TOEIC500点の英語レベルとは?スコアアップにおすすめな勉強法・参考書も紹介
「TOEICの500点ってどのくらいのレベルなの?」
「難易度は高い?スコアアップにおすすめの勉強法・参考書は?」
などと疑問をお持ちの方もいるでしょう。
TOEIC500点は大して難易度が高くないように思われるかもしれませんが、500点が取れれば立派な英語中級者です。
そのため、500点を突破するには正しい勉強法を実践する必要があります。
今回はTOEIC500点の英語レベルについて、スコアアップにおすすめの勉強法・参考書などと共に解説します。
これを読んで、ご自身の勉強法を見直してみてください。
TOEIC500点の英語レベルについてざっくり説明すると
- 英語中級者クラスと言える難易度
- リーディングを得点源にした500点の方が伸び代がある
- 日本人の平均よりも少し高いというレベル
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TOEIC500点の英語力はどのレベル?
英語学習初心者はまずTOEIC500点を目標にすべきだと言われることがありますが、それは一体のどのくらいのレベル・難易度なのでしょうか。
TOEIC500点の難易度は「中級者」クラス
「TOEIC500点なんて大したことない」と思われる方もいるでしょうが、一般的にTOEICで500点が取れれば英語中級者の仲間入りと言われているので、そこまで低い難易度ではないでしょう。
TOEICでハイスコアを狙う際は500点突破が最初の難関になることも多いので、TOEICで500点を取得するのは決して簡単ではありません。500点を突破するにはきちんとした学習方法を確立し、それを実践する必要があります。
英会話の細かい理解はできないレベル
TOEIC500点のリスニングは、長文を全体的にある程度聞き取れるものの、細部までは理解できないというレベルでしょう。
TOEIC L&Rにスピーキングのテストはありませんが、英会話でいうなら簡単なやり取りができるという程度です。
基本的な表現を使ってある程度の意思表示をすることはできるものの、まだ自分の主張を相手に正確に伝えられるというレベルではありません。
複雑な英文の読み書きはできないレベル
リーディングのスキルに関して言えば、基本的な単語や表現、比較的簡単な文章の意味は理解できるものの、やや複雑な英文になると理解できない部分が多数あるというレベルでしょう。
同じくTOEIC L&Rのライティングはありませんが、TOEICで500点取れる読解力があれば、簡単な文章を書いて相手に情報や意見を伝えるくらいのことはできるはずです。
500点の得点パターンごとに見る英語力
TOEICにはリスニングセクションとリーディングセクションがあるので、同じ500点でも得点比率によって英語力のレベルや特徴は異なります。
基礎英語力が身についている人の点数例
例えば、以下のような点数配分の場合はある程度基礎的な学力・英語力が高い人だと言えるでしょう。
- リスニング:230点、リーディング:270点
- リスニング:190点、リーディング:310点
従来型の日本の英語教育は読み書き重視なので、大学受験まできちんと英語を勉強していた人は、上記のようにリーディングが高くてリスニングが低いという得点比率になることが多いです。
このような配分で500点を取る人は、500点取得者の中でも基礎学力が高い人だと言えるでしょう。
TOEICではリーディングよりもリスニングの方が点数を伸ばしやすいため、このような人はすぐに600点以上取れるようになる可能性が高いです。
英会話・留学経験者の点数例
一方で基礎的な学力・英語力はあまり高くないものの、英会話の経験はある程度豊富であるという人は、以下のような点数配分になることが多いです。
- リスニング:310点、リーディング190点
- リスニング:290点、リーディング210点
このような得点比率になる人は、先ほどとは異なり、大学受験対策にきちんと取り組んだ経験はないが、語学留学やワーキングホリデー等の経験によって英語を使ったことはそれなりにあるという人たちです。
こうしたタイプはリスニングをさらに伸ばすことはできますが、リーディングのスコアを上げるのには苦労するでしょう。
リーディングでは日常会話以上の英語力が必要になるため、攻略するには単語・文法・長文読解などを幅広く勉強しなければいけません。
よって基礎学力がそれほどない人が600点以上を取れるようになるまでには、それなりの時間がかかることが多いです。
TOEIC500点を他の英語検定試験に換算すると
TOEIC500点を、英検をはじめとするその他の英語試験の点数に換算すると以下のようになります。
- TOEFL IBT:52
- TOEFL PBT:470
- IELTS:4.5
- 英検:準2級以上2級未満
英検に換算するなら、準2級(高校中級程度)と2級(高校卒業程度)の中間くらいなので、まだ大学受験レベルの英語力は十分身についていない段階だと言えるでしょう。
よって大学受験の勉強をしっかり行えば、TOEICで500点は十分に突破できるはずです。
