MBAにかかる費用は?日本のビジネススクールの学費から海外留学の費用まで解説!
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「MBAを取得するために必要な学費や費用面について知りたい!」
「海外留学する場合はどれくらいの費用が必要?」
このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?
経営のプロとして非常に高い価値を持つMBAですが、学位を取得するために必要な学費について気になる方は多いでしょう。
また、ビジネススクールを利用する場合や海外留学する場合などによって費用は変わってくるので、しっかりと経済的な計画を立てる必要があります。
こちらの記事では、MBA取得にかかる費用や学費などについて、詳しく解説していきます!
MBA取得に必要な学費や諸費用についてざっくり説明すると
- 海外留学するよりも、国内で勉強した方が安い学費で済む
- 国内でも、私立大学の場合は学費に大きな差がある
- 海外の場合は事前準備や現地での生活費がかかる点に注意
- 海外MBAの学費は近年上昇傾向
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国内MBA取得にかかる費用は安い?
まずは、国内でMBAを取得するために必要な費用について解説していきます。
代表的な大学院・ビジネススクールの費用を比較
まずは、代表的な大学院・ビジネススクールの2年間の授業料について紹介していきます。
大学院・ビジネススクール | 2年間の授業料 |
---|---|
慶應E-MBA | 7,033,600円 |
慶應 | 4,333,600円 |
早稲田(全日制) | 3,726,000円 |
中央 | 3,400,000円 |
早稲田(夜間) | 3,366,000円 |
青学 | 3,306,000円 |
グロービス経営大学院 | 2,998,000円 |
立教 | 2,138,000円 |
国公立 | 1,353,600円 |
都立大学(都民限定割引) | 1,182,600円 |
なお、国公立は一律で1,353,600円になっており、学校によって差はありません。
一方で、私立大学の大学院では学校ごとに授業料に大きな差があることが分かります。
特に慶應E-MBAの費用の高さはずば抜けて高くなっていますが、それ以外の私立であれば300~400万円が学費の目安となります。
「安い費用で取得したい」と考えている方であれば、予算面については予めしっかりと把握しておき、折り合いを付けておくと安心です。
公立と私立で1年間の学費を比較
1年でかかる学費については、公立の場合は一律で約67万円になっているのに対して、私立は約105~350万円と学校によって幅広い差があります。
先程紹介した表から私立大学院の1年間の授業料の平均を算出すると約195万円になるため、公立の学費と比較すると約3倍の学費を用意する必要があります。
そのため、国内MBA講座に通学する場合は、国公立と私立で学費に大きな差があることを念頭に置き、自分にとってベストな講座を選ぶようにしてください。
フルタイムとパートタイムで比較
続いて、フルタイム・パートタイム・オンラインのMBA講座の費用の違いについて紹介していきます。
授業形態 | 特徴 | 取得までのおよその学費 |
---|---|---|
フルタイム制 | 昼間でも授業をするため社会人の方は休職、退職する必要あり | 120~400万円 |
パートタイム制 | 夜間、休日に授業をするため、仕事を続けながらMBAを取得可能 | 130~340万円 |
オンライン制 | インターネットを用いた自宅学習なので仕事を続けながらMBAを取得可能 | 100~300万円 |
なお、慶應E-MBAの学費は他と比較すると非常に高いため、バランスを考慮するために上記の表の計算には含めていません。
以上のように、フルタイムとパートタイムの講座では、最低料金に関しては大差は無いものの最高料金に差があることが分かります。
ただし、早稲田大学の全日制と夜間を比較すると夜間の方が約35万円ほど安い費用で受講できることから、パートタイムの方が負担は少なく済むと言えるでしょう。
なお、パートタイム制では安い費用で受講できるメリットがありますが、夜間と休日に授業を行うため、フルタイム制よりも知識の定着が遅れてしまう点には留意する必要があります。
国内MBAの予備校の費用
続いて、日本国内MBAの入試対策を行っている予備校の費用について、比較してみましょう。
予備校名 | 指導内容 | 費用 |
---|---|---|
Z会 | 研究計画 | 41,500円 |
中央ゼミナール | 面接・研究計画 | 220,000円 |
アガルート | 経営学・小論文・面接・研究計画 | 327,800円 ※合格お祝い金として10万円支給の可能性あり |
NIKKEN | 小論文・面接・研究計画 | 289,000円 |
河合塾KALS | 経営学・小論文・面接・研究計画 | 386,100円 |
以上のように、Z会の安さが際立っている中で、予備校によって指導範囲に大きな差があることが分かります。
中でも、アガルートは経営学・小論文・面接・研究計画の全ての対策を行っている上にお得に受講できる魅力があります。
合格した際のお祝い金も考慮すると実質約22万円で受講できるため、受講を検討する価値は大いにあるでしょう。
また、アガルートは一橋や早稲田などといった、それぞれの大学院に特化した指導が行われているため、第一志望に必ず合格したいと考えている方には特におすすめの講座です。
NIKKENや河合塾の評判も高いため、興味がある方はチェックしておくと良いでしょう。
海外MBA取得にかかる学費・難易度は?
