働きながら社労士になるには?勉強時間の目安やスキマ時間活用のコツまで解説!
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社労士
のんびり社労士いけい
「社労士資格を取って転職したいけど、勉強する時間がない・・・」
「働きながら社労士に合格するには何年かかるの?」
社会人の方の中には、社労士に転職したいとお思いの方も少なくないでしょう。
そこで、この記事では働きながら社労士に合格するために必要な勉強時間や勉強方法について解説します!
働きながら社労士になる方法についてざっくり説明すると
- 社労士は働きながら合格を目指せる資格
- 社労士試験に合格するのに何年かかるかは人によるが、最短で1年弱
- 合格に必要な勉強時間は800~1000時間
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働きながら社労士は目指せるのか
キャリアアップのために社労士試験を受ける人は多くおり、その中には働きながら受験する人も多くいます。
社労士は人気がある国家資格で、転職や就職に役立つだけではなく、生活する上でも役に立つ知識が得られる資格です。
ただ、社労士になるには社労士試験に合格しなければなりません。また、試験には受験資格などの制限がある点には注意が必要です。
合格者の多くは働きながら合格している
社労士試験の合格者のうち、60%程度の人が会社員であり、働きながら資格を取得しています。
自営業、公務員などの他の職業も合わせると80%もの人が働きながら社労士試験に合格しています。
つまり社労士試験は働きながらでも十分合格のチャンスがある資格なのです。
働いていない人が合格者の80%以上を占める公認会計士とは、逆の傾向があると言えます。
社労士になるには何年かかる?
社労士試験の合格者の平均受験回数は一般的に4回です。
しかし、これは大多数が4回目で合格するという意味ではなく、受験回数が1~3回の人と、5回以上の人に偏っていることに注意しましょう。
合格までかかる年数は人によって異なり、1年足らずで合格する人から、10年以上勉強を続けている人までさまざまです。
また、年代によっても平均受験回数は変わります。2014年までは2、3回で合格する人が多くいました。
しかし、2015年ごろからは試験が難化したことにより、受験回数が7~9回の人が増えました。
朝の勉強が効果的
働きながら社労士を目指すときに難しいのが、勉強時間の確保です。
朝起きてすぐ勉強を始め、出勤までの時間を勉強時間にあてる他、通勤時間も利用して勉強をするのがよいでしょう。
朝は集中力が高い時間帯であり、朝に勉強することは非常に効果的です。
通勤時間などのスキマ時間を有効に使い、コツコツ勉強をすることをおすすめします。
社労士試験には受験資格がある
社労士試験には受験資格があります。大まかに分けると 「学歴」「実務経験」「試験合格」 の3つです。
社労士試験は、この3つの受験資格のうち、どれかを満たしていれば受験できます。
学歴による条件
多くの受験生にあてはまる条件は学歴でしょう。その中でも、受験生に最も多くあてはまる受験資格は、大学、短期大学などを卒業した人です。
この他の学歴でも受験資格に指定されているものがありますので、詳しくはHPでご確認ください。
実務経験による条件
特定の実務経験があれば受験が可能です。例えば、公務員や独立行政法人、日本郵政公社などでの事務や、労働組合の役員として3年以上従事している人などです。
また、社労士や弁護士の補助業務に3年以上従事した人などもあてはまります。
試験合格による条件
特定の試験に合格していれば受験が可能です。
- 社会保険労務士試験以外の国家試験のうち厚生労働大臣が認めた国家試験に合格した者
- 司法試験予備試験、旧法の規程による司法試験の第一次試験、旧司法試験の第一次試験又は高等試験予備試験に合格した者
- 行政書士試験に合格した者 出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト
このように、学歴・実務経験・試験合格と幅広い受験資格があります。なお、年齢制限はありません。
社労士試験は、社会人の方でも受けやすい試験であると言えます。
社労士試験にはどんな問題が出る?
