ニュース時事能力検定(N検)ってどんな資格?級別の難易度や取得メリットまで徹底解説
近年かなり受験者数が増えてきているニュース時事能力検定資格。
しかしそもそも「ニュース時事能力検定資格って何?」という方もいるのではないでしょうか?
ここではニュース時事能力検定の基礎知識を全て紹介します。
これを読めば、ニュース時事能力検定資格がどんな資格なのか・将来どのように役に立つのかまで一通り学ぶことができます。
ニュース時事能力検定について、ざっくり説明すると
- ニュースを正しく読み取れるようになるための資格
- 対策もしやすく比較的合格しやすい資格である
- 必要勉強時間もそんなに多くはない
- 就活・入試で役立つことがある
ニュース時事能力検定ってどんな資格?
ニュース時事能力検定とは
ニュース時事能力検定は、新聞やテレビなどのニュース報道を正しく理解し時事力を養成することを目的とした資格です。
時事力とは現代社会の問題を多面的・多角的に捉えそのとき発生している課題に対して適切な対策を取ることのできる能力のことです。
ニュース時事能力検定は2006年10月から始まっており、比較的新しい資格だと言えるでしょう。
ニュース時事能力検定の主催団体
ニュース時事能力検定はニュース時事能力検定協会が主催しています。
この団体はニュース検定をはじめとする様々な事業を行い、文字や活字文化の発展および生涯学習の復興を目的としています。
ニュース時事能力検定教会は毎日新聞社と毎日新聞社の子会社である毎日教育総合研究所が協業であり、さらには2007年には内閣府より特定非営利活動法人の認証も受けたことから、注目度がうかがえます。
そもそも時事力とは?
そもそも時事力とは日々、世の中の歴史、文化に興味関心を持ち、様々な問題を自分の問題として捉える習慣を身につけることで備わっていく力のことでもあります。
この時事力は変化の凄まじい現代・さらには情報過多の時代において、自分で必要な情報のみを取捨選択する力のもとになるものです。
ニュース検定を受験することで、こうした時事力を客観的に把握することができるようになります。
ニュース時事能力検定は活字・文字文化の復興で注目を集めている
ニュース時事能力検定協会の受験者数は、47,612人(2019年度)と極めて多いです。
2007年度は18,725人だったことを見ると、かなり増加し、人気・需要共に高まっていることが伺えます。
ニュース時事能力検定に合格している芸能人も、日々時事問題をたくさん扱うアナウンサーを中心に数多くいらっしゃり、幅広い層の人から人気を集めている資格であると言えるでしょう。
ニュース時事能力検定の難易度
ニュース時事能力検定の試験範囲と出題形式
ニュース時事能力検定の試験範囲と出題形式は、級別でそれぞれ以下のようになっています。
- 1級 四肢択一式、一部記述 45問:50分
新聞などの社説部分についても解読することができ、自分なりに課題解決方法を考えることができる。
- 2級 四肢択一式 45問:50分
テレビの報道・新聞の記事を批判的に読み、自分なりの意見を持つことができる。
- 準2級 四肢択一式 45問:50分
国内外の様々なニュースを、現代社会で発生している諸問題と関連させて理解することができる。
- 3級 四肢択一式 45問:50分
基礎的なニュースを国内の諸問題に照らし合わせて、考察することができる。
- 4級 四肢択一式 45問:50分
新聞やテレビの報道に興味・関心を抱き、そのことについて自分なりに考えてみることができる。
- 5級 四肢択一式 45問:50分
日本を中心に国内の時事問題に関心を持つ。
レベルごとの目安
ニュース時事能力検定の、級別の受験対象者は次のように定められています。
級 | 対象者 |
---|---|
1級 | 大学生・一般人向け |
2級 | 高校生・大学生・一般人向け |
準2級 | 中学・高校・大学・一般人向け |
3級 | 中学・高校・大学・一般人向け |
4級 | 小学生・中学生・高校生向け |
5級 | 小学生・中学生向け |
ニュース時事能力検定の合格率・合格ライン
ニュース時事能力検定の合格点は公式では明確には定められていません。
一方で、目安としては1級は8割、2~5級は7割を合格ラインと考えて大丈夫と示されています。
そのため、必ずしも満点を狙う必要はないと言えるでしょう。
また、ニュース時事能力検定の級ごとの合格率は、以下の表の通りとなっています。(2018年度第41回から44回までの受験状況)
級 | 志願者数 | 合格率 |
---|---|---|
1級 | 375人 | 12.3% |
2級 | 6,033人 | 41.0% |
準2級 | 9,696人 | 40.4% |
3級 | 23,005人 | 56.8% |
4級 | 5,540人 | 81.1% |
5級 | 734人 | 92.2% |
ニュース時事能力検定の勉強時間は?
