【2025最新】司法試験のおすすめ基本書ランキング|法律別に人気11 冊を紹介!
「司法試験の勉強をしたいけど何から手を付ければいいの?」
「司法試験の勉強をしたいけどどんな基本書を買えばいいの?」
こんな疑問や不安を抱いてはいませんか?書店を覗くと司法試験のための本がたくさん並んでいてどの本が良いのか悩んでしまいます。
そこで今回は司法試験の基本書の特徴や選び方など詳しく紹介します。
この記事を読むことで自分が学びやすい司法試験の基本書を見つけることができるでしょう。是非、基本書を選ぶ参考にしてみて下さい。
司法試験の基本書についてざっくり説明すると
- 基本書で学習するとメリットがたくさんある
- 基本書は論文試験にも役立つ
- 基本書で法律の全体像を掴むことができる
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司法試験対策用の基本書の選び方
司法試験対策用の基本書を紹介する前に基本書とは何かご存知ですか?基本書とは法律学者が法律について書いた専門書です。
基本書は法律学者の方が書いたものなので内容が正確で言わば法律の教科書のようなものです。更に基本書1冊を読むと法律分野は網羅できるようになっています。
つまり司法試験の対策のための基本書は1冊持っておけば法律の勉強ができます。基本書は1冊と長く向き合うことになるため基本書を選ぶときは慎重に厳選して自分に合う基本書を選ぶことが重要になってきます。
基本書使用の利点
法律の勉強をする際に基本書を使用する利点を紹介します。
先ほども述べましたが基本書は学者が法律研究の集大成として書いています。
そのため基本書に網羅性があり正確で一貫性があり学びやすい内容になっています。法律を正確に理解するためには基本書は最適と言えるでしょう。
更に基本書は演習問題がなく、その分法律についての内容が濃いものになっています。
基本書の難点
基本書の利点を紹介しましたが、続いては基本書の難点を紹介します。基本書は学者の集大成として出版されているので、必ずしも司法試験の対策用に書かれているとは限りません。
また法律家の間では常識とされている高度な知識を持っているということを前提に記載されていることも多く、法律について初心者の方が読むには難しく感じられる場合もあります。
基本書の中には筆者の気持ちや意向を感じ取って読まなければならないような難しいレベルの高い基本書)も存在します。
基本書にはレベルの差があり初心者には難し過ぎるものもあることからも分かるように自分のレベルに合った基本書を選ぶことが重要なのです。
目的にあった基本書選びを
基本書の難点で解説したように基本書によってレベルの幅があるので目的に合った基本書選びが大切です。
司法試験の受験生には大きく分けて2つの基本書活用方法が考えられます。
まず1つ目は法律系の全体像を理解するために基本書を通読するという使い方です。
そしてもう一つは特定の学習上でつまずいたポイントの疑問を解消するために辞書として基本書を活用する使い方です。
ただ、どちらの使い方をするにしても自分で基本書を読んで理解できるというレベルの基本書を選ばなければ意味がありません。
基本書はしっかり選んで手を広げすぎない
基本書は初心者向けの簡単な解説本と違い法律学者が法律について書いた専門書のため、何度も読み知識を定着させなければ理解できないような難解な本です。
そのため、基本書は分野ごとに自分の目的に合った一冊を選び、その基本書を何度も読むことで効果的に学習することができます。
何度も読む基本書を選ぶので慎重に選んで失敗を避けなければなりません。どうすれば失敗しないのか、この後基本書選びのコツを紹介します。
メジャーな基本書がおすすめ
まず失敗しない基本書選びの方法としてメジャーな基本書を選ぶことをおすすめします。メジャーな基本書とは司法試験の受験生の間で広く読まれている基本書ということです。
司法試験の受験生に人気の高いメジャーな基本書を選ぶことで広く知られている論点や判例などを落とさずに学習することができます。
更にメジャーな基本書を選ぶことで一般的な受験生との差をつけられにくくなるでしょう。
メジャーな基本書ということは基本書のレベルも一般的ということなので難し過ぎず読み進めやすいということでもあります。
予備校本との違い
基本書に類似した機能がある「予備校本」という本があります。
「予備校本」は各社の予備校が出版している法律の本です。基本書と同じく予備校本を読みこむことで法律系の基礎知識をインプットすることが可能です。
では基本書と予備校本にはどのような違いがあり、どちらで学ぶ方が良いのでしょうか?