社労士試験の試験形式は、選択肢の空欄補充問題と択一式の5択問題があります。
選択式は8問(回答数40問)で40点満点、択一式は70問で70点満点です。
なお、合格基準には、総得点と科目別得点の両方に基準があります。
選択式の基準は、総得点が40点中28点以上、かつ各科目が5点中3点以上である必要があります。
択一式の基準は、総得点が70点中49点以上、かつ各科目が10点中4点以上でなければなりません。
ただ、年度ごとに出題難易度が異なるため、それに応じて合格基準には補正がかけられます。
そのため、実際にはこの点数よりも低い基準での合格も十分ありえます。
社労士試験の試験範囲
社労士試験の試験科目は以下のとおりです。
- 労働基準法及び労働安全衛生法
- 労働者災害補償保険法
- 雇用保険法
- 労務管理その他の労働に関する一般常識
- 社会保険に関する一般常識
- 健康保険法
- 厚生年金保険法
- 国民年金法
科目数は8科目と多い上に、選択式と択一式両方の対策が必要になるため、試験範囲はかなり広いと言えます。
特に、法律に関する試験なので暗記事項が多く、試験勉強は簡単ではありません。
働きながら社労士を目指す際のポイント
働きながら社労士の資格を取るのは十分可能です。ただ、時間を意識した効率的な勉強が重要になります。
模試を有効活用する
それぞれの資格予備校が社労士試験の模試を実施しています。過去の模試をたくさん解いたり、開催される模試を定期的に受けたりすると効果的です。
社労士試験は、他の受験生が解ける問題を間違えることなく、確実に点数を取ることが大切です。
そのため、まずは基本的な部分を重点的に学習するといいでしょう。
日頃は暗記事項の勉強や過去問対策などコツコツ勉強することにし、定期的に模試を受けることで、実力が付いているかを確認しましょう。
また、間違ってしまった部分や苦手な分野については模試の解答解説を読み込むと、知識が身に付きます。
オンライン学習を利用する
「予備校に通えなければ勉強を続けるのは難しいのでは」と心配な方もいるかもしれませんが、心配は要りません。
例えば通信講座を利用することで、講義の録画をオンラインで視聴できたり、オンラインで生配信される講義で勉強したりできます。
オンラインで学習することの強みは、いつでも講義を見たり聴いたりできるところです。
例えば、通勤時間に講義を見ることもできますし、昼休みに見ることもできます。帰宅中や寝る前に見ることもできます。
オンライン講義を活用すれば、生活スタイルに合わせて勉強できるので精神的な負担が少なくなるので大変おすすめです。
オンライン学習が可能な社労士の通信講座については、以下の記事で分かりやすく紹介しています。
合格体験記を参考にする
働きながら社労士の資格を取得した人の中には、合格体験記を予備校のHPや自身のブログなどに載せている人がいます。
生活スタイルが自分と近い人の合格体験記を読むことで、どのような勉強法がふさわしいのかを知ることをおすすめします。
例えば、通勤時間などのスキマ時間にしか勉強時間が取れなくて悩んでいる方は、同じような勉強法で合格した人の体験記が非常に役に立つでしょう。
合格体験記を読み正しい勉強法を知ることができると、効率よい勉強ができるようになり、合格に近づけます。
試験勉強のモチベーション維持にも繋がるため、合格体験記はぜひ読んでみましょう。
自分が取れる時間から合格までの過程を逆算する
働きながら資格を取ろうとすると、勉強時間が少ない点が心配な要素です。
そこで、自分が使える時間を把握し、その時間で出来る勉強はどのようなものか考えるべきです。
社労士試験は暗記する項目が多い試験です。また、頻出問題が多い試験でもあります。
そのため、合格までにかけられる時間を計算し、その中で最優先事項から暗記していくという戦略をおすすめします。
このように、決められた時間内で選別したものを暗記し、優先度が低いものは暗記を後回しにしましょう。
そのことにより、今やるべきことがハッキリわかり、効率よく勉強ができますし、集中力も上がります。
情報を一元化しておく
勉強をする際に使う教材には、参考書や過去問集などがありますが、複数の教材に書き込みをすることはおすすめできません。
複数の教材に書き込みすると、何をどこに書いたか忘れてしまったり、確認したい項目を探す時間がかかったりして効率が悪くなってしまいます。
そのようなことにならないためにも、各科目の情報をまとめておくために書き込む参考書を一つ決め、それだけに書き込みをすることをおすすめします。
例えば、過去問を間違ってしまったら、過去問に書き込むのではなく、テキストの該当箇所にマーカーを引いたり、間違った内容を書いておいたりしましょう。
アウトプットを重視して学習する
参考書をただ見ているだけの学習は避けましょう。インプットをしているだけでは、記憶はあまり定着しません。
効率よい学習をするためには、アウトプットを意識することが必要です。
例えば、社労士試験に関する知識が何もない人に社労士試験の問題を教えることを想像してみてください。
何もわからない人にどのような教え方をするのか考えてみましょう。そうすれば、自分が学習項目をしっかり理解することにも繋がります。
また、アウトプットの最も簡単な方法は、問題をたくさん解くことです。参考書内の問題、過去問、模擬試験を解いてみましょう。
複数の法律を学ぶことで効率を上げる
社労士試験は8科目あり「労働基準法及び労働安全衛生法」「労働者災害補償保険法」「健康保険法」「厚生年金保険法」「国民年金法」など、複数の法律についての問題が出ます。
ただ、社労士試験では、ある法律が1科目でしか問われないわけではなく、ある法律が複数の分野で問われることもあります。
そのため、複数の法律を同時に勉強することにより、複数の科目の勉強にもなるため勉強時間の短縮に繋がります。
特に、複数の科目で何度も出てくる問題があり、そのような問題を集中的に解いておくと、記憶に残りやすく得点源にもなります。
仕事しながらの社労士試験勉強法
仕事をしながら、限られた時間で社労士試験の勉強を効率的に行うにはコツがあります。
社労士試験の勉強時間は?