またある程度の学校に通っている大学生がTOEICで500点しか取れないなら、受験時よりも英語力が落ちている可能性があります。
TOEIC500点と全受験者平均点を比較
受験者全体を見るなら、TOEIC500点というのはどのあたりの位置付けになるのでしょうか。以下ではこの点について解説します。
公開テストのスコア分布と500点のレベル
2018年度のTOEIC L&R公開テストにおけるスコア分布は以下の通りです。
- 全受験者数:979,474人、平均スコア580点
スコア | 人数 | 割合 |
---|---|---|
895~ | 33,541人 | 3,4% |
845~ | 38,501人 | 3.9% |
795~ | 53,733人 | 5.5% |
745~ | 65,288人 | 6.7% |
695~ | 77,245人 | 7.9% |
645~ | 88,497人 | 9.0% |
595~ | 98,340人 | 10.0% |
545~ | 102,188人 | 10.4% |
495~ | 99,725人 | 10.2% |
445~ | 92,183人 | 9.4% |
395~ | 80,931人 | 8.3% |
345~ | 66,405人 | 6.8% |
295~ | 45,100人 | 4.6% |
245~ | 25,014人 | 2.6% |
195~ | 10,386人 | 1.1% |
145~ | 1,944人 | 0.2% |
上記を見ると、TOEICの公開テストでは495〜595点という範囲が最大のボリュームゾーンになっていることがわかります。割合でいうと20.6%です。
しかし、平均点は580点であるため、500点はそれほど高くないスコアであると言えるでしょう。中央値も500点よりは高いため、受験者全体で見れば、下から数えた方が早いという位置付けになります。
ただし、公開テストにはしっかり勉強して臨む受験者が多いので、初挑戦で500点を取れるようなら、ハイスコアが取れるようになる可能性は十分にあるでしょう。
IPテストのスコア分布と500点のレベル
一方で同じく2018年度のTOEIC L&R・IPテストのスコア分布は以下の通りです。なお、IPテストとは学校や企業で団体受験するテストのことを指します。
- 全受験者数:1,243,777人、平均スコア471点
スコア | 人数 | 割合 |
---|---|---|
895~ | 16,990人 | 1.4% |
845~ | 17,569人 | 1.4% |
795~ | 26,115人 | 2.1% |
745~ | 35,443人 | 2.8% |
695~ | 47,068人 | 3.8% |
645~ | 62,637人 | 5.0% |
595~ | 81,467人 | 6.5% |
545~ | 100,838人 | 8.1% |
495~ | 118,386人 | 9.5% |
445~ | 134,140人 | 10.8% |
395~ | 143,553人 | 11.5% |
345~ | 145,578人 | 11.7% |
295~ | 129,386人 | 10.4% |
245~ | 100,427人 | 8.1% |
195~ | 65,542人 | 5.3% |
145~ | 17,226人 | 1.4% |
上記より、IPテストの場合は395〜495点(割合は22.3%)がボリュームゾーンになることがわかります。495〜595点(17.6%)も割合としては比較的多いですが、IPテストなら平均よりも高い水準です。
IPテストは学校や会社で強制的受けさせられることもあるため、自発的には受験しないような方も数多く受けています。よって、そのスコア分布は日本人全体の英語力の様子をよく表していると言えるでしょう。
そのため、TOEICで500点を取れれば、日本人全体の英語力と比較すれば少し高めの水準だと言えます。
TOEIC500点は就活に有利?
高くもないが決して低いとも言えないTOEIC500点ですが、就活の際はどのように評価されるのでしょうか。
社会人・内定者の取得スコア
会社員や内定者のTOEICの平均スコア(2019年度)は以下の通りです。
受験者区分 | 人数 | リスニング平均スコア | リーディング平均スコア | 全体平均スコア |
---|---|---|---|---|
内定者 | 15,858人 | 255点 | 294点 | 548点 |
新入社員 | 71,628人 | 226点 | 271点 | 497点 |
入社2〜5年目 | 94,452人 | 228点 | 284点 | 512点 |
入社6〜10年目 | 80,818人 | 219点 | 275点 | 494点 |
入社11年目以上 | 181,884人 | 207点 | 262点 | 469点 |
上記を見ると内定者の平均スコアこそ550点程度であるものの、会社員の平均スコアは概ね500点を下回っていることがわかります。
よってTOEICの500点は就職において大きなアピール材料になるというわけではないですが、ある程度英語ができるということは示せるレベルであると言えるでしょう。
学生のTOEIC受験者の点数は?