以下では基本書と予備校本の特徴を捉えながら解説していきます。
かたい基本書の優位性
予備校本はこれまで出た試験内容をもとに編成されています。つまり、予備校本は試験対策のために作られた本ということです。
過去の問題に偏った予備校本だけで勉強していても基本書では常識とされているような知識がいきなり試験本番で問われても対応できない場合があります。
更に予備校本の編成は本番の試験の後追いとして進んでいるため、初めからしっかりと内容のある基本書を一冊読みこんだ方が広く知識を身に付けることができ、結果的に効率的に試験対策ができる場合もあります。
論文試験にも有効
予備校本だけでの学習では弱い場合があることを紹介しましたが、実際に予備校本を使って試験勉強をしている受験生は数多くいます。
予備校本のおかげで論文試験にまで合格できたという受験生もいますが論文試験の詳細な採点基準は公開されていません。
そのため、予備校本のおかげで合格できたという実感が正しいのかは定かではありません。
また予備校本は過去の問題から編集されているため学説の寄せ集めになっています。そのため、いざというときに一貫性のない答案を作成してしまう恐れもあります。
予備校本を使うより基本書を使って論文の骨格を自分の中で固めていくことで、試験の本番でも一人の学者の学説を取った一貫した論文を作成することが可能になり試験の採点官の評価も高まる可能性があります。
体系的な理解が早くできる
予備校本は読みやすく進めやすい一面がありますがその反面、内容が薄く試験本番で使えない場合があります。
そのため予備校本を読むだけでは体系的な理解は進まず、学習が進むにつれて予備校本の内容の少なさに気づき予備校本の知識量だけでは合格できないのではないかという不安にかられる可能性があります。
そのような気持ちで予備校本を読み返したり違う予備校本を手にしたりなど悩んでいる間に、学習が遅れてしまう場合もあります。
学ぶ感動
予備校本とは違い基本書は学者が研究の集大成として書かれていて、長年研究に携わった者にしか書けない体系的な本になっています。
そのため深い内容が記載されている基本書を読み進めることで体系的な理解ができたと思える瞬間な感動を味わうことができます。
また学説を果敢に批判して、より良い新説を展開しようとする学者の姿勢に心揺さぶられることがあります。
司法試験の本番である論文試験ではこのような学説を批判するような少数の説でも論理的に一貫性のある論を展開ができれば、きちんと評価に繋がるでしょう。
そのため基本書に書かれているような学者の考えが論文試験でヒントとなることもあります。
【法律別】おすすめ基本書ランキング11選
基本書のメリットやデメリットなど特徴が分かったところで続いてはおすすめの基本書を紹介します。おすすめの基本書を参考に自分に合った基本書を見つけてみて下さい。
【憲法】芦部信喜・高橋和之補訂「憲法」岩波書店
まず紹介するのは憲法のおすすめ基本書で岩波書店から出版されている芦部信喜・高橋和之補訂「憲法」です。この本は芦部信喜が著作し、弟子の高橋和之が補訂した基本書になっています。
この基本書は多くの受験生から支持されているメジャー本で定評のある「芦部憲法」は現在でも憲法学の通説を理解する上でとても役に立ちおすすめです。
【民法】山野目章夫「民法概論①」有斐閣
続いて紹介するのは民法でおすすめの基本書で有斐閣から出版されている「民法概論①~④」です。山野目章夫が著者で民法概論①から④まで出版されています。
シリーズの構成は、①民法総則、②物権、③債権総論、④債権各論となっています。
判例や学説が民法の体系に沿って整理されているので、この一冊を読み込むことで複雑である民法の全体像が把握することができ、民法の基本書としておすすめです。
【刑法】大塚裕史・十河太郎・塩谷毅・豊田兼彦「基本刑法I 総論」日本評論社
続いて紹介する刑法でおすすめの基本書は日本評論社から出版されていている「基本刑法I 総論」です。この基本書は大塚裕史・十河太郎・塩谷毅・豊田兼彦の4名によって著作されたものです。
