TOEFL満点って何点?iBTの最高点や日本人でも満点が取れる勉強法を徹底解説

「TOEFLの満点って何点?」

「日本人でもTOEFLの満点を取れるの?」

英語圏への留学や海外出向を考えている人には、こうした疑問を持つ人が多いのではないでしょうか?

わが国では、大学・企業・団体・機関などでTOEFLスコアよりもTOEICスコアの利用が先行したことから、TOEICの方が知名度は高いようです。

しかし、英語圏を中心に、世界的には大学や大学院を中心にTOEICスコアよりもTOEFLスコアが求められます。

ここでは、TOEICよりも難しいと言われるTOEFLテストで満点を取る勉強法を含め、さまざまな側面から紹介しますので、TOEFL受験の参考になるはずです。

TOEFLで満点が取れる勉強法は?についてざっくり説明すると

  • 現在のスコア91点以上の人が満点を目指すには約800~900時間必要
  • セクションごとにハイスコアをとる対策を実行
  • TOEIC満点におすすめの参考書の利用
  • 複合問題対策の徹底

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TOEFL満点って何点?

点数

ここでは、「TOEFLの点数」に関連した事項を紹介します。

そもそもTOEFLの最高点って何点?

TOEFLには既に廃止されたものを含め4種類のテストがありますが、それぞれのテストにおける満点は次表のとおりです。

TOEFLテスト名 満点
iBT(Internet Based Test) 120点
iTP(Institutional Testing Program) 677点
PBT(Paper Based Test)・既に廃止 677点
CBT (Computer Based Test)・既に廃止 300点

最も一般的なTOEFL iBTテストの満点は120点です。

TOEFLスコア満点を狙う目的

TOEFLスコアの満点を狙って受験勉強をすることは大切ですが、TOEFLスコアを何に利用するかによって、目指すスコアには違いがあるのが一般的です。

ここでは、TOEFLテストとスコアに関するさまざまな事項に関して紹介します。

TOEFLテストの特長

TOEFLもTOEICも、英語を母国語としない人の英語力を測る試験ですが、TOEFLは主にアメリカの大学や大学院への入学希望者の英語力を測ることを目的として導入されました。

わが国ではTOEICの方が知名度も利用度も高いようです。

しかし、アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリアなど130カ国9,000以上の大学や大学院・機関に留学する際には、TOEFLスコアの提出が求められます。

これは、TOEFLが学術的な環境での英語能力を詳細に評価する試験として、世界中で高く評価されているためです。

TOEFL iBTスコアの目安

スコアの目安は目的ごとに異なりますが、英語圏の大学や大学院へ正規留学をする際に多くの人が目標としているスコアの目安は次のとおりです。

TOEFLスコアの目安 実現の可能性
60〜79点 ・留学生として認められる最低基準は61点以上
・多くの大学では70~80点を入学基準に設定
80〜99点 ・80点以上で、一部のトップ大学を除くほぼ全ての大学の入学基準をクリア
・80点以上で一部の大学院、90点以上でほぼ全ての大学院への入学が可能
100~109点 ・ほとんどのトップ大学や大学院への申請が可能
・Research Assistant(RA)などの学内の仕事をもらえるチャンスあり。
110~120点 ・すべての大学や大学院の入学基準をクリア
・トップスクールへのMBA留学が可能

TOEFL満点を目指す必要はある?

満点の獲得を目指して挑戦することは大切なことで、低い目標に妥協しているようでは、高い英語力は身に付きません。

満点の獲得を目指して挑戦することは大切なことで、低い目標に妥協しているようでは、高い英語力は身に付きません。

しかし、ネイティブでさえ難しいと言われるTOEFLテストで、現在持っているTOEFLスコアが90点未満の人が短期間で満点を取ることは不可能と言えるでしょう。

TOEFLで満点を目指す気持ちを大切にしながら、「TOEFL満点に必要な勉強時間」の見出しの記事で紹介している内容を参考に、時間をかけた準備をしたいものです

現実的なステップを踏んで効果的な学習法を見つけることで、自分のスキルアップにつながるでしょう。

TOEFLの配点・採点方式

TOEFLテストのセクションごとの配点・採点方式 は次表のとおりです。

セクション 配点 採点方式
Reading 30 ・1問1ポイント(各パッセージの最後問題だけ2~3ポイント配分)
・正解したポイントの合計を、0~30点のスケールに変換
Listening 30 ・1問1ポイント(時に2ポイント配分)
・正解したポイントの合計を、0~30点のスケールに変換
Speaking 30 ・3~ 6人の採点官が採点
・各タスクに対し0~4のraw scoreがつけられ、全タスクの合計raw scoreを0~30点のスケールに変換
Writing 30 ・2 ~4人の採点官が採点
・各タスクに対し0.0~5.0(0.5点刻み)のraw scoreがつけられ、全タスクの合計raw scoreを0~30点のスケールに変換

TOEFLとTOEICの特徴を比較

TOEFLとTOEICはいずれも英語力を測定するテストですが、わが国ではTOEICの方が良く知られています。

ここでは、両テストの特徴を紹介します。

TOEICのほうが日本で有名?