社労士試験に合格するには、合計で800~1000時間ほどの学習時間が必要です。
毎日3時間勉強した場合、9か月~11か月かかることになります。ただ、法律や社労士に関する知識があると、学習時間は少なくなります。
毎日3時間勉強時間が確保できるのであれば、1年弱の期間で合格が目指せます。
毎日3時間の勉強時間は取れない人であれば、必要な勉強期間は1年以上です。
社労士試験の勉強では8科目もの科目数の内容を覚えていく必要があります。
せっかく覚えたものを忘れていく恐れがありますので、長すぎる勉強期間はよくありません。
効率性重視で勉強することが重要
社労士試験の広い試験範囲を効率的に勉強するためには、試験に頻出する分野を重点的に学習することが重要です。
特に、社会人の方は勉強にあてられる時間が限られていることがほとんどですので、効率性を強く意識して勉強することは必須です。
例えば、試験での頻出度が低い分野に関しては他の受験生も正解できないと考えられますので、そこを一生懸命勉強してもあまり意味はありません。
まずは、得点に直結するような、頻出度の高い分野を把握し、そこから優先的に覚えることをおすすめします。
確実に点を取れるようにするにはどうするかを考えると、効率がよい勉強ができるでしょう。
過去問で試験傾向をつかむ
過去問を解くことは非常に重要です。過去問を解くことで、試験にはどのような問題が出やすいのかや間違いやすいのかを知ることができます。
過去問を解いた結果、自分の得意科目と不得意科目がわかりますので、不得意科目を優先的に勉強するように試験勉強の方向性を修正することにも役立ちます。
また、わからない問題があったらテキストを見ながら正解を調べますので、勉強のし直しになります。
わからなかった問題に関する知識は覚えられていないということになりますので、関連事項も一緒に勉強し直せば、他の知識も付けることができます。
自分のなりたい姿をイメージしながら学習を進める
試験勉強中にモチベーションを維持することはなかなか難しくなっていきます。特に、社労士試験は最短でも1年弱ほどの勉強期間がかかることが大半です。
その間、自然にモチベーションを維持し続けることは難しく、何らかの工夫をしないと、どうしてもモチベーションは下がっていくでしょう。
モチベーションを維持するには、自分のなりたい姿をイメージすることが効果的です。
例えば、社労士を目指そうと思ったきっかけや、社労士の資格を取ったあとどのようなことがしたいのかなどをイメージすると、モチベーションが維持しやすくなります。
朝のスキマ時間を有効活用
どのような方法で勉強を進めるにしても、働きながら勉強時間を確保するためには、スキマ時間を有効活用することが非常に大切です。
例えば朝起きてから家を出るまでの時間、通勤時間、仕事での移動時間、帰宅中などのスキマ時間にコツコツ勉強を進めれば、勉強時間が積み重なり知識が増えていきます。
移動時間には、参考書を読んだりノートに書き込んだりすることが難しい方も多いでしょう。その場合には、講義動画をBGMのように聴くことがおすすめです。
また、通信講座についている過去問題が解けるアプリを解く時間にあてるのもよいでしょう。
特にスマホ学習に特化した通信講座であるスタディングであれば、朝のスキマ時間を勉強時間に変えることができるのでおすすめです。
また、スタディングは講座費用もかなり安く大変コスパに優れているので、費用を抑えつつ試験対策をしたい方はぜひチェックしてみてください。
学習にはどんな方法を使うべき?
