ボイラー技士試験の合格率は?2級・1級の差や危険物乙4と比べた難易度まで解説!

更新日時 2020/07/06

「ボイラー技士の合格率ってどのくらい?」

「ボイラー技士って難しいの?」

そんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?

ボイラー技士は、ボイラーを取り扱うために必要な国家資格です。ボイラーは多くの施設で使われており、学校や病院、工場、デパート、ホテルなどでボイラー技士が活躍しています。

ボイラー技士の資格を取得するためには試験に合格する必要がありますが、国家資格の試験には難しいイメージもあり、まず合格率や難易度が知りたい人も多いでしょう。

この記事では、そんなボイラー技士試験の合格率について解説していきます。2級・1級の差や危険物乙4と比べた難易度もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

読み終わった頃には、ボイラ技士試験の難易度について理解でき、ボイラー技士試験にどのように向き合っていけば良いか分かるはずです。

ボイラー技士 合格率をざっくり説明すると

  • 1級ボイラー技士・2級ボイラー技士ともに合格率はおおよそ50%前後
  • 特級ボイラー技士の合格率はおおよそ30%前後
  • 国家資格の中では比較的合格率が高い試験
  • 勉強時間の目安は100時間程度であり、しっかり対策すれば合格が期待できる難易度

ボイラー技士試験の合格率の傾向

ノートとグラフ

ボイラー技士は、労働安全衛生法に基づく国家資格です。公益財団法人安全衛生技術試験協会が、試験を実施しています。

有資格者しか行えない業務がある「士業」の一つで、小規模・小型ボイラーを除くボイラーを扱うために必要です。

ボイラー技士はすべての級を合わせると毎年3万人以上と多くの人が受験しており、人気の資格と言えるでしょう。

ボイラー技士特級・1級・2級の合格率の過去11年間の推移は以下のとおりです。

近年の合格率は、2級・1級は50%前後、特級はおよそ30%となっています。これは国家試験の中では、比較的高い合格率です。

ただ特級はしっかりとした対策が必要な数字でしょう。これらのボイラー技士試験の合格率の傾向から、1級・2級は特にチャンスの多い資格と言えます。その理由をほかの資格と比較して、解説していきます。

危険物取扱者乙4など他と難易度を比較

ボイラー技士以外の技術系国家資格には、電気工事士や消防設備試験、危険物取扱者などがあります。これらの難易度と比較してみましょう。

電気工事士の合格率

電気工事士は第一種、第二種ともに、試験全体の合格率が40%程度です。1次と2次両方に受かる必要があり、例年1次に行われる筆記試験で60%程度、2次に行われる技能試験で70%程度の人が合格しています。

一方ボイラー技士試験は筆記試験のみ行われ、1級・2級の合格率はおおよそ50%前後です。合格率でみた難易度は、電気工事士より低いと言えるでしょう。

消防設備試験・危険物取扱者試験の合格率

次に、消防設備試験と危険物取扱者試験の合格率と比較してみましょう。消防設備試験の合格率は例年丙種はおよそ50%、受験者の多い乙4種はおよそ40%、4種以外の乙種はおよそ65%です。

また危険物取扱者の合格率は、丙種で約50%、乙種で約40%、甲種で約30%となっています。ボイラー技士1級・2級の合格率は約50%なので、合格率で見た難易度はこれらの技術系国家資格と同等程度といえるでしょう。

ボイラー技士2級・1級は、国家資格であり、勉強しなくても合格できるような資格ではありません。しかしきちんと対策すれば合格が期待できる、比較的ねらい目な資格と言えるでしょう。

2級・1級ボイラー技士の合格率が高いのはなぜ?