大学生のTOEICのスコアはどの程度なのでしょうか。以下では2018年度のデータを学年ごとに紹介します。
- 国公立
学年 | 受験者数 | リスニングのスコア | リーディングのスコア | 平均得点 |
---|---|---|---|---|
1年生 | 73,168人 | 261 | 214 | 475 |
2年生 | 21,507人 | 265 | 207 | 472 |
3年生 | 15,820人 | 219 | 274 | 492 |
4年生 | 6,562人 | 290 | 237 | 526 |
- 私立
学年 | 受験者数 | リスニングのスコア | リーディングのスコア | 平均得点 |
---|---|---|---|---|
1年生 | 136,679人 | 241 | 184 | 425 |
2年生 | 72,378人 | 257 | 189 | 446 |
3年生 | 45,782人 | 283 | 210 | 493 |
4年生 | 11,963人 | 296 | 221 | 518 |
上記のデータだけを見ると、TOEICの500点は一般的な大学生よりも英語ができるレベルであると言えますが、大学生が全員TOEICを受験しているわけではないことには注意が必要です。
特に国公立の2年生以降は受験者数が激減しているため、日本の大学生全体の英語力を適切に表したデータであるとは言えないでしょう。
ただし、1年生は大学で強制的にIPテストを受けさせられることが多いので、1年生のデータに関しては大学生の平均値に近いと考えることもできます。
2年生以降に関しては英語に興味のある自主的な受験者のデータですが、トップ大学の生徒はTOEICではなくTOEFLやIELTSを受けるケースも多いので、こちらはあまり参考になるデータとは言えません。
なお、国公立・私立共に4年生の平均スコアは500点を超えていますが、これは就活を意識して受験する学生が多いからでしょう。よって就活でTOEICのスコアを活かすなら、500点は確実に突破しなくてはいけません。
就職・転職時に履歴書に書ける?
ここまで紹介してきたデータを参考にするなら、TOEICの500点というのは「決してプラス評価にはならないが、履歴書に書いても問題ないレベル」だと言えるでしょう。
新卒採用においては、そこまでの英語力は求められない企業も多く、500点以上で評価されるケースもあるので、履歴書には一応書いておくべきです。
転職をする際も履歴書に書く分には問題ありませんが、大したアピール材料にはならないでしょう。
転職で英語力を武器にするなら少なくとも700点は必要と言われることもあり、特に英語を生かした業務につきたい場合は、500点は評価されるに足りません。
TOEIC600点以上からアピールできる
グローバル化に伴い、ビジネスシーンで求められる英語力のレベルは上昇しています。
現在、上場企業が業務遂行に必要だと考えるTOEICの平均スコアは600点だと言われているため、就活において英語力をアピールするならまずはこの基準を目指すと良いでしょう。
なお、600点ならどの年度においても全体の平均スコアを上回る水準であるため、堂々と履歴書に書くことができます。
ただし、2〜3割の企業では700点以上が求められるため、できればさらに上を目指すのが良いでしょう。
TOEICのスコアアップには時間戦略が重要
TOEICのスコアアップを狙うには、第一に自分に合った優れた教材を使い、正しい方法で勉強することが重要です。
それと同時に大切なのが、どのような学習スケジュールで試験対策を行うかということであり、以下ではこの点について解説します。
スコアアップに必要となる学習時間
一般的にTOEICのスコアアップには、以下のような学習時間が必要であるとされています。
- 200点→300点:300~400時間
- 300点→400点:300~400時間
- 400点→500点:250~300時間
- 500点→600点:250~300時間
- 600点→700点:250~300時間
- 700点→800点:500~600時間
- 800点→900点:500~600時間
上記より、現状のスコアが400点未満である場合は、500点を突破するまでに500時間程度の勉強が必要であることがわかります。
また初学者が独学で勉強を進める場合は、初めから効率的な学習スケジュールが立てられるとは限らないので、より多くの勉強時間が必要になることも多いです。
目安としては独学なら上記の1.5倍ほどの時間はかかると考えておいた方が良いでしょう。
TOEIC600点未満の勉強時間は短い
TOEICを実施・運営する国際ビジネスコミュニケーション協会の調査では、TOEIC受験者の英語学習時間(1週間)は、スコアによって大きく異なることがわかりました。詳細は以下の通りです。
