TOEIC900点のレベルは?就職時のメリットから勉強法・おすすめ参考書まで解説!
「TOEIC900点ってどのくらいのレベル?」
「TOEIC900点が取れるとどんなメリットがあるの?」
TOEICを勉強している方の中には、このように思う方が多いのではないでしょうか。
この記事では、TOEIC900点とはどのようなレベルなのか徹底解説しています。
就職などで得られるメリット、900点到達のために必要な勉強時間や勉強法、おすすめの参考書・問題集など幅広い情報をお伝えします。
TOEICで900点以上を目指している方はぜひ参考にしてみてください!
TOEIC900点についてざっくり説明すると
- 900点が取れる人は、日本でトップの英語力の持ち主
- 大学生で900点が取れれば、大企業での新卒採用も可能
- 音読は高スコア獲得のために効果的な学習法の一つ
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TOEIC900点の実力はどのくらい?
TOEIC900点の英語力は、TOEICで測れる英語力の中でも最高峰のものです。
リスニングではほぼ全ての問題が聴き取れ、リーディングでも全ての問題を解き終えられるほどの実力があります。
制限時間があまり気にならない人もおり、場合によっては10分ほど時間を余らせる人もいるほどです。
このようなTOEIC900点レベルの概要について、以下で詳しく解説します。
TOEICテストのスコア分布
2019年度試験の受験者数と得点分布は、公開テスト、IPテスト(企業が学校などで受験するテスト)それぞれにおいて、以下のようになっていました。
- TOEIC 公開テスト スコア分布(全受験者数961,440人)
スコア | 人数 | 割合 |
---|---|---|
895~ | 33,356人 | 3.5% |
845~ | 37,609人 | 3.9% |
795~ | 52,751人 | 5.5% |
745~ | 64,303人 | 6.7% |
695~ | 76,715人 | 8.0% |
645~ | 87,809人 | 9.1% |
595~ | 96,418人 | 10.0% |
545~ | 100,350人 | 10.4% |
495~ | 97,734人 | 10.2% |
445~ | 90,959人 | 9.5% |
395~ | 80,127人 | 8.3% |
345~ | 64,155人 | 6.7% |
295~ | 43,720人 | 4.5% |
245~ | 24,011人 | 2.5% |
195~ | 9,389人 | 1.0% |
145~ | 1,622人 | 0.2% |
- TOEIC IPテスト スコア分布
スコア | 人数 | 割合 |
---|---|---|
895~ | 17,662人 | 1.4% |
845~ | 18,235人 | 1.4% |
795~ | 26,498人 | 2.1% |
745~ | 36,134人 | 2.8% |
695~ | 48,445人 | 3.8% |
645~ | 63,602人 | 4.9% |
595~ | 80,937人 | 6.3% |
545~ | 100,180人 | 7.8% |
495~ | 118,681人 | 9.2% |
445~ | 137,486人 | 10.7% |
395~ | 149,758人 | 11.6% |
345~ | 154,858人 | 12.0% |
295~ | 138,286人 | 10.7% |
245~ | 110,746人 | 8.6% |
195~ | 68,383人 | 5.3% |
145~ | 18,013人 | 1.4% |
900点が含まれるスコア帯の割合は、公開テストでは3.5%、IPテストでは1.4%でした。
ただし、公開テストは個人で受験するものであるため、TOEICへのモチベーションが高く、試験勉強をしっかりしてきた人が多いという特徴があります。
一方、IPテストは団体試験であり、学校・会社の方針によって受けている人も含まれています。
そのため、IPテストは試験対策をせず臨んでいる人もいると考えられます。
このことから、IPテストの方が、日本人の実際の英語力を測ることができると言えます。
そのIPテストでは、900点が含まれるスコア帯は1%であることから、900点が取れる人は、日本でトップクラスの英語の実力を持つ人だと言えます。
TOEIC900点をとればできることは豊富
