宮城マスター検定ってどんな資格?難易度・過去問・独学勉強法まで全て解説!
「ご当地検定の宮城マスター検定が気になる!」
「宮城マスター検定の難易度や取得メリットは?」
ご自身で調べようと思っても、一度に全て知るのは難しいですよね。
そこで資格Timesでは、宮城マスター検定の試験の難易度や合格率といった試験の基本情報から、資格取得のメリットやどんなことが学べるのかまでを全て網羅してまとめました。
ぜひあなたの資格取得にお役立てください!
宮城マスター検定についてざっくり説明すると
- 宮城マスター検定の難易度はかなり高め
- 宮城県の魅力を広めたい方には非常におすすめの検定
- 難関資格のため観光関連の就職や転職にメリットがある
宮城マスター検定ってどんな資格?
まずは宮城マスター検定とはどのような資格なのかをご紹介いたします。
宮城マスター検定とは
宮城マスター検定は、宮城県の観光や文化・歴史など、幅広い分野の知識を問うことで宮城の魅力を知ってもらうことを目的とした資格です。資格を通じて宮城のファンを拡大することも目指しています。
震災で一度お休みした後に復活した
検定が始まったのは平成19年(2007年)ですが、東日本大震災で宮城県がダメージを受けたのをきっかけにそこから3年間、宮城マスター検定はお休みしていました。
しかし平成26年に「これからの宮城」を広く発信していくという新しい目的を掲げ、宮城マスター検定は復活を果たします。
これからは復興へ進む宮城県を広く知ってもらうという新たな理念も加えた上で、宮城マスター検定は続いていきます!
宮城マスター検定の主催団体
宮城マスター検定は、「宮城県経済商工観光部 富県宮城推進室」の主催で行われている検定試験です。この団体は、宮城県の商工観光行政の総合的な企画を行ったり、「富県宮城」を推進する事を目的として設立されました。
「富県宮城」とは、「富を産み出す県土づくり豊かな県土を共に創り、その富の循環により活力ある安全安心な県土を作ること」という意味で掲げられた、宮城県のスローガンです。
宮城マスター検定は東北大学や宮城県知事が後援についており、さらに宮城県知事も公認している検定です。このことからもかなり注目される検定であることがうかがえるでしょう。
宮城マスター検定は難易度の高さで注目を集めている
実はこの宮城マスター検定は以前から合格率がかなり低いことで有名となっています。
1級の合格率は2016年度の試験でたったの2.4%でした。さらにその次の2017年度は何と0%。一人も合格者が出ていません。2018年度は3.2%と若干上がりましたが、それでも難関であることに変わりはないでしょう。
これはご当地検定の中でも全国屈指の難関です。検定が始まってからこれまでに延べ1442人が挑んできたにも関わらず、35人しか合格が出ていないのです。
ちなみに他のご当地検定では合格率が70%程度の所もかなり多くなっています。その中で宮城マスター検定だけは圧倒的な難易度を誇っており、資格マニアの中でも有名な検定となっています。
最近の合格率は?
