QC検定試験で電卓は使えるの?使用時の基準から実際使えるテクニックまで解説!
品質管理に関する知識をどれほど理解しているか、筆記試験を通じて評価するものをQC検定(品管理検定)といいます。
この試験は、毎年2回3月及び9月に全国120カ所で実施されているのですが毎年、約10万人以上(そのうち、約9000人が高校生)が受験しています。
受験を考えている方にとって、電卓を使用する事は可能なのか気になりませんか?
今回は、電卓使用時の基準から実際に使えるテクニックまでを徹底的に解説します。
QC検定の受験を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
QC検定試験の電卓使用方法についてざっくり説明すると
- 4級は使用できないが、1級~3級では電卓が使用できる
- QC検定試験の様々な級に対応する電卓を準備しておくと安心
- 電卓のキーの使用方法、テクニックを理解する
QC検定試験では電卓に注意
結論から紹介するとQC検定試験を受験する際、時と場合によっては使用不可です。
QC検定試験は1級~4級があり、そのレベルによって試験内容が異なります。
この試験の中で1級~3級に関しては、試験時電卓の使用及び持ち込みが許可されています。 しかし4級に関しては、電卓の持ち込みが不可となっています。
ちなみに1~3級の試験の際、電卓のサイズ等特に指定はないのですが、関数電卓に関しては試験会場への持ち込みは出来ません。
ですからQC検定試験時電卓の持ち込みを考えている方は、その電卓が一般的なものであるのかを確認しておく事が大切です。
関数電卓は使えない
上記でQC検定試験時、関数電卓の持ち込みはできない事を紹介しました。
この関数電卓という言葉を普段聞きなれない方も多いのではないでしょうか。
関数電卓について簡単に紹介しておくと、四則演算や百分率等の通常の電卓機能に加え、三角関数や指数関数等細かい部分まで計算、入力および記憶出来るような多機能の電卓の事を言います。
QC検定試験時には、このような関数電卓及びそれに類似する機能を持った電卓の使用や持ち込みは一切できませんので、ご注意ください。
携帯電話の電卓機能も使えない
QC検定試験時、1級~3級までは電卓のサイズは問わないとご紹介しました。
ならば携帯電話についている電卓機能も使用していいのでしょうか?
結論からいうと、携帯電話の電卓機能は試験で使用する事はできません。
QC検定試験に限らず、どの試験にもほぼ共通している事なのですが、携帯電話の持ち込み及び取り出しはできません。
ですから、携帯電話は試験が始まる前には電源を切りしまっておく事が必要です。
QC検定試験にお勧めの電卓
ここまでQC検定試験において持ち込み不可の電卓についてを中心に紹介してきました。
うっかりと関数電卓を試験会場へもっていかないように事前に確認しておきましょう。
ここからはQC検定試験にお勧めの電卓についてをご案内します。
電卓を選ぶ際に押さえておきたいポイント
もともと家庭にある電卓を持参して試験時に使うのもいいのですが、電卓は種類やサイズによって使いやすさ等が全然変わってきます。
特に、試験ともなるとスムーズに電卓で計算できる事が必須になるのではないでしょうか。
そこで電卓を新しく購入する際、押さえておきたいポイントをピックアップします。
ルートの計算機能がついている
QC検定試験時、様々な分野の問題が出されるのですが、その中でも特に統計分野の問題が出題された際、スムーズに計算できるのがルートの計算機能を持った計算機です。
今後、4級を経て3級から1級まで進むにつれどの級の試験を受けても、対応可能なルートの計算機能がついている電卓を購入しておく事をお勧めします。
大きさは手の平サイズがおすすめ
QC検定試験時いくら電卓のサイズは問わないと言っても、極端に大きいものや小さいものを使用すると、当然時間のロスにもつながってしまいます。
特に小さすぎる電卓を使用すると、キーの大きさが小さすぎ、打ち間違えが頻繁に発生する恐れがあります。
適応な電卓のサイズというのはもちろん、人それぞれです。
一つの目安としては、その人の手のひらに合ったサイズの電卓を使用する事がポイントです。
ちなみに電卓の一般的なサイズは縦15~20㎝、横10~15㎝となっています。
この基準及び自分の手のひらサイズを考えて電卓を選ぶようにしましょう。
必要な電卓のキー数と表示桁数
基本的にQC検定試験の場合、電卓のキーの数字は0~9まで、また+・-・×・÷・=・√・%・全消去機能(AC及びCA)、クリア機能があれば問題はありません。