900点台が取れると、以下のようなことができるようになります。
- CNNなど英語のニュースを聞いて、内容がしっかり理解できる
- 英語のHPを見て、必要な情報や資料を収集できる
- 海外が発行している英字新聞を読んで、内容がおおよそ理解できる
- 自社の商品の契約書を読み、内容が理解できる
- 競合企業の年次報告書を読み、内容が理解できる
このように、900点レベルでは英語を用いた高度な活動ができるようになります。
このレベルでは、英語を使いこなしている感覚が見つけられ、ネイティブスピーカーの英語処理速度に近づいていることも実感できるでしょう。
900点突破に必要な英語力を知ろう
900点を突破するには、どれほどの英語力があればよいのでしょうか。
単語数は1万を超える
900点レベルのスコアを取るには、1万語ほどの単語を覚える必要があります。
これは文中に出てくる単語の中で、知らないものはないほどのレベルあり、かなり高い完成度だと言えます。
必要な単語の具体的な目安は、単語帳で9000語、問題集で1000語ほどです。
TOEICでのスコアの伸びには、情報処理速度が大きく関係しています。
試験中には、文章を見て「何だっけ」と迷う暇はありません。
一瞬で単語の意味が思い浮かぶくらいまで、単語学習を徹底的に繰り返していく必要があります。
文法は高校までのものを完璧にする
文法に関しては、特別に高レベルものが求められているわけではありません。
900点レベルといっても、文法は基礎的な知識があれば解ける問題が多く、高校レベルの文法が身に付いていればよいと言えます。
つまり、高校レベルの文法が完璧にできていれば、高スコアを狙える可能性が高いのです。
文法が苦手な方は、場合によっては中学の文法から学び直し、高校の文法をしっかり身に付けましょう。
リスニングは9割以上が必須
リスニングはリーディングと比較すると得点が取りやすいセクションです。
900点を取るには、満点に近い450点以上が最低ラインだと言えます。
リスニングで450点以上を取るためには、質問文の内容がしっかり理解できるレベルになっていなければなりません。
また、日常生活においては、海外の英語ニュースを聞いて内容が理解できることも必要です。
ただ、勘違いしやすいので注意が必要な点として、洋画のリスニングがあります。
洋画は特有のスラングや速い言い回しがあるものが多いです。
TOEICはあくまでもビジネスや日常会話での英語が想定されているため、洋画はリスニング対策に向いていません。
TOEICリスニング対策には、リスニング教材や英語ニュースを利用しましょう。
リーディングは難問以外は全て正解するレベル
900点を取るためには、リーディングセクションで430~450点を取らなければなりません。
難問以外は全ての問題を解くことができるレベルであることが求められます。
特にPart5、Part6は、全問正解することが必要です。
リーディングで450点を取れるレベルになると、英語のサイトから必要な情報を探すことができるようになります。
またビジネスでは、自社の商品の英文契約書など、仕事に関わる重要なものが英語で理解できるようにもなります。
日本人はリーディング問題の練習量が多い傾向にあります。人によっては450点以上の取得ができる場合もあるでしょう。
リーディングでは速読力が必須
リーディングセクションは、短時間で多くの問題を解く力が求められるため、速読力が必須になります。
全問を解くには、具体例として以下のような時間配分が求められます。
Part | 時間 |
---|---|
5 | 20秒/問×30=10分 |
6 | 30秒/問×16=8分 |
7 | 1分/問×54=54分 |
TOEIC900点のスコアを他の英語試験と比較
TOEIC900点を他の英語試験と比較すると、以下のようなレベルであると考えられます。
- TOEFL iBT:100点以上
- TOEFL PBT:600点以上
- IELTS:7以上
- 英検:1級
TOEFL iBTで100点以上(120点満点)、英検1級を取得するには、かなり高い英語力が必要です。
これらと同等であるTOEIC900点は非常に高いレベルであることがわかるでしょう。
ただし、各試験で測定する英語力や母集団は異なります。
そのため、厳密にはTOEIC900点=TOEFL iBT100点、英検1級であるとは言えません。
TOEIC L&R TESTとTOEFL、英検1級では測定される技能が違います。
