東大法科大学院の難易度は?入試倍率から司法試験合格者数のランキング順位も紹介!

「東大法科大学院の難易度は難しいの?」

「東大法科大学院の内容について詳しく知りたい!」

このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

司法試験の合格を目指している方の中には、東大法科大学院を入学を目指している方もいるでしょう。

入試に臨むにあたって、倍率などの試験データは気になりますよね。

こちらの記事では、東大法科大学院の難易度や大学院ごとの司法試験合格者数のランキングについて、詳しく解説していきます!

東大法科大学院の難易度や特徴についてざっくり説明すると

  • 倍率は普通程度だが、難易度は比較的高め
  • 未修コースと既習コースで入試の課題は異なる
  • 東大法科大学院生の司法試験の合格実績は豊富
  • 優れた講師と双方向授業を行うので、豊富な法律知識を習得できる

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東大法科大学院入試の難易度・偏差値

東大安田講堂

まず、東大法科大学院入試の難易度や偏差値について解説していきます。

なお、大学院に偏差値は設定されていないことから、それ以外の面で難易度について紹介していきます。

東大法科大学院のコースごとの倍率・合格率・定員数

東大法科大学院には既習コースと未修コースの2種類があり、2022年度の倍率や合格率データは以下の通りです。

コース名 倍率 合格率 定員
既習コース 約2.7倍 約36.5% 180人
未修コース 約3倍 約33.9% 60人

出典:東京大学大学院法学政治学研究科・法学部 過去の出願状況・選抜結果

倍率は2倍台となっていますが、この数字はその他の大学と比較しても特別高いわけではありません。

しかし、受験生のレベルを考えると難易度は比較的高いので、見かけの数字に騙されないようにしましょう。

なお、東大法学部の中には「東京大学法学部法科大学院進学プログラム」という制度があり、これを利用して東大法科大学院に進学することも可能です。

東大法科大学院未修コースの難易度

前述したように、東大法科大学院は既習コースと未修コースに分かれていますが、未修コースでは課題文型小論文の対策が必須です。

なお、過去の出題から難易度を評価すると、東大の小論文は早稲田や慶応といった他の私立法科大学院と比べると比較的取り組みやすいです。

早稲田や慶応の小論文は課題文が長く、読むだけで時間を取られてしまいますが、東大は課題文が短く自分の考えをまとめる時間が作れるため、熟考して取り組むことができます。

求められる文字数も多くなりますが、じっくり取り組んで自分の意見をしっかりとまとめられる人には有利と言えるでしょう。

東大法科大学院既習コースの難易度

既習コースで出題される問題範囲は他の私立大学と比較するとかなり広く、論述問題は公法・民事・刑事の三分野からそれぞれ出題され、各問題の出題形式は様々です。

さらに、それぞれの出題の順番まで年度によって変化するので、落ち着いて対応できるように準備する必要があります。

全体的に論点を絞りにくく広く記憶しなければならないため、日頃の勉強では細かいポイントまで押さえることを意識すると良いでしょう。

東大法科大学院の入試形式

東大法科大学院では、未修コース・既習コースでも2段階での選抜が行われています。

最初の1段階選抜では外国語の成績と学部の成績によって選抜が行われ、東大では外国語の成績が重視されるという特徴があります。

そのため、外国語を重点的に対策しておくことが有効と言えるでしょう。

なお、既習コースでは3題の論述式問題が出題され、未修コースでは2題の小論文と面接試験が行われるという違いがあるので、この点もきっちりと押さえておきましょう。

東大法科大学院入試の問題内容

英語の成績を証明する試験としてTOEICかTOEFLの指定があるので、事前に確認しておくと良いでしょう。

なお、小論文試験に関しては前述したように「しっかりと自分の意見をまとめて分かりやすく述べる」ことが求められるため、この点を意識して演習を重ねることが大切です。

論述式問題は基本7法の全範囲から出題される可能性があるので、ヤマを張るのは危険です。

どの科目から出題されるかは試験当日まで公開されず、出題の順番も毎年変わるので、落ち着いて対応できるようにしましょう。

既習の人以外でも入れる未修コースも存在

未修コースは法学を勉強していない人向けて開講しているコースで、既習コースよりも定員は少ないです。

なお、既習コースが2年制であるのに対して、未修コースは3年制となっています。

未修コースの2段階試験の面接試験では1人10分程度の個別面接が行われるので、面接に苦手意識を持っている場合は事前にできるだけ多くの練習を重ねておきましょう。

東大法科大学院は他大学の大学院より難しい?

