鎌倉検定ってどんな資格?難易度・過去問・独学勉強法まで全て解説
名前だけは聞いたことがある「ご当地検定」。気にはなっていても、どの程度の難しさなのか、や受験資格はあるのか?など細かいことが気になって未だに受験にまだに至らない人も多いのではないでしょうか。
今回は、鎌倉検定って「どんな検定?」と単純に疑問に思っている人から、受験に向けて色々と情報を得たい人に向けてまで鎌倉検定のメリット・受験資格・難易度などを項目別にわけてご紹介していきます。
鎌倉検定についてざっくり説明すると
- 鎌倉について歴史・文化・自然など多角的に学べる
- 鎌倉検定には1級から3級がある。
- 1級になるとマークシートだけでなく記述式問題も出題される
- 公式テキストから90%以上問題が出題される
鎌倉検定ってどんな資格?
ご当地検定のひとつである鎌倉検定とは、鎌倉の歴史や文化、自然などについての知識を確認する試験で正式には「鎌倉観光文化検定試験」といいます。試験は、1級から3級まであります。
鎌倉で暮らす人にとっては、自分たちの市の生い立ち、暮らしについて再認識できる資格です。また、鎌倉に観光を観光する時にも役立つ知識がたくさん詰まった試験となっていますので、鎌倉という町に興味がある人にとっておすすめな検定試験です。
鎌倉検定の主催団体
鎌倉検定の主催団体は、鎌倉商工会議所になります。昭和14年に創立された鎌倉商工会議所は、地域の商工業の経済発展を願って活動をしている特別認可法人になります。
鎌倉商工会議所が行っている活動の中には、鎌倉ビーチフェスタ、鎌倉梅ワインなどのような街づくりの支援から、簿記、珠算、DCプランナーなどの検定試験まであり、鎌倉検定もそのうちの1つです。
鎌倉検定は、鎌倉市や鎌倉市教育委員会、鎌倉市観光協会、鎌倉市商店街連合会から後援をもらっているほか、特定非営利活動法人鎌倉ガイド協会・(株)ジェイコム湘南・神奈川・かまくら春秋社・鎌倉検定市民の会などを含む10の団体から協力を得ている検定試験です。
鎌倉検定は注目を集めている
鎌倉に住んでいて町の歴史、文化を学びたいという人はもちろん、鎌倉が好きでよく観光に行く人、これから訪れたという人にもぴったりな鎌倉検定は、人気のある検定です。
今でも500名近い受験者数がいる人気の検定です。
鎌倉検定の難易度
鎌倉検定の試験範囲と出題形式
鎌倉検定は1級から3級まであります。どの級を受験するにしても試験時間は90分です。
試験の出題方法は、級によって異なっています。2級と3級に関しては、マークシート方式です。問題は全部で100問出題され、4択となっています。
1級だけ4択のマークシートに加え記述式の問題が出ます。
公式のテキストブックがあり、どの級も基本90%以上がその公式テキストブックからの出題です。
鎌倉検定の合格率、合格ライン
受験した回によって、若干合格率が異なっています。2020年1月に実施された第13回に関しては、合格率は前回をかなり下回る結果となっています。
しかしながら、過去の試験結果を顧みるとおおむね、鎌倉検定の合格率は、3級80%、2級50%、1級が10%前後であることがわかります。
受験の合格率から見るとわかるように、級が上がるにつれて、合格率が下がっています。理由のひとつに、2級3級の合格ラインが70点以上であるのに対して、1級の合格ラインが80点以上となっている点です。
また、マークシートだけでなく1級では記述式の問題もあるということが、合格率の低さにつながっている理由と考えられます。
鎌倉に関する仕事をしていなくても大丈夫?
