医療事務の将来性は?仕事内容の現状と本音やAI・機械化による需要の変化まで解説!
「医療事務の資格を取ったら安定して働くことができるのかな」
「医療事務って将来性がある仕事なの?」
医療事務の資格取得を検討している方の中には、医療事務の将来性や仕事内容に関して不安を抱いている方がいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では医療事務の将来性や需要、仕事内容の現状についてお伝えします。
現在医療事務の仕事に就きたいとお考えの方はぜひ参考にしてみてください!
医療事務の将来性についてざっくり説明すると
- 医療機関は必要不可欠なので医療事務の仕事は将来性が高い
- 高齢化社会が進んでいるので、今後医療事務の需要は高まる
- AIが参入しても医療事務の仕事はなくならない
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医療事務の将来性
医療事務は女性に人気がある職業の一つです。業務のIT化が進んでいる中、医療事務の仕事には将来性があるのでしょうか。
医療事務の需要はなくなる?
一般的に、医療事務の将来性は高いと考えられます。医療事務の就職先は、病院、クリニック、介護施設などの医療機関です。
医療機関は私たちが生活していく中で必要不可欠なものの一つです。今後医療機関は増えていくことはあっても、なくなることはありません。
将来さまざまな仕事がなくなっていくと言われていますが、医療機関はなくなることはないため、医療機関で必要である医療事務の仕事もなくなりません。
そのため、今後も医療事務の需要がなくなることはなく、求人も安定して出続けると考えらえます。そのことから、医療事務は将来性が高いと考えられているのです。
高齢化社会
医療事務の将来性が高いと言われている大きな理由の一つが、現在日本で進み続けている高齢化にあります。
医療機関の利用者で最も多いのは高齢者です。高齢者は身体機能が低下し病気がちになるため、頻繁に医療機関を利用します。高齢者にとって、医療機関は特に重要なものです。
そのため、高齢化が進んでいる日本では医療機関の仕事は増えています。また、少子高齢化社会では、高齢者の人口に対して労働者の人口が少なくなるため、特に医療機関では今後さらに売り手市場になると予想されます。
医療事務の需要は今後も高まり続け、求人も多く出続けると考えられるのです。
AIの参入によるIT化
将来的に医療事務の需要はなくならないと考えられている一方、医療事務の需要は減ると懸念する声もあります。
その理由は、AIの参入による業務のIT化です。今後、これまで人間が行っていた業務をAIが行うようになることが予想されています。
医療事務の業務内容はカルテの入力や会計業務などであり、AIが出来る内容も含まれています。実際に、現在すでに計算などは機械で行われており、以前よりも医療事務の仕事は機械化されています。
しかし、最終的な数値の入力や内容の確認などは人間が行う必要があるため、医療事務の全ての作業がAIに取って代わることはないでしょう。
また、病院はいつ何が起こるかわからないため、緊急時には臨機応変に対応する必要があります。
それも人間にしかできないことですので、AIに全て仕事を奪われることはないと言えます。
病院の顔
医療事務の業務内容は、計算などの作業だけではありません。病院の顔として、受付をするなど患者さんとコミュニケーションを取ることも必要です。
受付業務だけであれば機械で行うことも可能ですが、人間が受付業務を行い、患者さんと会話をするなどコミュニケーションを行うことで、患者さんに安心感を与えることができます。このような業務も人間にしかできないことです。
医療事務の実態
ここまで、医療事務の将来性について解説してきました。それでは、現在の医療事務の実態はどうなっているのでしょうか。
医療事務の仕事内容
医療事務の仕事内容は、受付、会計、レセプト作成、報酬計算などです。受付や会計は、医療事務の仕事としてイメージしている方も多いでしょう。
