行動心理士の資格って何?資格の説明から受験方法や勉強法まで徹底解説!
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医師
安藤広真
「行動心理士ってどんな資格なの?」
「仕事の内容に興味があるので勉強を始めたい!」
このようにお考えの方も多いのではないでしょうか?
近年は心の問題が取り上げられることが増えており、心理学系のスキルに注目が集まっています。中でも行動心理士の資格には多くの人が興味を持っていることでしょう。
そこでこの記事では行動心理士について、資格の内容や試験の概要、勉強の仕方などを詳しくご紹介します。
読み終わった頃には行動心理士の資格取得に向けて勉強が始められるようになっていますので、ぜひ参考にしてください。
行動心理士の資格についてざっくり説明すると
- 行動心理士は対人スキルを養うための資格
- 内閣府の認証を受けているので信頼性が高い
- 学習から試験まで全て通信で行えるためハードルが低い
- 仕事だけでなく普段の生活にも非常に役立つ
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行動心理士ってどんな資格?
行動心理士とは、行動心理学をもとにした資格です。相手が無意識に起こす行動を読み取る能力が身に付くため、相手の考えを理解し、コミュニケーションを円滑に行うことができます。
メンタルケアにも役立つと言われており、行動心理士の資格を持っている人は対人スキルのプロと呼ばれます。
行動心理士の主催団体
行動心理士の資格を主催しているのは、「一般財団法人 日本能力開発推進協会」です。
国の公認ではないものの、内閣府の認証を受けているため、信頼性が非常に高い資格と言えるでしょう。
資格設立のきっかけ
行動心理士の資格は、現代人がコミュニケーションをもっと円滑に行えるように、という目的で作られました。
相手の深層心理を推測した上でコミュニケーションを取れば、お互いにストレスが軽減できるため人間関係が滑らかになります。
日常生活や仕事で生かすことができる他、講師やコンサルタント業を目指す方にもおすすめできる資格です。
そもそも行動心理学とは
行動心理学は、アメリカのジョン・ワトソンという人がが提唱している心理学です。単なる人間関係構築だけでなく、ビジネスやマーケティングに利用できる理論が特徴的です。
一例として「バンドワゴン効果」というものがあります。
例えば、何かの商品をヒットさせたい時に「これはみんなが買っています」という宣伝を目にすると、「みんなが買っているなら自分も買いたい」という気持ちになることがありますよね。
こうした現象を、パレードの先頭の楽隊(バンドワゴン)が集団をけん引して盛り立てる姿に見立てて、「バンドワゴン効果」と呼びます。
行動心理学に基づいた理論には、他にも「返報性の原理」「ザイオンス効果」「スノッブ効果」などがあります。これらはいずれも相手の行動原理を見抜いたり、相手を誘導するための手法です。
行動心理士の仕事場
行動心理士の資格を取ると、心理系の職場で専門知識を生かすことができます。
昨今は心療内科や精神科、学校などで心理系の専門家の需要が非常に高まっています。会社でも行動心理士を雇って心のケアを任されているケースも多く、幅広い業界で求められている資格と言えるでしょう。
ただし、行動心理士の資格を持っているだけで就職につながることは少ないです。行動心理士は税理士などの資格とは異なり「独占業務」が存在しないため、あくまでもスキルの一部として考えてください。
行動心理士の難易度
行動心理士の資格は、通信課程で取得することができます。比較的簡単に取ることができる資格と言えるでしょう。
行動心理士の試験範囲
行動心理士の試験範囲は、以下のような内容です。
- 行動心理学基礎理論
- 行動と人間心理の関係性
- 行動が表す心理学的意味
- 行動心理学を用いた対人対応法
- 行動心理士の活動
これらの内容は通信課程のカリキュラムに全て組み込まれています。通信講座を受講すれば、自分でテキストを買って勉強する必要はありません。
行動心理士の資格試験は、通信講座で学習すべきカリキュラムが修了し次第在宅で受験することができます。
行動心理士の合格率・合格ライン
行動心理士の資格試験は得点率70%で合格となりますが、合格率は公表されていません。ただ、在宅で試験を受けることができるため、難易度は低めだと言われています。
試験に合格するための標準学習期間は4ヵ月です。時間が取れる方は1日あたりの学習量を多くして課題を詰め込めば、最短で2週間程度で合格することも可能でしょう。
もし4ヵ月以上かかる場合でも、行動心理士の資格講座の最大受講期間は700日なので、1年11ヵ月程度までは学習を続けることができます。
自分のペースで、無理なく勉強に取り組んでください。
行動心理士を取るべき人
行動心理士の資格を取ることをおすすめしたいのは、以下のような方です。
- 他人の気持ちを理解することや人との関わり方が難しい、苦手だと感じる方
- 相手の気持ちを素早く的確に読み取るための知識を得たい方
- 信頼関係を効率よく、円滑に構築したい方
現代は通信や移動の手段が発達しているため、身近な人だけでなく日本全国色々な人とコミュニケーションを取る機会があります。
どのような人とでも円滑に人間関係を築くために、行動心理学に基づいた知識は非常に役立つことでしょう。
行動心理士の資格を取ることで家族や親戚、友人関係、お子さんとの信頼関係構築に役立ちます。さらに営業職や上司と部下の関係づくりなど、職場でもスキルを生かすことができます。
行動心理士の勉強法
行動心理士の資格は出題範囲が明確に公開されています。それに基づいた公式のテキストと問題集も市販されていますので、独学で学ぶことも可能です。
ただし、行動心理士の試験を受けるためにはキャリカレが開講している講座を受けなくてはなりません。自力でテキストや問題集を買って勉強したとしても講座の受講は必須となりますので、資格取得を考えている人ははじめから講座を受けたほうが良いでしょう。
いずれにしてもスクールなどに通う必要はなく、自力で勉強できる環境が整っています。資格が取りやすいだけでなく勉強を始めるためのハードルも低いですので、ぜひお気軽に挑戦してみてください。
指定の講座とは?