鎌倉検定だからといって、鎌倉に関する仕事をしてないといけない!ということはありません。学校の歴史の授業で鎌倉について学んだ後に興味を持ち受験をしてみたくなった、など単純な動機で受験をしても全く問題はありません。
また、鎌倉を観光するにあたって、いろいろと基本的な知識を増やしたいなどの趣味でも大丈夫です。
もちろん、鎌倉に関する仕事である観光ガイドのような職に就いて人やこれから就きたい人にとって鎌倉に関して幅広い知識をもっていることは、メリットといえます。 また、鎌倉で暮らしながら仕事をする人にとって、いろんな知識をもっていることは、セールストークとして武器になるといえます。
鎌倉検定の勉強法
1級から3級までの出題範囲は、公式テキストから90%以上となっています。もうひとつは、「読んで分かる中世鎌倉年表」から出題されます。
そのため、だれもが公式テキストと年表を購入して独学で勉強ができるようになっています。
鎌倉検定試験は、「鎌倉の文化」、「歴史」、「史跡」、「神社」、「寺院」、「まつりと行事」、「暮らし」、「文学・文士」、「自然」、「観光」等と多岐に渡った知識が必要とされます。
- 3級 鎌倉に関する基礎的なレベル
- 2級 鎌倉に関する中程度のレベル
- 1級 広範囲にわたる正確な知識が必要
さらに、2級以上からは「読んで分かる中世鎌倉年表」からも出題されます。級が進むごとに難しくはなりますが、振り落とすための試験を目的としてはいません。
1級は2級、3級と比べると合格率はぐんと低いですが、年表問題は数問しかでないので、その問題で点を取ることを考えずに、公式テキストの勉強だけしっかりと学ぶという方法もあります。
おすすめテキスト・問題集
公式テキストと年表は書店、鎌倉商工会議所などで購入ができます。
また、鎌倉商工会議所では、対策講習会を開催しています。講習会は各級ごとに分けて開催され、年に4度ほど対策講習会があります。
講習時間は、ランチタイム休憩をはさんで10:00~17:00となっています。
過去問も存在する
鎌倉検定ではどのような問題がでるのか過去問題に即して勉強をしてみたいと思う人もいるでしょう。鎌倉検定の過去問題は、公式サイトから11回、12回、13回の3年分を見ることができます。
公式のテキストブックから90%以上が出題されるとわかっていても、実際の過去問題を解くことで、頻出問題を把握したり、問題を解く時間配分をチェックしたりできます。
また、2級以上から出題されるという年表からどの程度の問題がでるのかを確認することができるのも、大きなメリットになります。
鎌倉検定の勉強をするメリット
それでは、ここからは鎌倉検定を受験することでどのようなメリットが生まれるのかを簡単に見ていきましょう。
鎌倉について詳しくなれる
歴史の授業などで学ぶ鎌倉ですが、歴史・文化が長い場所です。鎌倉を旅して歩くと、多くの史跡、由緒ある神社仏閣などが今でも残っています。
鎌倉検定を受験するために勉強することで、歴史、文化だけでなく様々な分野から鎌倉に関する幅広い知識を得ることができます。
鎌倉について詳しくなることで、より観光を楽しくすることができます。
鎌倉検定は長年続いている検定である
鎌倉検定は、すでに15回以上の検定試験を終えている歴史のある検定です。今までに、合格者は延べ1万人を超えています。
中世に鎌倉幕府が置かれたということもあり、歴史的に有名な武将を輩出していたり、近代においては文豪、芸術家などが暮らした場としても人気があります。
そんな地域だけに、鎌倉の町のファンにとって鎌倉検定合格そのものが、ステータスとして見られている傾向があります。
鎌倉検定の試験日程・会場・申し込み方法
鎌倉検定試験の試験会場は、鎌倉女子大学大船キャンパスです。試験は、毎年11月下旬に実施されます。
受験の申し込みは、インターネット及び鎌倉商工会議所で受け付けしています。
鎌倉商工会議所の窓口で受験申し込みをする際は、 平日のみとなっています。時間は9:00~17:00です。
インターネットでの申し込みは、も仕込み受け付期間内ならば、どの時間で申し込みが可能です。鎌倉検定試験の公式サイトからインターネット申し込みページを探しましょう。
申し込み期間は例年、7月中旬から9月中旬となっています。詳しくは、鎌倉検定の公式サイトにて確認をしましょう。
鎌倉検定に受験資格はある?