しかし、実際には診療報酬計算、レセプト作成などの忙しい業務が多く、受付、会計といった比較的簡単な業務だけこなせばよいわけではありません。
業務量は一般的な医療事務のイメージよりも多く、業務時間内に全ての仕事が終わることは少ない職場もあります。
医療事務は一般的なイメージよりもハードな仕事であると言えるでしょう。そのため、特に仕事を始めたばかりのときは仕事内容に慣れず、作業に時間がかかってしまい大変であるため、1~2年で辞めてしまう人もいます。
医療事務の現実と本音
医療事務は需要が高い仕事であるため、目指す人が非常に多い資格です。そのため、医療事務の求人では資格を持っていることが前提とされており、資格なしの場合採用されるのは難しい傾向があります。
また、先ほども述べたように、医療事務は一般的なイメージよりもハードな仕事であるため、辞めてしまう人も多いです。
さらに、患者さんや医療関係者と常にコミュニケーションを取らなければならないため、ストレスが溜まりやすい仕事であるとも言えます。このように、医療事務の実態は過酷なものであるのが現実です。
責任の重い仕事
医療事務は医療機関での事務であるため、一般企業での事務とは緊張感が全く違います。
医療事務の場合、事務作業と言えども、一つのミスにより患者さんが命を落としてしまう可能性もあります。
例えば、書類に記入する患者さんの名前を間違ってしまったために、患者さんに間違った治療が行われてしまうこともあり得るのです。
医療事務は患者さんの命に関わる重い責任を伴う仕事であり、常に万全の注意を払って業務を行わなければなりません。
事務作業だけではない
医療事務はもちろん事務作業を行う仕事ですが、それだけではなく、患者さんとやり取りをする必要があり、ときには患者さんからのクレームを受け付ける必要もあります。
コミュニケーションをするのも仕事の一つであり、事務作業だけをしたい方の場合、医療事務の仕事は向いていないでしょう。
職場選びも重要
医療事務の仕事量は勤務する医療機関によって大きく異なります。 例えば、患者数が多い医療機関であればその分仕事量が多くなります。
また、患者数がそれほど多くなくても、働いている医療事務員の人数が少なければ、この場合も仕事量が多くなります。
同じ医療事務でもその仕事量は勤務先次第で決まり、それによって働き方や仕事を楽しく思えるかなども変わってくるため、職場選びは重要です。
医療事務で働くメリットとデメリット
医療事務の取得を考えている方の中には、医療事務と一般企業での事務のどちらがよいのか悩んでいる方もいるでしょう。そこで、医療事務で働くメリットについて解説します。
医療事務で働くメリット
医療事務で働くメリットはたくさんあるため、医療事務を目指す価値は大いにあると言えます。
安定した業務
医療事務が人気の理由の一つとして、仕事とプライベートのバランスがとりやすい点が挙げられます。
医療事務は正社員、パート、アルバイトとさまざまな形態があります。そのため、プライベートのスケジュールに合わせて働き方を選択することが可能です。
ただ、大きな医療機関では休みの日が決まっていることが一般的ですが、小さな医療機関の場合休みの日が決まっていない場合がありますので、休みの日を固定してほしい方は注意が必要です。
求人が多い
医療機関は需要が高いこともあり、医療事務の求人も多く出ています。さらに、医療事務の場合、未経験者や無資格の方でも応募できる求人も多いため、仕事に就きやすいメリットがあります。
さらに、別の医療機関に転職することもできますし、医療事務の経験を活かして一般企業の事務に転職することも可能です。
また、一度仕事を辞めてブランクがあっても、医療事務の場合求人が多いため再就職しやすい点もメリットとして挙げられます。
女性が多い
女性の中には、男性が苦手な方や、男性と一緒に働くことに抵抗がある方もいるでしょう。そんな方にも医療事務がおすすめです。
医療事務は、一般企業の事務よりも女性の割合が多く、女性にとって働きやすい職業だと言えます。
女性が多い環境で働きたい女性の方は、女性専用クリニックなどに応募先を限定して就活してみるのもよいでしょう。女性専用クリニックの場合、スタッフが女性のみである場合があります。