PCと女性

2級・1級共に合格率は50%程度であり、合格率に大きな差はありません。ここからは、2級・1級ボイラー技士の合格率が高いのはなぜなのか、その理由を解説していきます。

有資格者は減少傾向

ボイラー技士の合格者数は近年減少傾向にあります。これは合格率が下がったわけではなく、受験者数自体が減少傾向にあるためです。

またボイラー技士資格を有している人の中には、年齢が高めの人も多くおり、定年などで仕事から離れる人も少なくありません。これらのことから、有資格者も減少傾向にあると考えられます。

そんな中でも、まだまだボイラー技士の設置が必要なボイラーを使う施設は多いため、ボイラー技士の有資格者は一定数以上必要です。そのため、今後も難易度が跳ね上がることはなく、合格率は比較的高めに推移するのではないかと予想されます。

学習範囲が絞れる

ボイラー技士の試験範囲は、ほかの国家資格と比較すると、限られていると言えるでしょう。

  • ボイラーの構造に関する知識
  • ボイラーの取扱に関する知識
  • 燃料及び燃焼に関する知識
  • 法令関係

これらの4つの項目から出題されます。

2級から特級まで、同じ試験範囲であることも大きいです。2級で学んだ知識が上級への挑戦時にも繋がるため、スムーズに飲み込みやすく、勉強しやすい面があるでしょう。

またボイラーの構造に関する知識とボイラーの取扱に関する知識には繋がりがあるなど、試験範囲は限定的です。学習範囲が広くないことが合格率の高さに繋がっていると考えられるでしょう。

試験は1種類しか課されない

ボイラー技士試験は、筆記試験をクリアすれば合格です。2次試験はありません。

電気工事士試験など、1次試験合格後2次試験を突破しなければならない資格も少なくない中、1種類しか試験が課されないのは受験者に有利と言えるでしょう。

実技試験や技能試験がなく、対策する範囲が限られている分、勉強もしやすくなります。

しっかり対策すれば合格率はさらに高い

受験者の中には、あまり勉強をせず試験に臨む人もいます。特に職場で団体申込する人などは油断しがちです。

ほとんど対策せずに受験する人が一定数おり、合格率を下げていることを考えれば、しっかりと対策した上で臨めば合格率の5割以上の確率で合格できる試験と言えるでしょう。

解答しやすいマーク式問題

1級・2級ともにボイラー技士試験は五肢択一のマークシート方式で行われます。

マークシート方式なら、選択肢が提示されるため、ある程度知識があれば正答を導けることもあります。また消去法で選択肢を減らしていくことも可能です。塗ってさえいれば、まぐれであたる可能性もあります。

一方筆記試験は、知識をしっかりと覚えていないと回答できません。そのためマーク式であることも合格率が高い一因だと考えられます。公式ページに2回分の試験問題が公表されているため、雰囲気を確認しておくのもおすすめです。

参考:安全衛生技術試験協会「公表試験問題」

1級以上は受験資格が課される

ボイラー技士試験の1級と特級には受験資格が設けられており、1級を受けるためには以下のいずれかに当てはまらなくてはなりません。

  • 2級ボイラー技士免許を持っている
  • 学校などでボイラーに関する学科を修了し1年以上の実地修習を経た
  • エネルギー管理士(熱)免状を持っていて1年以上の実地修習を経た
  • 海技士(機関1、2、3級)免許を持っている
  • ボイラー・タービン主任技術者免状を持っていて、伝熱面積の合計が25㎡以上のボイラーを扱った経験がある
  • 汽かん係員試験に合格していて、伝熱面積の合計が25㎡以上のボイラーを扱った経験がある

詳細は公式ページでご確認ください。また特級を受験するためには、1級ボイラー技士免許を持っているなどする必要があります。一方、ボイラー技士資格の中で一番下のレベルである2級には受験資格がありません。初めての人は2級から挑戦しましょう。

1級は受験資格があり、2級ボイラー免許所持者などある程度の基礎知識がある人が受験していることも、合格率が高い要因でしょう。反対に、受験資格があってなお合格率が50%程度であり、しっかりと対策をして臨まなくてはならない試験だとも言えます。

参照:安全衛生技術試験協会「受験資格」

2級・1級は合格率が上昇中?

