ケアマネージャーは変更できるの?介護支援事業所の選び方や相談の仕方も併せて解説!
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「ケアマネージャーって決めた後でも変更や交代ってできるの?」
「ケアマネージャーを交代したいときはどのような手続きをすればいいの?」
このような疑問やお悩みをお持ちの方、いらっしゃいませんか?
高齢化が進展している日本にあって、介護保険を利用して家族の中にケアマネージャーのサービスを受けている人もいるのではないでしょうか?
残念ながらケアマネも人間なのでそりが合わなかったり、中には言動がむかつく人もいます。
こちらの記事では、ケアマネージャーの変更や交代について、選び方や探し方のコツについて解説します!
ケアマネージャーの変更や選び方・探し方についてざっくり説明すると
- ケアマネを交代することは可能だが、容易に変えるべきではない
- 交代を希望する前に、まず話し合ったりして改善できるかを探るべき
- 交代するデメリットもある点には注意
- コミュニケーションがしっかり取れるケアマネを選ぼう
ケアマネージャーの変更って簡単にできるの?
ケアマネージャーは自由に変更できる
どんなに慎重に選んだケアマネージャーであっても、相性が合わなかったりむかつくケアマネは残念ながら存在するため、実際にケアマネージャーを変更したいと思う人がいます。
そんなときは、介護保険制度に基づいてサービス利用者やその家族が、同じ介護支援事業所に所属するケアマネージャーや別の事業所に自由に変更することができる仕組みになっています。
また、相性などの問題以外にも、要支援者本人やその家族の状態が変化してサービスのニーズが変わった際にも、柔軟にケアマネージャーを変更することが可能となっています。
すぐ変更せずにもう一度考える
相性が悪かったりむかつくことがあったとしても、すぐにケアマネージャーを交代するのではなく、今のケアマネージャーとサービスの課題を解決していく方がベターです。
ケアマネージャーの事情やコミュニケーション不足など、うまくいかなかった理由を考えたりお互いに把握することで、ケアマネージャーと良好な関係を築くきっかけとなることもあるからです。
例えば「このケアマネージャーはとても親切な人だけど、この件だけは要望が反映されていない!」といった場合にはすぐに交代を検討すべきではありません。
まずは話し合いの場を設けたり、ケアマネの所属する事業所と相談するなどして解決の糸口を探すように努めましょう。
ケアマネージャーの変更では何をしなければいけないの?
すぐに変更するのはオススメしないとはいえ、今のケアマネと話し合いや相談を経ても改善の気配がなく、やっぱりケアマネを変更したいと考える人もいるでしょう。
こちらのトピックでは、ケアマネの変更手続きなどについて解説します。
ケアマネージャーの具体的な変更方法
ケアマネの変更のやり方は以下の3通りです。
-
ケアマネージャー本人か、所属する居宅介護支援事業所に変更を依頼する
-
地域支援包括支援センターや市町村の窓口に変更の相談をする
-
別の居宅時介護支援事業所に相談する
このようなやり方があるため、色々と模索してみると良いでしょう。
特に3つ目のやり方に関しては事務所の経営に問題があったり、ケアマネの派遣状況が改善しない場合に有効です。
また、相談する際には「今のケアマネの不満な点」「なぜ変更が必要なのか」などを分かりやすく伝えるようにしましょう。
改善点が不明瞭だと再度ケアマネの変更などが生じてしまう恐れがあるからです。
ケアマネージャー変更の際に留意すべきこと
利用したいサービスに不満がない場合は、ケアマネージャーのみを変更して現在利用中の介護サービスを継続利用することも可能です。
その際には、新旧ケアマネージャーにサービスを引き継ぐことをしっかりと伝えるようにしましょう。
また、新しく担当してもらうケアマネには「なぜ変更したのか」「前の担当者の何が不満だったのか」などの理由をしっかりと説明しましょう。
このように細かいコミュニケーションをとっておかないと、新しいケアマネと良い関係を構築することができません。
ケアマネ変更が必ずしも良い結果になるとは限らない
ケアマネの変更が必ずしもいい結果につながるとは限らない点には注意しましょう。
ケアマネを変更して新しいケアマネージャーに業務を委託することになっても、「前のケアマネージャーの方がよかった」となる可能性もあり得ます。
紹介するのは施設やサービスセンター側ですが、最終的に変更の決定をするのは要支援者やその家族なので、自己責任において判断しなければなりません。
また、ケアマネージャーを変更することにより新しい事業所への手続きや、サービス利用者担当会議の開き直しなど多くの手間がかかってしまう点にも注意が必要です。
新しいケアマネージャーに対してサービス利用者側の現状や課題の説明をし直したり、1から信頼関係を築いていかなければならない点も大きなデメリットと言えるでしょう。
信頼関係を築けるケアマネージャー選びが最も重要!