司法試験対策向けのわかりやすい解説が売りの基本書であり、多くの受験生から支持を集めています。
【民事訴訟法】伊藤眞「民事訴訟法」有斐閣
続いて紹介する民事訴訟法でおすすめの基本書は有斐閣から出版されている「民事訴訟法」です。この基本書は民事訴訟法の専門家の伊藤眞氏によって著作されたものです。
この基本書には最新の重要判例や学説をしっかりフォローしていて、とても読み進めやすい基本書となっています。民事訴訟法や民事執行法 の専門家の伊藤眞氏が著した基本書として高い信頼性がある一冊です。
【刑事訴訟法】前田雅英、池田修「刑事訴訟法講義」東京大学出版会
続いて紹介する刑事訴訟法でおすすめの基本書は東京大学出版会から出版されている前田雅英と池田修によって著作されている「刑事訴訟法講義」です。
実務家と理論家の共同著作であり、刑事裁判の仕組みが分かりやすく解説されている標準的なテキストになっています。分かりやすい内容となっているため初心者の方でも読み進めやすい基本書になっています。
【会社法】田中亘「会社法」東京大学出版会
続いて紹介する会社法のおすすめ基本書は東京大学出版会から出版されていて田中亘によって著作された「会社法」です。
会社法についての知識が少なく初心者の方でも読み進めることができます。また基礎の事情から会社法の全体像が説明されていて、とても分かりやすい基本書になっていておすすめです。
【商法総則・商行為法】落合誠一、大塚龍児、山下友信「Sシリーズ、商法総則、商行為」有斐閣
続いて紹介するのは商法総則・商行為法のおすすめ基本書で有斐閣から出版されている「Sシリーズ、商法総則、商行為」です。この基本書は落合誠一、大塚龍児、山下友信によって著作されたものです。
法律について学習していく中で誰もがぶつかるような「なぜ?」という疑問に答えつつ、商法総則・商行為法全体を網羅することができる定番の基本書になっています。
【手形・小切手法】田邊光政「最新手形・小切手法」中央経済社
続いて紹介する手形・小切手法についておすすすめの基本書は中央経済社から出版されていて田邊光政によって著作された「最新手形・小切手法」です。
この基本書は手形・小切手法の全容を権利外観説の立場から解説している定番の基本書になります。更に重要項目の論点の解明にはとても力を入れた基本書となっています。
【要件事実・実務】加藤新太郎・細野敦「要件事実の考え方と実務」民事法研究会
続いて紹介する要件事実・実務についてのおすすめの基本書は民事法研究会が出版している「要件事実の考え方と実務」です。この基本書は加藤新太郎と細野敦によって著作されたものです。
この基本書は司法修習生や法科大学院生のテキストとしても最適です。更に内容も詳細に記されていておすすめの基本書です。
【労働法】水町勇一郎「労働法入門」有斐閣
続いて紹介するのは労働法についておすすめする基本書で有斐閣から出版されている「労働法入門」です。この基本書は水町勇一郎によって著作されています。
重要な法令や判例の動向を反映した初心者レベルの内容から実務家や研究者レベルの内容まで対応している基本書なので幅広く学習することが可能です。初心者から上級者まで読むことができておすすめです。
【倒産法】伊藤眞「破産法・民事再生法」有斐閣
続いて紹介する倒産法についてのおすすめの基本書は有斐閣から出版されている「破産法・民事再生法」です。著作者である伊藤眞は民事手続き法の第一人者でもあります。
この基本書は判例や学説の展開を網羅しており初心者から上級者まで学習できる良質な基本書となっています。
基本書だけでは限界もある
今まで基本書のメリットを紹介していましたが基本書にもデメリットがあります。
第一に基本書は難解で読み進めにくく、まず基礎事情を一周するべきである学習の初期段階で行き詰ってしまう可能性もあります。