ちなみに宮城マスター検定の最近結果ですが、令和3年11月14日に実施された第11回試験は、受験者が156人で合格率は3.2%でした。つまり合格者は2人だったということになります。
難関試験がお好きな方は、燃えてきたかもしれませんね。
宮城マスター検定の難易度
宮城マスター検定にはどういった問題が出題されるのでしょうか。
試験範囲や出題形式などをご紹介いたします。
宮城マスター検定の試験範囲と出題形式
先ほど「1級の合格率」のお話をしましたが、実は現在宮城マスター検定には1級しか存在しません。
以前は1級から3級まで存在していましたが、3級と2級は平成22年度で廃止となり、現在は1級のみの実施となっています。
出題範囲は震災や復興に関する内容も含む
宮城マスター検定の出題範囲は、宮城県の産業、観光、食材、歴史・文化等に関する事項となっています。また東日本大震災以降は、震災・復興に関する事項も追加されました。
出題形式は四肢択一35問に加え、記述式が15問、計50問の出題となっています。制限時間は60分です。
宮城マスター検定の合格率、合格ライン
宮城マスター検定は、50問中40問の正解で合格となります。つまり全体の8割の得点率が合格ラインです。
先ほども少し触れましたが、宮城マスター検定の合格率は例年2~3%前後となっています。合格率が0%の年度もあるなど、ご当地検定としては異例の難関です。
ご参考までに、合格率のデータを表にまとめましたのでご覧ください。
回 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率 |
---|---|---|---|
第1回(H20) | 230 | 6 | 2.6% |
第2回(H21) | 165 | 4 | 2.4% |
第3回(H22) | 153 | 6 | 3.9% |
第4回(H26) | 219 | 4 | 1.8% |
第5回(H27) | 176 | 6 | 3.4% |
第6回(H28) | 165 | 4 | 2.4% |
第7回(H29) | 178 | 0 | 0% |
第8回(H30) | 156 | 6 | 3.2% |
第9回(R1) | 150 | 2 | 1.3% |
第9回(R2) | 96 | 0 | 0% |
第11回(R3) | 156 | 5 | 3.2% |
宮城マスター検定を取ることをおすすめする人
宮城マスター検定は、以下のような方にはぜひおすすめしたい検定です。
- 宮城に興味がある方
- 宮城の観光ガイドに就職・転職しようと考えている方
- 宮城通になって友達が宮城に来た時に宮城を案内したい方
宮城県をお好きな方はもちろんですが、宮城県の魅力を他の人にも広めたいと思っている方には特におすすめできる検定です。
今はどんな人が受験している?
宮城マスター検定は宮城県の魅力を広く知ってもらうための検定ですから、基本的には県外の方の受験を目的としています。
最近の受験者の多くは宮城県内の方となっていますが、県外の方もぜひ宮城マスター検定に挑戦してみてください。
宮城マスター検定の勉強法
宮城マスター検定の合格を目指すためにはどのように勉強すれば良いのでしょうか。
おすすめの勉強法をご紹介します。
宮城マスター検定の勉強法は?独学は可能?
宮城マスター検定には、公式テキストがありません。
ただ出題範囲の多くは観光についてですので、まずは公式の観光パンフレットなどを何度も読んで知識を深めることが合格への第一歩となります。
参考にすべき書籍はこれだ
- 「ウェルカムみやぎ観光ガイドブック’19」
- 「2019私たちの宮城県」
- 「みやぎ・復興の歩み」
上記の冊子は、公式から無料で手に入るパンフレットです。どれも充実した内容になっていますのでこれらを読むだけでも宮城マスター検定の独学にかなり役立つでしょう。
実際に足を運んでみることも大切
公式パンフレットを隅々まで暗記した後は、実際に宮城の名所や旧跡に足を運んでみましょう。書籍から得る情報以上に、実地的な経験を重ねることが合格への近道です。
また県内の各種イベントに参加することも良い勉強になるでしょう。
宮城マスター検定は、毎回「どこから引っ張り出してきたのか?」と思うような珍しい内容が出題されます。ここに面白みを感じる受験者も多く、それだけに深く正確な知識が要求されます。