ケアマネージャーは介護保険の制度やサポートに精通しているため、高齢者が介護サービスを受ける上で欠かせない存在です。
そのため、ケアマネージャーの腕や信頼関係次第で充実した介護生活が送れるかどうか決まるといっても過言ではありません。
ケアマネージャーの行う業務
ケアマネージャーの業務をしっかりと理解することで、業務内容に応じてサービス利用者側のニーズを正確に伝えることができるようになります。
ケアマネージャーは、簡単に言うと「介護に関する専門知識と豊富な経験を兼ね備えた、高齢者福祉のプロフェッショナル」です。
ケアマネージャーが決まると、要支援者とその家族との面談が行われ、そこでヒアリングしたサービス利用者側の要望や現状に基づいてケアプランを作成します。
また、煩雑な事務手続きである給付の申請や管理なども業務を行ってくれます。
予め予算面なども相談しておくと、多くの施設や事業所の中から被介護者に適したサービスを提案し、また事業者と被介護者の間を調整する業務も担ってくれます。
特に重要となるのは「ケアプラン」
ケアマネージャーの最も重要な仕事は「ケアプランの作成」です。
ケアプランとは、被介護者側のニーズに合わせて必要なサービスを効率的に組み込んだ、介護サービスを受けるにあたってベースとなる利用計画書です。
介護サービスはケアプランに沿って提供されるため、ケアプランは非常に重要なものです。
ケアプランの作成は、面接や問診による要望の聞き取り、ケアプラン原案の作成、サービス担当者会議による承認、の3ステップを踏んで作成されます。
いずれの段階でも、サービス利用者側が自身の要望や現状についてやケアプラン原案がニーズをしっかりと満たすかについてケアマネージャーに伝えることが大切です。
ここでしっかりとコミュニケーションをとっておかないとニーズを満たさないケアプランとなってしまうため、気を付けましょう。
ケアプランは改善されていく
作成したケアプランがどの程度サービス支援者の自立支援に貢献しているかを基準として、ケアプランの内容は適宜見直されます。
ケアプランの立案、それに従ったサービスの提供、サービス内容や教科の分析、改善点を明らかにしてケアプランの見直し、段階を踏んで新たなケアプランが練られていくことになります。
この見直しの段階でも利用者側の要望などを細かく伝えるべきなのは言うまでもありません。
ケアマネージャーの選び方から改善してみよう!