資格の試験勉強には、独学、通学、通信講座といったさまざまな学習方法があり、自分に合った学習方法で学習することが大切です。
自分に合わない勉強方法では、いくら長い勉強期間を設けても知識が身に付かなかったり、勉強が続かなったりします。
一方、自分に合っている勉強方法であれば、短い期間でも効率的に知識が身に付いたり、コツコツ勉強を進めたりすることができるでしょう。
つまり、試験勉強において、自分に合っている試験勉強方法を知っていることは必須なのです。
そこで、それぞれの学習方法が合う方の特徴を以下でご紹介します。
独学で学習する
独学が向いている人は、客観的に自己分析できる人です。試験勉強では、自分が考える勉強計画で合格できるかを定期的に検討しなければなりません。
客観的に自己分析できる人でなければ、このような定期的な検討はできないでしょう。
また、法律の勉強をしたことがある人や、公務員・労務関係の仕事をしたことがある人は、試験範囲の知識に関する下地があるため、独学がしやすいと言えます。
試験勉強中はモチベーションの維持も大切です。長い期間にわたってモチベーションを自分で保てる人、自分でモチベーションを上げられる人も、独学に向いています。
予備校に通って学習する
勉強の仕方がわからない人、自分だけではモチベーションの維持が難しい人は、予備校に通うのがよいでしょう。
予備校では、試験範囲の講義をすることはもちろん、勉強の仕方までアドバイスをくれます。
また、モチベーションの維持など受験生の心理面をサポートする体制も整っています。
また、学習計画を自分で立てるのが難しい人も、予備校に通うのがよいでしょう。
予備校では、社労士試験対策のプロが効率的な学習プログラムのもと講義をしてくれます。
自分で計画を立てなくても、予備校の講義を受けるだけで、合格を目指せる学習が可能です。
通信講座を使って学習する
「自分でモチベーションを維持することはできるけれど、勉強方法や勉強計画の立て方がわからない」とお悩みの方には通信講座が向いています。
仕事が忙しく「授業を受けたいけれど、時間が合わなくて予備校には通えない」とお悩みの方にも、自分のペースで受けられる通信講座がおすすめです。
通信講座で提供されるテキストや問題集を、通信講座が提案する勉強スケジュールどおりにこなしていくだけで、実力がついていきます。
また、通信講座ではスマートフォンでも講義動画が見られるので、通信時間などのスキマ時間に受講することができます。
経験者の声
働きながら社労士試験に合格した人の声をご紹介します。
体調管理は非常に大切
合格するには、体調管理はとても大切です。勉強スケジュールを立ててそれを着実にこなしくていく必要があるため、体調を崩して勉強を休むと、スケジュールを組み直さなければなりません。
勉強しなければならない内容も溜まってしまい、それを当初よりも短い期間で覚えなければならなくなるので、負担が大きくもなります。
また、勉強できない期間ができると勉強のペースを取り戻すのにも苦労します。試験直前の時期は、特に体調に気を付ける必要があります。
モチベーションを保つ意識づけを
「受験費用のことを考えると1回で合格しておきたい」と感じ、1回で合格することを目標としていたことが試験勉強のモチベーションになりました。
また、毎日確実に試験勉強をするために、生活をルーティーン化しました。
私の場合は、家事を手伝ったあと2時間勉強するように心がけたところ、毎日勉強できるようになりました。
人によって方法は異なると思いますが、合格するためには自分なりにモチベーションを保つ方法を意識することは必要だと思います。
全く勉強しない日を無くそう
日中は仕事があるため、勉強することは難しかったです。
しかし、通勤時間や、会社に着いてから仕事が始まる前、昼休みなどのスキマ時間を利用して勉強をすることで、全く勉強しない日を作らないように心がけました。
そうすれば夜に勉強時間が取れなかったとしても、仕事と勉強が両立できますし、働いていても勉強する習慣は付けられます。
夜はどうしても残業や疲れなどで勉強時間が確保しにくいので、スキマ時間は必ず勉強するよう心がけました。
基礎の繰り返しをしよう
社労士試験は難しい試験ですが、必要以上に不安になる必要はありません。
基礎を繰り返し勉強していくことで着実に知識が蓄積していきます。
また、過去問や模擬試験を受けることで自分の実力がわかりますし、得意科目や不得意科目がわかるので、どの部分の勉強に力を入れればいいのかもわかります。
過去問や模擬試験の結果を受けて、苦手な部分の基礎を中心に勉強を続けました。 その結果合格に結びついたので、基礎の繰り返しは大切だと思いました。
働きながら社労士になる方法まとめ
働きながら社労士になるにはまとめ
- 勉強するなら朝の時間帯が効果的
- 通勤時間などのスキマ時間を使って勉強しよう
- 働きながら社労士試験に豪亜区には、体調管理が重要
社労士は働きながらでも取得を目指せる資格です。実際に社労士に転職した社会人はたくさんいます。合格体験記もたくさんあります。
自分に似た環境の方の合格体験記を読んで、勉強の仕方を確認したり、モチベーションを上げたりして勉強を続けていきましょう。
通勤時間などのスキマ時間にコツコツ勉強を続け、ぜひ社労士に合格してください!