ぜひ色々な経験を積み、検定本番に挑んでください。
おすすめ問題集
宮城マスター検定には公式テキストはありませんが、模擬試験は存在します。
宮城マスター検定の公式HPから「宮城マスター検定ウェブシステム」に登録すると模擬試験を解くことができますので、ぜひ試してみてください。
模擬試験以外の対策
宮城マスター検定の模擬試験をご案内いたしましたが、この模擬試験だけで合格できるほどこの検定は易しくありません。模擬試験以外にも色々な対策をしておくことをおすすめします。
例えば、公式HPで「利用者特典画像」を取得しますと、県内施設の利用料が割引になります。これを利用して色々な施設を見学しましょう。
また全46体のご当地キャラクターを集める「スタンプラリー」、累計正解数の順位が表示される「ランキング機能」など、何度も楽しめる工夫がたくさんあります。詳しくは宮城マスター検定ウェブシステムをご参照ください。
過去問は存在する
宮城マスター検定は、過去問を全て公開しています。こちらも宮城マスター検定公式HPから見ることができます。3級や2級などの昔実施されていた問題も見ることができますので、そちらもかなり参考になることでしょう。
過去問は解説も丁寧にされています。何度も解いて復習し、本番に備えてください。
過去問の一部に挑戦してみましょう
例題)
東日本大震災からの復興道路と位置付けられている三陸沿岸道路は順調に工事が進んでいますが、平成31年2月16日に開通したのは、歌津IC~小泉海岸IC間ともう一つはどこでしょうか。
- 1. 志津川IC~南三陸海岸IC
- 2. 岩井崎IC~大谷海岸IC
- 3. 本吉津谷IC~南三陸海岸IC
- 4. 本吉津谷IC~大谷海岸IC
正解:4
本吉津谷IC~大谷海岸IC 三陸沿岸道路は平成31年2月16日に歌津IC~小泉海岸IC間と、本吉津谷IC~大谷海岸IC」間が開通しました。
勉強時間はどれくらい取るべきか
宮城マスター検定に合格するための勉強時間の目安についてですが、元々どれくらいの知識量があるかにもよりますし、実際に足を運ぶ実地的な勉強も含めて考えますと、具体的な勉強時間を提示するのは難しいことです。
ただご当地検定は知識量が多ければその分合格率も上がります。過去問や模擬試験を解いてみて、合格ラインである8割の正答率に対してどれくらい正解できるかをまずは試してみてください。
その上でご自身に合った勉強時間を設定すると良いでしょう。
宮城マスター検定の勉強をするメリット
宮城マスター検定はご当地検定のひとつではありますが、勉強するに当たってメリットがたくさん考えられます。
宮城マスター検定を取ることで宮城の魅力を再発見
ご当地検定全般に言えることですが、宮城マスター検定への合格を目指して勉強する中で、宮城の魅力を改めて発見できることでしょう。
宮城マスター検定は難関の検定ですが、出題される内容は難しい数式などではありません。どれも宮城県の中に答えが存在するものです。
過去問や模擬試験を解いていくだけでも、かなりの「宮城通」になれることは必至です。
宮城マスター検定の取得でガイドができる
宮城マスター検定に合格しますと、観光ガイドとしても活躍することができます。
もちろん検定に合格しなくても観光ガイドになることはできますが、資格を持っているのと持っていないのとでは相手に与える印象も変わってくるでしょう。
宮城県内の観光施設などに就職や転職を考える場合も、宮城マスター検定の資格を持っていればかなりのメリットになることは間違いありません。
個人的なガイドにも役立つ
観光施設で公式ガイドを務めるわけではなく、個人的なお知り合いなどに宮城を案内する場合でも、もちろんこの資格は役立ちます。
個人的なガイドでしたら合格にまで至っていなくても知識としては十分ですので、ぜひ勉強した成果を活かしてください。
知事から直々に合格者カードが
宮城マスター検定に合格しますと、宮城県知事から直々に合格カードがもらえます。これは「知事から送ってもらえる」ということではなく、県庁に直接出向き、知事から直接合格カードを手渡していただけるということです。
宮城マスター検定の合格者は毎年数人しか出ません。そのため、合格者は重役級の待遇で知事とお会いすることができるというわけです。
