秘書検定準1級の難易度は?おすすめのテキストや独学に必要な勉強時間について説明!
「秘書検定準1級の難易度って一体どれくらい?」
「秘書検定に合格するための勉強時間はどれほど必要なの?」
こんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
学生から社会人まで幅広い年齢層が受験する秘書検定。毎年たくさんの人が受験する大人気の資格であり、社会人として必要な常識やマナーを習得できる検定試験です。
3級や2級よりも上のレベルである準1級になると就活でアピールポイントとして使えたり普段の仕事でも役立つので準1級の受験を検討している人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は秘書検定準1級の難易度について詳しく解説していきます。
秘書検定準1級の試験概要だけでなく必要な勉強時間や勉強方法も紹介するので、準1級合格を目指す上で是非活用して下さい。
秘書検定準1級の難易度についてざっくり説明すると
- 準1級では社会人としてのマナーだけでなく複雑な状況への対応力等も求められる
- 3級や2級には無い面接試験が準1級にはあり最終的な合格率は約40%となっている
- 筆記試験対策の勉強時間の目安は1日1時間の勉強時間を確保できる場合は約3ヶ月
- 秘書検定対策講座を開講している通信講座も多数あるので活用すると良い
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秘書検定とは何か
秘書検定は実務技能検定協会が主催している検定試験で「社会人として知っておくべき常識やマナー」を学ぶことができます。
主催団体が人材育成をテーマに掲げていることもあって人柄が重視され、常識やマナーを身に付けられる資質開発型の検定です。
秘書検定は、秘書を目指す人だけでなくビジネスマナーを身に付けるために受験する人も多く、3級・2級・準1級・1級の4つの試験があります。
また、就職活動の準備として学生が受験したり、社会人が今一度マナーについて学ぶために受けることも多い試験です。
取得しておいて損はない資格なので、秘書を目指す方はもちろんのこと、何か就職活動でアピールできる資格が欲しい方は積極的に受験されることをおすすめします。
準1級の試験概要・難易度
秘書検定準1級で求められるレベルは3級や2級のように単に上司のサポートを行う能力だけではありません。
上司からの相談に対応したり後輩へのアドバイスを行うなど「中堅の秘書像」に見合うだけの判断力や対応力が準1級の試験では問われることになります。
準1級の試験内容
準1級では最初に筆記試験を受験して合格すると面接試験に進むことになります。筆記試験の試験時間は130分で、選択問題14問・記述問題9問の全23問に回答する形式です。
面接試験は3人1組で行うロールプレイングで挨拶・報告・状況対応の3つの課題をこなします。
現実に起きる場面を想定して役になり切って適切に対応できるかが試されるので、物事に適切に対応する意識・行動を日頃から心掛けているかが合否を分けるポイントです。
試験日、試験地
2020年度の秘書検定の試験日程は以下の通りです。
試験日
【第121回:2020年6月14日(日)】
- 申込期間:2020年4月8日(水)~2020年5月13日(水)
- 筆記試験合格者の1級・準1級の面接試験:6月下旬~8月上旬
【第122回:2020年11月15日(日)】
- 申込期間:2020年9月2日(水)~2020年10月14日(水)
- 筆記試験合格者の1級・準1級の面接試験:12月上旬~1月上旬
【第123回:2021年2月7日(日)】
- 申込期間:2020年12月7日(月)~2021年1月12日(火)
年3回のうち1級・準1級の試験が実施されるのは6月と11月の2回です。2月試験では2級・3級のみが実施され、1級・準1級は実施されません。
試験の申込方法は2種類あり、郵送(現金書留)または実務技能検定協会HPからインターネットで申し込みを行います。
なお準1級の面接試験に落ちた場合でも1年間は筆記試験が免除される仕組みになっていますが、面接試験のみを受ける場合は面接日程が異なり上記日程よりも少し早い時期に行われるので注意して下さい。
試験地
秘書検定の試験は全国各地で行われています。申込時点で希望を出せるのはブロックまでなので個別の会場まで指定できるわけではありませんが、自分の住んでいる場所の近くで受験できます。
そのため遠距離の移動や宿泊などの心配は基本的にありません。
なお実際の試験会場が気になる方は実務技能検定協会HPを確認してみて下さい。
受験料
受験するレベルごとの受験料は次の通りです。
受験料 | |
---|---|
1級 | 6,500円 |
準1級 | 5,300円 |
2級 | 4,100円 |
3級 | 2,800円 |
準1級・2級併願 | 9,400円 |
2級・3級併願 | 6,900円 |
秘書検定の一部の級では併願受験ができるようになっていて、準1級の合格を目指す場合でも2級を同時に受験することができます。