TOEIC L&R TESTではリスニングとリーディングですが、TOEFL、英検1級は英語4技能全てが試されます。
そのため、比較するときは、あくまで大まかな目安として参考にする程度にしましょう。
CEFRで見る900点のスコアレベル
次に、CEFRからTOEIC900点のレベルを解説します。
CEFRとは「外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠(Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment)」を指します。
CEFRは、欧州評議会が2001年に発表した、外国語の能力について表した指標です。
外国語についてどのようなことができるのか、A1~C2まで6つのレベルに分けています。
TOEICの各スコアをこのCEFRの各レベルに当てはめると、以下のようになります。
CEFRレベル | スコア(Reading) | スコア(Listening) |
---|---|---|
C1 | 455~ | 490~ |
B2 | 385~ | 400~ |
B1 | 275~ | 275~ |
A2 | 115~ | 110~ |
A1 | 60~ | 60~ |
900点を取るにはListeningで400~490点、Readingでは450点程度が必要です。
これをCEFRの指標で見ると、ListeningはB2~C1、ReadingはC1レベルになります。
C1はCEFRで上級の「Professional User」に該当するため、英語話者として高いレベルにあります。
900点のレベルを大学のスコアで比較
TOEIC900点以上が取れるレベルの大学・学部はどのくらいあるのでしょうか。
学生の平均スコアが900点近辺の大学・学部別は以下のようになっています。
平均スコア | 大学(学部) |
---|---|
938 | 上智大学国際教養学部 |
920 | 国際教養大学 |
877 | 東京外国語大学外国語学部英語学科 |
874 | 国際基督教大学 |
865 | 上智大学外国語学部英語学科 |
TOEIC900点とは、英語のエリートが集まる大学の学生が一般的に取るスコアよりも、ややレベルが高いスコアです。
900点は、英語を専門的に勉強する学部で学ぶためにはマストなスコアだと言えます。
東大などの超難関大学の学生の平均スコアは800点台、700点台です。
そのことからも、900点のレベルの高さがわかります。
800点とは段違いのスコアレベル
800点は、受験勉強や語学留学を通して英語が得意になった人なら取れてしまうスコアです。
そのため、800点が取れても上位層の中で目立つのは難しくなります。
実際、800点の取得者は全体の割合でも10%を超えており、ある程度の人数が存在しているスコア帯なのです。
ただ、900点になると、上位層の中でも希少価値が高まってきます。
取得者の割合は3%台になり、集団の中で一歩抜けている存在になれます。
TOEIC900点は就職・転職でのメリットが豊富
TOEICで900点が取れると、就職・転職でさまざまなメリットが得られるようになります。
採用の際にTOEICの点数を見る場合は多い
日本でTOEICを実施している国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)が行った「英語活用実態調査2019」では、企業・団体におけるTOEICの活用状況は以下のようになっていました。
新卒採用の場合
- 採用要件としている→4.2%
- 採用の参考としている→44.9%
- 新たに要件・参考とする可能性がある→6.3%
- 利用していない→44.5%
英語を使用する部署の中途採用の場合
- 採用要件としている→10.2%
- 採用の参考としている→43.6%
- 新たに要件・参考とする可能性がある→7.4%
- 利用していない→38.4%
TOEICのスコアを活用・参考にしていると回答した企業は、新卒採用では5割、英語を使用する部署の中途採用では6割にも上りました。
このことから、TOEICで高スコアを取ると、就職・転職で有利になるメリットが得られると言えます。
難関企業を目指す大学生は安心できる点数
新卒採用では多くの企業がTOEICのスコアを参考にしています。
一般的に求められるスコアの水準は600〜700点ほどです。
業務で英語を使う機会が多い航空会社や商社でも、800点ほどあれば問題ありません。
大企業が設定しているTOEICスコア
