | 都道府県 | 合格率 |
---|---|---|
1位 | 北海道 | 61.7% |
2位 | 宮城県 | 60.2% |
3位 | 山形県 | 56.9% |
4位 | 秋田県 | 55.5% |
5位 | 青森県 | 55.0% |
北海道と東北地方に偏っていることが分かります。 ランキングに入っている道・県は、同じ日程で共通の試験問題が出されています。
受験者数や試験日などが異なるため一概には言えませんが、試験問題の難易度が高い合格率と関係している可能性が考えられます。
また、2020年度試験の合格率の高い県上位3つは次のようになりました。2017年〜2019年と比べてメンツがガラリと変わったことが伺えます。
順位 | 都道府県 | 合格率 |
---|---|---|
1位 | 広島県 | 58.1% |
2位 | 愛知県 | 56.0% |
3位 | 山口県 | 54.0% |
合格率が低い都道府県ランキング
2017年度~2019年度の3年間における平均合格率の低い都道府県も、ランキングにしました。 以下の通りです。
順位 | 都道府県名 | 合格率 |
---|---|---|
1位 | 鳥取県 | 28.4% |
2位 | 岡山県 | 30.0% |
3位 | 高知県 | 31.1% |
4位 | 埼玉県 | 31.3% |
5位 | 山口県 | 31.5% |
合格率が低い都道府県ランキングにランクインしたのは、西日本が中心でした。 一般的に九州中国・四国地方の試験は難易度が高くなっており、九州地方では共通問題が出題されます。
また、2020年度試験における合格率が低い県ランキングは次のようになりました。
順位 | 都道府県 | 合格率 |
---|---|---|
1位 | 埼玉 | 30.1% |
2位 | 愛知県 | 31.8% |
3位 | 山口県 | 32.1% |
都道府県によって試験の難易度が違う?
登録販売者の試験問題は、厚生労働省が作成する「試験問題作成に関する手引き」に基づき、各都道府県で作成されています。
厚生労働省が手引きを出すことで都道府県によって難易度が大きく異ならないよう配慮されていますが、作成者が違えば出題傾向にもいくらか差ができます。
そのため、試験問題の難易度も多少異なるといえるでしょう。 ただ、どの都道府県でも過去問題が公式ページに公開されており、しっかり対策・勉強すれば合格が期待できる試験です。
自分が受験する都道府県の試験の特徴を把握する
都道府県によって試験問題の傾向が異なるため、自分の受験する都道府県の過去問を解いて、雰囲気や傾向をつかみましょう。
年によって合格率が上下する都道府県もあるため、3年分ほど挑戦しておくとよいでしょう。
厚生労働省が作成する「試験問題作成に関する手引き」は、数年ごとに改訂されるため、その点には注意が必要です。
都道府県によって試験日が違う
都道府県によって、開催日が異なります。
試験は例年8月下旬~12月中旬に行われ、申込締め切り日は試験日のおよそ2ヵ月前に設定されることが多いです。日程が異なれば、複数の都道府県での受験もできます。
ただ、2020年度は延期・中止の可能性があるため、注意しましょう。
居住地以外での受験もできることを利用して、合格率の高い都道府県を狙い1年に何回か受験するという手もあります。ただ、受験料や交通費、宿泊費などがかさむ点に、留意しましょう。
登録販売者試験の合格基準は?
登録販売者試験に合格するためには
- 総出題数に対する正答率が7割以上であること
- 各試験項目ごとの出題数に対する正答率が決められた割合以上であること
の両方を満たさなくてはなりません。
各試験項目ごとに必要な正答数は、都道府県によって異なり、4割または3.5割に定められています。
すべての項目で合格基準以上取る必要があるので、苦手を作らないよう満遍なく対策しましょう。
登録販売者資格の取得は難しい?
登録販売者試験の全国合格率は近年40%台で、国家が認定している資格の中では比較的取得しやすい資格であるといえるでしょう。
受験資格がなく誰でも挑戦できるのも、メリットです。
介護福祉士や栄養士も人気の資格ですが、この2つは受験資格が定められています。
また薬剤師試験は合格率こそ約80%と高いですが、6年間の薬学過程を修了するなどの厳しい受験条件が定められています。
登録販売者と同様、受験資格が不要な宅地建物取引士は、合格率が約15%と難関です。
ほかの資格と比較しても、登録販売者の取得はそれほど狭き門ではなく、比較的チャレンジしやすいと言えるでしょう。
登録販売者を取得するメリットは?
第二類医薬品と第三類医薬品の販売ができるのは、登録販売者と薬剤師のみです。
薬剤師試験の受験には学歴などの条件があるため、受験条件がなく合格しやすい登録販売者のニーズが高まっています。
第二類医薬品と第三類医薬品はドラッグストアをはじめ、コンビニエンスストアやスーパー、ホームセンターなどで扱われています。
「資格を持つ人しか行えない業務」があるということは、就活・転職にも有意でしょう。
また、ほとんどの職場で登録販売者の資格を持っているだけで「資格手当て」が支給されるため、普通に働くよりも給料が高くなるのも魅力です。
登録販売者として働くには、試験に合格後、各都道府県で登録を行う必要があります。
また調剤と第一類医薬品の販売は薬剤師しか行えないことを知っておきましょう。
登録販売者試験の受かりやすい県まとめ
登録販売者試験の受かりやすい県まとめ
- 登録販売者試験は、都道府県によって受験日や試験問題が異なる
- 2017年度~2019年度の平均合格率が最も高いのは北海道の61.7%
- 2017年度~2019年度の平均合格率が最も低いのは鳥取県の28.4%
- 受験日が異なれば、複数回受験することもできる
登録販売者試験の合格率について様々な側面から解説してきました!
登録販売者試験には受験資格がないため、だれでも挑戦できます。
試験問題が都道府県によって異なるため、自分の受ける都道府県の過去問題で傾向を掴んでおくのがよいでしょう。
また合格ラインは都道府県によって異なり、総合得点70%以上かつすべての項目での3割もしくは4割以上の正答です。
すべての項目で合格ラインを越えられるよう、総合的な知識を身につけましょう。
登録販売者もしくは薬剤師でなければできない業務があるため、需要の高い資格です。ぜひ、挑戦してみてください。