- TOEIC800点以上:平均3時間42分
- TOEIC600点〜800点未満:平均2時間42分
- TOEIC600点未満:平均2時間40分
上記を見ると、ある意味当然の結果ですが、スコアが低い受験者ほど英語の学習時間が短いということがわかります。
なお、600点〜800点のグループにはTOEICの勉強はそれほどしていないが英語が元々できるという人たちも数多く含まれるので、初心者が週に2時間42分の勉強で600点〜800点が目指せるというわけではありません。
やはり模範とすべきは一番上のグループなので、就活に生かせる600点以上を目指すなら1週間に3時間以上は勉強するのが良いでしょう。
移動時間・通勤時間といった隙間で勉強
TOEICのスコアが800点以上の人とそれ以下の人では、勉強時間以外にも異なる点があります。それは「移動時間・通勤時間に勉強しているか」ということです。
初級者・中級者のほとんどは退勤後の短時間や休日にしか勉強しませんが、上級者は常に英語力向上を意識しているので、移動時間や通勤時間などのスキマ時間にも積極的に勉強する傾向があります。
つまり上級者に比べると、初級者や中級者は英語学習に対する意識が低いということです。よってスコアが低い者が上級者に追いつくには、まず意識から変えていく必要があるでしょう。
具体的には「スタディサプリ」などいつでもどこでも手軽に勉強できるコンテンツを使って、スキマ時間に勉強する習慣をつけるのがおすすめです。
TOEIC500点に到達するための勉強法
初級者から中級者に変わる転換点となるのが500点というスコアなので、初心者はまず500点台を目指して勉強するのが良いでしょう。
英語に馴染みのない人は500点が相当な難易度に感じられるかもしれませんが、パートごとに適切な対策を行い、解法のテクニックをある程度身に付ければ、知識ゼロの初心者でも500点を取ることは可能です。
part1は主語と動詞の聞き取りに集中する
TOEICのPart1〜4はリスニングセクションですが、Part1は写真描写問題(6問)です。このパートでは人物や乗り物、風景などの写真と共に英文を聞いて設問に答えます。
このパートの選択肢は全て「主語+動詞+目的語+その他」というオーソドックスな文構造になっているため、聞き取りの際はこの4要素を意識するのが良いでしょう。
ただし、すぐに全文が聞き取れるようになるわけではないので、まずは前半部の主語と動詞までをしっかり聞き取れるように練習するべきです。
part2のリスニングは似た音のひっかけに注意
Part2の応答問題(25問)では、以下のような問題が出題されます。
part2例題
- Q. I think MS.Louis deserves a promotion.
- A. I reserved a table at the restaurant.
- B. I cannot agree with you.
- C. I promoted a new product.
上記の正解はBですが、「deserve」と「reserve」は音がよく似ているため、Aを選んでしまう受験者も多いです。
よって聞き取りの精度が低い初心者の段階では、「似た音の選択肢は切り捨てる」というテクニックを覚えておくと良いでしょう。初心者なら、これを実践するだけでもかなり正解率が上がるはずです。
目を閉じてリスニングをするのもおすすめ
パート2では問題用紙には何も書かれておらず、質問と選択肢の全てを聞き取らなければいけません。
よって問題用紙を見ながら聞き取りを行う必要がないので、目を瞑って聞くことに専念するのもおすすめです。
余計な視覚情報を遮断して集中すれば、聞き取りの精度も上がるでしょう。
part3/part4は出題の順番に注意
Part3の会話問題(39問)とPart4の説明文問題(30問)では、長文を聞いて3つの設問に答えます。
この3つの設問ですが、長文を序盤・中盤・終盤に区切るなら、最初の設問は序盤、次の設問は中盤、最後の設問は終盤にそれぞれ関係するという特徴があります。
よって設問を先読みして内容を把握しておき、序盤・中盤・終盤からそれぞれの答えを探すという意識を持つと良いでしょう。
なお、初めは30秒〜1分程度の長文を全て聞き取るのは難易度が高いはずなので、まずは1問目を取ることに全力を尽くすのがおすすめです。
part5は単語ごとの文法事項に注意
Part5〜7はリーディングセクションで、Part5は短文穴埋め問題(30問)になります。比較的短い英文に関する問題なので、初心者でも得点しやすい分野です。
よって重点的に対策を行い、得点源にするのが良いでしょう。
中でも品詞問題(名詞・形容詞・副詞のいずれかを選ぶ)と人称代名詞問題(主格・所有格・目的格のいずれかを選ぶ)は必ず押さえておくべきです。
