ボイラー技士の平均年収は高い?年代別の給料や仕事内容・主な就職先についても解説
「ボイラー技士の年収はどれくらい?」
「ボイラー技士の仕事内容を詳しく知りたい!」
このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?
ボイラー技士資格はいわゆる職人系の資格であり、ボイラーを専門的に扱うことができる証明となります。
ビルメンテナンス業務をはじめとして活躍できるフィールドはかなり広く、取得メリットは多くあります。
こちらの記事では、ボイラー技士の年収や仕事内容、主な就職先について解説していきます!
ボイラー技士の年収や仕事内容についてざっくり説明すると
- 年収は日本の平均程度で安定している
- ボイラー技士は 仕事が安定して存在する点が魅力
- より上位の級を取得すれば給料アップが実現可能
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ボイラー技士ってどんな資格?
このトピックでは、「そもそもボイラー技士とはどんな資格なのか」「どのような仕事を行っているのか」について解説していきます。
ボイラーの取り扱いを行う仕事
ボイラー技士の主な仕事内容は、ボイラーの運用や管理・メンテナンスなどです。
主にビルメンテナンス業や、常にボイラーを稼働させている病院や大規模施設の施設員として活躍することができます。
無資格者でボイラーについて詳しく知っているケースは非常に少ないため、ボイラー技士の資格を取得していることで専門家として活躍できます。
また、これらボイラーに関する業務の中には資格を所有していないと行えない業務も多数あるため、将来的にも安定して仕事をすることができる職種であると言えるでしょう。
2級・1級・特級が存在する
ボイラー技士は国家資格であり、2級・1級・特級の3種類に分かれています。
難易度が違うことはもちろん、それぞれで行うことができる仕事内容の特徴も異なります。
具体的には、作業主任者となれるボイラーの設備の規模に差があり、2級→1級→特級の順番で大きくなります。
上位の級ほど専門性が高まるため、それに伴って試験の難易度も高くなっています。
級が上がるごとに年収も上がる傾向にあるため、ぜひステップアップを目指して特級まで取得しましょう。
ボイラー技士の年収はどのくらい?
こちらのトピックではボイラー技士の年収について解説します。
ボイラー技士の平均年収は410万円程度
こちらで、ボイラー技士の平均年収について見ていきましょう。
年度 | 平均月収 | 平均賞与 | 年収 |
---|---|---|---|
2018年 | 29.2万円 | 61.7万円 | 412.1万円 |
2017年 | 28.2万円 | 66.7万円 | 405.1万円 |
2016年 | 27.5万円 | 59.4万円 | 389.4万円 |
2015年 | 28.1万円 | 53.4万円 | 390.6万円 |
2014年 | 28.6万円 | 60.2万円 | 403.4万円 |
ここ数年のボイラー技士の年収は、上記の表のようになっています。
平均年収は近年400〜410万円となっており、日本の平均年収が414万円程度であることを考えると高くも低くもない標準程度の給料であると言えます。
平均的な年収ではありますが、仕事が安定的にあるという点がボイラー技士の強みです。
年代別に見たボイラー技士の給料
給料は年齢を重ねていくごとに上昇していきますが、ボイラー技士の中には若い内から年収400万円を稼ぐ方も多くいます。
ボイラー技士の仕事は体力が必要であることから、若い人でも高い需要があることが「若い内からそこそこ稼げる」理由です。
年齢ごとの具体的な年収は以下の通りです。
年齢 | 年収 |
---|---|
20〜24歳 | 約402万円 |
30〜34歳 | 約407万円 |
40〜44歳 | 約474万円 |
50〜54歳 | 約489万円 |
ボイラー技士の年収は安定している
先程紹介した表を見ると分かるように、ボイラー技士の平均年収の推移には大きな浮き沈みはありません。
つまり、ボイラー技士は常に一定の仕事の需要があるため、景気に大きく左右されることなく安定した給料を得られる職種なのです。
ボイラーを使っている施設は想像以上に多いもので、資格を取得してから「このような施設でも生かせるのか!」と気付くこともあるほどです。
2級以上を目指して給料アップ
このトピックで紹介してきたボイラー技士の平均給与は、2級から特級まで合わせたものです。
当然、1級や特級の資格取得者であればより専門性が高まり、より責任が重い仕事を任されるようになります。
そのため1級や特級の有資格者では、より高い年収を得ることが期待できます。ぜひ積極的に1級・特級を取得してステップアップを狙いましょう。