どの級を受験するかにもよりますが、合格に必要な時間は約1ヶ月と考えて良いでしょう。
大体1ヶ月前くらいから公式テキストと問題集を利用しながら、毎日継続して少しづつでいいので勉強を続けることが大切です。
また日々、テレビのニュースや報道にも注目して目を通しておくことが大事です。
さらには、目を通すのみならず自分なりに深掘りして考えるところまで落とし込んで行くとなお良いでしょう。
ニュース時事能力検定を取ることをおすすめする人
ニュース時事能力検定を受験するのがおすすめなのは、主に以下のような人です。
- マスコミ志望者の就活生
- アナウンサー志望または現アナウンサー
- 公務員
- 通訳案内士
特にアナウンサー志望の方や現在アナウンサーの方にとっては、就活や現在の仕事の良し悪しに直結する能力を磨けるので、非常におすすめと言えるでしょう。
ニュース時事能力検定の勉強法
ニュース時事能力検定の勉強法と独学の可否
ニュース時事能力検定の本試験では様々な分野から幅広く出題されるので、1つの分野に絞った勉強法よりも、浅く広く勉強することがポイントです。
その際、細かいところまで覚えようとするのではなく、理解することに徹することが大切だと言えるでしょう。
さらには、ある程度公式テキストなどで学習が進んだ段階からは、スマホアプリなどで日々世のなかのニュースについて関心を持つようにすることも大事になってくるでしょう。
特に民放のニュースよりは芸能関係のニュースがあまりないNHKのニュースなどを見ることがおすすめです。
おすすめテキスト・問題集
ニュース時事能力検定を独学する場合は、毎日新聞社から出版されている公式テキスト・問題集がおすすめでしょう。
テキストとしては、級別に以下のものが用意されています。
- ニュース検定公式テキスト&問題集「時事力」入門編(5級対応)
- ニュース検定公式テキスト&問題集「時事力」基礎編(3・4級対応)
- ニュース検定公式テキスト「時事力」発展編(1・2・準2級対応)
- ニュース検定公式問題集 1・2・準2級
過去問は存在する
ニュース時事能力検定の過去問は、 公式サイトに載っています。
さらには毎日1日1問問題が公式サイトに出題されているのでそれも毎日解いて見ると試験で有利になることが多いです。
試験を受けられる方は忘れずにチェックしておきましょう!
ニュース時事能力検定の勉強をするメリット
ニュース時事能力検定を取ることで日々のニュースに詳しくなる
当然試験勉強をして行くにつれてニュース報道を読み解いて自分で冷静に理解・判断する力が養われて行きます。
全ての報道が正しいわけではないので、そういった情報の取捨選択ができる人になることができます。
ニュースの内容を深くまで理解することができるようになるので日々、テレビや新聞で報道されるニュースを見るのが楽しくなるかもしれません!
就活で役立つ?
一部企業では就職試験の際にニュース検定資格を持っていることで優遇措置が取られることがあります。以下一部優遇措置のなされている企業を紹介します。
- 朝日新聞社では採用試験に加点措置
- 毎日新聞社では1・2級保持者は時事問題試験の免除
- スポーツニッポン新聞社では2級以上で筆記試験の際に加点されること
もちろんどの級を持っているかにもよりますが、報道会社では優遇措置が取られることが多いので、気になる企業がある方はチェックしておくと良いでしょう。
大学入試で有利になる?
