技術士の年収は低い?男女別から年齢別の平均給料まで徹底解説!

「技術士の給料って低いの?」

「年収は男女で違う?年齢別の給料は?」

などと疑問をお持ちの方もいるでしょう。

技術士は技術系資格の最高峰と言うだけあって、給料の水準も高い国家資格です。

年齢を重ねると共に給料が上昇するのはもちろん、若いうちから高収入が期待できます。

今回は技術士の年収について、男女別・年齢別の平均年収や平均月収を紹介します。

これを読めば、技術士の給料事情がよく分かるはずです。

技術士の年収についてざっくり説明すると

  • 平均年収は男性で673万円・女性で573万円
  • 50歳を超えると800万円以上の年収が期待できる
  • 役職につけば年収1,200万円以上も

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技術士の平均年収はいくら?

談笑する三人

技術士は経済的には恵まれてた職業と言えます。詳しくは以下の内容をご覧ください。

難関国家試験にふさわしい高収入な職業!

技術士は弁護士・弁理士・医師・公認会計士に並ぶ五大国家資格の一つで、最難関資格として知られています。

各技術部門の最先端で活躍するプロフェッショナルとして、絶大な信頼を得られる資格です。

2019年度の統計によると、技術士の平均年収は667万円程度と言われているため、資格を取得すれば平均を大きく超える収入を得ることができます。

さらに大企業に採用されたり、独立開業した場合は、年収1,000万円超えも狙えます。技術系資格の最高峰なので取得するのは困難ですが、その分取得によるメリットは大きいと言えるでしょう。

以下のグラフは男女別に見た、技術士の平均月収と年間のボーナスの額を表しています。年が上がるのにつれて月収は高まり、50代半ばでピークを迎えるという場合が多いです。

※出典:政府統計の総合窓口 「統計で見る日本」

月給も恵まれている

技術士の平均月収は55.6万円程度と言われています。男女別に見ると男性が56万円、女性が47.8万円なので、平均月収では男性優位な職業です。

一般のサラリーマンの月収は35万円前後と言われているため、女性の技術士でも12万円ほど月収が多いことになります。

そのため、技術士の給与事情はかなり恵まれていると言えるでしょう。

男女別技術士の平均年収

2019年度の賃金構造基本統計調査によると、技術士の平均年収は男性で673万円程度、女性で573万円程度だそうです。

日本人の平均年収は440万円程度と言われているため、技術士はかなりの高収入だと言えるでしょう。

男性の方が年収が高い傾向にはあるものの、男女を問わず安定して高収入が期待できる職業だと言えます。

ただし、先述した通り中には年収1,000万円超えの技術士もいます。それにも関わらず平均年収が673万円程度ということは、それより年収が低い技術士も一定数いるということです。

実際の年収は会社の規模などによって様々なので、誰しもが673万円を貰えるわけではありません。

役職ごとの給料は?

一般に技術士の資格を保有していると、昇進など企業内で優遇されるケースが多いようです。昇進して役職に就くと、その分給与もアップします。

具体的には以下のようなイメージで昇給すると考えれば良いでしょう。

役職 年収
部長クラス 年収1200万円程度
課長クラス 年収1000万円程度
係長クラス 年収750万円程度

技術士の年収を他の観点からも検討

リポートする男性

ここからは技術士の年収を、企業規模や年齢などの観点から検討してみましょう。

企業規模別年収

企業規模と技術士の年収の関係は以下の通りです。

企業規模(合計) 年収 月収
10~99人 531万5100円 35万5700円
100人~999人 578万5200円 38万7400円
1000人以上 628万5200円 40万9100円

上記を見ると、企業規模が大きくなればなるほど、得られる収入も多くなることが分かります。

しかし、小さい企業に勤務する技術士であっても、平均よりも100万円程度高い年収が期待できるため、技術士はやはり収入面では恵まれた職業です。

生涯年収

30歳で技術士資格を取得し、そこから65歳まで勤続した場合の生涯年収は2億3,345万円と言われています。

技術士試験の最年少合格の記録は26歳と言われているため、夢のある職業だと言えるでしょう。

しかし、一般的には40代の合格者が最も多いため、実際の生涯年収はもう少し低いことが予想されます。それでも平均的な水準に比べれば、はるかに多くのお金を稼ぎ出すことになるでしょう。

技術士の年齢層別年収

以下は2019年に厚生労働省が実施した賃金構造基本統計調査(企業規模10人以上)に基づき、技術士の年収を年齢層別にまとめたものです。

年齢 年収
20~24 4,312,369円
25~29 5,039,990円
30~34 5,825,633円
35~39 6,495,231円
40~44 7,144,154円
45~49 7,855,101円
50~54 8,311,281円
55~59 8,153,886円
60~64 6,345,838円
65~69 6,107,744円

上記を見ると、技術士は20代のうちからかなりの収入が得られることが分かります。また年齢に応じて着実に年収がアップしていくことも特徴です。

50代に突入すれば800万円以上の年収が期待できるため、夢のある職業と言えるでしょう。

若くても目指せる技術士

技術士二次試験の合格者の大半は30〜40代です。しかし、20代で技術士となる者も稀に存在します。

技術士になるには、技術士としてふさわしい実務経験を最低でも4年以上積む必要があるため、若いうちに取得するのはハードルが高いと言えるでしょう。

しかし、一次試験には受験資格がなく、大卒程度の知識があれば合格できます。そのため、在学中に一次を受験するなど計画的に勉強を進めていけば、若くして技術士になることも可能です。