わが国においてTOEFLよりTOEICの方がよく知られるようになった要因は、TOEFLやIELTSは日本人にとって難易度が高すぎることにあります。

また、リスニングとリーディングテストの2技能を中心に測定するTOEICよりも、4機能全てを測定するTOEFの方がスピーキングとライティングが苦手な日本人にとって、受験し易いことも要因の1つと言えます。

さらに、多くの企業が就職や昇進の際の指標としてTOEICスコアを用いるため、ビジネスパーソンや学生の間での認知度が高まってきたことも影響しているでしょう。

TOEICとどちらを受験すべきなのか

両テストは優劣がつくようなものではありませんが、どちらを受験すべきかをざっくりと言えば次のとおりです。

  • 英語圏の大学や大学院などへの進学や留学に利用するならTOEFL
  • 国内で就職や転職でのセールスポイントに利用するならTOEIC

このように、利用目的に合わせて選択することが一番のポイントと言えます。

TOEFL満点の難易度とは

ジグソー

ここでは、「TOEFLの難易度」について、いくつかの視点から紹介しましょう。

TOEFL満点に必要な勉強時間

TOEFLのスコア獲得に必要な勉強時間は、一般的には「満点を取る」ためだけではなく「スコアを何に使用するか」によって異なります。

また、スコアを何かに使用する場合においても、必ずしも満点を取得している必要はありません。

なぜなら、アメリカの難関大学への出願基準ですらスコアは100点を超えませんし、TOEFLスコアで満点のスコアが求められる具体的ケースがないからです。

ここでは、MBA・大学院留学を支援する教育機関が示している『目標スコアを100点以上に設定した場合に必要な勉強時間の目安』を紹介しておきましょう。

この表は現在のスコア別に、100点以上を獲得するにはどの程度の勉強時間が必要かの目安ですから、満点を目指す場合は800~900時間が必要です。

現在のスコア 70点未満 71-90点 91点以上
必要な勉強時間 約840時間 約700時間 約300時間

TOEFL満点を他テストと比較すると

TOEFL・IELTS・TOEIC・英検のスコア別難易度を比較すると、次表のとおりです。

TOEFL iBT IELTS TOEIC 英検
118~120 9 - -
115~117 8.5 - -
110~114 8 - -
102~109 7.5 970~990 -
94~101 7 870~970 1級

TOEFLの満点の難易度はIELTSの満点と同レベルですが、TOEICの満点や英検の1級よりも難易度が高いことが分かります。

日本人でもTOEFL満点を取得可能

ネイティブでも満点を取ることは難しいと言われるTOEFLテストですが、そのテストで満点を取得している日本人は現実に存在しています。

ですから、日本人であってもTOEFLで満点のスコアを取得することは可能です。

ただし、4技能全ての英語力を備える必要があることや試験内容の語彙が専門的であることなどから、英語圏での居住経験がない人にとっては非常に難しいと言えます。

TOEFLテストの各種類の特徴

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TOEFLは、アメリカのNPOの教育試験サービスが開発した外国語としての英語のテストで、米国やカナダなどの大学や大学院で学業を修めるのに必要な英語力を見極めるテストです。

各大学や大学院では入学審査基準の1つとしてTOEFLのスコアを独自に設定しており、そのスコアをクリアしているかどうかが問われます。

以降では、TOEFLを構成するPBT・CBT・iTP・iBTの4種類のテストの特徴について解説しましょう。

最も一般的なTOEFL iBT

TOEFL iBTのiBTはInternet Based Testの略で、インターネットで行われるTOEFLテストです。

英語圏の大学や大学院などに留学する際には、必ずTOEFL iBTのスコアの提出が求められます。

わが国では「TOEFL」とだけ表現する場合はこのTOEFL iBTを指し、アメリカやカナダのほか英語圏の大学や大学院などに留学する人のほぼすべての人が受験する試験です。

TOEFLは、英語のリスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能でテストが行われ、各技能30点・満点スコア120点で実施されます。