こちらのトピックでは、海外MBAを取得するためにかかる学費や難易度やについて解説していきます。
学費だけでなく難易度についても知っておくことで、自分の目標を明確にできるでしょう。
海外MBAの年間学費ランキング
まず、海外のトップ大学院の学費についての一例を見てみましょう。
大学院名 | 年間学費 |
---|---|
メイズビジネススクール | 329万円 |
ジョージア工科大学 | 451万円 |
インディアナ大学 | 529万円 |
ウィンダ―ビルド大学 | 605万円 |
ライス大学 | 623万円 |
バージニア大学 | 700万円 |
スタンフォード大学 | 773万円 |
ニューヨーク大学 | 776万円 |
シカゴ大学 | 777万円 |
マサチューセッツ工科大学 | 797万円 |
コロンビア大学 | 803万円 |
ハーバード大学 | 809万円 |
以上のように、海外の大学院では、年間の学費だけで国内におけるMBA取得までの費用を大きく上回ります。
つまり、経済的な負担は海外で取得を目指す方が圧倒的に重いのです。
これだけの費用がかかる理由については、大学のブランド力やネームバリューが大きな影響を持つためです。
つまり、ネームバリューが高く有名な大学ほど学費は高いため、致し方無いと言えるのです。
また、海外の場合はコンテンツ作成に重きを置いている上に教授も有名な方を雇っていたりするので、人件費などが嵩む分受講費用が上乗せされている、という理由もあります。
とはいえ、費用を平均すると概ね400万円程度で落ち着くため、一般的な海外大学院であれば日本とほとんど変わらない授業料でMBAを取得できるでしょう。
留学の場合は学費以外にも色々な費用が発生
海外へ留学してMBAを取得する場合は、学費に加えて現地での生活費など、様々な費用が追加で発生します。
特に、ロンドンなど物価が高いところに生活の拠点を置く場合は、その分生活費が嵩んでしまうので注意が必要です。
住居費や物価などもトータルで考慮し、どの大学に通うか判断しましょう。
留学準備にかかる費用
まず、留学する準備の段階から様々な費用が発生します。
留学する学校に合格するための予備校の学費や、TOEFLなど英語スキル証明のための受験料に加えて、渡航費用などが挙げられます。
このように、現地での学費に意識が向きがちですが、留学する前から様々な費用が掛かる点には十分に留意する必要があります。
なお、どの項目に関しても少し多めに見積もっておくことで、安心して現地での生活を送ることができるでしょう。
教科書の購入費
海外の大学院でMBAの勉強をする場合であっても、国内のMBAと同様に教科書代などがかかります。
これらは一般的に学費には含まれず、なおかつ専門的な教科書は高いため、教材費についても考慮しておくと良いでしょう。
自分で教材を追加することも考えられるため、予算には十分な余裕を持っておくことをおすすめします。
生活費
生活費については、まずは住居費や家賃が真っ先に考えられます。
都市部から離れた田舎に留学する場合は安く済みますが、ニューヨークやボストンなどで生活する場合は毎月15万円以上かかることも有り得ます。
加えて、食事代や日用品代などの日常生活に使うための出費もあるため、生活費についても綿密な計算が必要でしょう。
また、現地の物価水準についても把握しておき、日本の生活とは違うという点を意識することも大切です。
退学の可能性も考慮しよう
海外の大学でMBAの取得を目指す場合は、退学というリスクも存在します。
もし退学になってしまうと、当然のことながらMBAの取得ができず、それまで支払った費用が全て無駄になってしまいます。
退学になる条件は各大学ごと差がありますが、一般的に大学ごとに一定のGPAを定めており、これを維持できないと退学処分になってしまうケースが多いです。
なお、GPAは相対評価なので、自分が周りよりも評価が低い場合に退学してしまう可能性があるため、成績の把握に関しては要注意と言えるでしょう。
海外の大学院に合格したからといって油断して勉強を怠ってしまうと、これまでに負担してきた貴重な費用が無駄になってしまう可能性があるため、気を付けましょう。
MBAの学費は上昇傾向にある
近年のMBAの受講料は世界的に上昇傾向にあり、今後もこの傾向は続くと考えられています。
その理由としては、グローバル化の進展もありMBA取得者のニーズが高まっているからである、と考えられています。
とはいえ、ニーズが高い分MBA取得者の年収は高く、しっかりと仕事に活かすことができれば取得にかかったコストは十分に回収できるはずです。
海外MBAの難易度は?