更に新に電卓を購入するのであれば、近年画面に12桁以上の数字が表示されるものも販売されていますので、おすすめです。
逆に数字が8桁までしか表示されない電卓もあるのですが、桁数が足りなくなり計算する上で困る場面が生じてくるのでお勧めはしません。
早打ち対応
『早打ち対応』の電卓とは、一般的に『2キーロールオーバー』と呼ぶ機能を持つ電卓のことを指します。この機能とは、先に押したキーを離す前に次のキーを押しても、その入力を受け付ける能力のことです。
試験時間中は5本の指をフルに活用して迅速に正確な入力を行いたいものです。しかし、電卓がこの機能に対応していない場合、早くキーを打つほど計算ミスが増加するリスクがあります。一本の指で順番にキーを入力する際には、この機能は不要です。
メモリー対応がついている
多くの電卓には、数字キーや+・−の記号キー以外にも、Mと書かれたボタンがあり、これがメモリー機能を示しています。このメモリー機能を使うと、計算結果や数値を一時的に保存できるため、さまざまな場面で非常に役立ちます。具体的なこの機能の仕様は次のようになります。
M+(メモリープラス) | M-(メモリーマイナス) | MRC(リコールメモリー・クリアメモリー) |
---|---|---|
過去に入力された数値や計算結果を足します | 過去に入力された数値や計算結果を引きます | 1度押すとメモリー内容を呼び戻し、2度押すとメモリー内容を消去します |
二乗計算
QC検定の計算問題には、二乗の計算が含まれています。二乗計算の機能を使うと、通常5回~8回の入力が必要な場面でも、3~5回の入力で計算を完了することができます。具体的な操作方法としては、二乗する値に続けて「×」を入力し、「=」を押すだけです。三乗の場合は、「=」を入力した後にもう一度「=」を入力します。 これらの機能を上手に使い時間短縮に活用しましょう。
集計機能
電卓にはGTボタン(グランドトータルボタン)があり、これを押すことで集計機能を使用することができます。この機能は、行った計算の合計結果を集計するものです。具体的に、「11×7+8×3」のような計算を行う際に、GTボタンを計算キーを押す前に押せば、その総計である101がすぐに表示される仕組みです。
どのメーカーの電卓を使うべきか
最近では、100円ショップや雑貨屋さんでもお洒落で様々な種類の電卓が販売されていますので、リーズナブルな価格で電卓を手に入れる事も出来ます。
しかし100円ショップや雑貨屋さんの電卓はあまり知られていないメーカーが多い為、壊れやすかったり使用する上で使いにくかったりする可能性もあります。
普段、家で使用するのであればこのような電卓でも特に問題はないのですが試験時には当然、不向きです。
使用する電卓のメーカーは問いませんが、その商品の信頼性はもちろん、持続性や機能性を踏まえる事を考えると大手メーカーの電卓を使用する事をおすすめします。
ちなみに電卓で人気なのはカシオ・シャープの2社です。
どちらの電卓にも共通して言えるのですが、キーの位置が多少異なるだけなので自分の好みのデザインに合わせて選択する事が出来ます。
QC検定試験におすすめの電卓
ここではQC検定試験に使える、おすすめの電卓を2つ紹介します。
基本的な性能に大きな違いはありませんが、細かい性能などにわずかな違いがあるのでお気に入りの電卓を探して見てください。
シャープ EL-N942X
電卓の使用頻度が高い方におすすめの一台です。キーは軽く押しただけで入力できるため、操作性に優れており、打鍵音も静かであることが特徴です。1秒間に20回の入力が可能なので速打ちにも対応が可能です。
画面角度が固定されている点は好みが別れるため注意が必要です。
シャープEL-VN82AX
スタイリッシュな50周年記念モデルで、投票で選ばれたデザインが採用されています。外見には高級感があり、アルミパネルには光沢があります。
色も複数あり、ブラウンなどは高級感をより一層引き立てる色合いとなっています。パネルが大きく、数字が見やすいことが特徴です。
役立つ電卓テクニック
上記ではQC検定試験を受ける際、おすすめの電卓メーカーであるシャープ・カシオの中でも特にイチオシの型式を4種類紹介しました。
メーカーによって、便利な機能も異なります。試験等で電卓を使用する際は便利な電卓の機能、テクニックをうまく利用する事で、様々なメリットもでてきます。
そこでここからは、役立つ電卓テクニックについてを紹介します。
そもそもなぜテクニックを使うのか?
