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歯科助手と歯科衛生士の違いは?資格の必要性から業務内容・給料の違いまで徹底解説!

更新日時 2020/09/02

「歯科助手と歯科衛生士は、業務や給料に違いはあるの?」

「歯科助手と歯科衛生士の試験範囲はどのくらい?」

歯科助手や歯科衛生士に興味がある方の中には、このような疑問を持つ方が多いのではないでしょうか。

歯科助手と歯科衛生士は似ている仕事にも思えますが、さまざまな違いがあり全く違う職業です。

この記事では、歯科助手と歯科衛生士について、資格の違い、業務内容、給料などさまざまな面から解説しています。

歯科助手と歯科衛生士の違いを知り、どちらを目指すか考えてみましょう!

歯科助手と歯科衛生士の違いについてざっくり説明すると

  • 歯科助手は公的は資格はなく、歯科衛生士は国家資格である
  • 業務範囲は、歯科助手は歯科医師や歯科衛生士のアシスタント業務、歯科衛生士は歯科医療業務という違いがある
  • 給料は、歯科助手よりも歯科衛生士の方が高い
目次
  • 歯科助手と歯科衛生士の1番の違いは資格の有無

  • 歯科助手が歯科衛生士を目指すことも

  • 歯科助手と歯科衛生士はどっちを目指すべき?

  • 歯科助手の民間資格一覧

  • 歯科助手と歯科衛生士の違いについてまとめ

歯科助手と歯科衛生士の1番の違いは資格の有無

クエスチョンマークと女性

歯科助手と歯科衛生士の一番の違いは、資格の有無にあります。

歯科助手は国に認められた公的な資格がありません。そのため、誰でも歯科助手として働くことが可能です。

一方、歯科衛生士国家資格であるため、国家試験に合格しなければなりません。そのため、歯科衛生士の方が難易度が高く、重要度も高くなっています。

歯科助手と歯科衛生士の違いをまとめたものが以下の表です。

項目 歯科衛生士 歯科助手
資格の必要性 あり なし
修業年数 3年 数か月~1年
教育内容 歯科衛生士学校養成所の指定規則による 法的な定めはなし
歯科医療業務 (1)歯科診療補助(2)歯科予防処置(3)歯科保健指導 歯科医療行為はしてはいけない
仕事内容 歯科医療業務 受付・事務・掃除など歯科医療業務以外の業務
月収 25万1,100円 20万6,000円

以下から、それぞれの項目について詳しく解説します。

歯科助手と歯科衛生士の業務内容の違い

ここからは、歯科助手と歯科衛生士の業務内容の違いについて解説します。

業務の違いには資格が大きく関係しています。

歯科助手は、必置資格といい歯科医院に必ず一人はいなければならず、独占業務があります。

一方、歯科衛生士の業務である歯科予防処置歯科診療補助独占業務であるため、歯科衛生士しか行うことができません。ただし、歯科保健指導については名称独占業務であり、歯科衛生士の資格を持たない人が行っても問題はありません。

歯科助手の仕事内容

歯科助手は、歯科医院の受付・会計や、患者の案内・介助など患者への対応を行います。

歯科医師や歯科衛生士のアシスタントとして、治療器具を洗浄したり、治療時に治療器具を準備したりすることも仕事です。

歯科助手は歯科衛生士と違って治療行為ができないため、あくまでも治療器具の管理を担当します。例えば、治療器具を患者の口の中に入れることは治療行為にあたるためできません。