ぜひ県庁で知事と握手することを目指して、合格に進んで行きましょう。
宮城マスター検定の試験日程・会場・申し込み方法
宮城マスター検定の試験日程や申し込み方法などをご紹介します。
よく確認の上、間違いの無いようになさってください。
宮城マスター検定の基本情報
宮城マスター検定は年に1回、11月ごろの実施です。宮城県庁で実施されます。
申込期間は試験の1ヶ月ほど前に終了しますので、受験を考えている方はお早めに申し込むようにしてください。
なお、合格発表は試験の1ヶ月後に宮城県のHPで行われます。受験者あてにも結果が通知されますがHPのほうが発表が早いですので、ぜひHPのほうをチェックしておきましょう。
宮城マスター検定の受験資格や受験料
宮城マスター検定には、現在は受験資格がありません。どなたでも検定にチャレンジすることができます。
実は以前は、「プレテストに合格しなければ1級を受けることができない」というルールがありました。しかし、広く色々な方に受験してもらいたいという理念から、現在はこのルールが撤廃されています。
受験料は無料
気になる宮城マスター検定の受験料ですが、何と無料で受験することができます。
宮城マスター検定は難関試験ですが、受験量が無料であれば毎年受験することも苦ではありません。ぜひ何度も受験して経験値を重ね、合格を目指していきましょう。
宮城マスター検定と合わせて取りたいおすすめ資格
宮城マスター検定はそれだけでも魅力的な資格ですが、他の資格と合わせることでより効率的に活かすことができるでしょう。
宮城マスター検定と合わせて取りたいおすすめの資格をご紹介いたします。
金沢検定
金沢検定は、金沢経済同友会が主催している検定です。宮城マスター検定と同じくご当地検定のひとつです。金沢に関する歴史や文化、経済、産業などさまざまな分野から、「金沢通」の度合いを認定する検定試験となっています。
実は金沢検定も宮城マスター検定と同じく、かなりの難関試験となっています。初級~上級まで級が分かれているのですが、初級でも毎回2割以下の合格者しか輩出されていません。上級に至っては合格率が0%の年度もあるなど、宮城マスター検定との共通項があります。
それだけにかなり人気の検定となっていますので、合格すればそれだけでステータスとなります。ぜひチャレンジしてみてください。
東京シティガイド検定
東京シティガイド検定は、公益財団法人 東京観光財団が主催している検定です。海外や国内から東京を訪れる旅行者に東京の魅力をご紹介するために必要な知識の理解度を測る検定で、ご当地検定の先駆けとして平成15年から実施されています。
前回の平成30年12月9日に実施された試験では、1132人の受験者数に対して、799人の合格者を出しました。つまり70%ほどの合格率です。宮城マスター検定と比べますとかなり難易度は低いと言えるでしょう。
東京は新しい都市だと思われがちですが、古来から続く魅力的な文化や旧跡が数多く残っています。新旧両方の文化を知り尽くすことができれば、合格は近いでしょう。ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
鎌倉検定
鎌倉検定は、正式名称を「鎌倉観光文化検定」と言います。「鎌倉検定」は通称となります。鎌倉商工会議所が主催しており、こちらもご当地検定のひとつです。
鎌倉の文化、歴史、史跡、神社、寺院、まつりと行事、暮らし、文学・文士、自然、観光等に関する内容からの出題で、2級と3級では計100問が出題され、70点以上の正答で合格となります。1級は記述式+4択のマークシート方式で、80点以上で合格となります。
合格率は、2級と3級が50%前後、1級が10%前後となっています。1級は難関ですが、2級と3級は努力次第でどなたでも合格が可能でしょう。
宮城マスター検定まとめ
宮城マスター検定まとめ
- 宮城マスター検定の難易度はかなり高いが無料で受験できるので何度でも挑戦すべし
- 合格することができれば観光関連の就職や転職に大きなメリットがある
- 公式テキストは無いが模擬試験や過去問が充実している
- 独学の際はパンフレットだけでなく現地へも足を運びましょう
宮城県は今、日本中から注目されれる都市のひとつです。
ぜひ宮城マスター検定にチャレンジして、国内だけでなく海外にも誇れる知識を身に付けてください!