また、求人に「女性が活躍している職場です」などのアピールがある場合も女性が多い職場ですので、男性が苦手な方は、そのような求人に絞るのもおすすめです。
医療事務をするデメリット
ここまで医療事務のメリットをお伝えしましたが、デメリットもいくつかあります。
給料の割は良くない
医療事務は、勤務時間が長い割に給料が高いとは言えない点はデメリットだと言えます。医療事務の給料は、フルタイムで手取り15万円ほどが一般的です。
また、医療事務は仕事内容が多いこともあり、場合によっては残業もあるため、お子さんがいらっしゃる方の場合、定時で仕事が終われるパートやアルバイトでないと医療事務の仕事をするのは難しいかもしれません。
働く上で、満足いく給料が得られるかは重要なポイントであるため、この点は大きなデメリットであると言えるでしょう。
クレームの対応
医療事務は受付の仕事もあります。そのため、患者さんの要望やクレームにも対応しなければなりません。
ただ、医療事務はあくまでも事務員ですので、要望やクレームの内容によってはわからないこともあり、対応に困ってしまうこともあります。
また、医師や看護師など職場の医療スタッフからの指摘にも対応しなければならないため、職場と患者さんの両方に対応する力が求められます。
レセプト作成などの業務をこなしながらこのような対人の業務もこなさなければならないのは非常に大変であるため、この点もデメリットだと言えるでしょう。
医療事務で生き残るために
メリット・デメリットがさまざまある医療事務の仕事ですが、人気の職業であるため応募者が多く、なかなか採用されないこともあります。必要とされる人材になるためには、どのような努力が必要なのでしょうか。
資格を取得する
資格を持っていなくても医療事務の仕事に就くことは可能ですが、やはり有資格者の方が需要は高いと言えます。
また、有資格者の方が無資格者よりも給料が高くなるため、資格を取っておいて損はありません。
医療事務資格の合格率は40%で、さほど難易度が高いわけでもないため、働きながらでも取得できる資格だと言えます。
医療事務を希望している方、現在無資格で医療事務の仕事をしている方は、資格を取得することをおすすめします。
実務経験を積む
医療事務の業務は仕事量が多く忙しいことが多いので、実務経験をたくさん積んでおくことが重要です。仕事に慣れれば効率的に働けるようになり、仕事に対して感じる負担も減ってくるでしょう。
また、実務経験をたくさん積むことで知識が増えたり、患者さんへの対応にも慣れたりしますので、仕事中に困ることも減り、スムーズに業務を行うことができるようになります。
実務経験をたくさん積むことは、その後の転職や再就職にも有利になるため、仕事が大変でも諦めずにたくさん実務経験を積んでおきましょう。
専門分野を広げる
大きな医療機関に勤めると、さまざまな分野の仕事を経験することができますので、医療事務として働き始めるときは大きな医療機関で働くことをおすすめします。
専門分野を何か一つに絞るとその仕事しかできない人材になってしまい、応募できる求人も限られてきます。
一方、さまざまな分野の仕事を経験して専門分野を広げれば、その分就ける仕事も増えていきます。
さまざまな分野の仕事を経験してできる仕事を増やし、医療事務のスペシャリストになれれば、今後も医療事務の仕事を問題なく続けていくことができるでしょう。
医療事務の将来性についてまとめ
医療事務の将来性についてまとめ
- 医療事務が需要が高いため求人が多い
- 医療事務を目指す人は多いため、無資格では採用されにくい
- 医療事務では有資格者の需要は高いため、資格を取るのがおすすめ
医療事務は現在でも需要が高い職業ですが、今後さらに高齢化社会が進むにつれて医療機関が増えると考えられるため、医療事務の需要はさらに高まると考えられ、医療事務の将来性は高いと言えます。
医療事務は無資格でも採用されることは可能ではありますが、有資格者の方が採用されやすいため、資格がない方は医療事務の資格を取得することをおすすめします。