両者は一般的な参考書には必ず掲載されているはずなので、それぞれの傾向を把握しつつ、解答の精度を高められるように演習を行いましょう。
part6は時間を意識して飛ばしてもOK
Part6は長文穴埋め問題(16問)です。各長文に対して設問が4問ずつ用意されています。
ハイスコアを目指す者にとっては、このパートを素早くかつ正確にクリアすることが非常に重要になるのですが、500点を目標にするなら優先順位は低いパートであると言って良いでしょう。
500点を目指す段階ではPart6を正確に解くことは難しく、またそこまで時間をかけている余裕もありません。
よってPart7の長文読解に十分な時間を残すためにも、ここは「時間調整のパート」と考え、わからない問題は捨てて先に進むべきです。
part7は短い問題文のものから重点的に対策
Part7の長文読解問題は以下の2つによって構成されています。
- シングルパッセージ:一つの文章に対して設問が2〜4問(全29問)
- マルティプルパッセージ:複数の文章に対して設問が5つ(全25問)
初心者の場合は特にシングルパッセージの対策を入念に行い、簡単な問題を確実に正解できる状態にしておきましょう。
なお、Part7は「Part4のリスニング問題がそのまま長文問題になった」と言われることもあるほど、頻出の単語や文法、文構造などがPart4と似ています。
よってPart4の対策の成果は、Part7にも活かすことができるでしょう。
TOEIC500点より高得点を狙う勉強方法
パートごとのテクニックなどに関しては基本的に上記の内容と変わりませんが、500点より高いスコアを目指すなら、よりTOEICに特化した勉強法を日頃から実践する必要があります。
まずは600〜800点を目指そう
TOEICで500点が取れるようになれば、ある程度基礎はできていると言えるものの、まだハイレベルな参考書が扱えるレベルには達していません。
いきなり900点以上を目指す上級者向けの参考書を使う人もいますが、それだと挫折してしまうリスクが大きいため、やはり段階的にレベルアップを図っていくのが良いでしょう。
よって500点の次は600〜800点を目指すべきです。先述した通り、600点であれば就活においても一定の評価が得られるレベルなので、現実的な目標と言えるでしょう。
試験時間を意識して問題演習を行う
TOEICの本番は試験時間120分の長丁場です。よってパートごとに設問を丁寧に解く練習ばかりをしていては、本番では集中力が切れたり、時間が足りなかったりして点数が伸びない可能性があります。
よって試験直前期には模擬試験を解くなど、試験時間を意識した問題演習を行うのが良いでしょう。
実際、120分という試験時間に慣れていなかったせいで、練習での正答率は高いのにもかかわらず、本番で思うような結果が出せないという受験者が例年数多くいるので注意するべきです。
TOEIC600点以上は単語力が鍵
TOEICのスコアを500点から600点まで上げる段階で最大の課題となるのが語彙力です。単語をいかに覚えられるかということが、600点突破の鍵を握ります。
先述した通り、TOEIC500点は大学受験レベルよりも低いので、ターゲット1900など大学受験向けの単語帳もある程度有用でしょう。
しかし、TOEICはビジネス英語に特化した試験なので、600点以上を目指すならTOEICに頻出の単語が収録された専用の単語帳を購入するべきです。
リスニング対策はディクテーションが効果的
リスニング対策には、聞き取った英文を紙に書き取る「ディクテーション」という練習を行うのがおすすめです。
教材としてはTOEIC対策用の参考書に付属しているCDなどを使うのも良いですが、TOEICよりも速いスピードに慣れておいた方が本番には余裕をもって臨むことができます。
よって洋画や海外ドラマなどを用いるのが良いでしょう。TOEICはあくまで日本人のビジネスパーソン向けの試験なので、ネイティブが日常的に観る映画やドラマの方が英語のレベルとしては高度です。
そのため、普段からネイティブのスピードに慣れておけば、TOEICのリスニングが易しく感じるでしょう。
リーディングは品詞分解をしながら勉強する
より高いスコアを目指すなら、500点の段階では読めなかったような複雑な文法構造の英文もある程度の速さで読みこなせるようにならなければいけません。
そのためには文法構造を素早く把握できるような練習を積むのが良いでしょう。具体的には英文を品詞分解をしながら読むという練習をひたすら繰り返すというのがおすすめです。
地道な方法にはなりますが、根気よく続けることで確実に文法構造に対する理解は深まります。
公式問題集は丸暗記するつもりで取り組む
「練習では良かったのに本番ではうまくいかなかった」という事態を防ぐためにも、600点以上を狙うなら公式問題集を使うのがおすすめです。