また、歯科医院にもよりますが、レセプト作成業務も担当する場合もあります。

歯科衛生士の仕事内容

歯科衛生士の主な仕事は歯科医療業務です。歯科医療業務は予防措置、保健指導、診療補助の3つに分かれており、歯科衛生士の3大業務と呼ばれます。

予防処置は、歯周病予防のために歯垢や歯石を除去したり、歯にフッ化物を塗布し、虫歯ができたり進行したりすることを予防します。

保健指導は、健康な歯を維持するために、歯磨きの仕方や食事の仕方などを患者に対して指導するものです。

診療補助は、歯科医師が診療する際に補助の業務を行うことです。歯科医師の指示があれば、治療を行うこともあります。

現在は、治療よりも予防処置や保健指導を重視する歯科医療に変化しています。そのため、歯科衛生士のニーズは高まっているのです。

歯科助手と歯科衛生士の給料の違い

歯科助手の平均年収は250万円~300万円程度と言われています。

一方、厚生労働省の賃金構造基本統計調査(令和元年)によると、歯科衛生士の平均年収は370万円です。

歯科衛生士の方が年収は圧倒的に高く、歯科助手の年収とは最大で100万円以上の差が生まれます。

歯科衛生士は国家資格であり、専門的な仕事を行うことから、歯科助手よりも年収が高くなっているのです。

取得難易度の違い

令和2年に行われた「第29回歯科衛生士国家試験」によると、歯科衛生士の合格率は94.3%です。

歯科助手は国家資格ではありませんが民間資格があり、その中の「歯科 医療事務管理士R」の合格率を見ると、70%ほどです。

歯科衛生士は養成校で教育を受けた人が受験をするという特徴があり、歯科助手は受験者の層が幅広いという違いがあります。

数字だけ見ると歯科衛生士の方が歯科助手よりも合格率が高く、難易度が低いようにも思えますが、合格率の違いが難易度の違いに直結しているわけではありません。

歯科衛生士は専門的な教育を長期間受けて受験をするため合格率が高くなっているのであり、難易度が低いわけではありません。

歯科助手が歯科衛生士を目指すことも

考える女性

歯科助手として働いている人が、歯科衛生士を目指すこともあります。

ここからは、歯科助手が歯科衛生士を目指す理由や、それぞれの試験の特徴について解説します。

業務範囲を拡大したい人が歯科衛生士を志す

歯科助手のスクールに通っていた人が、卒業してから歯科衛生士のスクールに入学するケースもあります。

歯科助手と歯科衛生士では年収が違いますし、できる業務の範囲も違います。歯科助手について学ぶ中で、このように歯科衛生士資格の重要性に気付き、歯科衛生士を目指したいと思うようになると考えられます。

自身のキャリアアップという意味で、歯科助手が歯科衛生士を目指すケースがあるのです。

試験範囲の相違点は大きい

歯科助手と歯科衛生士では、立場やできる業務が違うため、試験範囲が大きく異なります。

歯科助手の民間資格の一つである「歯科助手技能認定」の出題範囲は、大きく分けて学科Ⅰの「受付事務に関わる基礎知識」と学科Ⅱの「診療介助に係わる専門知識」に分かれます。

一方、歯科衛生士国家試験では、以下の科目が実施されます。

人体(歯・口腔を除く。)の構造と機能、歯・口腔の構造と機能、疾病の成り立ち及び回復過程の促進、歯・口腔の健康と予防に関わる人間と社会の仕組み、歯科衛生士概論、臨床歯科医学、歯科予防処置論、歯科保健指導論及び歯科診療補助論 出典:厚生労働省 歯科衛生士国家試験の施行

このように、歯科衛生士国家試験では歯科医学に関する問題が多数出題されます。

歯科衛生士の仕事は歯科医療業務であることから、医療に関して専門的な知識が求められます。

歯科助手と歯科衛生士はどっちを目指すべき?

勉強する女性

歯科助手は民間資格であり、歯科医療に直接関わる業務はできません。資格がなくてもできる受付事務や雑務が仕事です。

また、歯科助手は歯科衛生士と違い、歯科医療に関してくわしい知識を学びません。そのため、働く中で治療器具の取扱い方を間違い、患者や歯科助手自身に感染を起こしてしまうといった医療事故を起こしてしまう危険性もあります。

