東京シティガイド検定ってどんな資格?難易度・過去問・独学勉強法まで全て解説
「東京シティガイド検定って合格するとどんなメリットがあるの?」
「試験難易度や勉強時間ってどのくらい?」
この記事を読まれているあなたはきっと上記のような疑問をお持ちの方だと思います。
東京シティガイド検定とは、東京に観光目的で訪れる旅行者に向けて、東京の魅力を紹介できるようになるための検定試験です。日本の首都であることや東京オリンピックの需要とも重なり、今注目を集めている検定です。
そこで資格Timesでは、東京シティガイド検定の試験概要や合格難易度、取得するメリットやオススメの勉強法・勉強時間について解説していきます。
東京シティガイド検定についてざっくり説明すると
- 東京に訪れる旅行者に、その魅力を紹介できる資格
- 毎年1,000~1,200人が受験しており、合格率約70%前後
- 旅行やホテル業界、観光ビジネスに従事している方オススメ
東京シティガイド検定ってどんな資格?
東京シティガイド検定とは
東京シティガイド検定とは、海外や国内から観光で東京に訪れる旅行者に向けて、東京の魅力をご紹介していただくために必要な知識の理解度を測るための検定試験となります。
地域への関心を高めることを目的としたいわゆる「ご当地検定」の先駆けとして、平成15年より実施されております。
東京シティガイド検定の主催団体
東京シティガイド検定は、公益法人東京観光財団の主催で実施されています。この検定は、観光や旅行で訪れていたいただいたお客様一人一人へ、最高の「東京体験」を味わって欲しいという思いから1935年に設立されました。
また、行政と民間事業者の間の業界を橋渡し役を担っており、国内外からより多くの観光客を東京へ惹きつけていくことを目的としています。
東京シティガイド検定はご当地検定で注目を集めている
東京シティガイド検定は、これまでに16回試験が実施されています。
2011年までは500人を切るくらいの受験者数でしたが、ご当地検定ブームが火付け役となり、今では毎年1,000〜1,200人もの人が受験しています。これはご当地検定の中でも6位に位置しています。
今は東京オリンピックを控えており、受験者数も多いため、まさに旬の注目度の高い資格であると言えます。
東京シティガイド検定の難易度
東京シティガイド検定の試験範囲と出題形式
東京シティガイド検定の試験範囲は大きく下記に分類されます。
- 公式テキスト「江戸東京まち歩きブック」
- 東京トラベルガイド(2019年2月発行)※検定試験申込時に無料進呈します。
- 観光に関連する一般知識
内容としては、東京都の自然、歴史、政治・経済、産業、生活文化、芸術、観光についての問題がテキストに沿って出題されるといった形になります。
出題形式としては、公式テキストに準拠した問題が32問、観光関連一般常識問題が18問の計50問で構成されています。3~4択のマークシート方式となります。各実施回ごとに重点的に出題される項目がありますので、どの分野が出題されるのか予想することが重要です。
東京シティガイド検定の合格率、合格ライン
東京シティガイド検定の合格ラインは、100点満点中70点以上で合格することができます。直近の受験者数・合格率をまとめたものを表にしておきましたのでご覧ください。
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2020年 | 610人 | 382人 | 62.6% |
2019年 | 983人 | 797人 | 81.1% |
2018年 | 1,132人 | 799人 | 70.6% |
2017年 | 991人 | 711人 | 71.8% |
2016年 | 1,180人 | 996人 | 81.9% |
近年の合格率は70~80%あたりを推移しております。7割以上の人が受かる試験となりますので、そこまで難易度が高くない試験であるということがわかると思います。
なお、2020年度については観光業を中心に世情が少々不安定だったために受験者数が落ち込んでいますが、一過性のものと捉えて良いでしょう。
東京シティガイド検定を取ることをおすすめする人
東京シティガイド検定は次の項目に当てはまる方は受験してみることをオススメします。
- 旅行やホテル業界に携わる方々、これからめざす方
- 観光産業に就職を希望する学生
- 仕事上、海外からのお客さまを案内する機会の多い方
- 国内外から多く集まる来訪者に、東京のことを紹介、発信したい方
- これから観光ガイドをめざす方
- 東京の歴史・文化・伝統などの知識を深め、地域の活性化に役立てたい方
- 東京が好きな方、興味を持っている方
まとめると、東京に関するビジネスに携わっている方、海外の顧客と交流するためのきっかけにしたい方、世界へ東京の魅力を発信していきたい方となります。
東京シティガイド検定の勉強法
東京シティガイド検定は独学可能?