疑問形

それでは、東大法科大学院の難易度について、他大学の大学院と比較してみましょう。

法科大学院別の司法試験合格者数ランキング

まず、法科大学院別の司法試験合格者数ランキングをご覧ください。

順位 法科大学院名 合格数 合格率
1位 京大法科大学院 119名 約68%
2位 東大法科大学院 117名 約61%
3位 慶應法科大学院 104名 約57%
4位 早稲田法科大学院 104名 約45%
5位 一橋大法科大学院 66名 約60%

なお、表は2022年度のデータとなっており、東大法科大学院は合格者数・合格率共に非常に高いことが分かります。

つまり、東大法科大学院に入学して勉強することで、司法試験に合格できる可能性を高めることが可能です。

慶應大学

2022年度のデータでは、慶應法科大学院の入試倍率は約3.3倍、司法試験の合格者数は104名で合格率は約57% となっています。

また、学費は東大の法科大学院の倍近い約160万円となっており、費用の負担はかなり重いと言えるでしょう。

東大法科大学院受験者の併願先として人気があり、東大法科大学院と比較してレベルは落ちますが受験者のレベルは高いです。

なお、慶應法科大学院には自主ゼミのための勉強スペースが設けられているなど施設面で充実しており、快適に勉強できる環境が整っている点が特徴です。

京都大学

2022年度のデータでは、京都法科大学院の入試倍率は約2.8倍で、司法試験の合格者数は119名・合格率は約68% となっています。

司法試験の累積合格率が約80%となっていることから、法曹を目指している方にとっては信頼度の高い法科大学院と言えるでしょう。

なお、京都法科大学院のキャンパスは京都の吉田に位置しており、学費は東大と同程度の約80万です。

東大とは地域が異なるので受験者層の比較や難易度の評価は難しいですが、レベルの高い生徒が多く受験していると考えられるでしょう。

中央大学

2022年度のデータでは、中央法科大学院の入試倍率は約2.3倍、司法試験の合格者数は50名で合格率は約26% となっています。

キャンパスは都心に近い市ヶ谷に位置しており、学費は東大と比べるとかなり高額な約140万円です。

なお、出願枠に女性法曹枠を設けており、女性の法曹進出にも力を入れている点も特徴です。

中央大学から法科大学院へと進学する人は中央大学法科大学院よりも東大法科大学院の方が多く、東大法科大学院の方が難易度は高いと言えるでしょう。

一橋大学

2022年度のデータでは、一橋法科大学院の入試倍率は約4.4倍、司法試験の合格者数は66名で合格率は約60% となっています。

キャンパスは国立に位置しており、学費は約80万と東大と同じ程度です。

関東圏では東大法科大学院と並ぶ難関法科大学院として知られているので、こちらの受験を考えている方は覚悟して勉強に励みましょう。

早稲田大学

2022年度のデータでは、早稲田法科大学院の入試倍率は約3.1倍、司法試験の合格者数は104名で合格率は約45% となっています。

キャンパスは高田馬場に位置しており、学費は約120万と東大法科大学院と比べるとかなり高額です。

中央法科大学院と同じく出願枠に女性法曹枠を設けていることから、女性の法曹進出に力を入れていることが分かるでしょう。

司法試験の合格率・合格者数共に慶應を下回るため、東大と比較すると難易度は低いと考えられます。

東大法科大学院の入試情報一覧

続く道

東大法科大学院の受験情報

東大法科大学院の未修コース

それでは、東大法科大学院の未修コースの入試に関する基本情報を見てみましょう。

項目 内容
試験回数 秋に1回
入学月 4月
募集人数 約65人
試験内容 出願書類・外国語・小論文・面接

試験は年に一回しか無いため、しっかりと勉強を仕上げた状態で入試に臨まないと不合格になってしまい更に一年頑張らなければなりません。

外国語と面接試験があるため、しっかりと対策をして本番を迎えましょう。

東大法科大学院の既習コース

続いて、既習コースの入試に関する基本情報を見てみましょう。

項目 内容
試験回数 秋に1回
入学月 4月
募集人数 約165人
試験内容 出願書類・論述試験

未修コースよりも募集枠が多いですが、周囲のレベルもかなり高い点は覚悟しておくべきでしょう。

論述試験の対策をしっかりと行い、高い評価を得られるように仕上げておきましょう。

東大法科大学院の入試日程

東大法学院では2段階選抜が行われており、第一段階の選抜では10月頃に願書を提出します。

11月に結果発表が行われ、第二段階選抜は11月に試験を実施して12月に結果発表が行われます。

試験日から逆算して勉強のスケジュールを考え、効果的な対策を練っておきましょう。

合格を手繰り寄せるためには、できるだけ苦手を潰した状態で入試本番を迎えられるように意識することが重要です。

東大法科大学院受験に向けた対策法

マーカーを引く様子

続いて、東大法科大学院受験を見据えたおすすめ対策法を紹介していきます。