また予備校本は司法試験対策のために作られた本であり試験合格レベルに達するためには最適化されていることが多いです。
そのため、司法試験・予備試験の対策を行う際は基本書を使った勉強に固執せず、柔軟に知識を取り入れていくことが求められます。
基本書と予備校本の両刀使いを
基本書と予備校本にはどちらにもメリット、デメリットが存在します。
そこで様々な事情を考慮すると予備校本をメインにしてインプット学習を進めつつ、分からない点や深堀りしたい点などを基本書で確認するという両刀使いをおすすめします。
また論文試験対策では本を読むだけではなく実際に論文を書いて添削指導を受けることを強くおすすめします。
基本書は不要とも
大手予備校・通信講座が提供している司法試験対策講座には、司法試験合格に必要な基礎事項を網羅したような良質な教材も存在します。
実際にこうした優れた教材と講座のカリキュラムのみの勉強で司法試験に合格している受験生もたくさんいます。
このようなことから予備校の勉強をしっかりとしていれば基本書が不要だと考える方も少なくありません。
基本書中心の学習ではなく、予備校での学習を検討されている方は、ぜひ下記の記事で自分に合った講座を探してみてください。
基本書以外の揃えるべき本
当然、基本書だけでは司法試験合格を達成することはできません。
合わせて、以下の本や参考書・テキストも揃えておきましょう。
六法
司法試験の勉強の際に、六法は必須です。短答試験でも論文試験でも、まずは条文を読むところから学習が始まります。
また、六法にも様々な種類がありますが、判例つきと判例が無い物を一冊づつ用意しておくと良いです。
具体的には、判例六法とポケット六法をそれぞれ用意しておくと良いでしょう。
判例つきの六法は知識を得るために有用ですし、判例のついていない六法は問題演習の際に特に役立ちます。
入門書
入門書とは、初学者の方のために科目別に概要が説明されている本のことです。
理解しやすさに重点を置いており、基本書よりも読みやすい点が特徴となっています。
いきなり基本書から法理の勉強を始めても、ほとんど理解できないことも少なくありません。
そういった方は、科目別に法律について体系的にまとめられている入門書から勉強を始めてみてください。
判例集・注釈集
判例集・判例注釈集は、覚えておくべき重要な判例についてその概要から専門家の解説まで記されている本です。
基本書や予備校のテキストよりも省略されている部分が少なく、一次情報を詳しく正確に知ることができる点が強みです。
一方で、詳細すぎることから初学者の理解には適さない場合があります。
基本的な判例は基本書で理解し、さらに理解を深めるために利用すると良いでしょう。
演習書
演習書は、設問の例に対して解説が行われている本です。
アウトプット主体の実践的な練習をする際に利用すると良いでしょう。
内容が正確かつ、解答を導くまでの流れといった深い部分まで理解することができる点が特徴です。
利用する際は、どのようにして解答が導かれるのかといった思考法の部分をしっかり理解するようにしましょう。
問題集・過去問集
問題演習をするための参考書です。必ず、短答・論文それぞれで用意しましょう。
インプットがある程度終わったら、できる限り早めの時期にチャレンジしてみることをおすすめします。
解くだけでなく、しっかりと解説も読みこむと良いです。特に、過去問の解説について理解することは必須と言えます。
司法試験のおすすめ基本書についてまとめ
司法試験のおすすめ基本書まとめ
- 基本書とは学者が法律について書いた専門書
- 基本書は一冊を読み込むことで効果的に学習できる
- 基本書と予備校本を両刀使いするのもおすすめ
司法試験に合格するためにはたくさんの時間を費やし学習しなければなりません。理解しなければならない範囲が広いからこそ基本書を使って効率よく学習しましょう。
おすすめの基本書を参考に自分にピッタリな基本書を見つけて下さい。基本書を使って勉強した時間があなたの自信へと繋がるでしょう。