の足切り基準の例は以下のとおりです。
- 700点以上
- ユニリーバ 720点以上 新卒採用募集要項
- 日産 730点以上 新卒採用
- 武田薬品工業 730点 新卒採用
- アビームコンサルティング 730点 入社時
- 東京海上日動 730点 TOKIO MARINE Premium Seminar(2DAYS) /グローバルビジネス編
- GE Healthcare 740点 EEDP・OMLP部門(理系)
- 800点以上
- 楽天 800点以上 入社時
- UBS証券 800点 In-House Environment Program Part Time
- 日本IBM 800点 マーケットデベロップメント部門(インターン)
- GE Corporate 860点 FMP (Financial Management Program)
- 野村ホールディングス 860点 グローバル型社員
- 三菱東京UFJ銀行 900点 グローバルCIB
超難関企業のスタンダードの点数
上記の難関企業では700点台、800点台が足切り基準ですが、さらに上の超難関企業では、900点が一つの基準点になっています。
「外資就活ドットコム」の2017年の調査では、超難関企業に分類される
- 外資系投資銀行
- 外資家コンサルティングファーム
- 大手総合商社
が求める平均スコアは以下のようにな
っています。
企業ジャンル | 平均点 | 最高点 | 最低点 |
---|---|---|---|
外資系投資銀行 | 922点 | 990点 | 860点 |
外資系コンサルティングファーム | 819点 | 950点 | 685点 |
大手総合商社 | 868点 | 980点 | 730点 |
これらの企業を受ける際は、900点は取っておかなければならないスコアであると言えます。
外資系企業では英語の面接を課しているケースが多いです。
そのため、外資系投資銀行、外資系コンサルティングファームを受ける際には、900点を取るだけではなく、スピーキング力も必要です。
転職の場面でも重宝する点数
中途採用で基準となるTOEICスコアは700点以上です。
そのため、900点以上が取れていると転職活動で大きなアピールポイントにできます。
大企業では以下のようなスコアが求められています。
スコア | 企業 |
---|---|
800点以上 | 楽天 |
日本IBM | |
プラダジャパン | |
日立製作所 | |
京セラドキュメントソリューションズ | |
700点以上 | シチズン時計 |
アクセンチュア | |
小松製作所 | |
大和ハウス工業 |
大企業への転職では700点台、800点台が求められています。
900点以上が取れていれば、転職でも大きな武器になり得るのです。
TOEIC900点を目指す勉強法の基本
TOEICを受けてみたけれど、まだ900点以上取れたことがないという人は、どのような参考書を用いてどのように勉強をすればよいのか解説をしていきます。
目安勉強時間はどれくらい?
オックスフォード大学出版局「A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening & Reading Test Preparing Your Students for Success」によると、950点を取るために必要な勉強時間の目安は以下のようになっています。
現状点数 | 必要勉強時間 |
---|---|
850 | 325時間 |
750 | 600時間 |
650 | 825時間 |
550 | 1050時間 |
450 | 1300時間 |
350 | 1550時間 |
250 | 1750時間 |
これは950点に達するための勉強時間ですが、これを参考にすると、900点に達するためには最低でも300~500時間ほどの勉強時間が必要であることがうかがえます。
1日3時間ほど勉強すると仮定すると、3ヶ月~5ヶ月半ほどの期間が必要になります。
休日も考慮すると、最低半年ほどの学習期間が必要です。
苦手パートをなくすことは必須
900点を超えるためには、各パートごとに9割を超える高いスコアを取ることが求められます。
得意なパートで高スコアを取れば、苦手なパートの低スコアをカバーすることができると考える方もいるかもしれません。
しかし、その方法だと900点に到達するのは難しくなるため、各パートでまんべんなく高スコアを取っておくことが必要になるのです。