TOEFL iTPは団体受験

TOEFL iTPのiTPはInstitutional Testing Programの略で、大学や企業といった団体向けテストですから個人での受験はできません。

かつて実施されていたTOEFL PBTの問題を活用したテストで、Level 1、Level 2に分かれています。

問題の内容は大学で学ぶ際に出てくる内容やトピックで構成されており、Level 1・Level 2とも3セクションの構成です。

「iBTを受けたいが受験料は高いし、英語に自信がない」といった人や、まずは力試しをしたいと言った人にもおすすめします。

PBTとCBTは日本で既に廃止

TOEFL PBTのPBTはPaper Based Testの略で、試験が紙媒体中心だったころの主流のテストです。

しかしインターネット受験のiBTの実施開始に伴い世界中で段階的に廃止され、現在ではわが国をはじめインターネットのない地域以外では実施されていません。

TOEFL CBTのCBTはComputer Based Testの略で、かつて毎日実施されていたテストです。

しかしこのテストも、iBTの実施開始とともに廃止され、現在は受験できません。

つまり、PBTと CBTは既に廃止されていることから、日本では受験できないTOEFLテストです。

TOEFLの試験問題の内容

ポシビリティー

TOEFL iBTテストはリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4つのセクションで構成されています。

以降では、4つのセクションごとに試験問題の内容を紹介しましょう。

リーディングはアカデミック

リーディングのテストは、60~80分の制限時間の中で約700語のアカデミックな文章を3~4パッセージを読んで設問に回答します。

内容は多くの専門用語を含んだ生物学・天文学・社会学・歴史などのアカデミックなもので、物語文や対話文・時事問題などは出題されません。

設問は1パッセージにつき12~14問で、合計で36~56問あります。

回答形式は以下の4つです。

  1. 4択形式

  2. 複数選択形式

  3. 文挿入形式

  4. ドラッグ&ドロップ形式

リスニングの概要

リスニングのテストは、配布されたヘッドセットで英文を聞きながら、60~90分の制限時間で34~51の問題に回答します。

問題のテーマはほとんどが大学生活や講義内容に関するもので、具体的には次のとおりです。

  • 大学生活に関する会話を聞いて5つの質問に答える問題が2~3セット
  • 講義や授業中のディスカッションなどを聞いて6つの質問に答える問題が4~6セット

なお、回答形式は以下の3つです。

  1. 4択形式

  2. 複数選択形式

  3. 表チェック形式

スピーキングは複合問題が鬼門

スピーキングのテストは、ヘッドセットを使って解答を録音する形式です。

20分の制限時間の中で、次の2種類6つの問題に答えます。

  1. 統合型問題:リーディングやリスニング後にスピーキングで解答する複合問題と呼ばれ、総合的スキルが問われるスピーキングセクションで鬼門と言われる問題が4問のテスト

  2. 独立型問題:身近なトピックに関して自分の意見や考えを交えて解答する問題が2問で、純粋にスピーキング能力が求められるテスト

ライティングにも複合問題あり

ライティングのテストは、授業で扱われるようなアカデミックな内容のトピックに関し、制限時間50分で次の2種類の問題に答えます。

  1. 統合型問題:パッセージを読み、講義を聴き、20分間で150~225語程度の英作文を作成します。これは、文章を読む→講義の一部を聴く→要約作成のライティングでの複合問題です。

  2. 独立型問題:与えられた2つのトピックに対して30分で300語程度の英作文を書きます。

具体的には、2つのトピックのどちらを支持するかの説得力のある説明が必要です。

TOEFL満点レベルに達する勉強法

勉強法

すでに紹介したとおり、日本人でもTOEFLで満点を取ることは不可能ではありません。

しかし、誰でもが満点をとることなどは不可能ですし、そうした魔法のような勉強法は存在しないのが現実です。

以降では、TOEFLで満点レベルの取得を目指す勉強法について紹介します。

単語は繰り返し学習する

TOEFLで使われている文章はアカデミックなものばかりで語彙はかなり難易度が高いことから、受験に当たっては十分な語彙数の記憶が必須です。

TOEFL iBTテストには、そのテスト用に特化された単語帳が市販されているので、それを購入して徹底的に使い込みます。

大量の英単語記憶法のポイントは、次の2つです。

  • 五感をフルに使って記憶する:記憶する際には、必ず、「手を動かして」紙に書き・正しいアクセントで「声に出して」記憶します。
  • 一日に触れる量を増やす:もし一週間で350語覚える場合は毎日50語ずつ増やすのではなく、毎日350語を繰り返し記憶します。