ニュース検定は200校以上の大学・短大・高校の入学試験において出願および判定の際に優遇・一部試験科目免除などの措置が取られています。
大学のランクは様々ですが、一部国公立大学でも優遇措置が取られています。
級に関しては具体的に明記されていない学校が多いので一概にはお伝えできませんが、当然高い級を持っているに越したことはないです。
ニュース時事能力検定の試験日程・会場・申し込み方法
ニュース時事能力検定の基本情報
ニュース時事能力検定の基本情報です。主に試験日程・試験会場・申し込みの流れについて紹介します。
試験日程
ニュース時事能力検定は大体3ヶ月に1回のペースで行われています。例えば、2019年度においては以下のようなスケジュールで組まれていました。
試験実施回 | 試験日 |
---|---|
第45回 | 2019年6月23日 |
第46回 | 2019年9月1日 |
第47回 | 2019年11月24日 |
第48回 | 2020年2月16日 |
試験会場
ニュース時事能力検定の実施会場は、各都道府県に存在します。
自分の家から一番近い希望の受験地で受験することができますので、受験のために遥か遠方に出向く必要は基本的にはないでしょう。
申し込みから合格までの流れ
試験の申し込みから合格までの流れを以下表にまとめました。
これから受験される方は是非参考にしてください。
日にち | するべきこと |
---|---|
申し込み | マイページのアカウントを作成する |
検定日の約10日前まで | 受験票の発送 |
検定当日 | 受験票に記載された検定会場に行く |
検定日の約10日後 | 公式サイト上に正解が発表される |
検定日の約30日後 | 公式サイト上に合否発表 |
検定日の約40日後 | 結果通知と合格証明書が届く |
ニュース時事能力検定に受験資格はある?
ニュース時事能力検定の受験資格は、個人受験の場合と団体受験の場合に分けられます。
個人受験の場合は?
平成27年度までは1級に受験資格が存在していましたが、今は学歴・年齢・性別・国籍の制限は何もありません。
そのため、興味を持った人であれば誰でも気軽に受験することのできる資格と言えるでしょう。
団体受験の場合は?
ニュース時事能力検定は、団体受験をすることで個人受験をするときよりも安く受けることができます。
ただし、団体受験を申し込む場合は以下の点に注意する必要があります。
しっかりとご確認の上で申し込むようにしましょう。
- 志願者が5人以上である
- 国が認めた学校である
- 学習塾などは協会事務局の承認が必要となる
ニュース時事能力検定の受験料
ニュース時事能力検定の受験料は以下の表の通りです。
検定級 | 受験料(消費税込) |
---|---|
1級 | 6,900円 |
2級 | 4,800円 |
準2級 | 3,800円 |
3級 | 3,300円 |
4級 | 2,800円 |
5級 | 2,700円 |
この値段は2020年6月から適用されます。消費税の増税の影響を受け、以前とは値段が変わっている点に注意しましょう。
ニュース時事能力検定と合わせて取りたいおすすめ資格
日本漢字能力検定
日本漢字能力検定は、いわゆる漢検であり、毎年非常に多くの方がチャレンジされている資格です。
英検と並んで漢字の読み書きを証明する国内最大規模の検定試験だと言えるでしょう。
認知度も高く試験対策も比較的しやすいので、日本人として漢字能力を高めたい人は是非チャレンジしてみてください。
文章読解・作成能力検定
文章読解・作成能力検定は、IT技術の進歩に伴い文章のみでコミュニュケーションを取る機会が増えた現在、注目されている資格です。
情報伝達のスピードと制度を上げるために、企業研修の一環として資格受験を義務付けている企業も存在しております。
日経TEST
日経TESTでは経済知力がどの程度備わっているのかを客観的に測るものになります。
この力は経済の仕組みや流れを理解し新しいビジネスを生み出す能力を意味しています。
社会人だけでなく就活中の学生にもおすすめの資格です。
ニュース時事能力検定内容まとめ
ニュース時事能力検定まとめ
- 公式問題集もあって対策しやすい
- 約1ヶ月の勉強時間で合格することができる
- 情報化社会に伴い需要が増加している
ニュース時事能力検定について解説しました!
ニュース時事能力検定の受験を通じて、今の時代を正しく捉えるために必須となる時事力を身に付けることができます。
ぜひ皆さんも受験して、より深く世の中を理解してみてはいかがでしょうか。