海外へ行きMBAの勉強をする際には、大きな費用負担だけでなく語学力も同時に求められます。
例えば、英語圏に留学する場合に求められるTOEFLのスコアは約110点であり、人によってはこのレベルに到達するまで1年間以上かかるケースもあります。
また、論文も英語で書く必要があるため、その点でも高い語学力が求められています。
ネイティブでない限り、英語で自分の意見を正確に相手に伝えることは非常に難しいため、高いレベルの語学力を備えていなければ勉強することもままなりません。
このように、強制的に英語浸けの生活になるという点を考えると、海外MBAは非常に難易度が高いと言えるでしょう。
費用だけでなくスクールの価値も考慮すべき
費用の面以外にもMBAを選ぶ際にはいくつか考慮するべきポイントがあります。
こちらのトピックで、スクール選びの際に考慮するべきポイントについて紹介していきます。
年収がどれほど増加するか
MBAを無事に習得できれば年収が増加する傾向にありますが、具体的にどれくらい増収が狙えるかは必ず押さえておくべきポイントです。
特に、外資系企業であればMBAを取得することは年収2000万円以上の価値があると言われており、取得することで大幅な年収アップが狙えます。
さらに、年収がアップすることでよりハイキャリアな人材になれるため、市場価値を高めることにも繋がるのです。
一方で、日本企業ではMBAを取得していても海外ほど評価される傾向にはありませんでしたが、製薬会社を中心にMBAの価値を認識する風潮が高まっています。
つまり、MBAを取得することで年収アップに繋げることができ、取得にかかった費用は最終的には容易に回収可能であると考えられます。
年収アップを目的としてMBA取得を目指す方は多いため、しっかり自分のキャリアについても考えておきましょう。
人脈が築けるか
MBAを取得するために大学院やビジネススクールに入ると、人脈を大きく広げることができます。
これまでは職場くらいしか所属しているコミュニティが無かった場合でも、MBAの勉強を通してより広い範囲で多様性のある人脈を築くことができるでしょう。
MBA取得者のバックボーンは様々で、商社や医者など多様な仕事に就いている方が揃っており、このような人とディスカッションすることで自分の視野を広げる事が可能です。
自分の視野を広げたりキャリアプランの選択肢を増やすという意味でも大きなメリットになるため、「どのような人脈を築けるのか」も考慮しましょう。
学生の質は高いか
特に、海外の大学院に通って勉強する場合は、学生の質も確認しておきましょう。
海外は日本国内よりも多様性が高く、様々なバックボーンの方と知り合えるチャンスが増える一方で、学生の質が低いことも考えられます。
せっかく貴重な知識を学べるのにも関わらず、周囲のレベルが低いと学ぶメリットが十分に享受できない可能性があります。
質の高い学びを得て人脈を築くためにも、学生の質に関しても情報を集めておきましょう。
学部の質は高いか
学部の質が高いかどうかも見逃せないポイントです。
具体的には、授業が分かりやすいかどうか・使う教材の質が良いかどうかも確認しておくべきです。
せっかく高い費用を払って学ぶのですから、分かりやすい教材を使いながら質の高い授業を受けましょう。
それぞれの大学院には違った特徴があり、ディベートやディスカッションを通して実践的な経営スキルを身に着けることを重視した学部や、会計などの理論を重点的に学ぶ学部があります。
しっかりと学部の質や身に着けることができるスキルについて調べておき、自分に合った講座を選びましょう。
費用対効果を算出
高い費用を払ってでもMBAは取得する価値はありますが、実際に費用と価値は釣り合っているのかを確認するためにも、費用対効果を細かく算出してみることは大切です。
以下では、特に費用がかかる海外留学に行くパターンを算出し、その上で帰国して10年間働いたときの費用対効果について検証します。
費用項目 | 費用(2年間) |
---|---|
留学準備 | 200万円 |
学費 | 1,000万円 |
生活費 | 400万円 |
休暇分の給料 | 1,400万円 |
帰国後の生活費 | 1,500万円 |
合計 | 4,500万円 |
以上のように、トータルの出費として4,500万円程度を想定しておく必要があります。
この総額費用を仮定すると、留学をしてMBAを取得した効果で年収が700万円から1,200万円へ昇給したと仮定した場合、9年間で4,500万円を回収できることになります。
MBAの取得に伴って500万円ほどの年収アップはザラにあることなので、この想定が大きくズレているということはないといえるでしょう。
以上のように、MBAを取得することによる費用対効果は非常に高いと言えるため、学ぶ費用さえクリアできれば前向きに入学を検討するべきです。
また、金銭的なメリット以外にも有意義な知識が身に着いたり豊かな人脈を築くことができるなど、金銭で計ることができない恩恵が期待できます。
つまり、経営スキルを高めて年収アップやキャリアアップを狙うためにも、海外留学してMBAを取得することは非常におすすめであるといえるのです。
MBA取得に必要な学費や諸費用まとめ
MBA取得に必要な学費や諸費用まとめ
- 国内MBAは国公立で費用負担が少ない
- 海外MBAは学校のブランドや教授の質の高さで学費は非常に高い
- 海外の場合は学費以外の費用にも目を向けよう
MBA取得を考えている方は、まず日本国内で学ぶのか、海外で学ぶのかを決めましょう。
なお、予算の面については事前にしっかりと考えておく必要があるため、安直に「海外の学校の方が評判が高いから」という理由だけで決めるのはやめるべきです。
国内の大学やビジネススクールでも質の高い学びは可能なので、興味がある学校があればホームページなどで調べてみてください。
MBAを取得することで年収アップやキャリアアップに繋がるため、経営のプロを目指している方はぜひMBAの取得を目指しましょう!