広範な範囲を幅広く勉強する

東大法科大学院試験の出題範囲はとにかく幅広いため、細かい箇所も含めてしっかりと理解し、正確にインプットしておく必要があります。

過去の出題データを見てみると各科目ごとに一定の出題傾向があることから、できるだけ多くの過去問を解いて実践的な演習を積んでおくと良いでしょう。

法科大学院等と併願する場合には気を抜かない

東大法科大学院の入試は司法試験の予備試験後に行われるため、予備試験の勉強と並行して対策を進めることも可能です。

また、私立法科大学院と併願受験するケースも多いですが、私立法科大学院に合格することで気が緩んでしまうこともあるので、要注意と言えるでしょう。

合格が決まると気が抜けてしまう気持ちは分かりますが、しっかりと目標を定めて学習を進める強い意志が大切です。

東大法科大学院の対策にはアガルートがおすすめ

東大の法科大学院対策を行う際には、アガルートを活用して学習を進めていくのがおすすめです。

司法試験講座では、合格者の半数近くを占める多数の合格者を輩出しており、新司法試験合格者講師による質の高い指導には高い評価の声が続々と集まっています。

東大法科大学院の傾向も徹底分析したうえで、最適なコンテンツを提供してくれるので、高い確率で合格を目指すことができるでしょう。

アガルートの公式サイトはこちら

東大法科大学院の特徴的な点

コメントを掲げる人々

質の高い双方向授業

東大の法科大学院では原則としてクラス制による双方向授業が行われており、学生の主体的かつ能動的な参加が特徴です。

双方向授業では講師から一方的に講義を聞くのではなく、生徒と講師がやり取りしながら授業を進めていくので、インプットとアウトプットをバランスよくこなすことが可能です。

自然と授業時間以外での予習や予習をする習慣が身に着くメリットがあり、また法学の勉強を行うにあたって疑問があればすぐに解消できるため、非常に有意義な経験となるでしょう。

法律家としての基幹能力をじっくりと養成できる日本最高レベルの法学教育を受けられるので、法曹としての活躍も期待できるカリキュラムとなっています。

超有名教授陣からなる授業担当

東大法科大学院のクラスを担当するのは、法学を勉強する中で必ず一度は名前を耳にするような超有名教授です。

非常にレベルの高い授業を受けることで着実に法律知識を吸収できる上に、有名な教授から授業を受けられる点はモチベーションの点でも有用でしょう。

環境の面でも講師の面でも日本最高レベルの法学教育を受けることができるため、非常に魅力的と言えます。

優れたサポート体制

法科大学院の学生の中には卒業後の進路に不安を抱えている方もいますが、そんな学生の悩みを解消すべく学習相談室とクラス顧問の二つの制度を設けています。

学習相談室では、学習相談員と心理カウンセターが学習面だけでなく生活面まで様々な相談に乗ってくれるので、些細な悩みでもすぐに解決できます。

クラス顧問制度は各クラスに一人の教員が顧問として配置される制度で、これにより疑問があってもスムーズに質問し、疑問を逐一解決することが可能です。

このように、様々な面で勉強に集中できる環境が整っているので、これらのサポートはフル活用しましょう。

学生自習室などの設備が充実

東大法科大学院では、学生が勉強に集中できるように指定席制の自習席も整えられています。

自宅で集中して勉強できない人はカフェや自習室探しに奔走しがちですが、東大院生であればその必要はありません。

また、自習室では判例を検索するためのデータベースなども利用できるため、司法試験に臨む上で快適な環境の中で勉強に集中できます。

法科大学院の中で比較的学費が安い

私立の法科大学院と比較してみると、東大の法科大学院の学費はかなり安いです、

法科大学院名 学費
東大法科大学院 80万4千円
慶應法科大学院 157万円(初年度のみ入学金10万円)
中央大法科大学院 130万円(入学金30万円)
早稲田大法科大学院 127万円(入学金20万円)

以上のように、東大法科大学院は費用の面から見ても大きなメリットがあると言えるでしょう。

安い学費でありながらも優れた講師から法曹になるための有意義な講義を受けることができるので、弁護士などの法曹を目指している方はぜひ目指すと良いでしょう。

東大法科大学院の難易度や特徴まとめ

東大法科大学院の難易度や特徴まとめ

  • 難易度は高いため、しっかりと準備しなければならない
  • 講義の質が高いだけでなく、サポート体制も充実
  • 学費は他校と比較すると安く、コストパフォーマンスは高い

東大法科大学院の難易度や司法試験合格者数のランキングについて解説してきました。

東大法科大学院入試の難易度は高いですが、合格できれば司法試験の合格に大きく近づくことができます。

法曹としてのスキルを着実に習得できる講義を受講できる魅力もあるので、ぜひ東大法科大学院の合格目指して頑張りましょう!

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