計算する際、テクニックを使用するメリットとして時間短縮につながる・計算ミスが減るという2つが挙げられます。
詳しくみてみるとまず一つ目の理由としては、電卓を使用しても計算結果を紙にメモしたりと複雑な作業をしなければいけません。
しかしテクニックを使用する事で、無駄な動作が短縮される為、時間の短縮につながります。
もう一つの理由としてはいちいちメモを取りながら計算を進めてしまうと、結果数字を間違えたり四則演算の入力をミスする可能性が出てしまうからです。
計算式では先に掛け算及び割り算、そして後で足し算・引き算を行うのが基本です。
それに加え、計算上で()や記号が出てくるとさらに計算の順番が異なり複雑になっていきます。
そんな時にテクニックを使用する事で、作業時間やミスを減らしスムーズに計算できるようになります。
QC検定は他の試験と比較して、そこまで時間にタイトな試験ではありません。
しかし、人間というのは計算に手間取ると気持ちにも余裕がなくなってしまう傾向にあります。
ですから焦らず落ち着いて試験に臨むためにも、不要な時間はできる限りなくすことを心がけましょう。
具体的なテクニック
QC検定の手法問題を中心に計算問題が多数、出題されので電卓はその際の計算に役立ちます。
しかし、いくら上記で便利な機能を知ったからと言って、実際どの程度試験に役立つのか分からない方も多いのではないでしょうか。
試験を受ける上で、事前に一歩進んだ電卓の使用方法を理解しておくと安心です。
集計機能
まず知っておきたい機能の一つに「集計」があります。集計はGTボタンを使用して行うのですが、このGTとはグランドトータルノの略称であり、すべての計算結果を集計していくという便利な機能となっています。
一例をご紹介すると2×5+3×6という計算の際、計算キーを押す前にGTボタンを押すと、正しい答えである28が出されます。
このようにGTボタンを押すだけで計算結果が瞬時に集計されるので覚えておくと試験時、便利です。
二乗計算
二乗の計算問題、例えば5.5²=30.25。 こちらの計算式を素直に計算すると、全部で8回電卓のボタンを押さなければいけません。(三乗だとさらにボタンを押す回数が増えてしまいます。)
しかしうまくテクニックボタンを押すとわずか5回で計算できてしまいます。その方法とは、二乗する値を入力した後、×・=と入力するだけです。(三乗の場合は、×・=・=です。)
二回目の数値の入力は不要となるので、これだけでも時間短縮につながるので覚えておく事をおすすめします。
メモリー機能を活用
電卓を実際に見てみると、計算に必要な数字キーや+・-・√等のキーの他、Ⅿとかかれたボタンがある電卓もあります。これはメモリー機能です。
メモリー機能をうまく利用すれば、計算の結果及び数値を一時的に記憶しておく事が出来るので、いちいち結果を神にメモしておく必要がなくなるので、時間短縮につながります。
(ボタンの説明)
・ Ⅿ+(メモリープラス) 計算結果や入力数値の記憶を足します。
・Ⅿ- (メモリーマイナス)メモリープラス機能とは逆に引きます。
・MRC(リコールメモリー・クリアメモリー) 一度だけ押すとRM、2回連続で押すとCMとなります。
メモリー機能をうまく利用するだけで、計算結果の足し算及び引き算が簡単にできます。
メーカーによっては、多少異なりますが先ほどおすすめとして紹介したシャープやカシオは大体同じ動きとなっています。
QC検定試験での電卓使用方法のまとめ
QC検定試験での電卓使用方法のまとめ
- 1級~3級までは電卓の使用ができる
- QC検定試験では関数電卓の使用は不可
- 大手メーカーの電卓がおすすめ
- 電卓の具体的なテクニックを使用すると時間ロスが減る
今回は、 QC検定試験で電卓を使用する際の基準から実際に使えるテクニックに至るまでを様々な側面から紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
QC検定試験は、とにかく計算問題が多い為電卓を使用する際、少しでも電卓のテクニックを理解しておくと、試験時時間のロスや、ミスをなくすのにおすすめです。
自分と相性がいい電卓をもって試験会場へ行き、 QC検定試験に臨んでください。