ボイラー技士の就職・転職事情
こちらのトピックでは、ボイラー技士の就職や転職のリアルな事情を、求人情報などをもとに解説していきます。
需要と将来性が高く就職で有利
ボイラー技士の資格取得者の需要と将来性ははかなり高いです。
今後もボイラーを用いた様々な業務が無くなることは考えづらく、専門的な知識を持つボイラー技士の需要も無くならないでしょう。
また、近年では無資格でも扱うことができる簡易ボイラーが増えていますが、専門的な知識を持たない素人が扱うのは危険です。
そのため、安全に扱うことができるボイラー技士に管理を任せる場合は多くあり、有資格者であれば転職の際に有利に働くことは間違いないでしょう。
アルバイト・パートの求人も多数
正社員として就職する際に役立つだけでなく、ボイラー技士の資格を取得していることで時給が高く待遇が良いアルバイト・パートも見つかりやすくなります。
そのため、「フルタイムじゃなくて短時間で仕事がしたい」と考えている方にとっても、ボイラー技士資格は使い勝手が良いです。
例えば、定年退職した後にフルタイムではなく短時間で働きたいと考えているシニア層は、ボイラー技士資格を生かしやすいでしょう。
派遣社員の求人も豊富にあり、時給が1300円以上の求人が多く見つかることから、需要の高さを窺い知ることができます。
ボイラー技士の就職先
ボイラー技士資格を活かした就職先は、基本的にはボイラーを用いている様々な機関となります。
具体的には、ビル管理会社や建設会社、ホテル、病院などが挙げられます。
また、特級ボイラー技士の資格を取得していると大規模工場やプラント建設会社、職業訓練校などにも就職できる可能性があります。特級にステップアップすることで活躍できるフィールドを広げることができます。
このような専門的なスキルを教えている職業訓練校は多くあるため、「人に何かを教えることが好き」という方は求人を探してみると良いでしょう。
ボイラー技士試験は独学で合格できる?
ボイラー技士は独学で合格できるのでしょうか。ここでは、難易度や合格率などについて紹介します。
2級・1級は難易度が低い
3種類あるボイラー技士の中でも、2級と1級はそこまで難易度が高くなく比較的取得しやすい資格です。
そのため、独学でも十分に合格を狙うことができ、実際に多くの方が独学で合格を掴み取っています。
なお、1級の方が2級よりも上位の資格ではありますが、合格率はほとんど変わらないため1級までは独学で狙える範囲と言えます。
ただし、1級を受験するためには「2級ボイラー技士免許を受けていること」などの受験資格が設けられています。そのような点で受験のハードルは高くなっています。
1級の受験資格については「2級ボイラー技士免許を受けている」以外にも様々な条件があるため、ホームページで確認してみてください。
また、特級の試験は難易度がかなり高く、独学で合格することは困難となっています。特級の合格を目指す場合は通信講座などを利用するのが現実的です。
合格率は級によって異なる
過去5年間の合格率を平均すると、ボイラー技士2級の合格率は57%程度、1級の合格率は58%程度となっています。
2人に1人の割合で合格している計算になるため、比較的合格しやすい試験であると言えるでしょう。
一方で、特級の合格率は26%程度と急激に低くなります。
4人に1人しか合格できない計算になるため、独学だと対策が難しく通信講座などを活用して本格的な試験対策を練る必要があると言えるでしょう。
ボイラー技士に向いている人の特徴
ボイラー技士には、自分の職務に忠実で真面目な人が向いています。
理由として、ボイラーを取り扱う際には細心の注意を払わないと大きな事故に繋がってしまう職種であるからです。そのため、細かい点にも注意を払い真面目に仕事ができる人でなければ勤まりません。
また、体力も求められます。
ボイラー技士の仕事はボイラーの保守点検がメインですが、かなり高温の中で作業をしなければならず、過酷な環境での作業になります。
ボイラー管理や設備の管理などやることは非常に多くあるため、過酷な環境でもミスなく仕事をこなせるような体力が求められるのです。
このように、細かい作業を手を抜かずにこなすことができ、精神的にも肉体的にもタフな方はボイラー技士に向いています。
ボイラー技士の資格取得までの流れ
こちらのトピックで、ボイラー技士資格を実際に取得する方法について解説します。
1級・2級の勉強時間は100時間程度
ボイラー技士試験の1級と2級は難易度が高くないため、初学者でも100時間程度の勉強時間をこなせば合格を目指すことが可能です。
さらに、ビルメンテナンスやボイラーに関連する資格を学習した経験がある場合や、技術系の関連資格を取得している場合であれば50時間程度の勉強でも合格できる可能性が高いです。
このように、ボイラー技士は取得メリットが多い割には取得のハードルが低い、魅力的な資格なのです。