併願の場合は受験料が高くなって費用負担は当然大きくなりますが、万が一準1級に落ちてしまった場合でも2級に合格しておけば資格保持者の肩書を得ることができて安心です。
秘書検定試験の受験資格
資格試験の中には受験資格が定められていて学歴や年齢など一定の条件を満たさないと試験を受験できないケースがあります。しかし秘書検定では受験資格は一切ありません。
どのレベルの試験でも誰でも受験することができるので試験を受験すること自体のハードルは低い検定試験です。
難易度の高い準1級や1級に最初から挑戦することもでき、マナーや常識を身に付けたい人であれば誰でもチャレンジできるようになっています。
準1級の合格率は約40%
直近の試験における準1級の合格率は次のようになっています。
試験回 | 受験者数 | 最終合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
119回(2019.11) | 4,515人 | 1,992人 | 44.1% |
118回(2019.6) | 4,862人 | 1,944人 | 40.0% |
116回(2018.11) | 4,829人 | 1,957人 | 40.5% |
115回(2018.6) | 5,118人 | 2,073人 | 40.5% |
筆記・面接の両方の試験に合格した最終合格者数は上記の表のとおりです。合格率は受験する回によって多少変動しますが近年の準1級試験の合格率は約40%で推移しています。
およそ2人に1人は合格しているので難易度としては極端に難しいわけではありません。
さらに受験者の中には社会人経験が無い学生も含まれるので、既に社会人として常識やマナーが身に付いている人にとっての難易度という点ではさらに易しく感じるはずです。
2・3級との違い
2級や3級で想定されている秘書像は上司をサポートする基本的能力を持つ秘書ですが、準1級では後輩へのアドバイスを行ったり複雑な状況に対処する対応力が求められます。
2級・3級ではない面接試験があるので対人能力が試されることになり、筆記試験のみで合否が判定される2級・3級よりも難易度としては当然難しい試験です。
ただし受験資格がない点は2級・3級と同じなので誰でも準1級にチャレンジすることができます。
準1級合格に必要な勉強時間は?
秘書検定に限った話ではありませんが、資格試験では勉強時間の目安を事前に把握した上で適切な学習スケジュールを組むことが大切です。
以下では準1級の筆記試験・面接試験それぞれに合格するのに必要な勉強時間の目安を紹介していきます。
筆記試験
準1級の筆記試験の勉強時間の目安は「1日1時間×3ヶ月」です。仕事などの都合で1日1時間の勉強時間の確保が難しい場合は3ヶ月よりも前から対策を始める必要があります。
つまり3級や2級のように1ヶ月程度の勉強で合格できるほど易しくはありません。
ただし秘書検定に合格するための勉強時間の長さは社会人経験の有無などによって大きく変わります。
元々の知識量が多い人であれば2ヶ月程の勉強で合格できる場合もあるので、自分の状況を踏まえて適切に勉強時間を見積もるようにして下さい。
面接試験
面接試験は筆記試験の約1ヶ月後に行われます。
筆記試験の合否を確認してから面接試験の対策を始めると2週間程しか期間がなくなってしまうので、筆記試験を受け終わった後にすぐに面接試験の対策を始めたほうが良いでしょう。
ただし筆記試験と同様に面接試験についても、社会人経験の有無などによって対策に必要な期間は人ごとに異なります。
合否判明後2週間ほどの対策で対応できてしまう人がいることも確かですが、あくまで自分の状況を踏まえて期間を見積もることが大切です。
おすすめの勉強方法
秘書検定は難易度としては独学で対応できるレベルの検定試験です。そのため筆記試験対策としてはテキスト・問題集・過去問を購入してしっかりと勉強すれば問題ありません。
その一方で準1級では3級や2級にはない面接試験に向けた対策も必要になります。
以下で紹介するポイントを押さえて実際の面接に臨むことが大切ですが、筆記試験のような知識型の試験ではないので対面講義や通信講座を活用することも検討してみて下さい。
筆記試験の対策法
筆記試験の対策法はとにかく少しでも多くの問題を解くことです。過去問と似たような問題が出題されることもあるので最低でも3回は過去問を繰り返し解いて出題傾向に慣れるようにしましょう。
社会人経験がある人であれば元々知っている問題も多いはずなので、問題を解く中で逆に自分が知らない又は苦手とする問題が分かってくるはずです。
過去問を解き続けて問題慣れすることで紛らわしい選択肢のパターンも自ずと理解できるようになります。
面接試験の対策法
面接では相手が抱く印象が重要であり服装は上下同色のスーツが理想的です。好印象を持ってもらえるように笑顔や立ち振る舞いを意識することが大切になります。
またロールプレイング方式に慣れておくことも必要なので対面講義やセミナーを活用するのもおすすめです。
家で一人で練習していてもロールプレイング方式のイメージが湧かないことが多いはずですが、講座を利用すればしっかり対策を行うことができます。
プロから指導を受ければ自分では気づきにくいポイントもアドバイスしてもらえますし、後述するように面接試験対策ができる通信講座もあるので活用してみると良いでしょう。