スーツが持つ?

先にご紹介したグラフから分かるように、多少年によって変動があるものの、2級・1級ともにボイラー技士の合格率は上昇しています。

具体的には、平成20年頃は約50%弱程度であった合格率が、60%付近まで上がってきていることが伺えます。ここからは、この合格率の上昇について解説していきます。

油断は禁物

「合格率が上昇している=試験問題が簡単になった」とは限りません。合格率は受験者の質によっても変わります。

例えば、同じ試験問題・同じ合格ラインで試験を行っても、受験者が全員東大生の場合と全国の大学生を対象としている場合では、大きく合格率が異なるでしょう。合格率は試験難易度以外の影響も受けるため、油断は禁物です。

ただ、ボイラー技士の受験者数が減っていることや国家資格であり資格取得者しか行えない業務があることなどから、ボイラー技士の需要に応じ、一定数合格者を出さなくてはならない面もあると考えられます。

合格者はむしろ減少中

1級・2級ボイラー技士試験の合格率は確かに上昇中ですが、年間の合格者の合計人数は減少傾向にあります。これは、受験者数が減少していることが要因です。

そのため、合格率が上がっているからといって油断すると、痛い目を見るかもしれません。比較的合格率が高いとはいえ、国家資格のため、しっかり対策をした上で挑みましょう。

ボイラー技士の難易度を分析

電卓とペン

ここからは、合格に必要な勉強時間の目安や、合格ラインから難易度を分析していきます。

勉強時間の目安は100時間程度

ボイラー技士の合格に必要な勉強時間の目安は、およそ100時間程度だと言われています。これは1日に1時間勉強した場合、3ヵ月とちょっとかかります。もちろん記憶力や基礎知識など個人差が大きいものなので、目安として考えるのがよいでしょう。

またすでに危険物取扱者資格に合格していたり、ボイラーに関する基礎知識がある人の場合、50時間程度の勉強で合格できることもあるようです。

国家資格には難関なものも多いため、ボイラー技士はそれらと比較して難易度が低い試験と言われることもあります。ただ、勉強せずに受かるような試験ではありません。何年も不合格続きの人や途中で投げ出してしまう人も少なくない試験です。

「比較的難易度が低い」、「合格率が高い」という部分に油断しすぎず、しっかりと勉強をした上で試験を受けましょう。

科目ごとに合格基準点がある点に注意

特級・1級・2級いずれも合格基準は以下の通りです。

  • 全体の得点率が60%以上
  • 科目ごとの得点率が40%以上

上記の両方を満たさなくてはなりません。総得点が60%以上であっても、1つでも40%を下回る科目があれば不合格となります。

そのため苦手な科目があると、不合格になりやすいです。どの科目も40%以上正答できるよう、ある程度まんべんなく勉強する必要があります。

技術系国家資格の中では取得しやすい

しっかりと勉強する必要はあるものの、やはりほかの技術系国家資格と比較すると、難易度が高くなく、合格しやすい資格と言えるでしょう。

仕事に生かすために資格の取得を検討している人も多いでしょう。難関資格を何年もかけて取得するのも一つの手ですが、第2種電気工事士・危険物取扱者乙種4類・2級ボイラー技士・第3種冷凍機械責任者などの比較的取得しやすい国家資格を複数取るのも、選択肢の一つです。

先ほど挙げた第2種電気工事士などの4つの資格は、ビルメンテナンスに必要な資格です。国家資格は取得者しか行えない業務があったり、資格取得者の設置が義務付けられていたりするため需要があり、自分の評価を上げられることも多いです。

ボイラー技士試験の独学対策方法

先生と子ども

ボイラー技士試験の対策方法について解説していきます。

独学のメリットとデメリット

独学のメリットは、なんといっても費用の安さでしょう。テキスト代以外かからないので、数千円で受験勉強ができます。また自分の好きな時間に勉強ができることや、期限がないこともメリットとして挙げられます。