つまり、苦手なパートが1つでもあると、900点を超えるのは茨の道になりかねません。
問題演習をする中で自分は何が苦手なのかをしっかり分析し、苦手な部分は徹底的に対策を行いましょう。
あやふやな箇所は徹底対策
TOEICはマークシート方式であるため、わからないところは勘で解答すれば正解してしまうことが多々あります。
だからと言って勘に頼るのはやめましょう。
高スコアを狙う上では、どの問題も自信を持って正解を選べるくらいの知識量であることが、必要になります。
知識があやふやな部分は高スコアを狙うときのネックになりやすいと言えます。
普段の学習で理解度が完全ではない部分は、納得がいくまで該当部分の解説を何度も読むなどして、徹底対策をしていくことが重要です。
特に「知識があやふやだから、何となく選択肢を選んだら正解してしまった」という問題は、つい復習を怠ってしまいがちです。必ず復習をするようにしましょう。
音読で記憶力アップ
900点レベルは単語や文法などについて膨大な知識が必要になります。
ただ読んで書くという従来の勉強法では、必要な知識量を定着させることは難しいでしょう。
効果的な学習法は、覚えたい単語や文法を音読することです。
音読をすることで口と耳を使い、能動的に単語や文法を頭にすり込んでいくことが大切です。
また、リスニング対策では「聴けること=自分でその音を認識して発音できる」という法則が鉄則になっています。
何度も音読していくことによって発音が認識できるようになり、内容が聴き取れるようになっていきますので、音読は必ず行いましょう。
多読・多聴で英語のストックを作る
英語力がある程度身に付いた人は、多読・多聴が必須です。
「多読・多聴」とは、文字どおり「多くの英語を読むこと」「多くの英語を聴くこと」を指します。
多読・多聴をすることにより、自分の頭に英語がたくさんストックされていくようになります。
そのことにより、読解や内容理解のスピードアップに役立てられるのです。
帰国子女や留学経験者の中にTOEIC900点以上の取得者が多いのは、海外にいる間自然に英語がストックされているためです。
なお、TOEIC対策で多読・多聴をする場合は、ニュース番組や英字新聞などを教材にすることがおすすめです。
復習でないよう定着を図る
いくら良質な問題を解いたり、正しいやり方で勉強をしたりしても、学んだことを復習して定着させないと意味がありません。
勉強したことは、忘れそうなタイミングで必ず復習して定着を図っていくことが大切です。
学んだ内容を定着させるのが目的ですから、ただ問題を解き直し、丸付けをして終わっていたのでは効果がありません。
その問題が正解である理由、間違いの選択肢が間違いである理由など、全ての解答に対して根拠が言えるほどの理解をしている必要があります。
問題集の解説を読み込んだり、参考書の該当箇所を読み直したりしてしっかり内容を理解するようにしましょう。
TOEICテストで使えるテクニックを知る
TOEICは出題傾向がはっきり決まっているテストです。
英語力がある程度身に付いている人であれば、各パートにあった解答テクニックを使っていけば、点数は一気に上がっていきます。
900点以上を狙うのであれば、参考書で解答テクニックを押さえてから問題演習をたくさん行いましょう。
問題演習をたくさん行うことで、テクニックを使いこなせるようになります。
主な解答テクニックはTOEICの参考書に大方掲載されています。
苦手なパートがある場合は、そのパート専用の参考書・問題集でさらに細かいテクニックの情報を手に入れるのがよいでしょう。
800→900点越えのための独学勉強法
800点から900点まで独学で上げていくため、TOEIC900点を取るために必要な要素である
- リスニング力
- リーディング力
- 単語力
- 試験への慣れ
の4つの観点から勉強法を解説していきます。
リスニングは完璧に仕上げる
リスニングパートは満点レベルに引き上げるつもりで対策を行うのがベストです。
満点レベルに到達するための近道はありません。
リスニングの文章は、品詞分解を行って意味をよく理解した上で何回も聴き、英文のまま完璧に理解できるレベルまで仕上げましょう。
そのように音源を聴き込んだあとは、音読を繰り返して発音パターンを頭にすり込ませることが大切です。
リスニング音源はビジネス系の話題が最適
TOEICのリスニングはビジネスの話題も多く登場します。
ビジネスの話題は日常の話題に比べると慣れないと感じる方が多いのではないでしょうか。