なお面接当日に緊張したり積極的にアピールしようとして前のめりになる人がいますが、そうではなくて秘書としての謙虚さ・誠実さを伝える意識で臨むようにして下さい。
面接試験当日の流れ
面接会場に着いたら受付を済ませて待合室で待機します。名前を呼ばれたら移動して報告課題を2分間で暗記しますが、この際にメモを取ることはできません。
時間になったら係員の案内で面接室に入室し、挨拶・報告・状況対応の順に3つの課題に取り組みます。
最後にロールプレイングアドバイスシートが渡された後に退出して終了です。
アドバイスシートに記載された講評の内容が気になると思いますが、受け取った後に部屋を退出する所まで面接官にチェックされていることを忘れないように気を付けましょう。
なおアドバイスシートは比較的辛口に書かれることも多いので極端に気にし過ぎる必要はありません。面接終了後およそ1ヶ月すると合否が発表されます。
準一級対策におすすめの勉強ツール
秘書検定の教材には様々なものがありますが、ここでは特におすすめのテキスト・参考書を紹介していきます。教材選びに迷っている方は参考にしてみて下さい。
おすすめテキスト・参考書
- 改訂2版 出る順問題集 秘書検定準1級に面白いほど受かる本
最新の出題傾向が分析・対策されていて得点力アップのためにおすすめの1冊です。出題頻度の高い順番に掲載されていて効率よく学習できて分かりやすい解説も付いています。
- 秘書検定準1級 集中講義
基本的な作法や必要な知識が掲載されていて網羅性が高い参考書です。メインの参考書として使って必要な知識を満遍なく学習することができ、自分が必要な箇所・苦手な分野だけを勉強するために使うこともできます。
- 秘書検定1級&準1級 新クリアテスト
1級までの問題を集めた問題集で過去問を解く際に一緒に使うのにおすすめの参考書です。どれだけ問題演習を行ったかで合否が分かれる秘書検定では欠かせない1冊で、総仕上げ期の最終確認として使うこともできます。
- 過去問ドットコム
過去問ドットコムでは様々な資格の過去問が公開されています。秘書検定の準1級についてもインターネットで過去問と予想問題を無料で見ることができ、問題1つに対して1つの解説を読むことが可能です。新規登録をすると使いやすくなります。
通信講座もおすすめ
秘書検定の勉強方法としては通信講座もおすすめです。
独学であれば費用を抑えることができますが、プロが用意したカリキュラムに従って勉強できる通信講座であれば効率よく学習することができます。
秘書検定の通信講座は、多くの資格会社が実施していますが、その中でも資格Timesがおすすめするのは、「ユーキャンの秘書検定講座」です。
ユーキャンでは共通内容の多い「3級・2級・準1級」の3階級の内容をまとめて学べるテキストが用意されています。
記述式問題や面接への対策もしっかりと行うことができ、丁寧な添削サポートや質問回答制度があるので初めての人にもおすすめです。
秘書検定を受験される方は、是非一度チェックしてみてください。
準1級を取得して身に付く知識・スキル
電話や来客時の対応・敬語の使い方・不祝儀袋の取扱いなど、人として備えておくべきマナーが身に付くので職場はもちろん日常生活の様々な場面で活かすことができます。
冠婚葬祭のようにマナーが大事な場面でもミスをしたり恥をかく心配がなくなり安心です。
また準1級では3級・2級にはない面接試験もあるため相手に好印象を与える所作を習得できる点もメリットと言えます。
準1級に合格すれば人としての品位・品格が向上して自信も付くので、準1級の試験は積極的にチャレンジするだけの意義がある検定試験です。
秘書検定準1級の活かし方
秘書検定は士業資格のように強いアピール力があったり独立開業できる資格ではありません。
大企業のように社内に秘書部がある会社の面接を受ける場合は別ですが、例えば中高年の方が転職活動の際に秘書検定準1級と履歴書に書いても大して意味はない資格です。
逆に就職活動をする学生にとっては社会人としてのマナーが備わっていることのアピールになりますし、就職活動や転職活動とは関係なく新社会人がビジネスマナーを身に付けて普段の仕事で活かすこともできます。
「資格取得=年収アップ」と結び付ける人も多いので人によっては魅力が薄い資格に映るかもしれません。
しかし、年収のような金銭価値ではなくお金には変えられない「人としての品位・品格」を向上させることで日頃の仕事や生活全般で活かすことができる資格です。
秘書検定準1級の難易度まとめ
秘書検定準1級についてまとめ
- 準1級では社会人としての常識やマナーはもちろん面接試験で対人能力も試される
- 秘書検定準1級の合格率は約40%だが難易度は元々の知識量等により人ごとに異なる
- 3級や2級と違って面接試験対策が必要なので通信講座やセミナーの活用がおすすめ
今回は秘書検定準1級の難易度について紹介しました。
秘書検定では社会人としての常識やマナーを習得でき、その中でも上位レベルにあたる準1級は面接試験もあって対人スキルも身に付くので非常におすすめです。
人としての品位・品格の向上にも役立つ秘書検定準1級の受験を積極的に検討してみて下さい。