公式問題集にはTOEICを主催するETSが本番と同じ仕方で作った問題が収録されているため、「本番を知る」には必要不可欠な教材だと言えます。
公式問題集を十分にやり込んだら、その後は本番までの時間や必要だと思われる演習量などを勘案しながら、模試形式の参考書をこなすのが良いでしょう。
TOEIC500点を目指すおすすめ参考書
TOEICでのスコアを安定させるには、リスニングとリーディングの各パートの対策とそれらを総合した実践形式の練習に加え、全ての基礎となる単語や文法の学習も必要です。
よって参考書はそれらそれぞれの学習に対応するものを購入するのが良いでしょう。
TOEIC初心者用・大学受験用の単語帳を
先述した通り、TOEIC500点というのは大学受験レベルよりもやや低いので、そこを目指す段階では「速読英単語 必修編」などの大学受験向けの単語帳も役に立ちます。
しかし、アカデミックなものを中心に様々な単語が登場する大学入試とビジネス英語に特化したTOEICでは、扱う単語の性質が異なるため、TOEIC初心者用の単語帳を使うのもおすすめです。
以下では、おすすめの大学受験向け単語帳とTOEIC向けの単語帳をそれぞれ1冊ずつ紹介します。
項目 | 内容 |
---|---|
題名 | 速読英単語 必修編 |
出版社 | Z会 |
価格(税込) | 1,540円 |
ページ数 | 544ページ |
特徴 | 英文を読むことを通して英単語を覚える単語帳・入試に登場する単語の95%(1,900語)をカバー |
評判 | 英単語の暗記だけでなく英文解釈の勉強にも使える万能な一冊 |
項目 | 内容 |
---|---|
題名 | 世界一わかりやすい TOEICテストの英単語 |
出版社 | KADOKAWA/中経出版 |
価格(税込) | 1,650円 |
ページ数 | 351ページ |
特徴 | 理解をベースに丸暗記することなく覚えられる単語帳 |
評判 | TOEICの頻出フレーズや語源の解説もあるので頭に残りやすい |
英文法は問題を解きながら学べる参考書を
TOEICで500点を目指すなら得点源としたいPart5ですが、このパートでは文法知識がそのまま得点に直結します。
よって問題を解きながら必要な文法事項を暗記できるような参考書がおすすめです。特に演習量が豊富で、尚且つ頻出の文法事項が網羅的に収録されているようなものが良いでしょう。
例えば以下のような参考書がおすすめです。
項目 | 内容 |
---|---|
題名 | TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問 |
出版社 | アスク |
価格(税込) | 2,530円 |
ページ数 | 656ページ |
特徴 | 1,049問という圧倒的なボリュームでPart5に必要な文法事項を網羅的に押さえられる |
評判 | 見開きで問いと答えが見られるレイアウトが魅力的 |
リスニングは単語が簡単なものを選ぶ
リスニング初心者の場合は、とにかく耳を英語に慣らすこと、そしてTOEICのリスニング問題の解き方を学ぶことを重視するべきです。
よって以下のような初心者向けのTOEICのリスニング対策教材を使うのが良いでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
題名 | TOEIC L&R TEST 初心者特急 パート1・2 |
出版社 | 朝日新聞出版 |
価格(税込) | 836円 |
ページ数 | 240ページ |
特徴 | まずは500点を目指すためのパート1・2対策の参考書 |
評判 | 基礎事項のチェックと丁寧なリスニング練習ができるからとても良い参考書だと思う |
リーディングは短めの文章のものから始める
先述した通り、500点を狙うならPart7の長文読解問題に関しては、まずはシングルパッセージがきちんと解けるように対策するべきです。よって比較的短い英文の読解が学べる参考書を使うのが良いでしょう。
具体的に以下のような書籍を使って、長文を読むことへの抵抗感をなくすことから始めるのがおすすめです。
項目 | 内容 |
---|---|
題名 | 新TOEIC TEST 初心者特急 読解編 |
出版社 | 朝日新聞出版 |
価格(税込) | 836円 |
ページ数 | 256ページ |
特徴 | 500点を目指している受験者に合わせてレベルを下げたPart7の問題を収録 |
評判 | かなり簡単で短い文章から段階的にレベルアップできるので長文読解が苦手な人にはぜひ使って欲しい |
TOEIC500点以上を目指すおすすめ参考書
続いてはTOEICで500点より高い点数を狙う場合におすすめの参考書を紹介します。