リスニングの点数を確実に取りたいのなら、ビジネスの話題をたくさんストックしておき、どのような話題でも対応できるようにしましょう。
リーディングは速さと正確さの両立が肝
得点力を上げるためのポイントとして、
- 速読力をとにかく上げる
- 英語をそのまま理解する力を高める
- 英文のテーマを素早くつかみ、正確に読みこなす
この3点が挙げられます。
これらの能力を上げる手段としては、多読することが効果的です。
多読を正しい方法で繰り返していけば、これら3点の能力は自然に上がっていきます。
また、多読することによってテーマのストックが増えていきますので、内容を類推しやすくなります。
結果的に、内容を正確に理解することに繋がり、得点力が上がっていくのです。
また、英語を英語のまま理解するスピード感を得るためには、音読が特に効果的です。
読むスピードに合わせて英文の内容を理解しようとするとききには、日本語に訳している暇がありません。
そのため、英文を音読すると英語のまま内容を理解する練習になります。
その結果、内容を理解する力が伸びていくのです。
TOEIC用の単語は抜かりなく覚えきる
TOEICでは「大学受験などで身に付けた基本的な単語だけで十分」と思いがちですが、これは間違いです。
TOEICはビジネスシーンの英語力に特化しているため、ビジネスシーン特有の単語が出題されます。
このような単語はTOEIC頻出単語として知っておくことが必要です。
頻出単語に関するインプットが不足していると、設問や本文が理解しにくいため解答スピードが落ちます。
そのことにより、全てをまんべんなく解けなくなってしまうのです。
900点台を取るには全体の9割以上に正解しなければなりませんので、頻出単語のインプットは完璧にする必要があるのです。
単語はスキマ時間で効率よくインプット
単語学習は机に向わずともすることができますので、隙間時間を使って効率的にインプットしていきましょう。
例えば、通勤時や仕事の休み時間などに行うことがおすすめです。
「塵も積もれば山となる」という言葉のとおり、少しずつ積み重ねていけば成果が出ます。
単語学習は、習慣化して長期的に続けていくことが大切です。
模擬テストを通じて試験にとにかく慣れる
正答率が8割から9割になるときには英語力の伸びが鈍化してしまいます。
この時期には、今までどおりに英語力強化だけをしていては伸びが期待できません。
この伸びの鈍化を補うためには、模擬試験などを通して試験慣れしていくことが重要です。
試験慣れをすることによって、TOEIC特有のテクニックや出題傾向などが把握できます。
そのことにより、ミスを減らして得点を伸ばすことができるのです。
試験慣れをするには、時間を計るなど本番の環境に近づけて問題を解き続けることが重要です。
また、公式問題集を解くことも大切です。公式問題集は本番の出題傾向を踏まえて作成されており、出題レベルも同じようなものになっています。
公式問題集を何周も解いていき、できるだけ問題に慣れていきましょう。
また、公式問題集を何度も解くことで、集中力が高まり本番で実力を発揮しやすくなる効果も期待できます。
演習を実践する際に押さえたいポイント
演習をする際には、ただ問題を解けばよいわけではなく、ポイントを意識する必要があります。
例えば、問題演習をするときには必ず時間を計りましょう。
TOEICでは時間配分を決め、テンポよく解いていく必要があります。
一問一問適切な秒数を計り、その時間どおりに解けるか毎回チェックしましょう。
また、模擬試験を解くときには必ず本番の試験どおりに全問を通しで解くようにしましょう。
試験を通しで解く経験を積むことで試験に慣れることができますし、自分により合っている時間配分など改善点もわかってきます。
必ず良質な模試を活用
模試は、全てが良質であるとは限りません。TOEICの模試の中には、良質ではないものがあります。
問題の出題傾向、問題の難易度が本番に即しておらず、レベルが低い模試になってしまっているものがあるのです。
一方、良質な模試は、出題形式が同じであることはもちろん、出題傾向をしっかり研究した上で出題されており、難易度も本番に合わせた内容になっています。
そのため、問題演習では試験傾向を徹底分析して作られた良質な問題集を選ぶ必要があります。
具体的には以下のような模試を活用して学習を進めていく必要があるでしょう。
独学が難しい場合はスクールも活用
TOEIC900点を獲得するには高い英語力が求められるため、独学でそこまでのクオリティに仕上げていくのは難しいという人も多いのではないでしょうか?