こちらのトピックでは、具体的にケアマネの選び方や探し方で押さえておくべきポイントを紹介していきます。
このポイントを知っておくことで、自分に合ったケアマネージャを選ぶことができるでしょう。
ケアマネージャーの人柄を一番重視する
知識やスキルも重要な要素ですが、探し方や選び方のコツとして人柄面を最も重視すると良いでしょう。
どんなに知識や経験が豊富なケアマネージャーであっても、困ったときに気軽に相談できるような関係性でなければいざというときに頼れません。
信頼関係を構築していろんなことを相談できるようになることで、利用者側の要望をくみ取ってもらいやすくなり、大きなメリットになります。
このように細かい相談ができるようになることで、ケアプランが作りやすくなりケアマネージャーにもメリットとなるのです。
日々の生活の中で起こる変化や悩み、不安などをきちんと伝えて細かい情報もシェアできるように心がけましょう。
疑問や不安を解決に至することが、介護サービスを受けながら生活する際にストレスを無くす最も重要な要素となります。
ケアマネージャーの得意分野を把握する
ケアマネージャー試験を受けるためには「保健や医療、福祉に関わる国家資格を要する業務経験5年以上かつ900日以上、もしくは相談援助業務経験5年以上かつ900日以上」をクリアしていなければなりません。
この「5年以上かつ900日以上の乗務経験」の中で、どのような分野の業務をこなしてきたかによってケアマネの得意分野や有している専門的な知識分野は変わってきます。
そのため、ケアマネを選ぶ際には経歴や取得資格もよく確認して業務の向き不向きをあらかじめ把握しておくことが大切です。
納得できる介護サービスを受けるためにも、被介護者やその家族の状況、ニーズに応じて必要なスキルを持つケアマネージャーを選ぶ必要があります。
説明がわかりやすいかも重視すべき
一般的に、介護保険制度に詳しい人は稀です。
そのため、疑問点を難しい言葉を使わずわかりやすく説明をしてくれる能力は良いケアマネージャーに必須であると言えます。
また、介護全般の様々な悩みや疑問に対応してしっかりと説明をしてくれるケアマネであれば知識量が多いことの証明となるため、このようなケアマネは信用できる人と判断できます。
このように、サービスを受ける側の悩みや不安を親身になって聞き、理解ができるまで説明をしてくれるケアマネを選ぶと失敗しません。
さらに、医療や福祉に関する情報をたくさん持っている場合は、医療機関とのネットワークもかなり広く頼れるケアマネージャーであると言えるでしょう。
フットワークの軽さも大事
要介護者や要支援者の様態が変化した時のような緊急時や、なんらかの問題が発生したときに、迅速に対応してくれるケアマネージャーだと非常に心強いです。
そういった場合に素早く対応してもらえるかどうかは、自宅と同一市町村区に所属していたり、同一地域で生活しているかどうかで判断することができます。
そのため、万が一の事態などに備えて同じ地域に住んでいるケアマネージャーを選ぶと安心です。
また、緊急時でなくとも、急いで相談したいときやケアプランの急な変更が必要な場面も起こりえます。
このように急な依頼があったときも柔軟に対応してくれるケアマネージャーを選ぶことで、長く安心して付き合えるようになるでしょう。
実際に面談したときにチェックすべき点
ケアマネージャー選びには、その人との相性が非常に重要です。
そのため、実際に様々なケアマネと直接会った上で、「この人なら安心して任せられる」と判断できる人に決めるべきです。
信頼できるケアマネージャーかどうかを試す方法の例として、介護サービスにかかる費用などの面を話題に上げる方法があります。
言いづらいお金の話題を上げて、隠すことなくきちんと説明してくれるケアマネであれば、信頼できると言えます。
また、その際にケアマネージャーが提案してきたサービスを押し付けてくるのではなく、サービスを受ける側に選択肢を提示した上で自由に選ばせてくれるかどうかも観察するようにしましょう。
これによってサービス利用者を第一に考えて行動しているかを判断できます。
細かいポイントですが、このような点も相性を図る上で大切です。
ケアマネージャーと信頼関係を築く方法
ケアマネージャーと良い信頼関係を築くためには、円滑なコミュニケーションが欠かせません。
被介護者や要支援者についてよく知ってもらい、情報を漏らさずに伝えて共有することが信頼関係を築いていく上でもケアプランを作成する上でも非常に大切です。