600点以上をカバーできる単語帳がおすすめ
上記で解説した通り、TOEICで600点以上を狙うなら語彙力も本格的に強化しなければなりません。
よって単語帳も大学受験用のものではなく、「出る単特急 金のフレーズ」などTOEIC専用のものを使うのが良いでしょう。
ちなみに「出る単特急 金のフレーズ」は、非常に良く売れている単語帳であり、特に600〜930点を狙うレベルの方におすすめです。単語をフレーズと共に覚えることができるため、より実践的な語彙力を身に付けることができます。
なお、この単語帳の基本情報は以下の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
題名 | TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ |
出版社 | 朝日新聞出版 |
価格(税込) | 979円 |
ページ数 | 288ページ |
特徴 | 600点・730点・860点・990点のレベルごとに頻出の単語を収録 |
評判 | 本番で頻出の単語が網羅的に学べる・おそらく95%はカバーできると思う |
千本ノックで文法事項を完璧に
先ほど紹介した文法の参考書でも600点以上を目指すことはできますが、Part5の精度をより高めたいなら「千本ノック」を使うのがおすすめです。
千本ノックなら本物のPart5よりも長めで難しい問題の演習を積めるため、完璧にできるようになれば本番にはかなり余裕を持って臨むことができるでしょう。
なお、千本ノックの基本情報は以下の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
題名 | 1日1分! TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック! 2 英語の筋トレで無理なくムダなく |
出版社 | 祥伝社 |
価格(税込) | 1,100円 |
ページ数 | 360ページ |
特徴 | 最新の出題傾向を踏まえた1問1答形式の問題集・スキマ時間に有用なハンディサイズ |
評判 | 何周もすることでPart5をスラスラ解けるようになる |
リスニングは豊富に演習ができる参考書を
先述した500点を取るための参考書や公式問題集のリスニング問題をやり込んだら、さらなる演習を積んでよりTOEICのリスニングに慣れるのが良いでしょう。
全パートのあらゆる出題パターンを網羅的に演習し、出題パターンごとの解法を自分なりに確立できれば、リスニングの点数はかなり上がるはずなので、ぜひその境地を目指すべきです。
なお、参考書としては「新形式精選模試リスニング2」を使うことをおすすめします。
TOEIC満点の講師陣が厳選した500問で、本番で出題されるであろうあらゆるパターンを網羅的に学習することができるので、これ一冊を十分にやり込めばリスニングセクションは完璧です。
スコアアップのための解答戦略や学習法なども解説されているため、600点以上を狙うなら是非熟読することをおすすめします。
項目 | 内容 |
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題名 | TOEIC®テスト新形式精選模試リスニング2 |
出版社 | ジャパンタイムズ |
価格(税込) | 2,090円 |
ページ数 | 300ページ |
特徴 | リスニングに頻出のパターンを5回の模試(500問)で網羅的に対策 |
評判 | TOEIC特有の形式に慣れることができるので点数が上がる |
リーディングは難関大学受験用参考書もおすすめ
リーディングもある程度基礎ができたら、演習量をたくさん積むことができるようなTOEIC対策用の問題集で学習すると良いでしょう。
ただし、500点を少し超えたくらいの段階では、まだ難関な文章を読み解けるほどのレベルにはなっていません。
よってさらに上を目指すなら、難関大学受験向けの長文読解対策の問題集を使い、文法構造を把握する練習を積むのも有意義です。
以下では、600点以上を狙う方のリーディング対策におすすめの参考書を2冊紹介します。
項目 | 内容 |
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題名 | TOEIC®テスト新形式精選模試リーディング2 |
出版社 | ジャパンタイムズ |
価格(税込) | 2,090円 |
ページ数 | 460ページ |
特徴 | TOEIC満点取得者の講師陣が厳選した模試形式の500問で本物の読解力を培うことができる |
評判 | 本番よりも難しいので良いトレーニングになる |
項目 | 内容 |
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題名 | ポレポレ英文読解プロセス50 |