東京シティガイド検定は、公式テキストである「地球の歩き方 新・大江戸東京の歩き方」から半分以上が出題されることになります。そのため、このテキストの内容を完全に理解しておくことが合格の絶対条件となります。
また、実際に街歩きをしてみなければ簡単に答えることができない難易度の高いマニアックな問題も出題されています。日ごろから東京都内を歩き新しいスポットをチェックするといった知識を得ていくことも重要になります。
勉強時間としては東京に関する理解や知識量がそれぞれ異なりますので一概に図ることはできません。ですが、マークシート方式であること、試験の合格率の高さから難易度の低い試験であることから予想して、そこまで勉強時間は必要ないことが予想できます。
おすすめテキスト・問題集
東京シティガイド検定を受験するにあたり、次のテキストは必ず押さえるようにしておきましょう。
- 公式テキスト「江戸東京まち歩きブック 2017年版」(2,300円)
このテキストから試験の半分以上が出題されます。これを押さえなければ話になりません。
- 東京トラベルガイド(2019年2月発行)
試験申し込み時に配布されるテキストです。運営側が配布するテキストなので当然理解しておく必要があるでしょう。
過去問は存在する
東京シティガイド検定は、毎年3〜4回分くらいの過去問を収録したテキストが発売されています。
2017年度版としては、「東京シティガイド検定 過去問題」は第13回から第16回まで計4回分の試験問題を掲載し1,430円で売られていました。受験されるのであれば、過去問の最新版は入手しておいた方がいいでしょう。
セミナーを受けるべし
東京シティガイド検定は独学であっても十分合格可能ですが、受験対策セミナーが用意されているので受講してみるのも良いでしょう。
セミナーは例年11月に2回ほど実施されており、公式テキストの執筆者が重要ポイントをわかりやすく解説してくれます。
セミナーはテキスト内容の理解に非常に有効ですが、受講料として16,300円が必要になる点には御留意ください。
東京シティガイド検定の勉強をするメリット
東京の魅力を再発見できる
東京シティガイド検定の試験勉強をすることで、今まで知らなかった東京の新たなる魅力を再発見することができます。
東京に関する知識や雑学が増えるため、ビジネスシーンでの会話の際にちょっとした雑学として場を盛り上げることもできます。
東京に住まれている方であれば、自分の住む街の歴史やオススメスポットなども把握できるため、よりその街を好きになることができます。
東京のガイドになれる
東京シティガイド検定を取得しておれば、友人や家族・親戚が東京へ旅行しにきた時に、東京中をしっかりとガイドすることができるようになります。
また、観光ボランティア団体である東京シティガイドクラブは「東京シティガイド検定」合格者などを主なメンバーとして結成されているため、ここに入会すれば東京オリンピックなどで来日した外国人相手に活躍することができるかもしれません。
東京観光タクシードライバーになれる
東京シティガイド検定は就職や転職に役立つこともあります。
具体的には、タクシー運転手が東京乗用旅客自動車協会認定の「東京観光タクシードライバー」になるためには、東京シティガイド検定を合格することが条件となっています。
「東京観光タクシードライバー」の就職、転職を検討されている方は検定の受験を検討しましょう。
東京シティガイド検定の試験日程・会場・申し込み方法
東京シティガイド検定の試験日程
東京シティガイド検定は、11月末~12月頭の年1回実施されています。過去の試験会場としては、明治学院大学白金台キャンパスや践女子大学渋谷キャンパスで行われています。
検定申込は、試験3ヶ月前から試験1ヶ月前までを目途に行われています。合格発表は受験してから3か月後に発表されます。
東京シティガイド検定に受験資格・受験料について
東京シティガイド検定については受験資格は設けられておりません。受験希望者は学歴や年齢を問わず誰でも受験することができます。受験料としては5,500円(税込) 必要です。
ビジネスにおいての雑学的な知識として、観光・海外からの顧客に向けた知識理解として、大好きな東京という町をもっと知りたいというマニア的な要素として、といったように様々な方が受験されています。
東京シティガイド検定の受験者の声
ここでは東京シティガイド検定にチャレンジされた方々の生の声を確認していきましょう。
試験で求められる知識の幅広さに驚く声も見られますが、総じて「東京に関する知識が身につけられた」という満足気な意見がたくさん上がっていました。
一方で、観光業界の落ち込みから東京シティガイド検定の需要がなくなるのではないかと危惧する声も見受けられました。
東京シティガイド検定と合わせて取りたいおすすめ資格
東京シティガイド検定に合格したら、他の都市の知識も併せ持っておくことで観光のスペシャリストになることができます。この手のネタは一般ビジネスシーンの会話でも盛り上がりますので興味のある方は検討してみてください。
金沢検定
金沢検定とは、金沢経済同友会が主催する金沢の歴史や風土、名所、旧跡、食べ物に関する資格となります。
合格した場合は名刺などに貼って使用できるシールを購入することができます。
検定試験は上級・中級・初級の3段階に分かれているので、気になる方はまずは初級からチャレンジされてみるのが良いでしょう。
鎌倉検定
鎌倉検定は鎌倉商工会議所が主催しており、鎌倉に関する歴史、文化、観光、自然、暮らしなど多分野にわたり知識の深さを認定する検定試験となります。
鎌倉は一度は幕府も置かれた魅力的な土地なので、深く知っておいて損はないでしょう。
こちらの検定試験も1級・2級・3級の3段階で構成されています。歴史が得意な方なら勉強も捗るでしょう。
福岡検定
福岡検定は福岡の魅力をより広く、より深く知ることで福岡への愛着を深めてもらうための検定試験となります。
福岡市経済観光文化局の観光産業課が主催している検定であり、数ある地域検定試験の中でも人気は高めです。
こちらも鎌倉検定などと同様に、1級・2級・3級の3段階で構成されています。地元や勤務先が福岡だという方は、一度チェックされて見てはいかがでしょうか。
東京シティガイド検定まとめ
東京シティガイド検定合格のためには
- 公式テキストの理解は必須
- 過去問もあるので独学で勉強できるが、セミナー受講もおすすめ
- ビジネス・プライベートに役立つメリットあり
東京シティガイド検定について解説しました!
東京シティガイド検定は、ビジネスシーンはもちろんプライベートにおいても役に立つためメリットの大きい資格となっています。
東京シティガイド検定の受験を是非ご検討ください!