高校までの文法を完璧に

TOEFLテストでは直接に文法知識を問う問題はありませんが、文法的に正しいセンテンスを言ったり書いたりする必要はあります

高校までの文法は、完璧に理解していることが必要です。

文法が気になる受験者は、TOEFL ITPテストの文法問題を解いてみて、間違ったところで分からない部分を高校時代の教科書や大学受験用の参考書などで調べることをおすすめします。

TOEIC満点におすすめの参考書

ここでは、TOEFL iBTテストを受験する際に特におすすめの参考書を紹介します。

TOEFLテスト英単語3800

まずおすすめの参考書は、「TOEFL iBTテスト用の単語帳と言えばこの一冊」というくらい絶大な人気を誇る『TOEFLテスト英単語3800』です。

この参考書はTOEFLテストのiBTとITPに必要な3800語の英単語を厳選し、語彙の難易度に応じてランク1~4までの構成で収録しています。

TOEFLで出題されるアカデミックな内容の専門用語や基本的な知識については、付属の別冊「分野別英単語」でのマスターが可能です。

The Official Guide to the Toefl Test

もう1冊のおすすめは、TOEFLの過去問集である『The Official Guide to the Toefl Test』です。

この参考書を利用すれば、TOEFLの過去問を本番同様にパソコン画面で問題を解く練習ができます。

オフィシャルガイドブックには日本語版と英語版の2種類あり、日本語版よりも英語版の方の問題数が多く内容が充実しているようです。

そのため、Readingが苦手という人以外には、英語版の購入をお勧めします。

回答例や解説、採点基準などが書かれている数少ない公式教材の一つですから、初めてTOEFLを受ける人にとっては必須と言える教材です。

各セクションでハイスコアをとる対策法

プラン

TOEFLの受験において、どのような対策をすれば各セクションでハイスコアを取れるのでしょう。

以降では、各セクションのハイスコアを取るための対策を紹介します。

リスニングはシャドーイングがおすすめ

シャドーイングとは、聞いた英文のすぐ後に続いて音をマネして発音する英語学習法で、もともとは同時通訳者のトレーニング方法です。

近年、次の4つの効果が期待できる英語学習法として注目されています。

  • リスニングとスピーキングが同時に鍛えられる
  • リーディングスピードが上がる
  • 「伝わる発音」が身に付く
  • 正しいイントネーションやアクセントが身に付く

リーディングでも音読が大切

リスニングのシャドーイングのように、リーディング力を上げる学習法には「音読」があります。

シャドーイングは耳から聞こえる英語の音声をマネして発音をしますが、音読は目で見た英文を声に出して読み上げるのです。

この音読は、次の3つの効果を期待できるとして注目されています。

  • 読み飛ばしを防いで、読めないことを自覚する
  • 文章理解のスピードが上がる
  • 長期記憶を助ける

スピーキングは慣れが必要

スピーキングセクションの代表的な練習方法は、次の3つです。

  • 口を動かし、声に出して英語を話す訓練がスピーキング力アップに一番効果的
  • スピーキング練習が出来なくても、日頃から英語で考えそれを英語で話すこと
  • スピーキング力を高めるには、オンライン英会話などで実際にネイティブと話す機会を増やすこと

ライティングはテンプレを押さえる

ライティングのテストはIntegrated WritingとIndependent Writingの2タスクに分かれており、いずれも、一定時間内に要約文やエッセイを タイピングしなければなりません。

回答に当たっては自分の好きな型式で文章を執筆するのではなく、Integratedに3つ・Independentに1つあるテンプレートのいずれかの型式に沿った解答が必要です。

したがって、過去問の模範解答の構成をマネして何度も書くことで、利用するテンプレートに慣れておくことが必要と言えます。

TOEFLで満点が取れる勉強法は?についてまとめ

TOEFLで満点が取れる勉強法は?についてまとめ

  • スコア91点以上の人が100点以上を取るには約300時間、満点にはさらに800~900時間が必要
  • リスニングでのシャドーイングやリーディングでの音読など、セクションごとに対策法を実施
  • 参考書は「TOEFLテスト英単語3800」「The Official Guide to the Toefl Test」を徹底利用
  • スピーキングとライティングでは、複合問題対策の徹底

TOEFLテストについて、さまざまな側面から解説してきました。

TOEFLテストで満点を取ることは不可能ではありませんが、TOEFL受験の目的は、それだけではありません。

現在のスコアをスタートに、段階的に目標を設定しながらスコアアップを図り、長期での満点取得を考えるべきでしょう。

準備に早すぎることはないのですから、1日でも早く受験勉強を始めたいものです。

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