そのような場合はTOEICコースを開講している英語スクールのサポートを最大限受けることで、効果的に目標の点数に到達することができるでしょう。
特にTORAIZのTOEIC講座は超低価格で良質なマンツーマン指導を受けることで、実力を最大限引き上げられる講座として受講をおすすめします。
徹底したデータ分析に基づいたこだわりの学習プログラムにより、短期間で圧倒的な学習成果を残すことができるのです。
900点突破に必須のおすすめ参考書・通信講座
ここからは、900点を突破するためにおすすめの参考書・通信講座をご紹介します。
TOEIC L&Rテスト990点攻略
『TOEIC L&Rテスト990点攻略』は、タイトルどおり990点を目指す学習者用の問題集です。
本番と同じ形式の問題を解くことにより、スコアに直結する演習ができます。
また、各パートごとのミスしがちな問題が厳選されており、充実の解説がなされている一冊です。
解き方のコツや時間配分など、高スコア獲得に必要な攻略法も満載になっています。
収録されている「ハイレベル模擬テスト」は、最後の仕上げにもピッタリです。
キクタンTOEIC® L&Rテスト SCORE 990
『キクタンTOEIC® L&Rテスト SCORE 990』は、音声を聴いて覚えることに特化した単語帳です。
音声はポップな音楽とともにリズムよく読んでいくチャンツというものなので、楽しみながらテンポよく覚えていくことができます。
日本語訳も読み上げられているので、聴くだけで単語・熟語の意味までしっかり覚えられます。
また、1日に覚える単語・熟語の量は16語なので、忙しい方でも負担なく取り組むことが可能です。
TOEIC L&Rテスト 文法問題でる1000問
『TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問』は、各大手書店のTOEIC L&R 文法部門で1位を獲得し、累計部数が20万部を突破している人気の問題集です。
Part5の短文穴埋め問題に特化した問題が1049問収録されているため、Part5が苦手な方、得意パートにしたい方にピッタリです。
正解の解説だけではなく、間違っている選択肢の間違っている理由まで解説されています。
これ一冊で膨大な文法知識を得ることができます。
TOEIC®テスト 990点新・全方位リスニング
『TOEIC®テスト 990点 新・全方位 リスニング』は、本番よりも負荷のかかった問題が揃っています。
例えば「7つの選択肢から3~4つの正解を選ぶ」「1つの説明文につき6つの設問に答える」など、通常の問題集にはない高負荷の問題でトレーニングしていきます。
そのため、本番も余裕で対応できるほどの圧倒的な力を身に付けることができる一冊です。
また、弱点が分析できる4つのリスニング用ミニ模試も付いており、これ一冊で徹底的なリスニング対策が可能です。
極めろ!TOEIC L&R TEST 990点リーディング特訓
『極めろ! TOEIC® L&R TEST 990点 リーディング特訓』は、実際に900点台後半から努力で990点に到達した著者による問題集です。
この本では、著者自身が編み出した900点台のスコアアップ方法を解説しています。
模試形式が200問、復習問題が400問の計600問からなっています。
満点を狙うためにレベルの高い問題をたくさん解いて満点を取れる力を付けていくことが可能です。
問題を解いていくことを通して満点を解くための力を身に付けられるのはもちろん、英語力自体の向上も目指せる一冊です。
TOEICテスト直前の技術
『TOEIC® L&Rテスト 直前の技術』は、タイトルどおりTOEIC直前に取り組める問題集です。
TOEIC試験日までの11日間で、スコアを上げていくスキルを効率よく身に付けることができます。
著者のロバート・ヒルキ氏が行っているTOEIC対策講座の受講者には、スコアが100~200アップした人が多くいます。
そんなスコアアップの専門家である著者による具体的な解答テクニックが48個も収録されています。
大幅なスコアアップを狙いたい方におすすめできる一冊です。
公式問題集は必須
問題演習をするにあたり、公式問題集の活用は必須です。
公式問題集は、出題形式、出題傾向、問題の難易度がそれぞれ本番に即したものであるため、演習することで試験に慣れることができます。
公式問題集は、狙うスコアに関係なく、TOEICを受けるなら誰もが持っておきたい一冊であると言えます。
なお、TOEICは2016年から新形式になっており、変更点が多々あります。
公式問題集を買う際には、必ず新形式対応版を買うようにしてください。
ベルリッツの通信講座で効率的な勉強を
プロ講師と二人三脚で900点を突破を目指したい方はベルリッツの講座がおすすめです。
ベルリッツのTOEIC® 個人レッスンプログラムでは、学習者の時間割、英語の能力、目標とするスコアに応じて、カスタマイズされた学習計画を作成します。
また、各セッションは120分間で行われ、これは実際のTOEIC試験と同じ長さです。そのため、授業を受けることで、試験で求められる集中力を自然に身につけることができます。
TOEICで900点を超えるためには相当な勉強時間と自分にあった勉強法が必要になります。そのため、ベルリッツの個人にカスタマイズされたカリキュラムはモチベーション維持にも繋がってくるため、900点を目指す人にとって強力な手助けになるでしょう。
900点突破におすすめのアプリ
900点突破するには、アプリでの勉強もおすすめです。
スタディサプリで充実の学習が実現
スタディサプリENGLISHではスマホを活用することで、重要事項を学習することはもちろん、問題演習やシャドーイング・ディクテーションなどの効果的な学習法も実践できる1番のおすすめアプリです。
講義面では、TOEIC対策のプロである関正生先生が担当しており、TOEICで問われる事項をわかりやすく解説してくれます。
演習面では、20回分という豊富な演習量も魅力となっており、問題形式に慣れる機会も十分用意されているのです。
現在7日間の無料体験を実施しているため、この機会に一度その高い学習効果を体験してみてはいかがでしょうか?