また、不明点や不安なことはその場で解決することを意識しましょう。
少しでも疑問に思ったことは積極的に質問して、できるだけ疑問を抱えないようにしましょう。
利用者側も介護な関して様々な知識を身に着けておくことで、ケアプランと要望にギャップがあった時に変更して欲しい旨を具体的に指摘できるようになります。
また、ケアマネも人間なので、サービスを受ける側も常に感謝の言葉を伝えて積極的に交流するようにしましょう。
ケアマネから「この利用者はむかつくなぁ」などと、マイナスな感情を抱かれてしまうとサービスの低下にもつながってしまいます。
担当するケアマネと良好な関係を築くためにも、日頃から細かくコミュニケーションを取り繋がりを深めていくと良いでしょう。
こんなときにはケアマネージャーの変更を考えてみよう
こちらのトピックで、利用者がケアマネの変更や交代を検討してしまう理由について具体的に紹介していきます。
要支援者やその家族と相性が合わない時
ケアマネージャーも人間なので、慎重に選んだとしても実際にサービスを受けていく中で相性が合わないと感じてたり「交代してほしいなぁ」と感じる場合も有り得ます。
信頼関係のしっかりと築けていない状況で介護サービスを受け続けるのは、こちらの要望がうまく相手に伝わっていなかったりして十分なサービスを受けられない恐れもあり、マイナスの効果しか産みません。
また、そのようなサービスを受けていてもストレスが溜まってしまい、精神的にも負担がかかってしまいます。
そのため、ケアマネの交代を要望して新しい担当を選ぶ際には、要介護者・要支援者自身やその家族の状況を整理した上で、しっかりとコミュニケーションを取れるケアマネを選ぶと良いでしょう。
選び方のポイントとしては、人柄の面を重視したり、実際に面談を何度も行ってからケアマネを決定することで、良いケアマネと巡り会えます。
要望が反映されていないと感じる時
人柄や相性が良く、しっかりとコミュニケーションを取れているにも関わらず、作成するケアプランには被介護者とその家族の要望があまり反映されていないといった場合があります。
このようなケースでは、ケアマネージャーの専門的知識や経験の不足、被介護者のニーズとケアマネージャーが得意とする分野がマッチしていないという原因が考えられます。
もちろん、人柄が良く頼りがいのあるケアマネがいるのは嬉しいですが、どのような介護をして欲しいのか等、具体的なニーズを明確にして要望を出さなければなりません。
もしケアマネを交代する場合は、ケアマネの取得資格や経験の面を重視して、利用者側とのニーズが合致するかどうかを意識して選ぶことも選び方のコツです。
ケアマネの交代は恥ずかしいことではない
「あまり要望を出しすぎると相手に悪い」「文句を言ってクレーマーだと思われたら嫌だ」など、このような理由から本当はケアマネを代えたいのに切り出せない人も多いです。
また、「相手に悪い印象を持たれてしまうと介護サービスの質が落ちてしまうのでは?」と不安に思う人もいるでしょう。
しかし、このように悩んだり迷ったりしていても、いたずらに時間を浪費してしまい解決には至りません。
介護は生活に密接しているサービスなので、不安や悩みがあったら遠慮なく相談すると良いでしょう。
また、性格が合わなかったり「このケアマネ、態度が悪くてむかつくなぁ」と感じた場合は思い切って交代することで精神的に楽になることもあります。
悩んだらまずは事業者や役所で相談して、交代するメリットが大きそうであればこちらの記事で紹介した選び方や探し方を参考にして新しいケアマネを決めれば良いでしょう。
ケアマネージャーの変更や選び方・探し方のまとめ
ケアマネージャーの変更や選び方・探し方のまとめ
- ケアマネは知識や技能も対決だが、人柄面も重視して決める
- 分かりやすい説明をしてくれるかどうか、そのケアマネの得意分野も把握する
- ケアマネと信頼関係を築けなければ、遠慮なく交代を検討する
- すぐに交代するのではなく、解決の糸口を探ってから判断する
ケアマネは介護のプロであるため、要介護者や要支援者が自立して充実した暮らしができるようにサポートしてくれます。
しかし、相性が悪かったり印象が悪ければ、安心して暮らしていくためにも交代するという判断も重要になってきます。
選び方や探し方には様々なポイントがあるため、ぜひこの記事を参考にして良いケアマネ選びに役立ててください!