行動心理士の資格の公式指定講座は「キャリアカレッジジャパン」が開講している「行動心理士資格取得講座」です。こちらの講座には以下のような特徴があります。
- 講座を受けるだけで誰でも試験資格を得ることができる
- 講座のカリキュラムを修了すれば試験範囲も網羅できる
- 独学より効率が良い
- テキストは初学者向けの内容
- 1日15分の学習でOK
具体的な対策法
行動心理士の講座は、カリキュラムに従って学習を進めていけば、ベースになる情報を自然と頭に入れることができます。こうしてインプットした情報をもとにして、試験の類似問題を解いてアウトプットしていきましょう。
添削は全4回で、Webと郵送どちらかから選べます。わからないことがある時にはメールで質問すれば詳しく教えてもらえます。
こうしたフォローを独学で受けるのは難しいですから、やはり講座を受講することが行動心理士試験合格への近道と言えるでしょう。
また、講師陣は心理業界で現役で活躍している人ばかりです。プロから学ぶことができるので、実践的な知識が身に付くことは間違いありません。
試験は在宅で行われますが、テキストなどを見ながら回答しても良いことになっています。わからないことは調べながら、確実に回答していってください。
独学で心理学を勉強する際の勉強方法
独学で心理学を勉強する際には、以下のような勉強方法がおすすめです。
専門機関のサイトを閲覧する
Webサイトを利用することで、無料かつスムーズに必要な情報を手にすることができます。
ただし、ネット上の情報は信憑性の面で不安があるので、以下のような専門機関のサイトを利用することがおすすめです。
- 日本心理学会公式サイト
- 心理学総合案内こころの散歩道
- 大学の心理学科のページ
心理学に関する書籍を読む
心理学の入門書や事例と共にしっかり解説をしている本を読むことでも、専門的な知識を得ることができます。
本は専門家による良質な情報が詰まっているため、サイトの閲覧よりも本格的に、より多くの情報を知ることが可能です。
ただし、難しすぎる本では逆に内容が分からなくなってしまうため、まずは漫画などの読みやすい入門書から読み進めることをおすすめします。
行動心理士の勉強をするメリット
行動心理士の勉強をすると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
人間関係に関する悩みを軽くできる
行動心理士の資格取得のために学ぶ内容は、全て行動心理学に基づいたものです。
人間関係を築く上では、「相手の人物」の気持ちなどを読み解くことが非常に重要です。行動心理士の講座では、相手がどのような心理で、どういった言動をするのかを学んでいきます。
その原理をしっかり理解できた段階で資格取得となりますので、勉強を終えた時には人とのコミュニケーションが取りやすくなっていることでしょう。
すると人間関係の悩みも減りますし、余計なストレスがなくなります。これは非常に大きなメリットと言えます。
営業などの仕事につながる
インターネットが発達した現代においても、人と関わる仕事というのは依然として多いです。特に営業職やコンサル業、独立開業など、人の気持ちを理解することが大きく役立つ仕事をしている方にとっては、行動心理士の資格がかなり役立つと考えられます。
行動心理士の講座では、相手のしぐさから心理を読み取る方法も学ぶことができます。
相手の気持ちを瞬時に理解した上で最善の解決策を提案できるスキルは、例えば企画プレゼンの際などに大きく役立ちます。その場に応じた的確な提案ができるため、顧客の満足度向上にもつながっていくことでしょう。
資格だけで就職先を見つけることは難しい
行動心理士の資格はさまざまな業種で役に立つものですが、この資格だけで就職や転職ができるかというと、難しいと考えられます。
行動心理士の資格を持っていれば、志が高いことを証明するポイントにはなります。しかし独占業務ではない以上、資格が単独で生かせることはほとんどありませんので、この点は注意してください。
信頼関係の構築がやりやすくなる
行動心理士の勉強をすると、職場内での信頼関係構築にも大きくプラスになります。
相手の心理を理解した上での応対スキルがあれば、上司や部下、同期、先輩後輩など、あらゆる人間関係が円滑になります。
一人ひとりが求めていることを察知しながら適切な対応をしていくことで、社内での立ち位置がより良好になっていくことは間違いないでしょう。