特級は250時間ほど勉強しよう
一方で、ボイラー技士の資格で最上級に当たる特級の難易度はかなり高いため、しっかりとした学習時間の確保が必要となります。
ちなみに、ボイラー技士の特級に似た難易度の資格に宅建士が挙げられますが、宅建士の合格までに必要な勉強時間は250時間程度です。
特級も合格するためには250時間程度の勉強が必要と言われているため、2級や1級と比べるとハードルが上がることが分かります。
しっかりと試験日から逆算して勉強のスケジュールを立てて、ゆとりのある日程を組むように意識しましょう。
通信講座で2級を最短で合格
ボイラー技士試験は専門用語が多いことから、かなりつまずきやすいです。
よって、通信講座を使ってつまずきポイントを取り除きながら効果的に学習を進めていくことをおすすめします。
特に2級は通信講座が充実していることから、最短での合格を目指している人は講座をしっかりと活用して学習を進めるといいでしょう。
資格Timesでは、通信講座受講の際にはユーキャンのボイラー技士2級講座を使って合格を目指していくことをおすすめします。
過去問を徹底分析して作られたこだわりのテキストやサポート体制がしっかり整っていることから、安心して実力を身につけることができます。
実務経験や実務講習が取得に必要
ボイラー技士の資格を取得するためには、試験に合格するだけではなく実務経験や実技講習を積むことが必要となります。
具体的には、2級の場合は試験の合格後に「ボイラー実技講習の受講」もしくは「ボイラー取扱技能講習+4ヶ月の実務経験」という条件を満たす必要があります。
1級と特級についても、試験合格後に実務経験を積むことで免許を取得することができます。
このように、単に試験に合格するだけでは免許を取得することができない点に注意しましょう。
ボイラー技士取得後のキャリアアップ
ボイラー技士の資格を取得した後にキャリアアップを狙えば、より高い給与を得ることができます。
キャリアアップの具体的な方法として は、以下の2通りが挙げられます。
- 他資格とのダブルライセンス
- 2級から特級を目指す
ダブルライセンスで仕事の幅が広がる
以下のような資格とボイラー技士のダブルライセンスを実現できれば、主にビル管理会社やビルメンテナンス会社などで幅広く活躍できるようになります。
- 第二種電気工事士
- 第三種冷凍機械責任者
- 危険物取扱者乙種4類
- 消防設備士乙種4類
このように、ビルメンテナンスに関連する資格を取得することはキャリアアップに直結します。
また、ダブルライセンスを実現できたら、次はより高みを目指してトリプルライセンスを狙うのもアリでしょう。
これら相性の良い複数の資格を取得することで活躍の幅を広げることができ、自分の市場価値を高めることができます。
また、資格手当の対象となる可能性もあるため、取得していることで月収や年収を上げることも可能です。
年収アップやキャリアアップを狙いたい方は、ボイラー技士を取得した後にぜひこれらの資格にも挑戦してみてください。
2級から特級までステップアップ
2級を取得することで1級の試験を受験することができるようになり、さらに1級を取得することで特級の試験が受験できるようになります。
最上級である特級を取得することで、ボイラーの規模に関わらず作業主任者となることができるため、必然的に需要が増えます。
近年は簡易ボイラーが増えているとはいえ、それに伴ってボイラーに関する専門的な知識を持たない人が増えています。
そのため、ボイラー技士特級にもなると非常に価値の高い人材になることができ、幅広く仕事ができるようになるでしょう。
なお、年収の面では2級と特級で年収が100万円ほどの差が出る場合もあります。
まず手始めに2級に合格できたら、あまり間を開けずに1級・特級の取得を目指して頑張りましょう。
取得のモチベーションを上げるために「ボイラー技士特級」の求人を調べてみるのも有効です。
かなり高待遇な求人が実際に出ているため、ぜひ収入アップを目指して特級合格を目指してみてください。
ボイラー技士の年収まとめ
ボイラー技士の年収まとめ
- ボイラー技士の平均年収は400~410万円で標準程度の給料
- 活躍のフィールドは広く仕事の需要の浮き沈みが少ないので、安定した年収を得られる
- ダブルライセンスや特級の取得で年収アップが可能
ボイラー技士の年収は安定しており、仕事の需要と将来性が高い点は大きな魅力です。
仕事内容は体力が求められる場面が多くありますが、少しずつ慣れていけば問題ありません。
最上級である特級を取得したり、関連資格のダブルライセンスを実現することで収入アップやキャリアアップにもつながるため、ぜひ積極的に勉強を続けていきましょう。
ボイラー技士は活躍できるフィールドが広く安定して働くことができる魅力的な仕事なので、ぜひ資格を取得してみてください!