AFP認定研修の提案書の作成方法とは?具体的な手順からおすすめの教育機関まで紹介
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ファイナンシャルプランナー
FPこう
「AFPの資格を取得したいけど、AFP認定研修ってよく分からない・・・」
そんな不安をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はAFP資格を取得するために必要な要件とAFP認定研修の内容や、その中でも苦手な人が多い提案書の作成について紹介します。
AFP認定研修の知識を完璧にして、AFP取得への一歩を踏み出しましょう!
AFP認定研修の提案書、おすすめの教育機関をざっくり説明すると
- AFP認定研修のひとつに提案書の提出がある
- 提案書は日本FP協会の見本を参考にすることができる
- AFP認定研修を実施する教育機関は複数存在する
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AFP認定研修の提案書とは
AFP(アフィリエイテッド・ファイナンシャル・プランナー)の取得にはいくつかの条件があります。条件は以下の通りです。
1.AFP認定研修を修了
2.2級FP技能検定試験に合格
この2つの要件を満たして、ようやくAFP資格登録手続きを行うことができます。
AFP認定研修では、FP(ファイナンシャル・プランナー)に必要となる6つの専門分野を日本FP協会に認定された研修講座に従って学習していきます。
提案書の作成はこの研修の最後に待ち構えています。
提案書といっても、いきなり個人のお客様や法人等の企業に提出するものではなく、あくまでもAFP認定研修の総仕上げです。認定研修を修了するために提出するものです。
気負いせず、学んだ内容を生かして取り組んでみましょう!
AFP認定研修の内容
AFP認定研修の内容
- FP基礎
- リスクと保険
- 金融資産運用設計
- 不動産運用設計
- ライフプランニング・リタイアメントプランニング
- タックスプランニング
- 相談・事業承継設計
- 提案書の作成
以上の学習内容を日本FP協会が認めた教育機関で学んでいきます。学習方法は主に通信教育が中心です。
その中でもDVD付属の教材やインターネットでの学習など自分に合った通信教育を受けることが大切です。ただし、学習期間や単位数は教育機関によって異なるので、注意して通信教育を選びましょう。
学習期間はどのくらい?
選んだ通信教育によって学習期間は異なりますが、最短で1ヶ月でAFP認定研修を修了することができます。
長くても通信教育を受講してから1年以内に修了するようにしましょう。
AFP提案書の作成方法
では、AFP提案書はどのように作成していくのでしょうか?
-
提案書の作成手順
-
提案書を作成するための参考資料
-
提案書の構成の詳細
以上の3点に分けて詳しく紹介していきます。
提案書の作成手順
1.課題内容を確認
まずは出題された課題の内容を確認していきます。
- 家族構成
- 金融資産(預金や月々の収入など)
- 借り入れ状況(住宅ローンやカーローンなど)
- 保険(死亡保険、医療保険、学資保険など)
以上を確認することで提案書を作成しやすくなります。この課題の内容は様々で、課題によって作成する提案書は異なるので、ネット等の事例を鵜呑みにせず作成していきましょう。
2.キャッシュフローを作成
キャッシュフローとは以下のような意味があります。
現金の流れを意味し、主に、企業活動や財務活動によって実際に得られた収入から、外部への支出を差し引いて手元に残る資金の流れのことをいう。
ここは提案書の作成で重要となるポイントです。このキャッシュフローを作成することにより、問題点が明らかになってきます。
キャッシュフローの作成は、FP2級技能検定の実技試験にも近いものが出題されます。FP2級技能検定はAFP資格の取得に必要なスキルですので、復習がてら丁寧に作成しましょう。
3.問題点をどのように改善していくかという提案書を作成
キャッシュフローを作成し、問題点を見つけ改善するための提案書を作成します。ここが一番重要になります。しっかり自分の考えを伝えられるよう、時間をかけて作成しましょう。
日本FP協会の提案書を参考にしよう
AFP認定研修から出題される提案書の課題内容は様々ですが、いきなり提案書を作成しろと言われても困りますよね?
そんなとき頼りになるものがあります。それは提案書作成ツール です。
この提案書作成ツールは、日本FP協会がAFP認定研修の提案書の課題に取り組んでいる受験者の支援のためにHP上で公開しているものです。
提案書作成ツールに従って、文章や数値を入れていくことで提案書を完成させることができます。ただし、提案書作成ツールは模範解答ですので、あくまで参考程度にしましょう。
提案書の構成は?
AFP認定研修の提案書は、ただ改善点だけを提示するだけでは合格点をもらうことはできません。提案書では表紙・前書き、現状分析、改善前の将来像の提示、問題の指摘、改善策の提案、改善後の将来像の提示、プランの注意点と構成がたくさんあります。
それぞれどのように書いていくのか紹介していきます。
表紙・前書き等
表紙には以下の4点を記入します。
- タイトル
- 顧客の名前
- プランナーの名前
- 作成日
そして前書きとして、目次を作成します。
現状分析
- 顧客の現状を確認
- 顧客の希望を確認
- ライフイベント表の作成(冠婚葬祭等)
顧客の現状は、提案書の作成手順で紹介した課題内容の確認の部分を見やすく表にすると良いでしょう。
改善前の将来像の提示
事前に作成したキャッシュフローを参考に、ライフイベント表と照らし合わせて、キャッシュフロー表を作成します。この時、課題に沿って作成すると赤字になります。
この赤字をいかに黒字にするかが点数の評価につながります。
問題の指摘
赤字の原因を探し出し、顧客に指摘します。
改善策の提案
赤字の原因(問題点)を解決するための改善策を提案します。この改善策は顧客のライフプランの希望が叶えられる最低限のものを提案しましょう。
この提案書はあくまでAFP認定研修を修了させるための課題です。ここで徹底的に考えず、余裕を持って作成しましょう。
改善後の将来像の提示
改善策を取り入れたキャッシュフロー表を作成します。ここで赤字がなくなっていればOKです。
キャッシュフロー表の数値に間違いがあるか不安になるかもしれませんが、提案書を採点する人はキャッシュフロー表の数値を事細かくチェックすることはありません。完璧にせずとも良いでしょう。
プランの注意点
最後にプランの注意点を記入します。注意点は
- 顧客へのアドバイス
- 家族、経済状況の変化でプランの見直しが必要になる
- 定期的な見直し
の3点です。
提案書の挨拶文はどう書けば良い?