技術士の将来性は高い

スマホを見る女

技術士は年収が高いだけでなく、将来性も十分な資格です。

技術士はあくまで名称独占資格

国家資格には医師免許や弁護士資格のような業務独占資格もありますが、技術士はいわゆる名称独占資格です。

技術士にしかできない業務はないという点では、無資格者に対して大きなアドバンテージがあるわけではありません。

ただし、技術士は五大国家資格に数えられるなど権威のある資格のため、「技術士」という名称を用いて活動できることには大きな価値があります。

また技術系の最高峰資格を保有しているということで、周囲からの信頼度は間違いなく高まるでしょう。

技術士の特性上生き残りやすい

技術士を保有していると、各技術部門の専門知識に加え、リーダーシップや問題解決能力、マネジメントスキルも有する人材であることが証明されます。

機械では代替できないソフトスキルを客観的に示すことができるため、これから益々AIが普及したとしても生き残れる職業です。

またそうしたソフトスキルは様々な現場で重宝されるため、転職にも困らないでしょう。

さらに技術士には継続研磨(CPD)の責務があるため、常に最先端の知識や技能を学び続けなければいけません。

講習を受ける手間はかかりますが、資格が証明するスキルが時代に取り残されるという心配はなくなります

こうした技術士の特性から、職業としての安定性は十分だと言えるでしょう。

仕事を受注する際にも必要な資格

官公庁が立案した大規模プロジェクトを受注するには、条件として技術士を技術管理者に選任することを求められる場合があります。

また技術コンサルト業では、技術士の数によって受注額が決まるというケースも多いです。

よって技術士をいかに採用できるかは、企業にとっての死活問題であるとも言えるでしょう。そのため、技術士は就職・転職には困らない資格です。独立にも有利な資格と言えるでしょう。

技術士試験の難易度

本を読む少女

技術士になる方法はいくつか存在しますが、基本的には技術士試験の合格を目指すのが良いでしょう。

技術士試験は国家試験の中でも有数の難易度を誇り、特に近年の合格率は10%前後とかなりの低水準です。

また技術士試験の合格には2,000時間以上の勉強が必要と言われており、取得には早くても数年がかかります。

さらに二次試験には受験資格として実務経験が求められるので、試験勉強と並行して実務経験を積まなければいけません。働きながら勉強を続けるのは大変なので、例年多くの人が挫折しています。

ただし、取得すれば十分な収入と地位が確保されると言っても過言ではないため、挑戦するメリットは十分にある資格です。

第二次試験の合格率は10%台

以下は過去10年間における技術士第二次試験の合格率をまとめたものです。

年度 合格率
平成22年度 14.8%
平成23年度 14.3%
平成24年度 13.7%
平成25年度 16.4%
平成26年度 15.1%
平成27年度 14.7%
平成28年度 14.6%
平成29年度 13.3%
平成30年度 9.1%
令和元年度 11.6%

上記を見ると近年は合格率が低下していることが分かります。平成30年度に関しては10%を下回っているため、国家試験の中でも有数の低水準です。

将来的には合格率8%まで低下するとも言われており、これから受験するという場合は相当な試験勉強が必要になります。

技術士第二次試験の受験資格

技術士第二次試験を受験するには、前提として技術士補となる資格が必要です。

これは技術士第一次試験を受験するか、指定の教育課程を修了することで得ることができます。

技術士補となる資格を取得した上で、以下のいずれかに該当すれば受験資格を得ることが可能です。

  • 技術士補登録後に技術士補として、技術士の指導の下で、4年(総合技術監理部門は7年)以上の実務経験
  • 職務上の監督者の指導の下で、4年(総合技術監理部門は7年)以上の実務経験
  • 指導者や監督者の有無・要件を問わず、7年(総合技術監理部門は10年)以上の実務経験

なお、2の場合は技術士第一次試験合格後、もしくは指定された教育課程修了後の実務経験に限ります。3の場合は、それ以前の実務経験もカウントすることが可能です。

通信講座の利用がおすすめ

技術士第二次試験では、筆記試験(論述形式)と口頭試験が実施されます。どちらも独学では正しい答えかどうかの判断がしにくいため、対策しにくい試験と言えるでしょう。

また試験合格には2,000時間もの勉強が必要と言われており、毎日1時間勉強するとしても5年以上はかかります。そのため、独学ではモチベーションの維持が難しいと言えるでしょう。

よって技術士第二次試験の対策法としては、通信講座の利用をおすすめします。通信講座で効率よく学べば、勉強期間を短縮できる可能性もあるので、多忙な社会人はぜひ利用すべきです。

技術士の年収についてまとめ

技術士の年収についてまとめ

  • 月収は男性で56万円・女性で48万円程度
  • 給料だけでなく将来性も十分な資格
  • 試験勉強には通信講座を活用するのがおすすめ

今回は技術士の年収について解説しました。

技術士の平均年収は男性で673万円、女性で573万円と言われており、役職によっては1,000万円超えも期待できます。

よってかなり高収入な職業と言えるでしょう。また技術士を取得すれば、専門知識に加え、リーダーシップなどのソフトスキルも証明されます。

さらに技術士は定期的に継続研磨(CPD)を行うため、資格が錆びつく心配もありません。そのため、将来も十分な資格です。

ただし、試験の合格率は10%前後であり、取得はかなり難しいと言えます。無理に独学でも合格を目指すのではなく、通信講座を利用して効率よく学びましょう。

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