mikan TOEIC
mikanは英単語学習アプリで、さまざまな英語試験対策に適しています。
TOEICに関しては、TOEIC頻出単語1000語を学ぶことができます。
単語カードは、知っている単語のときは右、知らない単語は左にめくることで知らない単語だけを復習することができ、効率的です。
また、単語を学んだらすぐに小テストが受けられるので、定着度をその都度確認できます。単語の復習には非常に便利なアプリです。
TOEIC®TEST実力判定「アプトレ」
「アプトレ」はTOEIC対策のアプリで、200問以上の問題があります。
パート別の学習法、単語リスト機能、ミニ模試など、他のコンテンツも充実しています。
また、毎日テストを受けることができ、テストの結果はランキング化されるため、毎日のモチベーション強化にも効果的です。
900点にたどり着かない際の主な原因
どれだけ勉強しても900点にたどり着けない方は多いのではないでしょうか。その原因を解説します。
TOEIC頻出の単語知識が抜けている
先に述べたとおり、TOEICでは中学・高校では習わないTOEIC特有の単語が出題されています。
通常の英語学習では触れない単語であるため、意識的に取り込まなければずっと知らないままになってしまいます。
そのことにより、TOEICの内容が聴き取れない・読めないことへと繋がり、結果として点数が停滞してしまうのです。
試験特有の解法を知らない
TOEICでは、ただやみくもに問題を解くだけでは高スコアが取れません。
TOEIC特有の解法があり、それを知らないと点数が伸びないのです。
例えば、リスニングでは音声が流れる前に設問を読んでおくことにより、聴き取るべき内容があらかじめ把握できます。
リーディングのPart7では、解答に必要な箇所だけ精読し、解答に関係ない部分は読み飛ばすことが重要です。
そのことにより速読でき、全問に解答する時間が生まれます。
このように、各パートによってスコアが稼ぎやすくなる解き方のコツがありますので、ぜひ覚えましょう。
試験慣れしていない
試験に慣れていないことでもスコアに影響が出ます。
TOEICを初めて受けるときは、緊張してしまい、本来の力が出せないこともあるでしょう。
また、TOEIC独特の試験形式がわからないまま受験すると、時間配分ができず、後半の問題が解答できないまま終わってしまうことも考えられます。
試験慣れをしておくためには、本番と同じ形式の模擬試験を何度も解いて本番の試験の感覚を知っておくことが大切です。
TOEIC900点についてまとめ
TOEIC900点についてまとめ
- 900点が取れると就職・転職ではさまざまなメリットがある
- 900点を目指すには、最低でも半年間の勉強時間が必要
- 本番に近い環境で問題演習を行うのは効果的な勉強法
TOEIC900点は非常に取得難易度の高いスコアです。
900点を目指すには長期的な学習時間を設定し、高スコアを取るための解答テクニックも学びながら根気よく学習を続けましょう。
900点以上が取れると、就職や転職、昇進など仕事の重要な場面で有利になるメリットがあります。
900点を取ることは、難しくはありますが不可能ではありません。ぜひ目指してみてください!