出版社 | 代々木ライブラリー |
価格(税込) | 833円 |
ページ数 | 129ページ |
特徴 | 「なぜそうなるか」を考える問題演習で読解に必須の基本プロセスを習得する |
評判 | 文法構造を素早く正確に把握する良い練習になる |
模試形式の参考書でTOEIC試験になれる
600点以上を安定して取れるようになるには、本番と同形式の演習を繰り返し行い、「実際の試験でもこのように解けば大丈夫」というシミュレーションをしておくのがおすすめです。
よって「究極の模試600問+」のような複数回分の模試が掲載されている参考書を用いるのが良いでしょう。
ちなみにこの参考書には本番に酷似した模試3回分と復習用模試(計600問)が収録されており、尚且つ600問それぞれの解説動画も見られるのでかなり有意義な教材です。
豊富な実践演習だけでなく、充実した復習も行えるので、大きな点数アップが期待できます。サイトで自動採点を行い、自らの苦手を分析することもできるので、何かと便利な参考書です。
項目 | 内容 |
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題名 | TOEIC® L&Rテスト 究極の模試600問+ |
出版社 | アルク |
価格(税込) | 3,300円 |
ページ数 | 382ページ |
特徴 | 復習用模試と600問分の解説動画が利用できる復習機会に富んだ参考書 |
評判 | 本番にとても似ている問題が収録されているので買って良かった |
アプリを使った学習もおすすめ
英語を短期でマスターするためには、アプリを利用して隙間時間を有効に活用することが必須となります。
数ある英語学習アプリの中でも「スタサプENGLISH TOEIC対策講座」はスマホ一つでTOEIC対策がほぼ全て行えるので、一番のおすすめです。
質の高い講義動画はもちろん、豊富な演習量、レベル別の単語帳など役立つサービスが非常に多く搭載されています。
また「パーソナルコーチプラン」では、学習スケジュールの組み立てや学習進捗の管理など、専任コーチが徹底サポートをしてくれるため、こちらもおすすめです。
独学でのスコアアップに限界を感じたら
自分に合った学習スケジュールを作成したり、各パートの解法テクニックを習得するのは簡単ではないため、独学での対策だとスコアが頭打ちになってしまうことも多いです。
そのような場合は通信講座や予備校を利用するのも良いでしょう。
TOEIC500点以上におすすめの通信講座
TOEIC500点付近から600点以上を目指す際に、最もおすすめな通信講座は「スタディングのTOEIC対策講座」です。
この講座は、多くの受講生を難関資格試験合格に導いてきた「スタディング」と英語教育で高い評価を受ける「アルク」が共同開発した講座です。
両者のメソッドを生かしたオンライン教材・冊子のテキスト両方で学習をすることができ、特に教材のクオリティが非常に高い講座となっています。
塾・スクールでもTOEIC対策ができる
特にTOEIC500~600点台の人は、英語の基礎が徐々に固まり適切なトレーニングを集中的に積むことで大幅な実力の伸びが期待できます。
よって、得点を確実に伸ばしたい場合はTOEICの塾・スクールを活用することがおすすめです。
特に、ベルリッツのTOEIC® 個人レッスンプログラムは、受講者のスケジュール、英語力、及び目指すTOEICスコアに基づいて、パーソナライズされた学習計画を提供します。
また、プログラムの各セッションは120分間と設定されており、これはTOEIC試験本番と同じ時間です。この時間設定は、受講者が試験時間中の集中力を維持する能力を自然と養うのに役立つでしょう。
このように、BerlitzのTOEIC対策講座は、カスタマイズされた質の高いレッスンとTOEICに向けて実践的な対策ができるおすすめ講座です。
TOEIC500点の英語レベルまとめ
TOEIC500点の英語レベルまとめ
- 500点だと就活でアピールにはならない
- 試験時間も意識した勉強法で600点以上を目指すのがおすすめ
- 独学が厳しい場合は通信講座や予備校を活用するのもおすすめ
TOEIC500点の英語レベルについて解説しました。
TOEIC500点は英語中級者の入り口というレベルなので、初心者は今回紹介したパートごとの正しい勉強法を実践してまずは500点を目指すのが良いでしょう。
ただし、500点は履歴書には書けるものの、就活においては大したアピールにはなりません。よって仕事に活かしたいならどの年度の平均スコアよりも高い600点超えを狙うべきです。
なお、独学に限界を感じる場合は通信講座や予備校も活用してみましょう。
以上を参考に、ご自身の目標や勉強法を見直してみてください。