簡単に取得できる
行動心理士の資格は人間関係構築に非常に役立つものですが、比較的簡単に資格を取ることができます。
- 場所や時間を選ばず学習を進められる
- 家事や育児、仕事の合間などのスキマ時間を利用して資格取得可能
- 履歴書に書くことができるため就職や転職のアピールになる
- 学習期間は4ヵ月と短い
このように簡単に取得できる資格でありながら、行動心理士の勉強をすれば以下のようなメリットがあります。
- 人との関係が円滑になる
- 営業トークが上手くなるなど、顧客との信頼関係構築につながる
- 「できる部下」を育成できる
- 初対面の人とすぐ人間関係を築ける
- 苦手な人とも円滑にコミュニケーションできる
- 好意に気付くのが早くなるため、異性関係に役立つ
- 子供からのSOSに素早く気付ける
仕事に役立てたい方だけでなく、家庭内の人間関係に悩んでいる方、友達を作りたい方など、全ての方におすすめできる資格と言えるでしょう。
行動心理士の試験概要
行動心理士の試験には、試験日程や年間の回数などが設定されていません。キャリアカレッジジャパンの講座カリキュラムを修了すれば、そのまま各自で資格試験を受けることができます。
自宅受験ですから試験会場に行く必要もありません。もし一回で合格できなかった場合も、再受験が可能です。
試験を受けるに当たって場所や時間などの制限は全くありませんから、自由に資格取得試験に挑むことができるでしょう。
行動心理士に受験資格はある?
行動心理士の受験資格は、「指定講座を受講する」ことのみです。年齢や性別、職業など、いっさいの制限はありません。誰でも試験を受けることが可能です。
強いて言うなら、行動心理学への熱意があると、知識を吸収しやすいでしょう。
熱意というほどではなくても、行動心理学に興味があり、人間関係構築のためのスキルが欲しいという方なら、楽しく学習できることは間違いありません。全ての方におすすすめできる資格です。
行動心理士の受験料
行動心理士の資格試験の受験料は、税込み5,600円です。
ただし、試験を受ける前に指定講座を受講しなくてはなりません。
指定講座の費用は税込78,800円です。分割払い、一括払いともに可能です。また、教材の送料が全国一律で税込み450円かかります。
なお、インターネットから申し込みをすると受講料が1万円割引され、税込68,800円で受講することが可能なので、特別な事情がなければネット申し込みをするようにしましょう。
※ハガキ申込価格とは、ハガキ・フリーダイヤル・FAX等、Webサイト(インターネット)以外からのお申し込みの際の、 各種割引(受講生割引、紹介割引、WEB申込割引)等が適用されていない価格を指します。
支払方法はクレジットカード、コンビニ支払い、郵便局からの振り込み、代金引換のいずれかで可能となっています。
行動心理士と合わせて取りたいおすすめ資格
行動心理士の資格だけでもかなり役立つものですが、「メンタルカウンセラー」の資格も取っておくと、より人の心理を理解することができるようになります。
メンタルカウンセラーは、精神的な悩みを抱える方への適切な応対や、カウンセリングの基礎を学ぶことができる資格です。
行動心理学の知識と組み合わせて活用すれば、単独の資格取得よりもスキルアップした対応ができるようになるでしょう。
メンタルカウンセラーの資格も、行動心理士と同じく通信課程で取得できるのが特徴です。標準学習期間も短く、3ヵ月で取得可能です。
心理的な知識を豊富に持ちたいと考えている方には非常におすすめの資格ですので、ぜひチャレンジしてみましょう。
行動心理士の資格まとめ
行動心理士の資格まとめ
- 行動心理士の資格は対人スキルを養い人間関係を円滑にしたい人におすすめ
- 試験は自宅で資料を見ながら回答できるため、難易度が低い
- 単独で開業できる資格ではないが、プレゼン能力が上がるので間接的に仕事に役立つ
- 子供や家族との信頼関係構築にも大きな効果を発揮する
行動心理士の資格は特に難関資格というわけではありませんが、人間関係を構築することは、どのような立場の人にとっても重要なことです。
現在のスキルの補助としても大きく役立ちますし、これからコミュニケーションスキルを上げたい方にも強くおすすめできます。
相手の心を理解すれば自分を知るきっかけにもなりますので、まずは気軽に行動心理士講座を受講してみてください。