鎌倉検定には受験資格制限はありません。
しかしながら、最初に試験を受ける時は、3級から受験しないといけません。3級を合格後、次の級に進むことができます。
鎌倉検定の受験料
鎌倉検定の受験料金は、各級ごとによって変わります。受験料は下記の通りです。
級 | 受験料 |
---|---|
3級 | 5,000円 |
2級 | 6,000円 |
1級 | 7,000円 |
これらのほかに、学生割引料金というのがあります。 学生割引は、3級のみに適応され、下記の通りになっています。
- 高校生以下 2,500円
- 大学生・短大生・専門学校生 3,000円
学生は学生証が必要となりますので、受験当日に忘れずに持参しましょう。
鎌倉検定と合わせて取りたいおすすめ資格
鎌倉検定のほかにも、国内にはご当地検定があります。鎌倉検定を受験し、他のご当地検定に興味を持った方は、下記の京都・観光文化検定、金沢検定、福岡検定などがおすすめです。
それぞれの検定について簡単にご紹介します。
京都・観光文化検定
国際都市としても人気がある京都は、ご存じの通り過去に首都があった歴史のある町です。そんな京都にもご当地検定「京都・観光文化検定」があります。
京都検定は、1級、準1級、2級、3級の計4つの受験級があります。受験する人は10代から60代ぐらいまで幅広くいます。受験者の半数以上は京都府在住です。試験はすでに第16回まで実施されています。
出題は公式テキストに準拠しています。しかし、級ごとに難易度が異なりますので、独学で勉強する場合はスケジュールを考えて勉強時間をとったり、講習会などを受けて受験対策をするとよいでしょう。
歴史が長い京都だけに、覚えることはたくさんありますので、京都商工会議所が主催するレベルアップ講座などを上手に利用し、検定試験に向けて対策を練るとよいでしょう。
金沢検定
北陸の小京都して知られる古都金沢にもご当地検定「金沢検定」があります。検定試験は上級、中級、初級の受験級からできています。
金沢という都市がもつブランド力を再認識できる内容となっており、歴史、文化、経済などをくまなくマナブことができます。
検定は平成17年度からスタートし2020年3月現在で15回実施されています。2019年の15回目には、3203名の受験者がいて、過去最高となりました。
ぜひ、金沢通としてどの程度の知識をもっているのか確認する上でも、受験を検討してみてはいかがでしょう。
出題形式は四択のマークシートで8割以上が合格となっています。受験資格は年齢、性別、国籍の制限がありません。受験料は中学生以下が受験するとき、割引価格があります。
福岡検定
北九州にある福岡市について学ぶことができる福岡検定は、福岡市経済観光文化局観光産業課が福岡検定実行委員会という委員会を形成して実施しています。
検定を受けるために勉強をすることで受験者が、「こんなにも魅力がある都市なのか?」と自慢したくなる目的ことをとしている検定です。
検定の受験級は、初級、中級、上級の3つから構成されています。
出題方式は初級・中級がマークシートです。上級のみマークシートのほかに記述式問題が出題されます。
公式ブックがあり、独学で勉強することが可能です。受験料は中学生以下は割引制度があります。
鎌倉検定の難易度まとめ
鎌倉検定の難易度まとめ
- 3級は8割合格
- 一年に一度の試験実施
- 独学で勉強が可能
鎌倉検定は、鎌倉について知りたい、学びたいという人の知的向上心を刺激する試験ともいえます。 試験そのものは、一年に一度なので、勉強時間はスケジュールの組み方さえきちんとすると余裕をもって勉強ができます。
一番難易度の低い3級は受験者の8割が合格しているほどですので、しっかり勉強時間をとり検定対策をすることで、独学で合格することは難しくありません。
今回鎌倉検定についてこの記事を読み、興味を持った人は、ぜひ検定試験を受験してみることを検討してみてはいかがでしょう。