建築士資格には更新が必須?手続きの流れや定期講習の内容・費用についても詳しく解説

「建築士資格って更新が必要なの?」

「建築士の資格を更新するにはどうすれば良いの?」

こんな疑問を抱いている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

これから建築士の資格取得を目指そうとしている人だけではありません。すでに建築士の資格を取得している人の中にも、このような疑問を抱いている人は一定数います。

そこで、建築士の資格更新についてはもちろん、更新するまでの流れについても解説します。すべての人たちが◇講師が必要というわけではありません。この記事を参考に、自分は資格更新が必要なのかどうかも確認してください。

建築士資格についてざっくり説明すると

  • 建築士資格は基本的には3年更新
  • 建築士資格の更新には定期講習の受講が必要
  • すべての建築士で更新が必要というわけではない

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建築士資格は3年以内ごとの更新が必須

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建設士の資格には有効期限があります。その有効期限は3年で、有効期限が切れたまま建築士として仕事に従事すると重い罰則が科せられることがあります。建築士には建築法という法律が定められているからです。

建築士の資格を更新するには、定期講習を受講しなければいけません。この敵機講習に関しても、国土交通省が定める建築法においてさまざまな規定や条件が設けられています。

ただ、すべての建築士に対して更新が必要というわけではありません。更新が必要ない人もいるのです。建築士自体には有効期限があるのに、どうして更新しなくても良いのかと不思議に思う人もいるでしょう。

建築士の資格を有していながら、資格更新をしなくて済む人にはある条件があります。その条件内にいる人たちは、資格を持っていても更新をしなくても良いのです。

そこで、まずは定期講習についてや更新が不要な人について、それぞれ詳しく解説していきます。

定期講習を受けないとどうなるの?

建築士資格は、有効期限が切れると戒告か2カ月の業務停止になる可能性があります。そのため、自分が持っている建築士資格の有効期限がいつまでなのか、注意しておかなければいけません。

建築士事務所に所属している場合は、3年ごとに定期講習を受講しなければいけません。もし定期講習を受講しなかったら、建築士法に違反しているとみなされ、懲戒処分になる可能性もあります。

建築士資格の有効期限は、国土交通省が規定を定めています。その内容は以下の通りです。

受講経験の有無 主な規定内容
受講経験あり(継続した所属建築士) 前回受講した翌年度開始日(4月1日)から起算して3年後の3月31日まで。
受講経験あり(途中で無所属建築士の期間あり) 前回受講後、3年を超えて再び所属建築士になった場合は遅滞なく定期講習を受講
受講経験なし(合格直後から所属建築士) 一級建築士試験に合格した翌年度の開始日(4月1日から、3年後の3月31日まで
受講経験なし(3年以上経過後所属建築士) 一級建築士試験合格後、3年を超えて所属建築士になった場合は遅滞なく定期講習を受講

ここに規定されている建築士とは、一級建築士、二級建築士、木造建築士です。定期講習の受講の有無はもちろん、所属建築士であるかどうかでも規定内容は異なります。

なお、これらの内容や期間は随時更新される可能性があります。建築技術教育普及センターのホームページをこまめに確認してください。

1級・2級・木造建築士の定期講習

一級建築士、二級建築士、木造建築士として働くためには、定期講習を受けて免許を更新する必要があります。その規定は先ほどの項目で示した通りです。3年ごとの更新が継続の必須条件です。

中でも構造設計一級建築士と設備設計一級建築士は、国土交通省が指定している登録講習機関で「構造設計一級建築士定期講習」または「設備設計一級建築士定期講習」を受講する必要があります。

これらの定期講習は、通常の一級建設士の定期講習と異なり、建設士事務所に所属しているいないにかかわらず、受講しなければいけません。構造設計一級建築士または設備設計一級建築士と名乗る場合は、受講が必須条件です。

更に、受講期間は構造設計一級建築士証または設計一級建築士証が発行された翌年度、もしくは構造設計一級建築士・設計一級建築士定期講習修了の翌年度の開始日(4月1日)から起算して、3年後の3月31までが期限です。

構造設計一級建築士や設備設計一級建築士は、通常の一級建築士・二級建築士・木造建築士とは異なります。特別な資格を取得した建築士であるため、異なる規定が設けられているのです。

1級建築士、2級建築士、木造建築士ともに定期講習が開催される機関はあらかじめ指定されています。現在は、9か所の期間で定期講習が開催されていますので、建築技術教育普及センターのホームページから確認してください。

無所属は更新の必要が無い

1級建築士も2級建築士も木造建築士も、継続して仕事をするには3年ごとの資格更新が必要だと説明しました。ですが、これらはどこかの建築士事務所に所属している場合のみです。