一方、歯科衛生士は歯科衛生士法に基づいた国家資格です。資格を持っていると業務内容や地位が守られ、やりがいを感じながら安定した仕事をすることができます。

歯科衛生士の方が、歯科医療での専門的な業務をすることができ、歯科助手よりも待遇、業務内容、地位全ての点で恵まれていることが特徴です。

歯科衛生士は需要が高く再就職しやすい

歯科衛生士は現在、全国で人員が不足しています。歯科衛生士は医療、介護、福祉などさまざまな分野で需要があるため、これまでよりさらに需要が高い職業になっています。

また、歯科衛生士は幅広い年齢層が活躍できる仕事であり、厚生労働省によると実際に40代や50代の歯科衛生士は増えているとのことです。

また、結婚、出産、育児で退職した女性でも、育児が一段落したなどライフステージの変化に合わせて再就職しやすい傾向があります。

歯科助手にも当面の需要はある

厚生労働省の医療施設動態調査によると、歯科医院の数は現在6万8000件を超えています。歯科医院がある限り、歯科助手の需要はあると言えます。

また、歯科衛生士が不足しているため、それを補うために歯科助手が積極的に採用されているという現状もあります。

歯科助手の再就職については、実務経験がある人や民間資格を取得している人は有利だと言えます。このように、歯科助手も需要がある職業なのです。

歯科医師資格の取得方法も押さえよう

もし、歯科の治療業務を本格的に行うことに興味があるのであれば、歯科医師を目指すという選択肢もあります。

歯科医師になるためには、大学の歯学部や歯科大学に6年間通い卒業し、歯科医師国家試験に合格しなければなりません。

歯科医師を養成する大学は、全国で国立大学が11校、公立大学が1校、私立大学が17校で全29校です。

また、歯科医師国家試験に合格して歯科医師資格を取得したあとは、指定された病院などで1年以上臨床研修を受ける必要があります。

歯科助手の民間資格一覧

黒板とチェックリスト

歯科助手の民間資格をご紹介します。主な民間資格を一覧にしたのが以下の表です。

資格名 内容
歯科医療事務管理士 歯科医院での受付対応、スケジュール調整、レセプト作成などの知識を身につける
歯科助手資格(日本歯科医師会) 歯科医院で歯科助手として働く上で役立つスキルを身に付ける
歯科助手資格(日本能力開発推進協会) 受付事務、治療器具の清掃や準備、患者への接し方、歯科医師のサポートなど、歯科助手としての技術と知識を身に付ける
歯科助手技能認定 受付業務、診療報酬算定、器具の管理などの知識と技能を身に付ける
歯科アシスト検定試験 受付業務、診療報酬明細書作成、器具の準備や片付けなど、歯科医師のアシスタントとして必要な能力を身に付ける
歯科医療事務検定試験 受付業務、診療報酬明細書の作成・点検業務などの事務業務と、歯科医師や歯科衛生士をサポートする業務をするための知識を身に付ける
歯科助手専門員 受付業務、患者への接遇マナー、治療のアシスタント業務など、歯科助手として必要な知識やスキルを身に付ける

歯科助手と歯科衛生士の違いについてまとめ

歯科助手と歯科衛生士の違いについてまとめ

  • 歯科助手は治療行為を行うことはできないが、歯科衛生士は歯科医師の指導の下治療行為を行うことがある
  • 歯科助手の民間資格「歯科 医療事務管理士R」の合格率は70%、歯科衛生士国家資格の合格率は94.3%
  • 歯科衛生士は需要が高く、再就職がしやすい、働ける年齢層が幅広いなどのメリットがある

歯科助手は未経験、無資格でも働けますが、歯科医院の受付や治療器具の管理など雑務を中心に行い、治療行為は行えません。

一方、歯科衛生士は養成校に通ったあと国家試験に合格し資格を取得する必要があります。業務は予防措置、保健指導、診療補助が主なもので、歯科医師の指示があれば治療行為をすることもあります。

また、歯科衛生士の方ができる業務の範囲が広い、給料が高い、需要が高いなどメリットが多々あります。

しかし、歯科助手も歯科医院に一人はいる必要がありますし、歯科衛生士の不足を補うために採用されることもあります。

どちらとも歯科医院には必要な職業ですので、興味がある方はぜひどちらかの職業を目指してみましょう。

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