反対に独学のデメリットとして挙げられるのは、挫折しやすいということです。独学でモチベーションを維持しつづけることは容易ではないため、途中で勉強を辞めてしまう人も多くいます。また独学はコストが低い分、諦めやすいという面もあるでしょう。

加えて、ボイラーに関する基礎知識がない人の中には、独学での勉強を難しく感じる人も少なくありません。専門用語もあるため、なかなか内容が頭に入っていかないなんてこともあるようです。

自分でテキストを選んだり、勉強方法を考えなくてはならないため、勉強期間が長くなりやすく効率が良いとも言えないでしょう。

無理して独学合格を目指さない

ボイラー技士は合格率が国家資格の中では比較的高いほうであり、独学で合格しようと思っている人も多くいるのではないでしょうか。

しかし、独学はモチベーション管理が難しかったり、効率的な勉強法を取りにくいことから、場合によってはいつまでたっても合格できない恐れもあるのです。

よって、時間を無駄にしてしまっていつまでも先に進めないという事態に陥る可能性もあることから、確実に合格を狙いたい人には通信講座をおすすめします。

通信講座ではプロによるわかりやすい解説講義と、学習でつまずいた際のサポート体制も完備されていることから、独学時よりも効率よく学習を進めることができるでしょう。

おすすめはユーキャンの講座

ボイラー技士を目指す際には、ユーキャンの通信講座で対策を行うのがおすすめです。

ユーキャンではボイラー技士2級の講座が開講されており、初心者でも短期間で合格できるように、テキスト構成やサポート体制について考えられています。

これによって、多くの人が効果的な学習を行うことができるのです。

ボイラー技士2級の対策を考えている人は、ぜひユーキャンの通信講座の受講を検討してみてください!

ボイラー技士試験って年何回開催されるの?

白い人とはてな

ボイラー技士試験は、公益財団法人安全衛生技術試験協会が実施しています。北海道、東北、関東、中部、近畿、中国四国、九州にセンターがあり、各センターで2級ボイラー技士試験は毎月1回以上、1級ボイラー技士試験は年4~6回予定されています。

加えて、各道府県で特別出張試験が年1回程度開催されることが多いです。ただし2020年度の特別主張試験は、新型コロナウイルスの影響により多くの道府県で中止となっています。

またセンターでの試験も、新型コロナウイルスの影響などにより延期・中止される可能性もあります。公式ページの案内を随時確認しましょう。

受験機会が多く勉強スケジュールが立てやすい

ボイラー技士試験は、1級・2級共に開催回数が多いため、合格のチャンスも増えます。また年1回開催の試験に比べて、勉強スケジュールが立てやすいのも魅力でしょう。

試験日を気にする必要が少ないのでいつ勉強を初めても良く、しっかりと対策を終えてから受験することもできます。

受験料は安くないので一発合格を目指そう

ボイラー技士試験の受験料は、特級・1級・2級いずれも6,800円です。資格試験としては特段高額ではありませんが、安いと感じる人も少ないでしょう。

複数回の受験を想定するより、試験対策を堅実に行い、一発合格を目指すのがおすすめです。

ボイラー技士 合格率まとめ

ボイラー技士 合格率まとめ

  • 1級・2級の合格率は50%前後
  • 1級・2級の合格率に大きな差はないが、1級の受験には受験資格が設けられている
  • 1級・2級の合格率は上昇傾向にある
  • 合格するには各科目で40%正答する必要がある

1級・2級ともにボイラー技士の合格率はおよそ50%前後です。国家資格の中では、比較的合格率の高い試験と言えるでしょう。また危険物乙4は合格率が40%程度であり、その他の技術系国家資格と比べてもも、合格率は低くありません。

ただ、いくら合格率が高いと言っても、勉強せずに受かるほどは甘くないでしょう。

しっかり対策して、合格を目指してみてくださいね!

人気記事
この記事に関連するタグ