ここまでは提案書の作成手順や構成について紹介してきました。しかし、提案書は大部分を提案書作成ツールに沿って作成することができますが、自分で考えて書かなければいけない部分もあります。
その部分が挨拶文です。ここでは提案書の挨拶文をどのように書くのか書き方を紹介します。
導入の挨拶「はじめに」の文章の書き方は?
「はじめに」の挨拶は大体、3つのまとまりで、1ページ程度を目標に書いていきます。
最初のまとまりは、形式的な挨拶で感謝を伝えます。
2つめのまとまりが、自分自身で考える部分です。一番頭を悩ませる部分ですが、世の中の金銭事情や人生においてライフプランがいかに大事かを具体例を交えて、説明していくと良いでしょう。
最後も形式的な挨拶を記入します。自分のモットーやどのようなライフプランを考えているかを簡単に書くと、顧客に伝わりやすいでしょう。
導入の挨拶「おわりに」の文章の書き方は?
最後に書く「おわりに」の挨拶は、枚数は大体1~2ページ程度で3~5つのまとまりで書くとちょうど良いでしょう。挨拶の内容は、顧客に提案した内容を簡潔に再度書いていきます。
そして、今後の対応を書いていきます。最後に形式的な挨拶と感謝の気持ちを書いて、提案書の完成です。
提案書作成で注意すべきポイント
AFP認定研修の最後の難関とされる提案書ですが、いくつかの注意点があります。どういった点に気をつけると良いのか、紹介していきます。
顧客を想定した文章を書く
AFP認定研修の提案書は課題ですので実際に顧客が存在するわけではありませんが、文章を書く際は顧客の立場に立って書くことが大切です。
特にライフプランはフォーマットに沿って数値を入力することはできますが、プランや文章は自分自身で考えます。顧客に合ったプランや文章を考えましょう。
誤字脱字にも注意を払おう
先ほど紹介しましたが、AFP認定研修の提案書は実際の顧客に提案するわけではありません。しかし、もし誤字脱字だらけの提案書を渡されたら、いくら良い提案書でも印象が悪くうつってしまいます。
また、文字だけではなく、提案書には数字もあります。数字を間違ってしまうと結果が大きく変わってしまうことがあり、AFP認定研修の合否にも関わるので、誤字脱字には気をつけましょう。
提案書が不合格の場合は再提出
せっかく作った提案書も、合格点に満たなければ不合格になってしまいます。
提案書が不合格になった場合は、改善した上で再提出することになります。提案書が不合格になったからといってAFP認定研修が終わってしまうことはないので安心してください。
なお、不合格になる提案書には見本などを全く変えずにそのまま提出しているものや、肝心の提案内容の量が足りなすぎるものなどが多いです。
このように直すべきポイントが明確な場合が多いので、しっかりと修正して合格を勝ち取りましょう。
AFP認定研修の教育機関の選び方
AFP認定研修は様々な教育機関が実施しており、それぞれ価格や内容が異なります。
基本的にはどの機関を選んでも問題ないのですが、初めての提案書の作成で戸惑う人が多いのも事実です。
したがってAFP認定研修を選ぶ際は「質問対応をしている教育機関」を選ぶのが無難でしょう。
ちなみに、AFP認定研修の料金は2万円以上するのが普通ですが、「資格対策ドットコム」の実施する研修であれば11,000円(税込)という格安価格で研修を受けることができます。
もちろん質問対応にもしっかり対応していますので、料金が安くても安心して受講可能です。
FP2級未受験の方は提案書の提出期限に注意!
AFP資格を取得するにはAFP認定研修の修了とFP2級技能検定に合格する必要があります。実は先にAFP認定研修を先に受けてしまうと提案書に提出期限ができてしまいます。
AFP認定研修は最低でも受講してから1年以内に提出すれば良いのですが、FP2級技能検定試験は決まった時期に試験があります。
FP2級技能検定試験の勉強は150~300時間が必要と言われているので、提案書の提出がFP2級技能検定試験に間に合わなければ、次の試験まで受験することができません。
せっかく勉強した内容が薄れてしまうので、なるべくFP2級技能検定試験までにAFP認定研修の提案書は提出しましょう。
AFP認定研修の提案書まとめ
AFP認定研修の提案書まとめ
- AFP認定研修の提案書は研修の総仕上げである
- 提案書の基本構成にしたがって作成する必要がある
- 提案書作成に戸惑う人が多いので、研修は「質問対応可能」なコースにする
AFP認定研修は自分にあった教育機関を選ぶことによって、研修期間が変わります。
提案書に時間がかかるので、時間に余裕を持って勉強に取り組みましょう。