建築士法では、資格を更新する必要があるのは「建築士事務所に所属するすべての建築士」と規定されています。これは言い換えるなら、建築士事務所に所属していない建築士は、更新の必要がないということです。

具体的にはどのような建築士が、更新の必要がないのかと言うと、一般の会社や設計事務所に勤めている場合です。これらは建築士事務所ではないため、更新も講習受講もする必要はありません。

一般の会社を更に具体的に説明すると、建築士の資格は持っているけれど、実際の業務は営業などのような建築士としての資格が必要ないものの場合です。建築士としての知識が必要ないので、更新も講習受講も不要です。

ただし、先ほどの項目で解説したように構造設計一級建築士と設備設計一級建築士は、仕事の内容に関わらず、定期講習を受講する必要があります。定期講習を受講しなければ、免許はく奪になりますので注意してください。

建築士資格の更新講習受講の流れ

チェックリスト

それでは、建築士資格の更新講習受講の流れについて、具体的に解説していきます。

インターネットと郵送で申込可能

  1. インターネットもしく郵送、持参のいずれかの申し込み方法を選択

  2. 希望する講習の場所と日時を決める

  3. 申込書を入手

  4. 申込書に必要事項を記入

  5. 受講費用を支払う

  6. 申込書の受付完了と引き換えに、受験票を発行してもらう

  7. 講習を受けて修了考査に合格する

上記は、建築士資格の更新講習を受講するまでの一般的な流れです。申し込み自体は、「インターネット」「郵送」「持参」の3つから選ぶことができます。

また、「申込書」は建築技術教育普及センターのホームページから印刷が可能です。建築技術教育普及センターのホームページなどからインターネットで申し込む場合は「申込書」は不要です。

ただし、郵送や持参の場合は申込書が必要になります。その場合は、建築技術教育普及センターの申込書を印刷し、必要事項を記入して用意しましょう。

費用と2種類の講習の内容

定期講習の費用は一級建築士・二級建築士・木造建築士ともに一律12,980円(税込) です。この講習費用にはテキスト代も含まれています

受講資格は一級建築士・二級建築士・木造建築士のいずれかの資格を保有し、登録している人です。受講義務の対象者は、建築士事務所に所属している建築士です。建築士事務所に所属していない場合は、受講する必要はありません。

講習の内容は一概に「これ」ということはできません。定期講習を開催しているところは建築技術教育普及センターだけではないからです。ここでは、建築技術教育普及センターの場合の講習内容について解説します。

講習内容は5時間の講義を受講し、その後1時間の修了考査となっています。定期講習と言っても何日も通うというものではなく、1日で修了考査まで受験して完了するということです。

講義の内容は一級建築士・二級建築士・木造建築士すべて同じです。建築物の建築に関する法令と設計及び工事監理に関して学ぶとなっています。

ただし、講義内容や講義時間については、各機関によって異なります。上記で示したのは建築技術教育普及センターのホームページで公表されている内容です。具体的な内容については、各機関に確認した方が良いでしょう。

各級で講習科目は異なる

定期講習の講義内容は、一級建築士・二級建築士・木造建築士共に同じです。ただ、修了考査の内容は問題数はそれぞれ異なります

問題数 内容
一級建築士 40問 建築物の建築に関する法令、設計及び工事監理
二級建築士 35問 建築物の建築に関する法令、建築士法第3条に規定する建築物を除く建築物の設計及び工事監理
木造建築士 30問 木造の建築物の建築に関する法令、建築士法第3条及び第3条の2に規定する建築物を除く木造の建築物の設計及び工事監理

上の一覧表が、級ごとの問題数と内容についてまとめたものです。簡単に説明すると二級建築士や木造建築士に建築物の設計及び工事監理において、除外されている部分があります

しかし、一級建築士は「一級」ですから除外される部分はなく、すべて修了考査に含まれているということです。一級建築士よりも二級建築士・木造建築士の方が問題数も内容も比較的簡単になっていることがわかります。

建築士資格についてまとめ

建築士資格についてまとめ

  • 一級建築士・二級建築士・木造建築士は建築士事務所に所属している場合のみ、3年ごとに資格更新が必要
  • 無所属の場合は、資格更新や定期講習の受講は不要
  • 構造設計一級建築士と設備設計一級建築士は無所属であっても、更新必須

建築士資格について解説してきました。建築士事務所に所属している一級建築士・二級建築士・木造建築士は、資格の更新が必要です。ただ、無所属の場合は必要ありません。

しかし、構造設計一級建築士と設備設計一級建築士は一級建築士の中でも特別な存在に位置しています。そのため、無所属であっても3年ごとの更新が必須ですから注意してください。

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